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肉球の腫れ

投稿者:mukumei

投稿日:2016/09/09(Fri) 16:11

No.4476

8歳ポメラニアンの女の子です。

持病としては膝蓋骨脱臼がありますが、サプリのおかげか見た目でびっこをひくようなことはここ6〜7年ありません。
4月に血液検査による健康診断をしましたが良好でした。
ALPは元々少し高めなのでウルソを服用し続けており、だいぶいい数値になっているとお医者さんに言われました。
白内障が少し出始めていますが経過観察中です。

昨夜の夕食後、2時間くらいした時に丸まって寝てたのに
急に起きて背中を丸めるというか、変な姿勢をして困った顔をしてこちらを見ました。
きゃんともなんとも声は出していませんでした。
抱きかかえると左後ろ足の肉球の真ん中の大きい所が真っ赤になって腫れあがっており、わんこも足に力が入っているのかひきつっているのか、足の平を目一杯広げてました。
右後ろ足の真ん中の肉球も、左ほどではないですが赤く腫れてました。
気持ちひんやりした方がいいかと思い、ウェットティッシュをそっと当てましたが、触られることに嫌がる素振りはなく、
ただ体はぷるぷる震えてました。
意識も正常に思われました。
患部が熱くはなっていなかったのでそれ以上冷やすのもどうかと思っていたら、たぶん1分くらいで赤味は引いて、腫れもみるみる小さくなりました。
床に下ろしてみると初めはまだ少しヨタヨタした歩き方をしましたが、スグ普通になりました。
元気ですし、腫れがひいたので病院に行っても特に処置はないと思われ、様子見にしていますが、病気の前兆かアレルギーかと心配になっています。

フードは基本的に、避妊後食べているドライフードと、毎日服用している関節用のサプリとウルソとお薬を包むおやつだけです。どれも数年食べているものです。
2か月前に引越しましたが、旅行慣れしているせいか、特に大量不良になることはなかったです。
ネットや本で調べてもすぐに腫れがひくという事例が見つからず、何が原因か、今後の対処は、というのがわかりません。

このような症状に考えられることはあるでしょうか?
長々と申し訳ありませんでしたが、アドバイスを頂けますよう、よろしくお願いいたします。

Re: 肉球の腫れ

- 獣医師 山田

2016/09/13(Tue) 18:32

No.4481

mukumei 様

暑さの中にも新涼を感じる頃となりましたが、
mukumei様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。

この度はご相談をいただきまして誠にありがとうございます。
8歳のポメラニアンのワンちゃんの後足の肉球の腫れについてのご相談で
ございますね。
早速ご案内をさせて頂きたく存じますが、実際のご様子を拝見していないため、
一般的なご案内となりますことを何卒ご了承下さい。

ワンちゃんの肉球は厚くて弾力があり、体重を支えたり歩行時や着地時の
足への衝撃を和らげたりするクッションの働きをしています。
また、肉球の間にはエクリン汗腺が存在し、汗をかくことで体温調節を
する働きもあります。
肉球の外側は角質化した厚い表皮で覆われており、
表皮の下は、脂肪と弾性線維(エラスチン)や膠原線維(コラーゲン)が混在した、
やわらかくて弾力のある皮下組織から成っています。
ワンちゃんの肉球は歩くときに常に地面と接し、体重がかかる場所でもありますので、
ケガをしやすく、傷口がふさがりにくいという場所でもあります。
また、退屈しのぎなどで肉球をなめるようになったワンちゃんでは、
なめている間に炎症が起きてしまい、二次的に皮膚炎を起こすこともあります。
炎症が重度であれば、痛みのために脚をかばったり引きずったりして
歩くこともあります。

さて、この度は、ポメラニアンちゃんの後足の肉球が赤く腫れあがり、
その腫れと赤みは1分程で引いてきたのですね。
肉球や、その周辺部位が赤く腫れる原因としては、細菌などによる感染、
外傷や火傷、アレルギー反応によるもの、腫瘍などが考えられます。

肉球周囲や指間に皮膚炎などがあると、ワンちゃんは痒みや違和感があるので、
しきりに手足を舐めたりします。
また指の間は湿気がこもりやすく、細菌などが繁殖しやすい場所ですので、
なめる事で余計に皮膚の状態が悪化して炎症が広がったり、出血して悪化する
こともございます。
また、お散歩中などに砂利道などで元気よく走り回ったり、夏の暑い時期に
熱くなったアスファルト上を歩くことで、肉球に傷ついたり、火傷をおこして
肉球が腫れる場合もございます。
ただ、このような皮膚炎や細菌感染によるものや、外傷や火傷によって肉球が腫れて
いる場合は、治療が必要なことが多く、また、1分程度で腫れが引いてくることは
あまり考えにくいかと思います。
そのため、今回のポメラニアンちゃんの肉球の腫れの原因としては考えにくい
かもしれません。

それ以外の原因としては、何かに過敏に反応したアレルギーという可能性が
あげられます。
アレルギーとは、特定の原因物質(抗原)に対して体内の免疫機構が過剰に反応
して、体に有害な作用が起こる状態のことを言います。
ワンちゃんのアレルギーで多い抗原としては、食物、ハウスダスト、花粉、ノミ
などがあります。症状として多いのは皮膚症状で、特に皮膚の柔らかい部分の痒みや
発赤、湿疹などがよく見られます。

このアレルギー反応には即時型と遅延型があります。
即時型はT型アレルギーともいわれ、抗原が体内に入ってきた際に反応し、
ヒスタミン、セロトニンなどを放出します。
これにより、血管が拡張したり、浮腫や痒みなどの症状があらわれます。
この反応は抗原が体内に入ってきてから発症するまでの時間が15分くらいと
短いのが特徴とされ、蕁麻疹や花粉症などがこの即時型のT型アレルギーと言われます。

一方、遅延型のW型アレルギーはリンパ球によって引き起こされます。
リンパ球が抗原と反応してさまざまな物質を放出して、アレルギー反応を引き起こす
もので、だいたい反応には24〜48時間ほどかかります。
ワンちゃんの食事が原因のアレルギーはT型アレルギーとW型アレルギーが関与
していると言われており、皮膚症状(痒みや発赤など)と同時に外耳炎や、
嘔吐、下痢などの消化器症状をひき起こす場合もあります。

今回のポメラニアンちゃんは肉球が赤く腫れていた以外に、その他の皮膚や手足、
口周りなどに皮膚炎の症状は特に無かったというでしょうか。
今回の肉球の症状が何らかのアレルギー反応だったのか、それとも、
それ以外の原因があるのかについては、実際のところ判断が難しいところです。
もし、アレルギー反応だった場合には、何かいつもと違うものに
ポメラニアンちゃんが接触したり、摂取したということがあったのかもしれません。
しかし、フードの変更等は無く、決まったお食事と関節用のサプリメントとお薬、
及びお薬を包むもの以外は摂取していらっしゃらないようですので、
原因の追及は難しいかと思います。
幸い、今は落ち着いていらっしゃるということでございますので、
再度肉球が赤く腫れるようなことがないか経過を見ていただき、同じような
症状が出た際には、病院の診療時間であれば診察していただきますよう
お願いいたします。
もし、すぐに赤みや腫れが引いてくるような場合には、腫れている患部の写真を
撮影していただき、病院へ受診した際に先生にお見せになると、
先生でも症状が出ていた時の肉球のご様子を把握しやすくなるでしょう。

アレルギー以外の原因として肉球周囲に腫瘍ができ、肉球が腫れてくると
いう事もございます。
mukumei様のポメラニアンちゃんの肉球はその後、普通の状態に
戻っていらっしゃるということなので、可能性は限りなく低いと思いますが、
万が一肉球や足の指の周囲にしこりのようなものが触れる場合には、
かかりつけの動物病院で診察していただきましょう。

アニコムでは下記の受付時間で、ご契約者様からのお電話での健康相談、
しつけ相談のサービスを承っておりますので、ぜひご利用くださいませ。
お電話番号は、あんしんサービスセンター 0800-888-8256です。
平日9:30〜17:30 / 土日・祝日9:30〜15:30 (年末年始を除く)
土日・祝日は予約のみ、実際のご相談は翌営業日以降となります。

これからも、もうしばらくは残暑が続きそうでございますので、
mukumei様もお体にはくれぐれもお気をつけください。
今後ともアニコムを宜しくお願い申しあげます。



Re: 肉球の腫れ

- mukumei

2016/09/13(Tue) 19:51

No.4482

ご丁寧なご回答ありがとうございました。

1分程の出来事でしたので、くまなくチェック出来ておりませんが
表情は普通で、足の平だけつっぱっており体は少し震えていましたが、
他の部分が腫れていたりなどの症状はなかったように思います。
あの日は雨風が強く、お散歩に出れなかったのですが
遅延型のものとしたら前日のお散歩で何か・・・かもしれません。

その後はすっかり何もなかったように過ごしておりますが
様子を注意してみて行こうと思います。
次なにかあれば冷静に写真を撮るよう心がけます。

本当にありがとうございました。



Re: 肉球の腫れ

- 獣医師 山田

2016/09/15(Thu) 14:22

No.4490

mukumei 様

この度は、ご丁寧にお返事をいただきまして、ありがとうございます。
その後のポメラニアンちゃんは、お変わりなくお過ごしのご様子、安心いたしました。

mukumei 様のお話のご様子から、ポメラニアンちゃんを見守るmukumei 様
の温かな眼差しが目に浮かぶようでございます。
ご家族皆様がお健やかに、笑顔いっぱいでお過ごしになられますよう
応援いたしております。

季節の変わり目ですのでくれぐれもお体ご自愛ください。
今後ともアニコムをよろしくお願い申し上げます。



無題

投稿者:カウンセリング担当 三留

投稿日:2016/09/15(Thu) 14:21

No.4489

福 様

No .4488のご相談につきましては、重複のため削除させていただき、
No. 4487のご相談と併せて獣医師よりご案内をさせていただきたく存じます。
何とぞご了承いただきますようお願い申し上げます。

去勢しているのに発情します

投稿者:レオマ

投稿日:2016/09/11(Sun) 21:44

No.4478

1歳過ぎに精巣除去しましたが発情行動が続いています。去勢時期が遅かったのである程度発情行動が残ってしまうのは仕方がないこととおもってましたが、最近回数が多くハンカチをくわえてはないています。とても可愛そうに思えなんとかしてあげるすべはないものかと、このまま放置していていいのかと思案しています。

Re: 去勢しているのに発情します

- 獣医師 岸田

2016/09/14(Wed) 15:26

No.4485

レオマ 様

この度はご相談を頂きまして、誠にありがとうございます。
1歳すぎに去勢手術を受けた後からも発情行動が続き、ここのところ回数が多いため、
かわいそうに思っていらっしゃるとのことでございますね。
お問合せにつきましてご案内させて頂きますが、
実際のご様子を拝見していませんので、一般的なご案内となりますことをご了承ください。
また、どうぶつさんの種類をネコちゃんとしてご案内いたしますが、
もし他のどうぶつさんである場合には、
お手数ですが、その旨ご返信いただければと存じます。

一般的に、性成熟を迎えた男の子のネコちゃんに見られる発情行動には、次のようなものが
あります。
・スプレー行為(柱や家具などに立ったままおしっこを吹きかける)
・マウンティング(他のネコちゃんや飼い主さんの足、ぬいぐるみ、クッションなどにまたがる)
・特有の甲高い大きな鳴き声で鳴く
・攻撃性の増加

このような発情行動は、精巣から分泌される性ホルモンの影響によって強化されて起こります
ので、去勢手術を行って精巣を除去することで少なくなることがほとんどです。
しかしながら、去勢手術を行った後でも、約10%程度のネコちゃんでは、
男の子のネコちゃんとしての本能的な行動が残ってしまうことがあると言われています。
特に、性成熟を迎え、すでに発情を経験した後に去勢手術を受けたネコちゃんでは、
手術後もこのような行動が残ってしまうことが多いと言われています。
レオマ様のネコちゃんは1歳をすぎてから去勢手術を受けられたとのことですので、
このような男の子のネコちゃんとしての本能的な行動が残っているという
ことなのかもしれません。

しかしながら、上記のような行動は、発情行動以外でも見られる場合があります。
例えば、スプレー行為は、発情期には女の子のネコちゃんに自分の存在をアピールする
目的で行われますが、それ以外にも、自分の縄張りを主張する目的でも行われ、
多頭飼いのネコちゃんや、自分の置かれている環境に不安を感じているネコちゃんが
行うこともあります。
マウンティングに関しても、発情行動としてだけではなく、自分の優位性を示したり、
遊びの一環として行うネコちゃんもいます。
大きな鳴き声で鳴いたり、攻撃的になるのも、何か生活の中で欲求不満やストレスを
抱えていたり、あるいは身体の不調で痛みや不快感などがあってそのような行動が
見られる場合もあります。

レオマ様のネコちゃんは、最近になって発情行動と思われる行動(ハンカチをくわえて鳴く)が
多くなったとのことでございますね、
上記のような行動は、発情以外にも、ストレスや欲求不満(特に多頭飼いや来客、騒音、
環境の大きな変化など)、身体の不調などでも見られることがありますので、
最近になってそのような行動が増えてきたということは、発情以外の要因があることも考えられます。
何か他に考えられる要因がないかどうかを、念のため今一度チェックしていただくとよろしいでしょう。
お水を飲む量や、尿・便の状態、排泄の様子などにも変化がないか観察していただければと
思います。
特に、食欲が落ちている、あまり動きたがらない、元気がない、痩せてきている
などの様子がみられる場合には、体調不良の可能性もありますので、
一度動物病院さんでご相談をなさるとよろしいかと思います。

もし体調に特に問題がなく、多頭飼いや環境の変化などに対するストレスなども考えられない
ということであれば、行動の根本的な改善は難しいかもしれませんが、
できるだけ気分をそらしてストレスを軽減できるよう、生活環境を工夫してあげましょう。
外のネコちゃんが見えたりすると落ち着かないこともありますので、
外の見えない静かな場所に、ネコちゃんが安心してくつろぐことのできる隠れ家的な
スペースなどを用意してあげるとよいかもしれません。
また、十分に運動をしてエネルギーを発散させるように一緒に遊んであげたり、
スキンシップの時間を十分に取って気分転換をさせてあげたりするとよろしいでしょう。
ネコちゃんは本来狩りをするどうぶつですので、それを模した遊びをすることは、
ネコちゃんのエネルギーを発散させ、欲求を満たしてあげるためによいと言われています。
また、ネコちゃんを落ち着かせる効果のあるフェロモン剤もあります。
動物病院さんで扱っているところがありますので、ご相談いただくとよいでしょう。

ネコちゃんが発情のような鳴き方を続けていると、欲求を満たしてあげられないことで
心が痛みますね。
まずは本当に発情なのか、何かを訴えて鳴いているのかをよく見極めていただき、
ネコちゃんのストレスが少しでも軽減するような工夫をしていただければと思います。
ネコちゃんが穏やかに過ごせる日が多くなるといいですね。

なお、アニコムでは下記の受付時間で、ご契約者様からのお電話での健康相談、
しつけ相談のサービスを承っております。気がかりなことがおありの際には
お気軽にご利用くださいませ。

お電話番号は、あんしんサービスセンター 
0800-888-8256です。
平日9:30〜17:30 / 土日・祝日9:30〜15:30 (年末年始を除く)
土日・祝日は予約のみ、実際のご相談は翌営業日以降となります。
今後ともアニコムを宜しくお願い申し上げます。



アトピ−性皮膚炎について

投稿者:らら

投稿日:2016/09/09(Fri) 12:03

No.4475

7歳の柴犬です。3歳ぐらいから足の指間、顔、股を痒がり、通院してステロイドを服用してします。時々股間に発疹が出るので、抗生剤を服用していますが、症状が安定しません。食物アレルギ−の有無やハウスダスト、カビなど抗原の特定も行いましたが、小麦と牛肉が注意、アヒルとダニが陽性という結果でした。現在、食事は小麦抜きのドライフ−ドと温野菜を少々、室内飼いでこまめに部屋も掃除をしていますが、執拗に幹部を舐めたり咬んだりして症状が悪化する一方です。日常的にエリザベスカラ−をつけていますが、首回りも剥げてきました。転院も視野に入れてますが、これ以上対策がないのでしょうか?アドバイスをよろしくお願い致します。

Re: アトピ−性皮膚炎について

- 獣医師 江口

2016/09/13(Tue) 17:58

No.4480

らら 様

日ごとに朝夕は涼しくなってきましたが、
らら様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。
この度はご相談を頂きまして、誠にありがとうございます。
柴犬ちゃんのアトピー性皮膚炎についてのご相談ですね。
3歳ぐらいからアトピー性皮膚炎の症状が出始め、ステロイドや抗生剤の内服、
アレルゲンの特定、対策として室内の掃除や食餌の改善をされていらっしゃるが、
痒がる症状や脱毛は悪化しているということですね。

お問合せについてご案内いたしますが、実際のご様子を拝見して
おりませんので、一般的なご案内となりますことを何卒ご了承ください。

アトピー性皮膚炎とは、アレルギー症状を起こす原因物質であるアレルゲンが
環境中にあることによって、ワンちゃん体内の免疫機構が過剰に反応するため
生じる皮膚炎のことで、アレルギー性皮膚炎の一種です。
皮膚のバリア機能が低下していたり、気温や湿度などの環境からの皮膚への刺激や、
皮膚へアレルゲンが侵入することが原因となり皮膚の炎症が引き起こされます。

皮膚のバリア機能とは、外界の異物(ハウスダストや細菌など)が体内に侵入
しないように防御したり体内の水分が皮膚から蒸発しないよう内部にとどめて
おく機能です。
皮膚の「角質層」では細胞同士がしっかりと結びつき、細胞と細胞の間に
「角質細胞間脂質」が存在することで、食品包装用のラップのように
皮膚表面を覆って外界からの異物の侵入と水分の蒸発を防いでいます。
また皮膚の皮脂腺から分泌される「皮脂」や角質に存在する「天然保湿成分」も
水分が逃げないよう重要な役割を持っています。
アトピー性皮膚炎ではこれらのバリア機能が何らかの理由により低下している
状態であり、そのバリア機能の低下を起こす原因は遺伝的な素因もあるのでは
ないかと言われております。

バリア機能が低下した状態は、皮膚の乾燥の悪化、細菌感染、アレルギーなどを
発症しやすくなり、炎症を引き起こします。指の間、目の周辺、ワキ、
鼠径部(そけいぶ)、下腹部、肛門周囲などに症状が出やすく、
1〜3歳の若齢で発症し、発症した最初の頃は季節や気温の変化に応じて
症状が出たり消えたりしますが、年齢が上がるにつれて徐々に症状がでる期間が
長くなり最終的には常に症状が出ている状態となります。

症状としては、強い痒み、その痒みにより患部を掻いたり、壁などにこすり
つけることで肌を傷付けたり、舐めることで舐性皮膚炎を起こしたりします。
感染や炎症を起こしやすいので、慢性的な外耳炎や膿皮症、結膜炎なども起こります。

アトピー性皮膚炎の治療ですが、現在、完治というよりは、症状を少しでも軽減させ、
良好な状態を維持するためのものとなります。
アレルゲンの摂取やアレルゲンとの接触を避けること、また炎症を和らげ、
皮膚のバリア機能を改善することが重要です。

まず、何かアトピー性皮膚炎を悪化させている病気がある場合は、その病気の治療も
重要です。例えば、膿皮症、真菌性皮膚炎、疥癬、ノミ皮膚炎などがあることが多く、
抗生剤や抗真菌剤の投与、寄生虫の駆虫を行います。

次に、炎症に対しては内服薬の投与を行います。ステロイドや抗ヒスタミン薬などで
皮膚に起こっている炎症を軽減させます。

アレルゲンに対する反応を抑えるため、免疫抑制剤の投与や、毒性を小さくした
アレルゲンをわざと体内に入れ、アレルゲンに対して慣れさせ痒みを発症させない
ようにする「減感作療法」、まだ試験的ではありますが、低濃度のアレルゲンを
経口的に投与する「舌下免疫療法」も検討されています。
免疫のバランスを修正するインターフェロンの作用を利用して、アトピー性皮膚炎の
症状を緩和させる「インターフェロン療法」もあります。

その他にも、皮膚に栄養を与えると共にバリア機能を改善することを目的として、
脂肪酸製剤のような栄養補助食品を摂取したり、皮膚の保湿のために皮膚に
直接スポット剤やスプレー剤を塗布したりします。

食物アレルギーを併発しているアトピー性皮膚炎のどうぶつには、
アレルゲンとなる食材の入っていない食事を摂取することが重要です。
それとともに、アレルゲンとなる食材と構成が似た特徴をもつ食材にも
アレルギーを起こすこともあります(交差反応)ので注意を要します。
例えば、鶏肉がアレルゲンである場合、七面鳥や鶏卵、ウズラやウズラの卵に
交差反応が出るとされています。
アレルギー用の療法食には、最近では、タンパク質をアレルギー反応の原因に
ならないくらいに小さくした「加水分解タンパク質」を用いたフードが販売されて
います。小さな分子に分解されたタンパク質は、抗体と反応しにくく、
アレルギー反応が起きにくくなりますので、このような加水分解たんぱく質は、
アレルギーを起こしづらいと言われていますが、リンパ球反応検査で陽性が出た
ワンちゃんの場合には、加水分解たんぱく質でも反応してアレルギーが起こって
しまうことが知られています。
そのため、加水分解されていても、検査で陽性が出た食物を使っているフードは
避けた方がよいでしょう。
療法食の効果が出るまで2〜3ヶ月かかることがありますが、薬物療法と併用して
いる場合には、薬の量を減らせることもあります。

アトピー性皮膚炎の管理には、皮膚の状態に合わせた適切な薬用シャンプーの
使用も勧められています。シャンプー療法は、薬物療法のみに頼らずに
アトピー性皮膚炎を管理するとても良い方法ですが、間違った方法で行うと、
皮膚に余計なダメージを与えてしまうことがあります。
どうぶつの皮膚の状態にあったシャンプーを選択し、優しく洗ってあげることが
重要です。
また、被毛が生えかわる季節の変わり目などでは、必要のなくなった抜けた毛を
丁寧にブラッシングで取り除くなどのお手入れが皮膚の状態の管理に役立つことも
あります。

現在、ララ様の柴犬ちゃんはステロイドや抗生剤の内服投与、アレルゲンを特定し
対策として室内の掃除や食餌療法をされているが、痒がる症状や脱毛は悪化
しているということですね。
症状の改善のため、こまめに掃除をするなど対策して頂いているとのことですが、
環境中のダニやハウスダストを完全に排除することは大変難しいので、
現在の治療を続けつつ、柴犬ちゃんの皮膚のバリア機能の改善と痒みの
コントロールを目指すことが重要でしょう。
治療はどうぶつさんの体調や生活環境などを考え、飼い主さんと相談しながら、
その子に一番あった治療法を選択していきますので、もし、上記の治療の中で
現在まだ試していないというものがあれば、かかりつけ動物病院さまへ一度ご相談
いただきますようお願い致します。
また、一度皮膚疾患を専門にしている動物病院さんで、セカンドオピニオンを
お求めになるのも1つの方法だと思います。

なお、次のどうぶつ親子手帳内のご案内に「病気と上手く付き合おう 
<アトピー性皮膚炎>」という記事がございますので、よろしければ参考に
なさってください。http://www.anicom-page.com/all_education_details?type=14&id=127

大切な柴犬ちゃんが痒がる様子をご覧になるのは、たいへんお辛いことと思います。
一日でも早くその辛さが軽くなり、ララ様と柴犬ちゃんが快適に過ごせる日がくる
ことを祈っております。

なお、アニコムでは下記の受付時間で、ご契約者様からのお電話での健康相談、しつけ相談サービスを承っておりますので、ぜひご利用ください。
お電話番号は、あんしんサービスセンター 
0800-888-8256です。
平日9:30〜17:30 / 土日・祝日9:30〜15:30 (年末年始を除く)
土日・祝日は予約のみ、実際のご相談は翌営業日以降となります。

今後とも、アニコムをよろしくお願い申し上げます。



猫の骨髄検査について

投稿者:メル

投稿日:2016/09/04(Sun) 17:33

No.4471

猫 5歳 猫種:ラガマフィン、メスについてです。

今年の5月に血液検査をしたところ白血球の数値が気になるとのことで1ヶ月後に血液再検査の結果、白血球の数値がまた下がっていて3400しかない、普通の子は5000以上のようです。
5年前に避妊手術の際に受けた血液検査では9000ありましたが、今年の5月の検査では5000弱、で7月頭の検査では3400と年々下がっているようです。

白血球の中の好中球ってのが特に低くて1530しかないと。

考えられること
1 好中球は作られていない(作られる数が少ない)
2 作られてはいるが、体内で自分自身で好中球をやつけている
3 体質

このままだと病気になったときや、ウィルスに感染したときに闘えないと詳しい状態を知るために何かしらの症状が出る前に骨髄検査を勧められています。

もちろん詳しい状態を把握しておけば何かしらの対策が出来るかもしれない、病気になってから全身麻酔で検査する方が体に負担なのも理解していますが、今は元気なのに全身麻酔をしたことによって具合が悪くなってしまったら…
体に負担をかける検査をしてただの体質だったら可哀想とずっと悩んでいて結論を出せません。

お盆休み中にゆっくり考えようと思っていましたが、休み中に長く一緒に過ごして、この可愛い我が子同然の子が自分の判断ミスで具合が悪くなってしまったら…と余計に怖くなってしまいました。

このように時間ばかりが過ぎてしまい自分では考えが纏まりません。
何かアドバイスを頂けたらと思い投稿しております。
どうぞ、よろしくお願いします。






Re: 猫の骨髄検査について

- 獣医師 霍田

2016/09/06(Tue) 16:24

No.4473

メル 様

この度はご相談を頂きまして、誠にありがとうございます。
5歳の女の子のラガマフィンちゃんは、血液検査で白血球の減少が見られ、
骨髄検査を勧められているのですね。
お問合せについてご案内いたしますが、実際のご様子を拝見していませんので、
一般的なご案内となりますことをご了承ください。

白血球は、主に外から侵入した細菌などの外敵から身を守る防御や
免疫に関わる働きを担っており、他の血球と同じように骨髄で作られます。
白血球には好中球、リンパ球、単球、好酸球、好塩基球という5種類が含まれ、
通常好中球が占める割合が最も多いとされます。
白血球の値が基準値より低くても、それだけでは症状が見られることはない
のですが、抵抗力が下がることによって、細菌などの感染を起こしやすくなります。
ラガマフィンちゃんは特に好中球が少なく、先生から減少の原因についての
お話があったのですね。

血液中の好中球が減少する場合、原因によって、一般的には「産生の低下」
、「破壊の亢進」、「分布異常」に大別されます。
1. 産生の低下
骨髄での産生に問題が生じることによる減少です。ウイルスなどによる感染症、
再生不良性貧血、腫瘍性疾患、骨髄異形成症候群〔血液細胞の形態異常により、
正常な血液細胞を作れない状態(=無効造血)〕、薬剤によるものなどが
あげられます。
2. 破壊の亢進
自己免疫疾患により、好中球に対する抗体が作られ、
産生された好中球が破壊されることにより減少します。
3. 分布異常
ショック、好中球の消費亢進(体内で激しい炎症が起こり、好中球が動員
されることによる血液中の好中球の減少)、脾機能亢進症などです。

その他、かかりつけの先生がおっしゃったように常に値が低めの「体質」のような場合もあります。

検査機器などによっても数値は異なりますが、ネコちゃんの白血球数の基準値は、
通常5,000〜19,000/μLほどとされていますが、「基準値=正常値」というわけでは
ありませんので、この値から外れていても、必ずしも異常値とは言えません。
好中球の減少は比較的よく見られることがありますが、基準値より数値が低くても
特に問題なくお元気に過ごしているネコちゃんもいます。
また、複数回検査をしても、常に白血球が低い値のままほとんど変わらない
ネコちゃんもいます。

しかし、万が一ウイルスなどに感染したときのことを考えると、症状が重篤化
したり、完治に時間がかかったりする可能性があるので、かかりつけの先生が
お考えのように、健康状態が良い時に原因解明のために詳しい検査をする
ことは望ましいと思います。

骨髄採取自体は短時間で済むものですが、ご存知のように全身麻酔下での処置
になるため、検査を希望される場合は、先生とよくご相談の上、事前に全体的な
健康状態を把握するために、血液検査などの術前検査を行うことが必要です。
具体的な採取の方法としては、全身麻酔をかけた上で、採取部位の皮膚を
数ミリだけ切開し、専用の骨髄採取針を用いて、少量の骨髄を採取します。
骨髄検査では、造血機能を確認することができ、白血球を作る元の細胞があるか、
数は十分か、腫瘍化していないかなどを調べることができます。

現在、ラガマフィンちゃんが特に問題なく、お元気に過ごしているということで
あれば、骨髄検査は今すぐ必ずしも行わなければいけないものではありません。
しかし、メル様がお考えのように、何らかの症状が出てから検査が必要になった
場合は、全身麻酔による負担も健康なときに比較して大きくなりますし、
その時の健康状態によっては、検査自体を行うことができない場合もあります。
また、特に症状がない場合であっても、一般的には年齢が高くなるほどに
全身麻酔のリスクは上がるとされています。

大切なかわいいお子様の検査について、お悩みになることはもっともでございます。
もしよろしければ、もう一度かかりつけの病院さんで血液検査を行っていただき、
白血球の値を確認してはいかがでしょうか。
その結果、もし7月初め頃の3,400の値とほぼ変わりがなければ、体質的なもので
あり、今後も3,400に近い値で、大きな低下もなく維持していく可能性があります。
その場合は定期的に検診をして、数値の推移をみていただくと良いと思います。
しかし、もし検査の結果、白血球数が前回より減少して3,000を切るような場合には、
健康でご年齢も5歳と、全身麻酔のリスクが低いうちに、骨髄検査をして
原因を解明した方がご安心かと思います。

メル様は、健康なラガマフィンちゃんに負担がかかる検査をして、体調を崩して
しまったり、もしただの体質だったらかわいそうと悩まれているのですね。
確かに全身麻酔をかけて骨髄を採取することの負担はゼロではありませんし、
それにより体調を崩してしまうかは実施してみなければ、
わからない部分でもあります。
しかし、もし検査の結果、白血球の低下はラガマフィンちゃんの体質的なもので
あったと判明すれば、病的な異常ではないということで何よりでございますし、
メル様も安堵されると思います。

ラガマフィンちゃんの様子に変化がないか、よく観察していただき、骨髄検査の
実施についてはかかりつけの先生としっかりご相談いただければと思います。

なお、アニコムでは下記の受付時間で、ご契約者様からのお電話での健康相談、
しつけ相談のサービスを承っております。気がかりなことがおありの際には、
ぜひご利用くださいませ。
お電話番号は、あんしんサービスセンター0800-888-8256です。
平日9:30〜17:30 / 土日・祝日9:30〜15:30 (年末年始を除く)
土日・祝日は予約のみ、実際のご相談は翌営業日以降となります。

メル様とラガマフィンちゃんが心穏やかにお元気に過ごされますよう、
心よりお祈り申し上げます。
今後ともアニコムを宜しくお願い申し上げます。