教えて!アニコム損保!しつけ・健康相談 皆様のご質問にお答えいたします。

当掲示板をご利用の皆様へ

誠に恐れ入りますが、2021年4月30日をもちまして、当掲示板の新規投稿の受付を終了いたしました。
過去に投稿いただいたご質問及び回答は引き続きご覧いただけますので、「ワード検索」をご利用ください。
なお、アニコム損保では、どうぶつさんと末永くあんしんしてお過ごしいただくために、以下のサービスをご用意しております。
ぜひご利用ください。
  • ■みんなのどうぶつ病気大百科
    どうぶつのことならなんでもおまかせ!
    病気と診療費がわかる専門メディア
    https://www.anicom-sompo.co.jp/doubutsu_pedia/
  • ■どうぶつホットライン
    病気のこと、しつけのこと、健康のこと…。
    なんでもお気軽にご相談ください。
    https://www.anicom-sompo.co.jp/hotline/
    受付時間:10:00〜17:00(平日のみ)
    ※アニコム損保のご契約者専用サービスです。

おっぱいについて

投稿者:みかん

投稿日:2010/11/20(Sat) 18:51

No.584

出産経験が1度もないのに、おっぱいが張っていて、白い液体が出ています。自分でペロペロとなめています。このままにしとけばいいのか、医者にかかったほうがいいのか教えてください。 6歳 ビーグル 避妊手術してない

Re: おっぱいについて

- 獣医師 羽鳥

2010/11/25(Thu) 08:53

No.586

みかん様

色とりどりの紅葉が目を楽しませてくれる季節でございますが、
みかん様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。

この度はご相談を頂戴いたしまして、誠にありがとうございます。
早速ご案内させて頂きますが、お子様のご様子を拝見していませんので、
一般的なご案内となりますことをご了承下さいませ。

さて、ビーグルちゃんはお乳の張りと乳汁の分泌があり、自分でそれを舐めているご様子
とのことでございますね。

妊娠の可能性が無いワンちゃんに、「お乳が張る」、「乳汁の分泌がある」、「巣作り行動をする」などの
症状がみられる場合は、偽妊娠である可能性が高いと考えられます。
ワンちゃんの偽妊娠とは、避妊手術をしていない女の子にみられる性ホルモンの影響による
生理的な反応です。ワンちゃんの発情周期のうち「発情休止期」と呼ばれる時期にみられますが、
ワンちゃんによってもその症状や程度は様々です。

【ワンちゃんの発情周期】
ワンちゃんの発情周期には、「発情前期」、「発情期」、「発情休止期」、「無発情期」の
4期に分けられます。
・ 発情前期:発情出血が見られる時期で平均7日間です(ワンちゃんの発情出血は妊娠準備
のため肥厚した子宮内膜の毛細血管が切れることによる出血)
・ 発情期:交尾許容期で、この時期に排卵も起こります。平均9日間、発情出血や陰部の腫れは
徐々に落ち着いていきます。
・ 発情休止期:妊娠が成立していなくても、乳腺の張りや巣作りなど、妊娠時と同様の症状が
起こる場合があり、このような状態を「偽妊娠」と呼びます。平均2ヶ月続きます。
・ 無発情期:発情休止期と発情前期の間の、非繁殖期のことをいいます。

【偽妊娠のメカニズム】
上記の発情周期は性ホルモンの影響によってもたらされます。
まず「発情前期」では、脳下垂体からの刺激を受け、卵巣から「卵胞ホルモン(エストロジェン)」が
盛んに分泌されます。その後「発情期」に移行すると、「卵胞ホルモン」の濃度は低下し、
妊娠維持の作用がある「黄体ホルモン(プロジェステロン)」の分泌が増加します。
そして「発情休止期」では、「黄体ホルモン」がしばらく活発に分泌された後、
乳腺の刺激ホルモンである「プロラクチン」が分泌されます。
ワンちゃんの場合、妊娠する・しないに関わらず、妊娠維持の作用をもつ「黄体ホルモン」が
分泌される期間が長く、乳腺の刺激ホルモンである「プロラクチン」の分泌がみられるため、
「偽妊娠」という症状がおこると言われています。

【偽妊娠の注意点】
偽妊娠は生理的な反応なので、時間の経過とともに落ち着いていくことがほとんどです。
しかしながら、その症状には個体差があり、症状が著しく生活や健康状態に支障をきたす
場合には、治療が必要になる場合があります。偽妊娠の際にみられる問題点としては、
乳腺炎や食欲低下、精神状態の変化などがあります。

ビーグルちゃんの場合、自分で舐めているということですが、
舐めることが刺激となり症状が促進、または偽妊娠が延長してしまう場合もあります。
また、分泌された乳汁をなめとっている可能性もありますが、乳腺や乳頭などの炎症があり、
患部を気にして舐めいているという可能性も考えられます。

症状がこのまま落ち着いていくようであれば、経過をみて頂くことも一つの方法かと存じますが、
症状の改善がみられない、または悪化している、乳腺にしこりを感じるなどの症状が
ある場合は、ご通院をされることをお勧めいたします。

また、症状がこのまま落ち着いた場合にも、次回の発情時に繰り返し、同様の症状があらわれる
可能性もございますが、周期や、頻度、症状などによっては、避妊手術が治療として
適応となることもありますので、状況に応じて、かかりつけの先生と避妊手術についても
ご相談されることをお勧めいたします。

なお、避妊手術につきましては、下記のサイトも参考にして頂けると幸いでございます。
「どうぶつ相談室」 ワンちゃんの避妊手術・去勢手術
http://www.anicom-page.com/labo/2009/04/post-205.html#more

年末に向けて忘年会などのイベントが話題となる時期になりました。
あわただしい時期の到来ですが、みかん様におかれましては、お忙しい中
体調など崩されませぬよう、ご自愛くださいませ。

今後とも、アニコムを何とぞ宜しくお願い申し上げます。



涙について

投稿者:

投稿日:2010/11/15(Mon) 16:41

No.572

始めまして。まだ待機期間中なのですが
一週間くらい前から左目から涙が出ています。

待機期間中で保険は使えないのですが
かかりつけ医ではなくアニコム対応の
病院に始めていってきました。

医者には両目ではないので
アレルギーや流涙症ではないといわれ
目薬を出されたのですが一向に良くなりません。

@
他の動物病院に行こうと思っているのですが
まだ保険が使えないので使えるようになるまで待つか
すぐにでも他の病院に行こうか考えています。

A
同じ症状で色んな動物病院を回った場合は
その治療費も負担していただけるのでしょうか?

B
また、考えられる病気はありますか?

ちなみに、
結膜炎・角膜炎・逆さまつげではないと言われました.

C
病院に行った場合に、
特に気をつけて診てもらうところはありますか?
(涙の量の測定や眼圧など)

Re: 涙について

- 獣医師 羽鳥

2010/11/17(Wed) 15:43

No.579


★ 様

木々も衣替えをし、落ち葉を踏みしめてのお散歩が楽しい季節でございますが、
★ 様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。

この度はご相談を頂戴いたしまして、誠にありがとうございます。
早速頂きましたご質問についてご案内させて頂きますが、
実際のお子様のご様子を拝見していないため、一般的なご案内となりますことを
ご了承くださいませ。

【左目から涙が出ることに関して】
一週間ほど前から左目から涙が出ていて症状が改善されていない
とのことでございますね。
また、「涙が出ること」以外に、「眼脂(めやに)が出る」、「眼に赤みがある」、
「眼を気にする様子がある」などの症状はございませんか。

一般的に涙が多くなる原因といたしましては、以下のような理由が挙げられます。
1. 被毛やほこり、睫(まつげ)などの刺激が原因となり結膜や角膜に炎症を起こしている
2. 外的要因または内的素因(ドライアイなど)により角膜に傷ができている
3. 瞼の形態に異常(眼瞼内反など)があり、刺激が加わり炎症を起こしている
4. アレルギーが原因となっている
5. 涙管閉塞などが原因で流れにくくなっていることが原因で涙が顔面に溢れてしまっている
6. 歯槽膿漏など、眼に近接する部位に病巣がある 
  など

★ 様のお子様の場合、一度受診されており、アレルギーや流涙症、結膜炎、角膜炎、
逆さまつげは考えにくいということでございますね。
もし「眼脂が増える」、「眼に充血が見られる」などの症状がある場合は
何らかの要因によって眼に炎症が起きていることが疑われます。
また、増えている眼脂の質は、感染性か否かなどの判断材料となります。
眼を痛がる様子がみられる場合には、「眼に炎症がある」や「角膜に傷があること」、
「眼の眼圧が高くなること」などが原因として考えられます。

上述のとおり、涙が増えることには様々な原因が考えられるため、
多くの場合、お子様の症状や年齢、問診、視診、触診などと併せて必要な検査を進めていきます。
眼科の診断を行う際に、行われる検査としては、
・ スリットランプ検査(幅の狭い光束である「細隙灯」を当て、角膜、前眼房、水晶体、
硝子体などを観察する検査)
・ シルマーティアテスト(流涙量の測定)
・ 角結膜生体染色(フルオレセインやローズベンガルなどで染色を行い、角・結膜の損傷をみる検査)
・ フルオレセイン通過検査(涙が鼻涙管を通って鼻口開口部まで到達する時間を測定。
涙の通過障害をみる検査)
・ 流涙層破壊時間検査(涙の質をみる検査。涙の層が持続している時間を測定)
・ 眼圧検査(眼球の内圧をみる検査)
・ 眼底検査(眼底の血管や網膜、視神経乳頭を観察する検査)
・ 超音波検査   
などがあります。

★様におかれましては、1週間ほど治療を継続されても症状が改善されておらず、
現在ご様子をみていらっしゃるとのことでしたが、時間の経過とともに状況が悪化してしまうことも
懸念されます。
お早めに再度ご通院頂き、今後必要となる検査や治療方針などを先生とご相談
されることをお勧めいたします。
また、その後ご不安点などがありましたら、セカンドオピニオンを他の病院さんにお求めになることも
一つの方法かと存じます。

【保険の補償に関して】
同じ症状で他の動物病院さんの診療をお受けになられた場合でも
その症状が補償対象の場合は、保険金のお支払いが可能ですのでご安心くださいませ。
なお、待機期間中の補償については、お怪我の場合のみとさせて頂いております。
待機期間中に発症したお病気につきましては、待機期間が終了した後も継続治療が必要になる場合の
治療費用は、補償の対象外とさせて頂いております。
したがいまして、今回の症状がお病気によるものか、あるいはお怪我によるものかにより、
お支払いが出来る場合と出来ない場合がでてまいります。
その他、保険金のお支払いの詳細につきましては、お手数ではございますが、
下記のコールセンターまでお問い合わせ頂けば幸いでございます。
【安心サービスセンター】
フリーコール:0088-21-8256“にゃんわんアニコム”、
携帯電話・PHS・公衆電話・光電話をご利用の場合:03-6810-2314


地域によっては、雪の便りが届いているようです。
★様におかれましては、体調など崩されませんよう、暖かくしてお過ごしくださいませ。

今後とも、アニコムを何とぞ宜しくお願い申し上げます。



Re: 涙について

-

2010/11/18(Thu) 20:57

No.582

丁寧に詳しく教えていただきありがとうございます!

一度他の病院で診察して頂いた後
いまの病院でも問題なさそうであれば
詳しい検査をして貰おうと思います。



Re: 涙について

- 獣医師 羽鳥

2010/11/19(Fri) 13:53

No.583

★ 様

この度はご丁寧にご返信を頂戴いたしまして、誠にありがとうございます。
一日でも早くお子様の症状が改善されて楽しい冬をお過ごしになられますことを、
お祈り申し上げております。

ここ数日でぐっと気温がさがり、朝夕の寒さが身にしみる季節となりました。
★ 様におかれましては、お風邪など召されませぬよう、どうぞご自愛くださいませ。

今後とも、アニコムを何卒宜しくお願い申し上げます。



生理について

投稿者:ikkuma

投稿日:2010/11/15(Mon) 21:18

No.573

ゴールデンレトリバー8歳の女の子です。
通常は20日程で終る生理が今回はなかなか終らず、むしろ20日目頃から出血量が増え始めました。
すぐ病院に行き、一通りの検査をしてもらうも異常なし。止血剤が処方されました。
今日で服用4日目になりますが、まだ完全には止まらないものの、出血量は順調に減りつつあります。
現在も定期的に通院して検査を続けています。
このまま検査結果に異常がない場合、考えられる原因は何があるんでしょうか?
また、止血剤をやめたとたん、出血がぶり返すということはありますか?
教えてください、宜しくお願いします。

Re: 生理について

- 獣医師 山本

2010/11/18(Thu) 17:09

No.581

ikkuma様 

色とりどりの紅葉が目を楽しませてくれる今日この頃でございますが、ikkuma様に
おかれましてはいかがお過ごしでしょうか?

このたびは、ご相談を頂戴いたしまして誠にありがとうございます。
8歳のゴールデンレトリバーちゃんの生理が止まらず、現在治療中とのこと、さぞかし
ご心配でいらっしゃることとお察しいたします。

早速、お問い合わせの件につきましてご案内をさせていただきますが、ゴールデンレトリバー
ちゃんの実際のご様子を拝見していないため、一般的なご案内になりますことをご了承
くださいませ。
【発情周期について】
女の子のワンちゃんの性周期である「発情周期」は、「発情前期」、「発情期」、「発情休止期」、
「無発情期」の4期に分けられますが、これらは性ホルモンによって支配されています。
そのうち「発情前期」と「発情期」をいわゆる発情と考え、一般的に、性的に成熟した女の子の
ワンちゃんには年に1〜2回のこの発情が起こります。

発情前期は平均7日間続き、この時期のワンちゃんの体内では、発情ホルモンであるエストロ
ジェン濃度が増加します。
この時期のワンちゃんには外陰部の腫脹や血様分泌物の排出、膣の充血・浮腫などが生じ
ますが、中には陰部を気にして、分泌物を全て舐め取ってしまい、飼い主さんが発情に気付
かないこともあります。

発情期は、交尾の許容を示す時期から交尾許容を拒否する時期までを考え、平均9日間
続きます。外陰部の腫脹の軽減や血様分泌物が薄くなる時期であり、エストロジェン濃度の
減少と、プロジェステロン(黄体ホルモン)濃度の増加がおこります。

発情休止期は平均6〜8週間続き、プロジェステロン濃度が高く持続し、さらにプロラクチン
という乳腺を刺激するホルモンが増加します。この時期は、偽妊娠のような兆候が見られる
時期であり、子宮壁が肥厚し、乳腺腫脹がみられ、時には乳汁分泌、おもちゃに愛着を
わいたり、巣作り行動をしたりすることもあります。

無発情期は次の発情前期までをいいます。プロジェステロン濃度は減少します。
なお、それぞれ平均の日数については、かなりの個体差がありますので、参考にしていただけ
ればと存じます。

さて、ikkuma様のお子様は発情出血がいつも20日間くらい続くということでございますね。
平均よりやや長めではございますが、出血の量や期間については個体差がございますし、
ホルモンの分泌などは、その期間のゴールデンレトリバーちゃんの体調等によっても異なる
場合があるかと存じます。
今回はさらにその期間が過ぎても出血が増えてきたということでございますね。
以下、このまま、問題なく落ち着くことも多くあるかと存じますが、ご病気として考えられること
についてご案内させていただきたく存じます。

【不正発情について】
通常の発情出血期間の後にも出血が長く続いたり、発情の間隔が短くなったり、いつもより
早くにまた出血が始まるなどという不正な発情が起こる場合は、ホルモンの異常、卵巣・子
宮の疾患が考えられることがあります。

女の子のワンちゃんは、発情休止期には妊娠の有無に関わらず、発情の度に
子宮が卵子を着床し易くするために、子宮内膜の肥厚、子宮腺からの分泌の促進を起こし、
胎子が育ちやすいようなベッドを作ることをおこなっています。
このような状態が加齢とともに繰り返されることで子宮内膜過形成や子宮粘液症の発症を
起こす危険性が高まります。さらにこの時期は細菌の侵入が起こりやすく、子宮内膜炎や
子宮蓄膿症の発症につながることもみられますし、高齢期を迎えたワンちゃんは、卵巣・子
宮・膣における腫瘍の発生のリスクも高くなると考えられています。

不正な発情が起こった場合には、何か疾患が隠れているのではないかを総合的に判断
するため、状況に応じてさまざまな検査を行う場合がございます。
例といたしましては、今までの既往歴も含めた問診の後、一般身体検査、血液生化学
検査、レントゲン検査、超音波検査などの検査を獣医師が選択したり、状況に応じて組み
合わせて行うことがございます。
また、ゴールデンレトリバーちゃんのオシッコの出方や元気や食欲、嘔吐・下痢の有無、
飲水量の変化などはいかがでしょうか。
陰部は子宮・膣の出口だけではなく、オシッコの通り道でもあります。したがいまして、血液
が混じったものが陰部より排出しているのであれば、尿道・膀胱の炎症などの可能性も
ございます。
膀胱炎・尿道炎では、排尿回数の増加、排尿時間の延長、排尿痛、尿量の減少・色・臭い・
混濁の有無などの変化が多くの場合、見られます。

ゴールデンレトリバーちゃんは一通りの検査をしていただき、特に異常がなかったとのこと
でございますね。
先にご案内した検査項目の全てに異常がない場合でも、まだその初期段階であり、その後
お時間がたった場合に、検査結果が異なる場合もあるかと存じます。
また、現在の治療をおこなっても状況が変わらないということであれば、かかりつけの先生
とご相談の上、卵巣・子宮を摘出する避妊手術も治療のご選択の一つとしてお話がある
可能性がございます。

避妊手術は全身麻酔が必要な手術でもありますので、術前検査をしっかりとしていただく
ことで、ゴールデンレトリバーちゃんが麻酔をかけられる状態にあるのかなどを評価してい
ただく必要性がございます。
麻酔に関してもよく、かかりつけの先生からお話をお聞きになられることをお勧めいたします。

【出血について】

今回のゴールデンレトリバーちゃんの出血の原因が、はっきりとわかっていないとのことで
ございますが、仮に子宮などからの出血が続くようであれば、ホルモンの分泌異常や重度の
炎症、増殖の著しい腫瘍の可能性、また止血異常などの可能性も考慮しなければならない
かもしれません。
原因によっては止血剤の投与により効果がみられないこともあれば、あるいは、多少改善が
みられても投与を止めればすぐに再発する可能性も考えられるかもしれません。

以上、お伺いした内容をもとに、一般的なご案内等をさせていただきましたが、これらを
ご参考にしていただき、今後の経過を慎重にご覧いただきながら、かかりつけの先生とも
よくご相談いただければと存じます。
ご不安な点などについても、率直にご相談されることをお勧めいたします。

なお、避妊手術や子宮蓄膿症に関しましては、下記のしつけ・健康関連情報サイトも
ご参考にしていただけましたら幸いです。

「どうぶつ相談室」 ワンちゃんの避妊手術・去勢手術
http://www.anicom-page.com/labo/2009/04/post-205.html#more
「どうぶつ相談室」 子宮蓄膿症 
http://www.anicom-page.com/labo/2009/04/post-101.html

晴れた日は、落ち葉のじゅうたんを踏みしめながらのお散歩が気持ちのよい季節ですが、
体調を崩しやすい時節でもございます。
ikkuma様におかれましては、十分にお体をご自愛くださいませ。

ikkuma様が少しでも早く、安心してお子様とお過ごしになられますことを心よりお祈り
いたしております。
今後とも何卒アニコムをよろしくお願いいたします。



鑑札についてです。

投稿者:はなママ

投稿日:2010/11/10(Wed) 15:20

No.558

こんにちは。
4か月のトイプードルの女の子です。

生後3か月を過ぎて、市役所に登録してきました。
その際に、鑑札を頂いたのですが・・・。
法律では、必ず付けないといけないとなっていますが、まだ体も小さく、普段家にいるときは首輪はつけてませんので、どうしても付け忘れてしまいます。

私が持ち歩いていても意味がないと思いますので、
なにかいい場所などはありませんでしょうか?

よろしくお願いいたします。

Re: 鑑札についてです。

- ドッグライフカウンセラー 三留

2010/11/12(Fri) 09:45

No.566

はなママ様

街にはクリスマスのイルミネーションでにぎやかな頃となりましたがいかがお過しでしょうか。

はなママ様のトイプードルちゃんは晴れて市役所に登録も終えられたとのこと、
私達人間でいうと、しっかりと戸籍が作られたということでございますね。本当におめでとうございます。

犬の登録をした際に交付される「鑑札」と
狂犬病予防注射の接種を受けた際に交付される「注射済票」は、
ワンちゃんに着けておくことが義務付けられています。
鑑札にはトイプードルちゃんの登録番号が記載されていますので、
万が一、迷子になってしまっても、鑑札があれば飼い主様の元に戻ってくる確率は高くなります。
そのような点でも、鑑札は飼い主様の大変心強い味方でもあります。

はなママ様がおっしゃいますように、お家の中で首輪を付けずに寛いでいる状態でいると、
いざお出かけというときにどうしても首輪に鑑札を付けることを忘れがちになりますね。
お出かけに備えて、あらかじめ首輪の止め具に鑑札をつけておかれたらいかがでしょうか。

少しずつでもお付けになられることを意識していただき、
習慣化していただくうちに、鑑札が付いていたら当たり前となるかと存じます。
どうか大切なトイプードルちゃんを狂犬病からも迷子からも守っていただければと存じます。

トイプードルちゃんと過ごす初めての冬の到来でございますね。
外は寒いですが、はなママ様とトイプードルちゃんの心はポカポカではないでしょうか。
どうぞ、笑顔の絶えない素敵な毎日をお過しくださいませ。
今後ともアニコムをどうぞよろしくお願いいたします。



Re: 鑑札についてです。

- はなママ

2010/11/17(Wed) 15:24

No.578

三留先生

ありがとうございます。
鑑札は、首輪につけておくことにします。
もし、万一のことがあった場合のことを考えて・・・。

あと、ICチップのことでお伺いしたいのですが、
うちは、やはりチップが小さいとはいえ、可哀想だということで入れませんでした。
特に動物病院の先生などにも、聞かれたり勧められたりはなかったのですが、チップを埋め込むことの良いところ悪いところを教えていただけませんでしょうか?

災害時など、ペットが迷子になった場合、効果的というのは聞いたことがあるのですが。

よろしくお願いいたします。



Re: 鑑札についてです。

- ドッグライフカウンセラー 三留

2010/11/18(Thu) 15:15

No.580

はなママ様

風の冷たさにマフラーや手袋がありがたい頃となりましたが、
トイプードルちゃんは元気に駆け回っていますでしょうか。
鑑札は、首輪に付けておいていただけるとのこと、
ワンちゃんは大きな音などに驚いたり、恐怖等を感じたりしたときには、
思わぬ行動をとることがありますが、鑑札がトイプードルちゃんのお守り代わりに
なってくれると安心でございますね。

さて、今回ご質問いただきましたICチップでございますが、
一般的にマイクロチップと呼びます。
メリットについては、はなママ様がおっしゃいますように、まず「災害時や迷子のときなどの際に
安心」という点です。
他にも、「何か物理的な衝撃があっても外れてしまうことなく、身元等の情報を証明してくれる」、
「海外に引越しをされるときなど、マイクロチップの挿入が検疫の条件となっていることが多い」など
も挙げられます。

なお、平成17年に改正された動物愛護法では、飼い主さんの責任として、
「動物が自分の所有であることを明らかにするための措置を講ずること等に努めなければならない」と明示
されていますが、マイクロチップは所有者であることを示す措置として
たいへん有効な手段であるかと存じます。

デメリットとしては、「読み取りのためのリーダーがあって初めて情報を読み取ることができる」、
「痛みについては、人側からの推測でしかないので、正確には把握できない」、
「開発してからの年月がまだ短く、挿入による個体への影響について正確な情報がつかめていない
可能性がある」などが挙げられます。
なお、最近では体温測定の機能のついたマイクロチップが開発されていますが、
今後の研究が楽しみな分野でもございますね。

なお、マイクロチップについては、
以下の「どうぶつ相談室」に関連記事がございます。
ご参考にしていただければ幸いです。
http://www.anicom-page.com/labo/2009/09/post-268.html#more

年末年始のあわただしさを感じる頃でもございますが、
はなママ様におかれましては、くれぐれもご自愛くださいませ。
今後ともアニコムをどうぞよろしくお願いいたします。



避妊手術とリンパについて

投稿者:メイプル

投稿日:2010/11/12(Fri) 21:51

No.569

3歳のミニピン女の子です。
生後6カ月から1歳ごろまで耳の下から頬の下あたりのリンパ
が腫れたので治療をしておりました。原因は不明。
現在は、多少腫れ(しこり)が残っているようにみえます。
避妊手術を行うと何か影響(リンパの腫れ再発)がありますか?
避妊手術は何歳ごろまでに行えばよいですか?
子宮蓄膿症の見分け方があれば教えてください。
以上よろしくお願いします。

Re: 避妊手術とリンパについて

- 獣医師 山本

2010/11/17(Wed) 15:20

No.577

メイプル様

日ごとに秋の色が深まり、紅葉も目を楽しませてくれる時節となりましたが、
メイプル様におかれましては、いかがお過ごしでしょうか?

この度はご相談を頂きまして誠にありがとうございます。
以前にリンパが腫れて治療を行った経験がおありで、避妊手術に対してご不安とのことで
ございますね。

早速、お問い合わせいただきました件についてご案内をさせていただきますが、 
ミニピンちゃんの実際のご様子を拝見していないため、一般的なご案内になりますことを
ご了承くださいませ。

【リンパ節について】

リンパ節は免疫に関与して、病原体などの外敵から体を守る役目をしており、ワンちゃんの
体にはたくさんのリンパ節が存在しています。
リンパ節は感染症、炎症、腫瘍、自己免疫疾患、アレルギーなど、さまざまな疾患で腫れる
ため、リンパ節の腫れの原因を追究するため、その時の症状などにあわせて検査を行う場
合が多くございます。

リンパ節には腫れると体の表面から触れることができる「体表リンパ節」と、内臓の近くの
体内深部に存在する「深部リンパ節」があります。
今回、メイプル様のワンちゃんの症状があらわれている「下顎リンパ節」は体表のリンパ節
の一つであり、その他の体表リンパ節には、「浅頚リンパ節」、「腋窩リンパ節」、「鼡径リンパ節」、
「膝窩リンパ節」などがあります。

【リンパ節の腫脹について】

「いつから腫れているのか」、「どのくらいのペースで大きくなっているのか」などがポイントと
なりますが、「腫れが一個なのか複数なのか」という点も診断する際の重要なポイントです。
リンパ節が腫れているのに気付いた場合は、まず触れてみて、「他のリンパ節が腫れていない
か」を確認いたします。
また、「リンパ節やその周囲に痛み、熱感、皮膚の発赤がないか」、「穴があいて漿液などの
液体が出ていないか」 「硬いのか、軟らかいのか」などを確認します。なお、あまり頻繁で
あったり、また強く触って刺激することは、さらにリンパ節への刺激を与えてしまうためなるべく
避けていただき、動物病院の先生へ確認をしていただくことをお勧めいたします。

リンパ節の腫れだけでなく、腫れの程度がどんどん大きくなり、悪化する傾向にあったり、
さらに食欲不振、元気消失、発熱、体重減少など全身状態の不調がある場合は、重大な
問題が考えられるため、早急な対応が必要になります。
組織にはそれぞれ所属するリンパ節がありますが、ある組織が炎症などを起こすとその
所属するリンパ節が腫れます。メイプル様のお子様のように下顎周囲のリンパ節が腫れ
た場合は、まずは口腔内の疾患、顔面・頚部などの疾患、その周囲の皮膚などに変化が
ないかを疑います。また、その他のリンパ節などに腫脹がないかも確認いたします。

複数のリンパ節の腫脹がみられるときや、単一でも腫脹の拡大がみられたり周囲組織へ
の影響などがあれば、リンパ節の腫脹の原因が全身的なものでないかを調べるために
「血液生化学検査」や「レントゲン検査」、「超音波検査」などを早急に進める必要がある
こともあります。

また、リンパ節に針を刺して細胞を取って行う「針吸引細胞診」やリンパ節を外科的に切除
して行う「病理組織学的検査」などを行えば、腫脹の原因となっているのが、炎症なのか
腫瘍なのか、あるいは過形成なのかについて、ある程度の診断を行うことができます。

治療はその病状によりさまざまですが、リンパ節の腫脹の原因となったものに対しての治療
を行うことになります。炎症などがあれば、抗生物質や消炎鎮痛剤などの投与を行うこともあ
りますし、リンパ腫のような、悪性の腫瘍によりリンパ節が腫脹しているのであれば、抗がん剤
などの投与を行います。

メイプル様のお子様のように、リンパ節が腫れていても原因が不明であることは多くあり、
治療を終えた後も大きくなることはなく、病的な変化がなければ経過をみることもございます。
多少の腫れ(しこり)が残っているとのことでございますので、今後の経過が重要でございま
す。何か変化があった場合は、すぐにかかりつけの先生へご相談をしていただくことをお勧
めいたします。

【避妊手術について】

小型犬の女の子においては平均して年2回の発情がございますが、避妊手術を行うことに
より、さまざまな病気の予防ができることが知られています。
<避妊手術のメリット>
・  望まない交配、妊娠を回避できる。
・ 卵巣・子宮の病気になることを避けることができる。
・ 発情に関するストレス(発情周期に伴う体調や行動の変化など)から解放でき、
また発情出血などの煩わしさもなくなる。
・ 早期に避妊手術を行うことにより、乳腺腫瘍になる確率が低くなる。
<避妊手術のデメリット>
・麻酔に対するリスクがゼロではない。
・避妊手術をした後には代謝の変化により、太りやすくなる傾向がある。     など

避妊手術は全身麻酔をかける必要がある手術ですので、若く健康状態が良好な間に
行うことが望ましいといわれています。
また程度はお子様より異なりますが、年を重ねることで心臓、肝臓、腎臓などの全身の機能
は徐々に低下し、全身麻酔はその分、リスクが生じることが想定されます。
さらに卵巣・子宮などのご病気が生じてからでは一般状態も悪くなっているため、さらに
リスクは増えることになります。
したがいまして、避妊手術の時期は極力若い時期のほうが好ましく、また健康状態の良好な
時期に行うことが望ましいといえるでしょう。

【リンパ節への影響】

避妊手術は、お腹を開けての卵巣・子宮の摘出手術を行うことが一般的ですが、手術をした
ことにより手術創の修復をするために免疫系が作用するため、その組織を支配するリンパ節
に影響を与えることは起こり得るかと存じます。
また、既にリンパ節の腫脹が起こっており、腫脹の原因が基礎疾患にあるのであれば、全身
麻酔をかけることにより、もととなる基礎疾患が悪化する引き金になることも可能性としては
ございます。
一方で、治療をお止めになってから時間も経過して、その後、特に大きな変化もないという
ことであれば、それほど問題もない可能性もございます。
避妊手術を行わないリスク、麻酔のリスクなどを含め、メイプル様がご不安になられている
内容を率直に先生にお伝えして、納得されるまでご説明を受けられると、よろしいかと存じ
ます。

【子宮蓄膿症について】

子宮蓄膿症は、開放型と閉鎖型に分けられますが、開放型は膿や血液のような分泌液が
外陰部にみられ、元気消失、食欲不振、多飲多尿、発熱などの症状が現れることがあります。
軽症で分泌物が少量しかみられないこともあり、症状はさまざまです。

閉鎖型は外陰部からの分泌物はみられませんが、分泌物が排泄されず、腹部膨満の症状
がみられることがあります。また、分泌物の排泄以外は開放型と同様の症状が起こります。
また、開放型と比べて、膿が排出されない分、敗血症に移行することもあり、他にも下痢、
嘔吐、ショックなどの重篤な症状を示すこともございます。

女性ホルモンの影響から、発情後期に免疫状態が低下し、細菌感染を受けやすい状態と
なるため、特にこの時期には子宮蓄膿症の発生リスクが高まります。


なお、子宮蓄膿症に関しましては、下記のアドレスのしつけ・健康関連情報サイトも参考に
していただけたら幸いです。

「どうぶつ相談室」  子宮蓄膿症
http://www.anicom-page.com/labo/2009/04/post-101.html

朝晩の気温差が大きく、お風邪を引きやすい時期ではありますが、
メイプル様におかれましては、体調を崩されませぬようくれぐれもご自愛くださいませ。
少しでも早くメイプル様がお子様と安心してお過ごしになられますことを、心よりお祈り
いたしております。
今後ともアニコムをどうぞよろしくお願い申し上げます。