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元気な状態でのMRI検査の必要性...
投稿者:アツコ
投稿日:2015/05/07(Thu) 00:01
No.3987
7歳7カ月、コーギー、オス(12kg)の飼い主です。昨年11月と先週の二度ほど、急に元気がなくなる→歩行するとかなり痛がり2日ほど殆ど動けない(食欲はあり)→動物病院にて痛み止めをもらい、数日後には(見た目)元通りの元気いっぱいに戻る…というのを経験しました。処方された痛み止めは、Novartis社Onsior、20mgの半分を一日一回です。かかりつけ獣医さんによると、半年以内で二回同じ症状が出たので、元気になってもMRI検査を受けた方が良いとの事。そこで15日(金)に予約を取った次第です。しかし、こんな元気な状態で高額を支払い全身麻酔で愛犬に負担をかけてMRI検査を受ける意味はあるのか?と疑問に思います。例えば、椎間板ヘルニアだった場合は一時的に元気になっているだけで、ふたを開けてみれば進行している…という様な具合なのでしょうか?異常があるかどうかは、詳しく見てみないとわからないというのもわかりますが。敢えて元気だけれど、MRI検査をするメリットは、一般的に上記症状のコーギーの場合どのようなことが挙げられますか?教えていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
Re: 元気な状態でのMRI検査の必...
- 獣医師 酒井
2015/05/11(Mon) 09:47
No.3993
アツコ 様風薫るさわやかな季節になりましたが、アツコ様におかれましては、いかがお過ごしでしょうか。この度はご相談をいただきまして誠にありがとうございます。11月と先週の2回、コーギーちゃんは急に元気がなくなり、歩行するとかなり痛みがあり、ほとんど動けなかったということでございますね。歩行すると、かなり痛がるということですので、股関節、膝の関節などの関節の痛みや椎間板ヘルニア、変形性脊椎症による腰の痛みや、麻痺を生じていたことなどが考えられるかと存じます。このような症状の場合、触診や、神経学的検査によって、痛みのある部分の特定や麻痺の有無を調べ、必要に応じてレントゲン検査を行うのが一般的です。しかし椎間板や、脊髄は、単純レントゲン検査では写りませんので、椎間板ヘルニアなどが疑われ、さらに詳しく調べるためには、脊髄造影レントゲン検査やMRI検査が必要となります。最近ではMRI検査が行える施設も増えたために、かかりつけの先生より紹介されて、確定診断を早期に行うケースもよく見られるようになりました。アツコ様のコーギーちゃんはここ半年で2回発症し、どちらも急に症状が出て、オンシオールという非ステロイド系消炎剤(NSAIDs)の内服で数日という早い経過で落ち着いているということですね。急性の炎症などがあり、一見薬ですぐに治ったように見えますが、例えば椎間板ヘルニアであれば脊髄を圧迫している椎間板自体が薬によってなくなったわけではなく、圧迫によって起こっている脊髄の急性の炎症や浮腫を抑えているだけです。原因そのものを取り除いたわけではないので、しばらくして再発してしまうことも考えられます。今回のコーギーちゃんの状態で、MRI検査を勧められたのは、椎間板ヘルニアなどによる脊髄神経への圧迫が疑われており、その部位や、圧迫の程度を検査によって把握しておくことで、今後、外科手術を早いうちに検討した方がいいのか、安静と内科療法で経過を見ていて問題がないか、また腫瘍など処置を急いだ方がよい病気が他に隠れていないかなど判断をするためかと思われます。早期に確定診断を行うということは、それだけ、今後の治療方針を決定しやすくなり、運動制限を積極的に行った方がいい状況かどうかなど、再発を防ぐ対策を立てやすくなるという点が最大のメリットではないでしょうか。今回は様子を見て、もし再発があった場合にはMRI検査をして、必要であれば、外科手術を行うという選択肢もあるかと存じます。MRI検査はおっしゃる通り高額で、麻酔のリスクを伴うものです。腰や四肢に負担がかからないよう、体重の管理をしっかり行い、足を滑らせたり頻繁にジャンプするようなことがないように生活環境を整備し、再発の可能性をなるべく低くして、今後の経過を注意深く観察していただくのも一つの方法かと思います。今までの経過を見ていただいているかかりつけの先生にも、今すぐにMRI検査を行うメリット、検査を行わず経過を見るデメリットについても今一度よくご相談いただいた上で検査をするかどうか決められてはいかがでしょうか。なお、アニコムでは下記の受付時間で、ご契約者様からのお電話での健康相談、しつけ相談サービスを承っております。気がかりなことがございましたら、お気軽にご利用ください。お電話番号は、あんしんサービスセンター 0800-888-8256(携帯電話・PHSからは、03-6810-2314)です。平日9:30〜17:30 / 土日・祝日9:30〜15:30 (年末年始を除く)土日・祝日は予約のみ、実際のご相談は翌営業日以降となります。お散歩に気持ちいい季節です。コーギーちゃんの痛みの再発がなくお元気でお散歩がいつまでも楽しめますよう、願っております。今後ともアニコムをどうぞよろしくお願い申し上げます。
留守番時のトイレについて
投稿者:ジュエママ
投稿日:2015/05/01(Fri) 17:45
No.3986
長時間の留守番中も我慢せず、自然にトイレ(尿)をするようになる方法を教えて下さい。
Re: 留守番時のトイレについて
- 愛玩動物飼養管理士 三留
2015/05/08(Fri) 15:40
No.3991
ジュエママ 様新緑の美しい頃でございますが、ジュエママ様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか?このたびはご相談を頂戴いたしまして、誠にありがとうございます。早速ご案内させていただきく存じますが、一般的なご案内になりますこと、また、ジュエママ様のお子様はワンちゃんということでお話を進めさせていただきますこと何とぞご了承下さい。ジュエママ様のワンちゃんは、長時間の留守番中もオシッコを我慢してしまうとのことでございますね。ワンちゃんはジュエママ様のご帰宅を待って、お散歩でしか排泄をしないということでよろしいでしょうか。ワンちゃんには、もともと自分の居住空間(特に寝場所や食事場所)から離れたところで排泄をする習性があるといわれております。これは自分を含めて群れの仲間を外敵から守り、自分の居住空間を汚さないようにするためではないかと考えられております。また、「自分の排泄物の臭いによって、他のワンちゃんに対して自己主張をしたい」という本来の本能が成長に伴い発揮されて、子どもの頃はお家の中で排泄していたワンちゃんもだんだん外でしかしなくなることは多くみられます。この他の理由として、外でする排泄が開放感に溢れて心地よいということも挙げられます。日常生活の中で、偶然でも、お家の中のトイレでオシッコをしたら褒める、という状況を通して、「ここでしてもいいのだよ」ということを教えていただくことが大切でしょう。できれば、偶然、お家の中のトイレでオシッコをしてしまった、という状況を自然に誘発していただくことが望ましいでしょう。ただ、ワンちゃんの中には、頑なに、ぜったいに外でしかしないワンちゃんもみられ、一度、外でしか排泄をしなくなったワンちゃんを家の中でさせるようにするのは、なかなか困難が伴うのは事実でございます。何とかしてお家でさせたいという、焦る気持ちがご家族におありですと、かえってワンちゃんの排泄を促す上でマイナスに作用することも考えられますので、飼い主様は「できればいいな」と思う程度に考えていただき、のんびりと対応して頂いたほうがよろしいでしょう。また、万が一、トイレ以外のところでしてしまっても叱らず、さりげなく何もなかったかのうように接していただいたほうがよろしいでしょう。さて、次に具体的な方法をご案内させていただきたく存じます。ジュエママ様のお宅では、ワンちゃんのトイレは家の中にありますでしょうか。もし、トイレをもう取り払ってしまったのであれば、子犬ちゃんの頃、いつもしていたところなどにトイレを用意してあげましょう。廊下の端っこやリビングの端など、静かでそっとオシッコがしやすく、あまり周囲のことを気にしなくてもすむ場所も良いでしょう。日ごろからオシッコをするときにジュエママ様が「オシッコね〜」などと声をおかけになられるのであれば、その言葉を添えて、ワンちゃんの膀胱にオシッコが溜まっているであろう状態の時にトイレに誘導していただきます。たとえば、長時間のお留守番後、オシッコがたまっていて、「さあ、外にでてオシッコだ」というタイミングに、外へ出る前に一度トイレシートに誘導していただくなどいかがでしょうか。お散歩が大好きなのであれば、首輪やリードをつけて、散歩と同じように演出してみるのも宜しいかもしれません。少しでもトイレでオシッコができたら褒めてあげて下さい。ご褒美としてその後にお散歩へ連れて行ってあげる、というような雰囲気をおみせになり、また、もし排泄をしなくても、そのままさりげなく、いつものようにお散歩にいらっしゃるとよろしいでしょう。あるいは、トイレ用のサークルを作ってあげるのも一つの方法でしょう。子犬ちゃんの頃に使っていたケージがあれば組み立てていただき、中には全部トイレシートを敷いておきます。もし、ケージをお持ちでなくても、ホームセンターなどでトイレのスペースの周りを囲うようなものをご用意いただくとよろしいでしょう。「オシッコをしたいだろうな」という時間を見計らってこのサークルの中へワンちゃんを誘導します。しばらくこの中で過ごさせてあげて、偶然でもサークル内で排泄をしたら、褒めてあげましょう。褒めるときには、ジュエママ様の「オリコウね」という言葉と併せて、時にフードを一粒与えて頂いたり、オヤツをご利用なさってもよろしいかもしれません。ワンちゃんにとって、自分の居場所だと思う場所を狭めていただくことも大切でしょう。もし、ワンちゃんが家の中全体を自由に動き回って生活をしているのであれば、安心できる居心地の良いケージやサークルなどを準備し、その中でワンちゃんがのんびりと過ごす時間を作ってあげると良いでしょう。また、「この場所は、入っていけないのよ」という場所を作ってもよろしいでしょう。排泄の際の合図を決めて頂き、合図によって排泄を促すようトレーニングして頂くのも効果がある場合もございます。まず、お散歩中の排泄時、毎回「オシッコね」や「ワンツー」などと決まった合図をかけて頂き、何度も繰り返すことで、ワンちゃんの中では「その合図を聞くこと=排泄したい」という条件反射となっていくことがあります。家の中でも排泄の際に合図をかけて頂き、合図によって排泄ができるようにトイレトレーニングしてみましょう。トイレシートの感触を覚えるために、お外での排泄の際に、トイレシートを使用して頂く方法もございます。お散歩中に、排泄のタイミングでトイレシートを敷き、「トイレシート=トイレ」と認識することができるようになったら、家の中でのトイレトレーニングの開始となります。トイレシートの上で上手に排泄ができたら褒めてあげましょう。ワンちゃんが長い時間オシッコをしないで、ジュエママ様のご帰宅を待っているということは、落ち着かず、お辛いものがおありではないでしょうか。ただ、年齢や飲水量、運動量などによっても異なりますが、一般的に成犬のワンちゃんは半日以上の長い時間、排泄を我慢できるようです。もちろん、できれば我慢させないほうが、オシッコの病気を予防する意味でも望ましいのではありますが、私たち人間が排泄を我慢するという状態とは同じではないのかもしれません。また、トイレを用意していただき、日常的に誘導いただくことで身近にしてあげ、一度でも二度でもオシッコをした経験をしていれば、本当にワンちゃんがオシッコをしたいときは、トイレですると思われます。排泄行為に関しては、周囲がのんびりと構え、叱らず、出来たら褒めることが大切です。先にご案内したように、人と暮らすにあたって、もともとの習性と違うことをワンちゃんに強いている部分もあるかと存じますので、あわてず、のんびりと教えてあげてください。なお、アニコムでは下記の受付時間で、ご契約者様からのお電話での健康相談、しつけ相談サービスを承っておりますのでぜひご利用くださいませ。お電話番号は、あんしんサービスセンター 0800-888-8256です。平日9:30〜17:30 / 土日・祝日9:30〜15:30 (年末年始を除く)土日・祝日は予約のみ、実際のご相談は翌営業日以降となります。ジュエママ様とワンちゃんの笑顔いっぱいの毎日を心から応援いたしております。今後ともアニコムをどうぞよろしくお願い申しあげます。
食べてもいいの?
投稿者:やせなくっちゃ
投稿日:2015/05/01(Fri) 15:04
No.3984
キャバリア3歳。庭にさいているナルコユリという植物の新芽をむしゃむしゃとおいしそうに食べてしまいました。特に下痢をしたりということはありませんが、犬が食べても害のない植物なのでしょうか?庭に行くと、ナルコユリの咲いているところにまっしぐら、よほどおいしいようです。人間は食べてもいいようで、別名ヤマアスパラと言われているようですが。万が一毒だったらと思うと心配です。
Re: 食べてもいいの?
2015/05/07(Thu) 19:37
No.3989
やせなくっちゃ 様陽射しに夏が近いことを感じる頃でございますが、やせなくっちゃ様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。この度ご相談をいただきまして誠にありがとうございます。キャバリアちゃんがお庭のナルコユリの新芽を美味しそうに食べてしまうのですね。ご案内をさせていただきたく存じますが、実際のご様子は分かりかねるため一般的なご案内となりますことをご了承ください。植物はそれぞれ種を他の動物や鳥や環境の変動などから守るため、アルカロイドというような化学物質を有していることが多く、また中にはオリゴ糖と糖以外の物質が結合した配糖体(グリコシド)に属する物質などを持ち、他の動物などに毒性を示すことがあります。ユリ科の植物には毒性が強いものがあり、特にネコちゃんではユリの花を飾った後のお水を飲んでも命に関わるような中毒症状を発することがあり、注意を要します。ユリ科の植物で危険性のあるものには、オニユリ、チューリップ、ヒヤシンス、イヌサフラン、シュロソウ、オモトなどがあげられます。キャバリアちゃんが食べたナルコユリは、一応ユリ科に属す植物ですが、おっしゃるように人の摂食では問題がなく、漢方では薬用植物として利用されている様でございますね。人に毒性がみられないのであれば、ワンちゃんにとっても問題がないと類推することも可能ですが、体の大きさや、もともとの食性も異なりますので、人で問題が発生しないからワンちゃんでも大丈夫ということはございません。また摂取後すぐに影響がみられなくても、臓器等になんらかのダメージが及んでいることが、後になって判明することもあるかもしれません。このように、不明なことも多く、正確なワンちゃんへの毒性の有無は良くわかっていないのが実情の様です。たとえ、薬効のある植物であっても、多量に摂取すると毒に転ずることもございますので、まずこれ以上は食べないようにしていただいたほうがよろしいでしょう。また、腎臓や肝臓などへの負担が大きいと、腎機能や肝機能が十分には働けないような状態を招くことも中にはありますので、現時点での体の状態を把握するために、動物病院さんにご相談をいただくとご安心いただけるでしょう。夏のように汗ばむ日もあれば、ひんやりと肌寒い日もあり、体調管理の難しい時期でございますが、やせなくっちゃ様におかれましては、くれぐれもお体ご自愛ください。今後ともアニコムを宜しくお願い申し上げます
胆泥症
投稿者:カズ
投稿日:2015/04/27(Mon) 17:16
No.3980
5歳のポメラニアンです。健康診断で、アルカリフォスファターゼの値が494で超音波で調べたところ、胆汁がドロドロしてるから、油の物を控えると言われたのですが、おやつくらいしか、思いあたらないので、ドッグフードを無添加の物に代えている途中です。他に何が原因でしょうか?
Re: 胆泥症
- 獣医師 阿部
2015/04/30(Thu) 16:12
No.3983
カズ 様この度はご相談を頂きまして、誠にありがとうございます。カズ様の5歳になられるポメラニアンちゃんの健康診断の結果ではアルカリフォスファターゼ(ALP)の値が494と高値であり、超音波検査を行ったところ、胆汁がドロドロしているため、油の物を控えるようにいわれたのですね。しかしながら、おやつ以外の原因が思い当たらず、現在、お食事を無添加のものに変えていらっしゃるのですね。カズ様のご心配なお気持ちはいかばかりかとお察しいたします。早速、お問合せにつきましてご案内させて頂きますが、実際のご様子を拝見しておりませんので、一般的なご案内となりますことを何卒ご了承ください。ALPは肝臓・胆管や骨など全身の諸臓器に分布し、特に肝・胆管系の評価に用いられることが多い酵素の1種です。また、胆泥症とは、胆汁が変質し泥状になったもの(胆泥)が胆嚢に貯留した状態をいいます。脂質の消化や吸収に重要な役割を果たす胆汁は、肝臓で生成されて胆嚢に一時貯蔵され、食事をとると胆嚢が収縮して総胆管(胆汁が胆嚢から十二指腸に抜ける管)を通って十二指腸に排泄されます。何らかの原因で胆汁が濃縮して変質し泥状の胆泥になって胆嚢に貯留すると、胆汁の流れが妨げられて、様々な症状を引き起こすことがありますが、胆泥がたまっていても特に症状を示さず、健康診断等で偶然発見されるケースもございます。胆泥症の発症に関与するものとして、高カロリー、高脂肪のお食事やおやつの他に、胆嚢炎や甲状腺機能低下症や副腎皮質機能亢進症のような内分泌疾患が挙げられます。胆嚢炎は細菌感染や、腸炎・膵炎・肝炎・胆管炎などから併発して起こりますが、胆嚢炎が起こると胆汁の性状が変化するために胆石や胆泥ができやすくなります。甲状腺機能低下症や副腎皮質機能亢進症などの内分泌疾患でも胆汁の性状が変化するために胆石や胆泥ができやすくなります。また、これらの原因以外にも、ワンちゃんの体質や犬種、肥満や運動不足、加齢に伴う発症などもみられます。治療法としては、胆汁の生成を促して胆汁の流れをよくしたり、胆汁の胆嚢からの排泄を促したりする目的で利胆剤が使われます。なお、胆嚢炎や内分泌疾患(甲状腺機能低下症や副腎皮質機能亢進症など)に伴う胆泥症の場合には、元となる疾患の治療が必要となります。肝障害を伴っている場合には、その治療が必要になりますし、胆泥の貯留により胆嚢が腫大したり、胆嚢壁がもろく破裂しやすい状態になっている場合や、総胆管閉塞の危険が高い場合には、外科的に胆嚢を摘出する手術を行うこともあります。なお、原因となる疾患がなく、特に症状を示さず、肝障害なども伴っていない場合には治療をせず経過観察を行うことも多いようです。カズ様のポメラニアンちゃんも、主治医の先生のご指示に従って、血液検査や超音波検査などの定期的な検査をきちんと行い、経過観察を続けていただければご安心だと思います。普段から症状の変化(食欲不振や元気消失、嘔吐、腹痛など)に注意して、気になる様子が見られたときは早めに受診するようにしましょう。胆泥症の予防には、高カロリー、高脂肪の食事を避けることと、栄養バランスのとれた食生活をすることが大切だと言われております。なお、低脂肪であるというだけではなく、炭水化物やタンパク質など、それぞれの栄養のバランスが重要でございますので、低脂肪で栄養バランスのよい総合栄養食か療法食を与えていただくのがよろしいかと思います。また、お食事の回数を増やしていただくと、その分、胆のうが収縮する回数が増えるので、胆泥の貯留を改善できる場合があります。もし1日2回の食事でしたら、1日のトータル量はそのままに、1日3回に分けて与えていただくといいでしょう。また何か気がかりなことがございましたらご相談下さい。アニコムでは下記の受付時間で、ご契約者様からのお電話での健康相談、しつけ相談サービスを承っておりますのでぜひご利用くださいませ。お電話番号は、あんしんサービスセンター 0800-888-8256(携帯電話・PHSからは、03-6810-2314)です。平日9:30〜17:30 / 土日・祝日9:30〜15:30 (年末年始を除く)土日・祝日は予約のみ、実際のご相談は翌営業日以降となります。どうぞお大事になさって下さい。今後ともアニコムをよろしくお願い申し上げます。
- カズ
2015/05/01(Fri) 15:44
No.3985
ご返答ありがとうございました。アドバイスを参考に実践していきたいと思います。少し安心しました。散歩も長めにして、体重管理をしっかりしていきたいと思います。ありがとうございました。
2015/05/07(Thu) 17:53
No.3988
カズ 様この度はご丁寧にご返信をいただきまして、誠にありがとうございます。カズ様がポメラニアンちゃんを大切にお育てになっていらっしゃる温かな情景が目に浮かぶようでございます。ポメラニアンちゃんは幸せでございますね。カズ様とポメラニアンのお健やかで笑顔いっぱいの毎日を心から応援いたしております。また、気がかりなことやご心配なことがございましたら、いつでもお気軽にお声掛けください。今後ともアニコムをどうぞよろしくお願いいたします。
セミントラの副作用について
投稿者:みずの
投稿日:2015/04/27(Mon) 00:33
No.3977
お世話になっております。雑種の雄猫、年齢は不詳です。H25年10月に保護、保護時の検査でステージUの慢性腎不全と診断され食事療法とネフガードの服用をおこなってきました。BUN30台、CRE2.0前後を維持してきたのですが今年1月の検査で数値と血圧の上昇を指摘され、セミントラの内服も開始となりました。4月の検査ではさらに貧血も指摘され今以上に数値の低下が見られれば造血ホルモンの投与も検討ということで経過観察中です。セミントラの添付文書を確認したところ、推奨用量においても赤血球の減少が認められるとの記載がありました。1月の時点では数値は正常範囲内でありもしかしたらセミントラの副作用ではと思い相談させていただきました。直近3回の血液データは下記の通りです。H26年7月 H27年1月 H27年4月BUN 34.3 32.9 55CRE 2.2 2.8 2.9RBC 749 701 435Ht 40.8 30.5 25こうしてみると1月の時点で減少傾向にあるのでやはり腎性貧血なのでしょうか。降圧剤を変更していただいた方がよいのか迷っております。ご助言よろしくお願いいたします。
Re: セミントラの副作用について
2015/04/28(Tue) 18:45
No.3982
みずの 様爽やかな春の大空に鯉のぼりが躍る季節となりましたが、みずの様におかれましては、いかがお過ごしでしょうか?この度はご相談をいただきまして誠にありがとうございます。早速、ご案内をさせていただきますが、実際のご様子を拝見していないため、一般的なご案内となりますことをご了承くださいませ。みずの様が保護された男の子のネコちゃんが慢性腎不全で食事療法と内服で治療中とのことでございますね。また今年1月の検査で数値と血圧の上昇があり、セミントラの内服も追加して開始したということでございますね。保護された時から、慢性腎不全ステージUと診断され、ご心配、ご不安のある中、みずの様もネコちゃんとの生活をスタートされたのではないかとお察しいたしますが、食事療法、内服治療などしっかりとケアをしていただきネコちゃんは本当に幸せでございますね。慢性腎不全はネコちゃんによく見られる疾患で、特に高齢ネコちゃんに多いことで知られています。国際獣医腎臓病学研究グループ(IRIS)のステージ分類は、血漿クレアチニン(CRE)の値に基づいて行われ、ステージUとはCREが1.6-2.8mg/dlで、軽度の高窒素血症(BUNの軽度上昇)を伴い、臨床症状も軽度か、または認められない状況を指しています。慢性腎不全の治療では、食事療法が大変重要です。腎臓の機能が低下すると、リンを排泄する機能が落ちてしまい、血液中に過剰にたまってしまう高リン血症になりやすくなります。これを防ぐためには、リンが制限された食事を与えることが大切で、さらに薬やサプリメントで、リンの吸着剤を併用する場合もあります。また尿毒症を軽減するために低タンパク食が推奨されます。同じく尿毒症を軽減する目的で、ネフガードやクレメジンなどの炭素吸着剤を使用することもあります。腎臓がダメージを受けると、腎性高血圧となり、蛋白尿がみられるようになります。みずの様のネコちゃんも1月の検査で、血圧とCREの値が上昇していたためにセミントラというお薬も開始されたということでございますね。セミントラ(薬剤名:テルミサルタン)はアンジオテンシンU受容体阻害薬(ARB)に分類され、腎臓にかかる血圧を下げることにより、腎臓を保護し、尿タンパクの漏出を抑えるお薬です。高血圧が認められる場合には、腎不全を悪化させるだけでなく、それ以外の臓器にも悪影響を与えるため投薬治療を行うのが一般的です。セミントラの他にもアンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACE阻害薬)に分類される、フォルテコール(薬剤名:塩酸ベナゼプリル)なども同様の効果を期待し、使用されることがあります。慢性腎不全が進行すると、貧血が認められることがしばしばあります。これは、エリスロポエチンという腎臓で産生される造血ホルモンが、病気の進行によって十分に産生できなくなり、赤血球をつくる能力が低下するためと考えられています。さらに尿毒症で食欲不振になりますので、十分な栄養がとれなくなり、血液の材料となる鉄などが不足することで貧血が進んでしまいます。みずの様のネコちゃんも4月の検査で、BUNとCREの数値の上昇に伴い、一気に貧血が進行してしまったということでございますね。そしてこの貧血が上記の慢性腎不全の悪化に伴うものなのか、セミントラの副作用によるものなのか、判断に迷われているということですね。今回の検査ではBUNやCREの上昇がさらに認められていることから、腎臓の造血ホルモンの産生能力が低下して貧血が進行したことがまず考えられます。しかし、仰る通り、セミントラの副作用の一つとして、赤血球数の減少が認められる場合があるとされていますので、貧血を進行させた原因として薬の影響を否定することはできないかと存じます。また、もし食欲不振がある場合には、それも要因の一つと考えられます。そのため、貧血が進行した原因は一つではなく、いくつかの要因が重なっている可能性もあります。貧血の進行具合によっては、造血ホルモンの投与を急ぐ必要があるかもしれません。血圧のコントロール状況や、貧血の進行具合など慎重な経過観察が必要な状況かと存じますので、薬の影響が疑われるとしたら、他のお薬へ変更してみることが可能かどうか、今までのネコちゃんの経過や、病状をよくご存じのかかりつけの先生とも再度ご相談をされることをお勧めいたします。なお、アニコムでは下記の受付時間で、ご契約者様からのお電話での健康相談、しつけ相談のサービスを承っております。気がかりなことがおありの際には、お気軽にご利用くださいませ。お電話番号は、あんしんサービスセンター 0800-888-8256(携帯電話・PHSからは、03-6810-2314)です。平日9:30〜17:30 / 土日・祝日9:30〜15:30 (年末年始を除く)土日・祝日は予約のみ、実際のご相談は翌営業日以降となります。素晴らしいご縁があり、みずの様の元に迎えられた幸運の持ち主のネコちゃんですから、きっと病気にも負けず、一日一日を大切にみずの様と共に過ごされていることと思います。病気と闘うネコちゃんとみずの様をいつも応援しています。今後ともアニコムをどうぞよろしくお願い申し上げます。