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猫の歯磨きについて
投稿者:ミニャ
投稿日:2015/12/26(Sat) 13:48
No.4214
猫の歯磨きについて、やはり裏側も磨かないといけないのでしょうか?表側を磨くのも嫌がる猫をなだめながらで大変なので、裏側も磨かないといけない場合はコツも教えてくださいませ。
Re: 猫の歯磨きについて
- 獣医師 江口
2015/12/30(Wed) 12:17
No.4220
ミニャ 様年の瀬を迎え、寒い日が続いておりますが、ミニャ様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。早速、ご案内をさせていただきますが、実際にご様子を拝見しておりませんので、一般的なご案内となりますことをご了承ください。「歯の裏側の歯磨きも必要か」というご質問につきましては、歯周病を予防する最も効果的な予防方法は、歯磨きで歯と歯茎の間の歯垢を除去してプラークコントロールをすることですので、歯の裏側も歯垢がたまるようであれば、理想としては歯の裏側も歯磨きして頂く方が望ましいでしょう。しかしながら、ネコちゃんの歯ブラシによる歯磨きは、ワンちゃん以上に難しく、歯の裏側を磨くのはさらに嫌がるネコちゃんが多いので、ネコちゃんの性格によってはあきらめざるを得ないことも多いのが実際のところでもあります。ネコちゃんに歯磨きを慣らす際のコツを以下に、ご案内させていただきますので、ご参考にしていただければ幸いです。1. まずは手で練習をしましょう。上唇を持ち上げ歯を出します。いきなり持ち上げるとびっくりしてしまいますので、はじめは口の周りを触り、徐々に歯や歯肉に触れるようにします。この時、嫌な思いをしてしまうと、歯磨きが嫌いになってしまいます。指に美味しい味のするもの(缶詰の汁、おやつなど)をつけて触るなどして、「歯を触られること=嬉しいこと」と学習させて慣らしていきましょう。それができるようになったら、指で軽く歯肉をマッサージしてみます。2.ガーゼを使ってみましょう。慣れてきたら、人差し指にガーゼを巻いて、歯茎や歯肉を痛めない程度に、歯と歯肉の表面を軽くこすります。歯磨き剤をしみこませた、歯磨き用のガーゼも市販されていますので利用するのもいいでしょう。3.歯ブラシを使ってみましょう。どうぶつ用、または小児用の歯ブラシを使ってみると、さらに効果的です。ただし、歯ブラシが当たって歯肉を傷つけてしまう可能性があるので力を入れすぎないように十分注意しましょう。コツは絶対に叱らないこと、じっとして上手くやらせてくれた時にはうんと褒めてあげることです。無理強いをせずに、根気よく、歯磨きに徐々に慣らしていきましょう!4.歯磨きの後には楽しいことをする。歯磨きをした後にネコちゃんのお気に入りのことをしていただくなど、「歯を磨くことと楽しい経験を結び付けていただくこと」を繰り返す中で、歯磨きの時間を長くしていきます。そのようにしていただきながら、少しずつ裏側にもブラシをあてることにチャレンジをしていただくとよろしいでしょう。ただし、無理をなさって、「嫌だ!」というような経験になると、歯磨きをすることそのものを強く拒否をすることになってしまいますので、ネコちゃんの様子をみながら、無理のない範囲内でしていただくことが大切です。ネコちゃんが歯磨きに対して好ましい印象をもらうことがたいへん重要ですので、ネコちゃんが嫌がる手前の段階でお止めいただくとよろしいでしょう。 無理をして磨き続けることで歯磨きが大嫌いになり、歯ブラシをみると逃げていってしまったり、怒ったりするようになってしまうネコちゃんもいます。こうなると、歯磨きができないネコちゃんになります。また、中には、歯磨きを一生懸命することで、かえって飼い主さんとネコちゃんとの間にヒビが入ってしまうというようなこともみられます。繰り返しにはなりますが、できる範囲で、ネコちゃんの歯磨きに対する印象を良くすることで、ネコちゃんの許容範囲を根気よく広げていくことが大切です。ミニャ様のネコちゃんには、なだめながらも歯磨きできているとのこと、本当に素晴らしいですね。今後も、焦らず、継続してあげて下さい。1日1回の歯磨きが望ましいですが、週に3-4回でも効果はあります。ネコちゃんで一番歯垢が着きやすく、歯周病を起こしやすいのは、奥歯(臼歯)です。歯の裏に関しては、嫌がる間は無理に歯磨きせず、液体歯磨きや、ジェル状歯磨き粉を使ってみてはどうでしょうか。これらは歯磨きの補助として使うもので、歯磨きほどの効果は期待できませんが、歯垢が付きにくい口腔内環境を作ります。現在、歯のための処方食やおやつもあるので、かかりつけ動物病院へ相談なさって下さい。また、フードを出しっ放しにするとちょこちょこ食いをして食べカスが口の中に長時間残ります。これも歯垢を付着させる原因となるので、食事以外の時間帯はフードをしまうのもよろしいでしょう。なお、歯周病以外にも、歯肉口内炎や、歯の吸収病巣など、ネコちゃんのお口の中にみられる病気があります。そのような病気の心配はないか、歯磨きが上手にできているかどうかなど、歯や歯茎の状態を定期的にかかりつけの動物病院でチェックして頂くと安心ですので、ぜひかかりつけの動物病院へご相談下さい。なお、アニコムでは下記の受付時間で、ご契約者様からのお電話での健康相談、しつけ相談サービスを承っておりますのでぜひご利用ください。お電話番号は、あんしんサービスセンター 0800-888-8256です。平日9:30〜17:30 / 土日・祝日9:30〜15:30 (年末年始を除く)土日・祝日は予約のみ、実際のご相談は翌営業日以降となります。 これから、ますます寒さが厳しくなってくるかと存じます。ミニャ様も風邪など召されませぬようご自愛下さい。ミニャ様とネコちゃんがご一緒にお元気で、お正月をお迎えになられますよう願っております。今後ともアニコムをどうぞよろしくお願い申しあげます。
首が曲がりフラフラと歩きます
投稿者:モコ
投稿日:2015/12/26(Sat) 14:16
No.4215
お世話になります「首が傾き、フラフラと歩きます」同じ症状のヨーキーちゃんいませんか?ヨークシャテリア8歳男の子です。2週程前から、寝起きに歩くと首が曲がりフラフラと歩きます。でも、元気なんです。かかりつけ医に受診したところ、「前庭疾患・耳・脳」(詳しく説明されました)と言われ、元気ならば経過観察となり、先週再度受診しました。結果、「元気で症状が変わらない」という事でわからないと言われ、大学病院でMRI検査を受けるというのもあるが、全身麻酔のリスクもあるから、しばらく様子を観てはとの事でした。アドバイスよろしくお願いします。
Re: 首が曲がりフラフラと歩きま...
- 獣医師 酒井
2015/12/30(Wed) 10:52
No.4219
モコ 様今年もいよいよ残りわずかとなってまいりましたが、モコ様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。この度はご相談をいただきまして、ありがとうございます。さっそくお問い合わせについてご案内させて頂きますが、実際のご様子を拝見していないため、一般的なご案内となりますことを何卒ご了承ください。モコ様の8歳の男の子のヨークシャーテリアちゃんが、寝起きに、首が曲がり、フラフラ歩く症状があるということですね。今のところ寝起きのみの症状で、それ以外では症状がなく、お元気にお過ごしということでしょうか。中、高齢のワンちゃんで、他の症状は全くなく元気なのに、首が曲がりふらふらと歩く症状が見られる疾患として多いものに末梢性(まっしょうせい)前庭疾患(※)が挙げられます。※末梢性前庭疾患とは中耳や内耳など三半規管の問題により起こる前庭疾患です。それに対して中枢性前庭疾患は脳の問題により起こる前庭疾患です。末梢性前庭疾患の原因となる病気の中には、内耳の中の三半規管に障害を与えるような内耳炎、腫瘍、外傷や甲状腺機能低下症、原因がはっきりしない(=特発性)前庭疾患などがあります。平衡感覚を司る三半規管が障害を受けるため、首が片側に傾いてしまい、歩く際にバランスを崩してフラフラしてしまったり、同じ方向にグルグルまわる症状がみられることがあります。寝起きに症状が強く出ることが多いのも1つの特徴です。また末梢性前庭疾患よりも発症は少ないのですが中枢性前庭疾患といって脳における腫瘍や炎症、感染などが原因で、同じような症状が出る場合もあります。末梢性前庭疾患の原因の1つである内耳炎は外耳炎や中耳炎からの波及が多いので、おそらく受診時に、外耳や鼓膜の確認をしていただいているのではないかと存じます。原因を調べるために、他に一般的な血液検査、及び甲状腺ホルモンの測定を行い、全身性の病気が隠れていないかをまず確認します。さらに内耳や中耳の評価、脳腫瘍や脳炎の有無を確認する必要があると判断されればMRIやCT検査を行います。ただし、MRIやCTは全身麻酔をかけての検査になりますので、中高齢のワンちゃんにとっては、麻酔のリスクが気になります。また末梢性前庭疾患の中でもワンちゃんでは発症の多い特発性の前庭疾患は、突然発症し、特に治療を行わなくても治まるケースが多いため、かかりつけの先生はしばらく様子をみてみましょうかというご提案をされたのではないかと存じます。一般的に発症が多いからといって必ずしも、モコ様のヨーキーちゃんが特発性の前庭疾患であるということになるわけではありませんが、このように症状の経過を見ながら、MRI やCT検査などの検査が必要か判断することは多いかと思います。麻酔のリスクなどもかかりつけの先生とよくご相談いただき、今後のヨーキーちゃんの変化をよく観察し、このまま経過観察で様子をみていいのか、より詳しい検査をうけるかどうか判断していただくことが大切です。なお、アニコムでは下記の受付時間で、ご契約者様からのお電話での健康相談、しつけ相談のサービスを承っております。気がかりなことがおありの際には、ぜひご利用くださいませ。お電話番号は、あんしんサービスセンター 0800-888-8256(携帯電話・PHSからは、03-6810-2314)です。平日9:30〜17:30 / 土日・祝日9:30〜15:30 (年末年始を除く)土日・祝日は予約のみ、実際のご相談は翌営業日以降となります。暮れも押し迫り寒さも厳しくなってまいりました。モコ様も風邪など召されませんよう、ヨーキーちゃんとよいお年をお迎え下さい。今後ともアニコムをどうぞよろしくお願いいたします。
夜鳴き
投稿者:のりた
投稿日:2015/12/23(Wed) 22:34
No.4212
12歳のM.シュナウザー(雄)です。数日にわたり就寝後1〜2時間すると夜鳴きが始まります。これまでは就寝については特に異常なく過ごしてきました。私は別の部屋で就寝しているため、犬が夜中睡眠を十分にとっていないのかわかりません。飼い始めの夜鳴き以来、ほとんどこのような事は無く、現在毎夜数日間続いているので心配です。日中は寝ていることが多く、散歩以外は活動量は少なめです。夜鳴きの時は安心させるために、その場に行って安心させたほうがよいのでしょうか?また近くで一緒に就寝したほうがよいのでしょうか?この状況がどのくらい続くのか分からず不安です。
Re: 夜鳴き
- 愛玩動物飼養管理士 三留
2015/12/28(Mon) 08:53
No.4216
のりた 様この度はご相談をいただきありあとうございます。12歳のミニチュアシュナウザーちゃんが夜泣きをするとのことですね。早速ご案内をいたしたく存じますが、一般的な案内となりますことをご了承ください。子犬ちゃんをお迎えになられた後は、環境の大きな変化があり、不安もあると思われますし、また飼い主様に来て欲しくて夜鳴きをすることが多くみられます。ただ、新しい環境が快適で安心でき、また鳴いても構ってもらえない、ということが分かると、だんだん落ち着いて鳴かなくなることが多いようです。一方で、ミニチュアシュナウザーちゃんのように、ずっと夜鳴きはなかったのに、シニアと呼ばれる頃になって夜鳴きをするようになることも多くみられます。このような場合、原因としては次のようなことが考えられます。1.体に痛みや違和感などがある若いうちは何でもなかったのに、睡眠時、関節などへの負荷にたえられなくなるなど、痛みや違和感があることも多くみられます。このように、体のどこかに痛みや違和感があって夜鳴きをしている場合も多くみられます。のりた様のミニチュアシュナウザーちゃんは急に夜鳴きをするようになったということですので、体のどこかに不調がある可能性もゼロではないと思います。ご安心いただくためにも一度動物病院さんにご相談いただくことをおすすめいたします。2.体内時計がうまく刻まれなくなったシニアと呼ばれる頃になると、昼間の活動量が減ります。また、体内時計の調節には日光(特に朝日)を浴びることが有効だといわれていますが、外に出る機会も少なくなり、運動量も減り、昼と夜とが逆転してしまうこともあります。のりた様のミニチュアシュナウザーちゃんも日中の活動量はお散歩以外は少なめとのことですが、無理のない範囲で、なるべく昼間の活動量を増やしていただき、朝や昼間、日の光を浴び、できるだけメリハリのある生活を過ごさせてあげることも大切でしょう。3.寒さや暑さなどへの適応力の変化寒さや暑さへの適応力が年を重ねると筋肉量の減少もあり変化がみられます。今までは寒さや暑さを感じなかった環境であっても、寒い、あるいは暑くて眠れないということがあるかもしれません。ケージの中に大好きなのりた様のいつも使っている毛布などを入れてあげるなどなさってもよろしいでしょう。寒いのかな、というようであれば、ペットボトルにお湯を入れてこぼれないようにしっかりとフタを閉め、バスタオルなどでくるんで置いておくなど工夫なさるとよろしいでしょう。ただし電気カーペットなどをご利用なさる場合には、低温ヤケドを防止するためにも、全面に敷くのではなく、必ず逃げ場を用意することも必要です。4.思うように体が動かなくなることへの不安私たち人間もそうですが、ワンちゃんも年を重ねると視覚や聴覚などの感覚器に衰えがみられ、周囲からの情報を得難くなります。そのため、不安を感じやすく、運動をすることを嫌がったり、恐がったり、やたらに甘えたがるなどの行動の変化につながることもありますが、夜鳴きもこの変化の一つだと考えられます。ごく自然な変化ですが、日常生活の中、さまざまな場面で自信をつけさせてあげることも大切でしょう。何かできたとき、がんばったとき、明るく優しい声で褒めていただき、また、ゆったりとした穏やかなコミュニケーションを取るようにしていただくことも大切です。また外出などを通して適度な刺激を与えることもたいへん重要ですので、今なさっているように、お散歩を楽しむことは続けていただければと思います。このように、シニア期の夜鳴きには幾つかの原因が挙げられますが、ミニチュアシュナウザーちゃんが、のりた様の姿をみて安心するご様子であれば、のりた様の姿がみえる場所に移動いただいてもよろしいでしょう。ミニチュアシュナウザーちゃんの不安な気持ちを取り除き、のりた様が睡眠をしっかりと取ることができるのであれば、お近くで一緒に就寝なさることも一つの方法です。なお、最近では高齢のワンちゃんの気持ちを穏やかにする効果が期待できるサプリメントなどもあるようですので、かかりつけの動物病院さんにご相談いただいてはいかがでしょうか。なお、アニコムでは下記の受付時間で、ご契約者様からのお電話での健康相談、しつけ相談サービスを承っておりますので、ぜひご利用くださいませ。電話番号は、あんしんサービスセンター 0800-888-8256です。平日9:30〜17:30 / 土日・祝日9:30〜15:30 (年末年始を除く)土日・祝日は予約のみ、実際のご相談は翌営業日以降となります。2016年がのりた様とミニチュアシュナウザーちゃんにとって輝かしい一年でありますよう心からお祈りいたしております。今後とも、アニコムをよろしくお願い申し上げます。
多飲多尿です。
投稿者:くま
投稿日:2015/12/21(Mon) 20:06
No.4210
13歳大型犬メスです。数日前に血液検査、エコー、尿検査をしました。血液検査は特に異常なし。エコー検査では胆泥の指摘がありました(3ヶ月前に初めて見つかり、ウルソと肝臓のサプリを処方されています)。また、尿検査の結果、尿比重が1.013でやや低めとのことでした。最近、多飲多尿の症状であることを相談すると、尿比重がやや低めで腎機能が少し低下していることが原因の可能性もあるとのことでした。もともとほとんど水を飲まなかったのですが、今年の夏ごろから1日800mlほど飲むようになり、ここ数日では1日1.5リットルほども飲むようになりました。体重は38キロあるのでまだ異常な量ではないと思うのですが、もともとほとんど飲まずに13年間きたので、それを思うとかなり増えています。沢山飲むからか、尿の量も多くなりました。以前に、クッシング症候群の疑いがあるようなことを言われましたが、ALPなど肝臓の数値がほぼ正常値に戻ったので(以前は高かったのですが、食べ物を替えたことや、ウルソのおかげもあるのか、最近、正常値になりました)クッシングの検査は先延ばしとなりました。多飲多尿で他に可能性のある病気は何がありますか?自分で少し調べたのですが、糖尿病や子宮蓄膿症の可能性はないと思います。糖の数値も正常値ですし、8歳で子宮蓄膿症になり、子宮も摘出済みです。尿比重があの程度でも、多飲多尿になることはあるのでしょうか?宜しくお願い致します。
Re: 多飲多尿です。
2015/12/22(Tue) 16:50
No.4211
くま様年の瀬も間近になってまいりましたが、くま様におかれましては、いかがお過ごしでしょうか。この度はご相談いただきありがとうございます。くま様の13歳の大型犬の女の子のワンちゃんが、以前と比べて多飲多尿の症状があり、何か病気の可能性があるかどうかのご相談でございますね。さっそくご案内させていただきますが、実際のご様子を拝見していないため、一般的なご案内となりますことを何卒ご了承ください。数日前に、ワンちゃんは血液検査、エコー検査、尿検査を受けられたということですね。血液検査は正常、エコー検査で胆泥の貯留があり、現在治療中、尿比重がやや低めで、1.013ということですね。ワンちゃんの尿比重は通常1.015-1.050程度で、ワンちゃんの体の水和状態によって、変動します。体が脱水していれば尿比重は高くなり、お水をたくさん飲んだあとでは、比重が下がる場合もあります。そのため、尿比重がやや低めに出た場合は、低い数値が持続しているのかどうか、何回か測定して確認する必要があります。お水を飲んだり、運動することによる影響の少ない朝一番の尿を定期的に測定することが推奨されます。もし持続的に尿比重が1.012-1.030の範囲であれば、腎機能の低下である可能性も考えられますので、より詳しい腎機能の検査を行います。血液検査の腎機能の指標であるBUNでは異常が認められない時期であっても、尿の比重が低下していることで、早期の腎機能低下を診断できることがあるので、ぜひ今後もかかりつけの先生ともご相談の上、検査を継続していただければと存じます。くま様のワンちゃんはもともとあまりお水を飲まないお子さんだったのに、今年の夏頃から、以前に比べてお水を飲む量が増えたということですね。その頃の飲水量が800cc、ここ数日が1.5リットルほどになっているのですね。38kgのワンちゃんですと、個体差は大きいのですがおおよそ2リットル前後が一日の飲水量の目安になります。この飲水量には、食事に含まれる水分も含まれるのですが、くま様のワンちゃんはお水を飲む量に変化が見られた頃に食事の内容の変更はありませんでしたか。お食事、おやつも含めて、以前と変わったものがあれば、水分の含有量や塩分の含有量によって、飲水量が変わる可能性があります。以前ALPが高くて、食事内容を変更したということですので、もしかしたら、その影響があるのかもしれません。ただし、その場合には、治療のために食事を変更し、実際にALP等上昇していた数値が正常になったということですので、飲水量が正常な範囲内で変動していても全く問題ありません。もし、食事による影響があるのかわからない場合には、かかりつけの先生に確認していただくと安心かと存じます一般的にワンちゃんの場合、病的な多飲とは、体重1kg当たり90〜100cc以上の水分を摂取する場合とされていますので、くま様のワンちゃんですとおおよそ3.5リットル前後飲んでいる状態を指します。この数値だけを見ますと、くま様のワンちゃんの飲水量は全く問題無いかのように見えます。また夏場は気温も高いため、喉の渇きもあり、一時的に飲水量が増えることはよくあります。しかし、普段通りの生活をしていて、お食事の変更の影響とも考えられず、寒くなっても例年より明らかに水を飲む量が増えているということであれば、何らかの原因で尿の量が増えており、その失われた水分を補うために飲水量が増えている可能性もあります。尿の量が増える多尿の原因としては、慢性腎臓病、糖尿病、副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)、子宮蓄膿症や腫瘍などが挙げられます。糖尿病は定期的な血糖値と尿糖の測定で、除外できますし、子宮蓄膿症も既に手術済であれば可能性はないと考えられます。今後の持続的な尿比重検査の結果や飲水量の増加の状況によって、腎臓疾患やクッシング症候群などの病気が疑われる場合には詳しい検査が必要になってくるかもしれません。今の飲水量では決して多飲と言われるほどの量ではありませんが、今後も飲水量の測定を続けて定期的に尿検査や血液検査を行っていただきながら、健康チェックを続けていただければと存じます。また、普段よりご注意いただいているかと存じますが、高齢のワンちゃんは筋肉量も減少し、体内の水分が喪失しがちなため、お水が飲みたいと思ったときに十分な量が飲めるようにいつもご準備いただくことが大切です。今後もぜひ、飲水量に限らず、お家での様子をよく観察していただき、何か変化に気付かれた場合にはお早めにかかりつけの先生にご相談いただければと存じます。なお、アニコムでは下記の受付時間で、ご契約者様からのお電話での健康相談、しつけ相談サービスを承っておりますので、ぜひご利用ください。お電話番号は、あんしんサービスセンター0800-888-8256です。平日9:30〜17:30 / 土日・祝日9:30〜15:30 (年末年始を除く)土日・祝日は予約のみ、実際のご相談は翌営業日以降となります。何かとお忙しい時期かと存じますが、くま様も風邪など召されませんよう、ご自愛下さい。今後ともアニコムを宜しくお願い申し上げます。
19歳の猫ちゃん
投稿者:
投稿日:2015/12/16(Wed) 15:30
No.4208
19歳のオス猫で雑種です。腎臓が少し悪く毎年冬に膀胱炎になります。最近もなってご飯何をあげていいか悩んでいます。
Re: 19歳の猫ちゃん
- 獣医師 山田
2015/12/16(Wed) 15:31
No.4209
この度はご相談をいただきましてありがとうございます。19才の男の子のネコちゃんのお食事についてのご相談でございますね。早速ご案内させていただきたく存じますが、ネコちゃんの実際のご様子を拝見していないため一般的なご案内となりますことをご了承下さい。膀胱炎は、膀胱の中で細菌感染などが起き、膀胱に炎症が起こる病気です。膀胱内に生じた結石や結晶が膀胱の壁を傷つけ、そこに細菌感染や炎症が起こることもあります。もし、結石や結晶が形成されているようであれば、尿石症の治療や予防に使用する療法食を食べることが望ましいとされます。これらの療法食はストラバイト結石やシュウ酸カルシウム結石を形成しにくくするために、マグネシウム、リン、カルシウムを調整しておりますが、少し塩分が多い事があります。また、19歳のネコちゃんは少し腎臓が悪いのでございますね。腎臓は、尿の生成、体の中で不要になった老廃物や毒素を尿中に排出、ホルモンの分泌などを行っている臓器です。この腎臓が障害を受けて十分に機能しなくなると、多飲(お水をたくさん飲む)や食欲不振、嘔吐などさまざまな症状を引き起こします。すでに破壊されてしまった腎臓の組織は、回復することがありませんので、治療は内科的治療や食事療法が主となってきます。腎臓にとってタンパク質の多い食事は負担になりますので、タンパク質の量を制限することと、良質なものを与えることが重要です。またミネラルであるリンも腎臓に悪影響をおよぼすとされています。そのため、ナトリウムやリンの含有量を抑えた食事が推奨されます。このことから、膀胱炎のことだけを考えれば、結石を作りにくくするような療法食が良いと思われますが、腎機能が低下してきている場合には、その食事が腎臓の負担になる可能性もございます。そのため、今の膀胱炎の状態と腎臓の状態を合わせてお食事をどうするか検討する必要がございますので、かかりつけの獣医さんにもご相談いただけたらと思います。冬場は飲水量が減ることや、トイレの回数が減ることなどで、ネコちゃんの膀胱炎などの下部尿路疾患がとても増える時期となっています。生活上の注意点として、次のようなことが推奨されておりますので、ご参考にしていただければ幸いでございます。【対策】1.飲水量を増やすお水をたくさん飲んでオシッコをいっぱい出すことにより、オシッコの中の有害なもの(結晶や細菌など)を希釈し、膀胱内に長い時間止まらないようにすることが目的です。汲み置きの水、新しい水、蛇口から出る水、冷たい水、あたたかい水など、飲み水の好みは猫ちゃんによって様々ですし、また、お気に入りの置き場所も、静かなところ、ご家族の近く、窓の近くの外が見える場所など、様々です。ネコちゃんにあわせて、お気に入りの場所で好みのタイプのお水が飲めるようにしてあげましょう。また、水分の多いウェットタイプのお食事に変えたり、ドライフードを水でふやかしたりすることで飲水量を増やすことも一つの方法です。2.ネコちゃんの生活環境におけるストレスを軽減する特発性(原因不明)の下部尿路疾患の原因の一つとして「ストレスの関与」が指摘されています。ネコちゃんのストレスの原因は、トイレ環境、多頭飼育、引っ越し、生活パターンの変化、食事の変更、家族の変化など様々です。ネコちゃんが何かをストレスに感じている様子であれば、なるべく原因となることを取り除いたり、ネコちゃんが身を隠すことができる場所を確保していただき、できるだけ穏やかに生活できる環境を提供してあげる必要があります。3.トイレ環境の見直しネコちゃんによって好むトイレ環境は様々ですが、一般的には次のようなことが推奨されています。・トイレの数最低限お家にいる「ネコちゃんの数+1」が必要であり、留守の多いお家ではそれ以上必要だと言われています。・トイレの大きさネコちゃんの体長の1.5倍くらいがよいと言われています。・トイレの種類屋根や扉がなく開放的なトイレを好むネコちゃんが多いようです。野生のネコちゃんは、空の下の開放的な広い場所で排泄します。・トイレの砂鉱物系、紙砂、木の砂、シリカゲルなどの素材、また、粒の大きさなど、ネコちゃんによって好みは様々です。可能であれば、初めは数種類の砂を用意して、ネコちゃん自身に好きな砂を選んでもらうとよいでしょう。・トイレの場所ネコちゃんが落ち着いて排泄ができる場所にあるか、暑さ寒さなどの影響を受けないか、どんなときでも入りやすい場所にあるかなどを確認しましょう。・トイレの掃除や砂の取り換えの回数の見直し汚れたトイレでの排泄を嫌がり、オシッコを我慢してしまうネコちゃんもいますので、排泄をしたらすぐに片づけるのが理想です。それが難しい場合は、常にきれいなトイレを利用できるように複数個のトイレを用意しておくとよろしいでしょう。冷たい風が吹く街があわただしく感じる師走です。お忙しい日々をお過ごしのことと存じますが、どうぞご自愛ください。なお、アニコムでは下記の受付時間で、ご契約者様からのお電話での健康相談、しつけ相談サービスを承っておりますのでぜひご利用ください。お電話番号は、あんしんサービスセンター 0800-888-8256です。平日9:30〜17:30 / 土日祝9:30〜15:30土日祝日は予約のみ、実際のご相談は翌営業日以降となります。今後ともアニコムをどうぞよろしくお願いいたします。