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口の癌

投稿者:アッシュ

投稿日:2012/06/21(Thu) 15:22

No.1418

先回相談させていただきました。その後、病院で口に癌があり手術しました。悪性のメラノーマでした。約1ヶ月たち、また別の箇所に、腫瘍が出来てきました。食欲もあり、食べる時も痛がってはいません。顎をとる手術は考えていません。抗がん剤も副作用のことを考えると気が進みません。口の癌は痛みがあるのでしょうか?この先、どのようになっていくのかわからないので心配です。薬は、ガスター10とリマイダルを飲んでいます。サプリはAHCC、青み魚オイル、フコダインを与えています。

Re: 口の癌

- 獣医師 田村

2012/06/25(Mon) 15:52

No.1425

アッシュ 様

この度はご相談をいただきまして誠にありがとうございます。
ミニチュアダックスちゃんが悪性のメラノーマでいらしたとのこと、大変ご心配のことと存じます。
早速、お問い合わせにつきましてご案内させていただきますが、
実際のご様子を拝見しておりませんので一般的なご案内となりますことを
何卒ご了承ください。

悪性黒色腫(メラノーマ)は色素(メラニン)をつくる細胞であるメラノサイトが
癌化した腫瘍です。皮膚と粘膜の接合した部分に発生することが多く、
ワンちゃんでは女の子より男の子の発生が多く、体では口の中の発生が多いことで
知られています。
癌化するとしこりを作ったり、びらん、潰瘍になったりもします。
口腔内に腫瘍ができると口臭やよだれが多くなり、出血が見られることもあります。
いったん発症すると、進行が速く転移しやすく、リンパ節(特にあごのリンパ節)や肺に転移が
みられます。メラニン色素として知られるように、黒い色をしたもの(有色素性黒色腫)が多い
のですが、時には黒くないもの(無色素性黒色腫)もあります。

治療は転移や再発を予防するために、腫瘍周辺の正常組織ごと外科的に摘出します。
骨まで腫瘍が浸潤している場合には骨ごと切除する必要があります。
より良好な予後を得るために抗がん剤の投与も行います。
腫瘍の発生部位などによっては外科的摘出が難しく、放射線療法を行うこともあります。
悪性度が高い場合の完治は難しく、また短期間での再発も多いといわれています。
また、左右、どちらかのあごの骨を切除しても、残った片側のあごで咀嚼できるため、
日常生活はそれほど困難ではありません。

アッシュ様はあごを切除する手術や抗がん剤治療は今のところお考えではないとのことで
ございますね。
ミニチュアダックスちゃんは今のところ食欲もあり、食べるときに痛がる様子もないとのこと
ですね。前回の手術から1か月が経ち新たに腫瘍ができているということで
ご心痛の事と存じます。
腫瘍の大きさや発生部位にもよりますが、今は痛みが生じていなくとも今後の経過とともに
痛みが生じてくることは予想されます。
次のような症状がみられる際には早めにかかりつけさんを受診しましょう。
・食べるスピードが遅くなった。
・うまくかめなかったり、飲めなかったりする。
・口の片側だけでかんでいる。
・口臭がする。
・よだれに血が混じっている。
痛みから食べることができないような場合には胃瘻チューブや食道チューブを通じて食事を
与えることもございます。
現在は内科的治療としてガスター10とリマイダル、サプリメントにAHCC、青み魚オイル、
フコイダンを与えられているとのことでございますね。
痛みを抑える治療に加え、抗ガン作用を期待したサプリメントの服用をなさっておられますので
継続して投与いただくとよろしいでしょう。
また新たに腫瘍が発生することも懸念されます。
今後の経過をかかりつけの先生とともにしっかりと観察していきましょう。
転移の有無を確認するためにもレントゲン検査、CT検査を行うとよいでしょう。

どうぞミニチュアダックスちゃんお大事になさってください。
アッシュ様におかれましても気温の変化の激しい時期でございますので
お身体大切にお過ごしください。
アッシュ様とミニュチュアダックスちゃんを心から応援いたしております。
下記の受付時間で、ご契約者様からのお電話での健康相談、しつけ相談
サービスを承っております。こちらのサービスもお気軽にご利用ください。
お電話番号は、あんしんサービスセンター 
0800-888-8256(携帯電話・PHSからは、03-6810-2314)です。
平日9:30〜17:30 / 土日・祝日9:30〜15:30 (年末年始を除く)
土日・祝日は予約のみ、実際のご相談は翌営業日以降となります。
今後とも、アニコムを何卒宜しくお願い申し上げます。



膝蓋骨脱臼(内方?外方?)

投稿者:ママ

投稿日:2012/06/21(Thu) 14:35

No.1417

レントゲン画像があるのですが添付できないので、おみせできないのですが、私の不注意で1歳のチワワが脱臼してしまいました。今は、先生と相談しながらサプリメントと軽い運動ですごしています。本人は、あまり気にならないようなのですが、私が気になってしかたありません。
今は、普段の生活に支障は特になさそうなのですが、脱臼じたい自然治癒は無理のようです。
何か良い提案、整形外科的なテーピングなど、何か方法があったら教えていただきたいです。

Re: 膝蓋骨脱臼(内方?外方?)

- 獣医師 田村

2012/06/25(Mon) 15:47

No.1424

ママ様

この度はご相談をいただきまして誠にありがとうございます。
チワワちゃんの膝蓋骨脱臼についてご心配とのことでございますね。
早速、お問い合わせにつきましてご案内させていただきますが、
実際のご様子を拝見しておりませんので一般的なご案内となりますことを
何卒ご了承ください。

膝蓋骨脱臼とは、ワンちゃんの後肢にある膝蓋骨(膝にあるお皿のような骨)が正常な位置から
内側、または外側に外れてしまう状態をいいます。
原因としては、先天的に膝関節や膝関節周囲の形態に異常がある場合や
後天的に外傷を受けたり、骨に関連する栄養障害などによるものなどが挙げられます。

膝蓋骨脱臼の症状は、無症状な状態から歩くことが困難な状態までと幅広く、
その程度(グレード)により次の4段階に分けられています。

・グレード1
ご家族の方でも気づかないことが多く、健康診断などの触診の際に診断されることが多い
ようです。症状は無いことがほとんどですが、たまにスキップのような歩き方をする
ことがあります。脱臼しても自然と正常な位置に戻り、痛みはほとんどありません。

・グレード2
通常は膝蓋骨が正常の位置にありますが、膝を曲げると脱臼をします。
日常の生活で時々脱臼を起こすようになります。また、軽度の骨の変形が見られること
もあります。痛みはあまり伴わないようですが、このままの状態を放置することで、
膝蓋骨自体の表面や滑車溝(膝蓋骨が通常はまる溝)が削れたり、
膝蓋骨を支える靱帯が伸びることでグレード3へ進行することがあります。

・グレード3
常に脱臼している状態です。指で押すことで整復できますが、またすぐに脱臼を起こします。
跛行も顕著となり、骨の変形も明らかになってきます。

・ グレード4
常に脱臼をしている状態で、指で押しても正常な位置には戻りません。歩き方は
常に膝を曲げてうずくまるようになったり、地面に足を最小限しか着けられなくなります。
骨の変形もさらに重度となります。

治療は、小型のワンちゃんの場合、軽度の脱臼であり疼痛や機能障害、関節炎がなければ、
手術ではなく、内科治療で経過観察をする場合も多くみられます。
グレード2以上の場合には外科的治療が適応となります。

ママ様のチワワちゃんは膝を気にする様子がないとのことですので
グレードでいえば1か2なのではないかと推察されます。
ママ様の仰るように膝蓋骨脱臼は自然治癒することはありませんので、
症状を悪化させないためには、日々の生活で注意を払ってあげることが大切です。
今はかかりつけの先生の指示通りサプリメントの服用と軽度な運動で様子を見ていただき、
「歩き方がいつもと違う」、「キャンと鳴いてうずくまる」などの症状が見られましたら、
すぐにかかりつけさんを受診されることをお勧めします。
傷みを伴うような場合には鎮痛剤を処方してもらいましょう。
レーザー治療や針灸などで一時的に症状が緩和する場合もありますので、
お試しいただくのもよいでしょう。

膝蓋骨脱臼の症状を悪化させないために気をつけていただきたい点についても
ご案内させていただきます。
1.体重を増やしすぎない
体重の増加は膝の関節に負担をかけます。
ただし、痩せさせ過ぎて筋肉を落としてしまうと逆効果のこともあります。
膝に負担をかけない適度な運動で、筋肉を維持しながら体重管理をしましょう。

2.室内では滑らないような工夫をする
フローリングの床は滑りやすく膝に負担がかかります。
すべり止めのワックスを塗ったり、マット等を敷くなどの対策をしましょう。
また、足裏の毛が伸びてくると滑りやすくなりますので、こまめにチェックをしましょう。

3.ジャンプや過度の運動を避ける
ジャンプや激しい運動は膝に負担がかかります。
ピョンピョンと飛び跳ねたり、後ろ足2本で立つ、ソファーなどを昇り降りすることは避けましょう。
急な方向転換も、膝に無理な力がかかりますので要注意です。
膝蓋骨脱臼のワンちゃんでは、膝をねじる動きをしたときに膝に大きな負担が
かかることがあります。
また、お散歩は、すべらない、段差のないところをまっすぐゆっくり歩くように
するとよいでしょう。

ママ様におかれましては、サプリメントをご利用いただいているとのことでございますね。
関節の保護に役立つものと思われますので継続していただくのがよろしいかと存じます。
チワワちゃん、どうぞお大事になさってください。

気温の変化の激しい時期でございますのでママ様におかれましてもお身体大切に
お過ごしください。

なお、アニコムでは下記の受付時間で、ご契約者様からのお電話での健康相談、しつけ相談
サービスを承っておりますので、ぜひご利用くださいませ。
お電話番号は、あんしんサービスセンター 
0800-888-8256(携帯電話・PHSからは、03-6810-2314)です。
平日9:30〜17:30 / 土日・祝日9:30〜15:30 (年末年始を除く)
土日・祝日は予約のみ、実際のご相談は翌営業日以降となります。
今後とも、アニコムを何卒宜しくお願い申し上げます。



ご指導ありがとうございました

投稿者:浦くみ

投稿日:2012/06/21(Thu) 17:31

No.1419

うっとうしい季節になりました。ご丁寧なコメントありがとうございます。雨の散歩楽しくし、家の中のトイレ、がんばります。
噛んで怪我されたAさん{犬は大好きで、5匹小型犬をかっていたこともあるかたです}(飼い主も噛まれた方もご近所で、知り合いでした。)のお話をうかがいました。
静かな住宅街を夕方6時に、買い物に向かっていたら、路地をまがって犬が疾走してきて、そのままAさんの右ひじ上に、噛みつき、そして両足、臀部と続けて、噛み続け、左膝下は、たくさん出血し、そのころ、叫び声を聞きつけ、噛まれた場所の前のCさん(犬嫌いのご家族です)ご家族が引き離そうとされたが、ずっとあちこち噛み続け、飼い主のBさんは、たぶん足の悪い方で、ずっと遅れて、犬の所へ来た。怪我は左膝下を7針、後は、内出血で、臀部と右ひざ下がひどかったです。傷が大きい3か所の写真を残していらっしゃいました。

自治会には、犬に対する環境整備のきつい文書がすぐ回覧され、Aさんは、自治会に言われ、警察に届けられ、犬を野放しにしないようにと頼まれたけれど、犬の扱いについて強制はできません、という返事で、納得いかないと。

Bさん飼い主さんは、狂犬病の注射は去年しましたし、治療費は全額払いますので安心してください。と言われたけれど、、、、。
足を引きずって、あちこち痛むらしく、でも痛みとはれで寝込んだのが、2日だったということでした。
あんなに突進してきて、いきなり噛む犬は、初めて見て、ショックを受けてます。と・

Bさんは、普段ふつうにリードをして、犬の散歩をしています。ただ活発そうな犬(ハーフかクオーターかで、ラブラドールよりは、小さいけど、このごろの小さ目のシバよりは、ずっと大きいです)

なんで、すぐ襲ったのかが、わかりませんけれど、ここまで
わかったので、メールしました。

犬のコントロールはむずかしいと感じました。
いつ我が家もこうなるかもと、思いました。

今後とも、アニコムのどうぶつ相談室を、のぞかしてもらい
知識をひろげていきたいと思います。

本当に、詳しく教えていただきありがとうございます。これからもよろしくお願いします。

Re: ご指導ありがとうございまし...

- ドッグライフカウンセラー 三留

2012/06/22(Fri) 15:38

No.1420

浦 くみ 様

季節はずれの台風が通り過ぎ、その後も雨が続いております。
浦 くみ 様のお住まいの地域は大丈夫でございますか。どうぞお気をつけてお過ごしくださいませ。

この度はご丁寧にご返信をいただきまして誠にありがとうございます。
ご近所でワンちゃんが人を噛んだ件はたいへんでございましたね。
浦 くみ様がおっしゃるように、なぜそのような状況になってしまったのか分からず、
噛まれた方はお辛かったでしょうね。
ワンちゃんをコントロールするということは難しいのですが、浦 くみ 様のように、起きたできごとから学び、
日頃から心がけことが大切なのかもしれません。
どうぶつ相談室をご覧いただきありがとうございます。
ご意見やご要望がおありでしたら、お寄せいただければ幸いでございます。

日々気温差が大きく、体調管理の難しい頃ですが、くれぐれもお体ご自愛ください。l
今後ともアニコムをどうぞよろしくお願い申しあげます。



成犬のトイレ躾

投稿者:うしこ

投稿日:2012/06/19(Tue) 15:57

No.1410

4歳のチワワ雄の保護犬の里親になって4ヶ月目です。
トイレの悩みです。日中のお留守番はゲージ内にトイレとクレートを入れ、上手にお留守番をしています。夜帰宅した際にトイレはしていたり、まだでも「ちーちーちー」のコマンドでトイレでおしっこをします。それからフリーにするのですが、問題はフリー中、自分からゲージ内のトイレへ戻って出来ないのです。どうしてもしたくなるとカーペットにしてしまい、トイレへ戻りません。認識してないのでしょうか?
狭い1K一人暮らしのマンションなので、出来ればトイレはゲイージ内1カ所におさめたいのですが、最近は夜は一緒に寝てるのですが、朝起きたら決まった床におしっこかうんちをしています。場所が定まってきたのでそこにトイレシートを敷いて掃除は問題ないのですが、ドア前ですし、ゲージ内のトイレにどうしても戻って欲しいのですが、どのように躾なおせばいいのでしょうか?私が寝てる合間の事は誘導も出来ず。。。でして。

Re: 成犬のトイレ躾

- ドッグライフカウンセラー 三留

2012/06/21(Thu) 14:19

No.1416

うしこ 様

夏の訪れを感じる頃でございますが、うしこ様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。
この度はご相談を頂戴致しまして、誠にありがとうございます。
早速ご案内をさせていただきますが、一般的なご案内となりますことをご了承ください。

うしこ様におかれましてはチワワちゃんを4か月前にお迎えになられたとのこと、
素敵な出会いに、チワワちゃんは幸せでございますね。
さて、ケージの中でのトイレを把握しているチワワちゃんですが、
フリーになるとケージのトイレに戻ってこないとのことでございますね。

ケージの中でトイレの位置が把握できていても、
ケージから出て、広いスペースに出てしまうと、分からなくなってしまうことは一般的にみられます。
位置が認識できていないこともあり、また、ママといっしょにいることが楽しくて
ケージに戻りたくないということもあるでしょう。
したがいまして、フリーにしているときは、「そろそろオシッコかな」というタイミングをみながら、
ケージ内のトイレに誘導していただく必要がございます。
「ちーちーちー」とコマンドをかけていただき、できたら褒めることを繰り返してあげましょう。
成功体験を積ませてあげることで覚えていきますので、根気強く頑張っていただければと存じます。
このときにご注意いただきたいのは、出来たときだけ褒めていただき、
カーペットの上にしてあることに気付いたときにも
声を出したり、あわてたり、叱ったりしないようにしましょう。

現在、チワワちゃんはうしこ様といっしょにベッドで寝ていらっしゃるとのことですが、
ベッドの位置からトイレまでの行き方をはっきりと認識できるようになってから、
一緒に寝るようになさったほうがご安心でしょう。

また、いつもしてしまう場所が決まってきたとのことですので、その場所をいったんトイレにしていただき、
その後、トイレの場所を移動させるのも一つの方法かもしれません。
ワンちゃんは環境の変化に敏感ですので、トイレの場所を移動させる際には、
チワワちゃんが戸惑わないように、1日少しずつ移動させていただくとよろしいでしょう。
このようにしながら、最終的にうしこ様の生活に支障のない場所にしていただいては
いかがでしょうか。

また、ケージのトイレに戻るようにするためは、ケージの中がチワワちゃんにとって安心できる、
好きな場所にしておくことも重要でしょう。
叱ったときにケージに入れたり、お留守番のときだけケージに入れるというのではなく、
ママがお家にいらっしゃるときもケージに誘導し、優しく声をかけていただいたり、
好きなオモチャを与えていただくなどなさってはいかがでしょうか。

なお、アニコムでは下記の受付時間で、お電話でのご契約者様への健康相談、しつけ相談サービスを
承っておりますので、ぜひご利用くださいませ。
お電話番号は、あんしんサービスセンター 0800-888-8256(携帯電話・PHSからは、03-6810-2314)です。
平日9:30〜17:30 / 土曜9:30〜15:30
土曜日は予約のみ、実際のご相談は翌営業日以降となります。

うしこ様とチワワちゃんが笑顔に溢れた毎日をお過ごしになられますよう
心から応援いたしております。
今後ともアニコムをどうぞよろしくお願い申しあげます。



無題

投稿者:

投稿日:2012/06/19(Tue) 18:15

No.1411

去勢手術を受ける為、血液検査をしましたら、Glu 146 T-Bil 0,5 GOT 71 GPT 235 T-Cho 176 と、高い数値がでました。おやつもあげず、肝臓の薬を飲み、二週間後に検査をして、Glu 115 GPT 152 T-Cho 174 が、高い値でした。四ヶ月後、再び検査をし、BUN 31 Glu 112 GOT 36 GPT 178 T-Cho 228が高い値でした。尿検査も、タンパク2+ URO 2+です。今回は、夜1回、肝臓の薬を1カ月飲むことになりました。おやつは、2月から、あげていませんが、数値は減っていません。先生からは、暑い時の散歩は控えて、涼しいところで、過保護にすごさせてあげてと言われただけで、病気については、あまり説明はありません。混んでいる病院なので、あまりきけなくて、何の病気か、治療しなくて大丈夫なのか、とても心配です。インターネットで調べましたが、慢性肝炎、ウイルス性肝炎の可能性が高いということしかわかりません。この総合した数値から、考えられる病気、気をつけなければいけないことなど、教えていただけたらと思っています。どうか、よろしくお願いします。

Re: 無題

- 獣医師 岸田

2012/06/21(Thu) 14:08

No.1415

あ 様

くちなしの香りに心惹かれる頃ですが、あ様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。
この度はご相談を頂きまして、誠にありがとうございます。
あ様のワンちゃんの去勢手術の際の血液検査の結果にご心配されている
とのことでございますね。
お問合せにつきましてご案内させて頂きますが、実際のご様子を拝見しておりませんので、
一般的なご案内となりますことを何卒ご了承ください。

あ様のワンちゃんの血液検査の結果から注目しておくことは、肝酵素値(GPT)が高め
であることだと思います。
血糖値(Glu)とコレステロール値(T-Cho)は正常範囲内ではありますが若干高めです。
ただ、これらの値(GluやT-Cho)に関しては、食事の影響を受けやすく
食後あまり時間がたたない段階で採血を行っている場合には、高めの数値が出ることも多く
みられます。一度、半日程度の絶食後検査を受けてみるとよろしいでしょう。
その他の数値につきましては、正常範囲内の上昇あるいは単発の上昇ですので、
現時点で特にご心配なさらなくても大丈夫だと思います。

なお、あ様のワンちゃんの血液検査の結果のそれぞれの計測値が体内のどのような状況を
把握する目安となるかについては、弊社のしつけ・健康相談サイト「どうぶつ相談室」内に
関連記事がございますので、ご覧いただければ幸いでございます。
http://www.anicom-page.com/labo/2010/04/post-303.html

特に症状が見られなくても肝酵素の数値が高いワンちゃんは比較的多く見られ、
健康診断等でそれが発見されることはよくみられることです。
あ様のワンちゃんは去勢手術の際の血液検査でこれらの数値が高いことが分かった
とのことですので、食欲不振や嘔吐、下痢、その他特に気になるような症状は
ないということでしょうか。

特に症状を伴わずに肝酵素値が上昇する疾患としては、慢性肝炎、肝臓腫瘤、
門脈体循環シャントなどが挙げられます。
また、副腎皮質機能亢進症などの内分泌疾患でも見られる場合があります。
これらの疾患を診断するためには、肝酵素値以外の血液検査に加えて、
画像診断(レントゲン検査や超音波検査)、肝生検(肝臓の組織を一部採り病理検査を行う)、
CT検査、ホルモン検査などが必要です。
しかしながら、このような一連の検査を行っても肝酵素値の上昇の原因が特定できない
ワンちゃんも多く、大学病院などの二次診療病院においても、約半数のワンちゃんでは
特に肝臓その他に異常が見つからず、原因となる疾患が特定できないという報告もあります。
そのようなワンちゃんの中には、カロリーのとりすぎ、間食のとりすぎ、偏った食事、運動不足など、
生活習慣が関与していることが疑われ、特にこれといった原因や異常が見当たらない場合も
多いようです。

検査によっては二次診療病院の受診が必要となり、その際の検査で全身麻酔が必要となることがあり、
ワンちゃんに大きな負担がかかってしまう可能性もあります。
そのため初めから原因究明のための積極的な検査を行わず、
試験的な肝臓病薬の投薬や食事改善などで経過観察を行うことはよくあることです。
あ様のワンちゃんの主治医の先生も、ワンちゃんに特に症状が見られず全身状態も悪くないため、
試験的な投薬で経過を観察していらっしゃるところではないかと思います。
投薬と定期的な検査を続けていただき、今後も持続して肝酵素値の上昇が見られるようであれば、
念のためレントゲンの検査や超音波検査をお受けになっておくと安心だと思います。
その結果特に大きな問題がなく、気になるような症状もないようであれば、
そのまま投薬と適切な食生活を続けていただき、定期的な血液検査で経過を観察していただく
というのも一つの方法だと思います。
一方で、大学病院等の二次病院を受診されて、原因となる疾患がないかどうか詳しく調べていただく
というのも一つの方法となるでしょう。

あ様のワンちゃんのように、特に症状が見られないのに肝酵素値が高くなっている場合、
食事療法で改善することも多く報告されています。
一般的には、現在なさっているように間食を控えていただくことと、
低脂肪の療法食を利用していただくと改善が見られることが多いようです。
あ様のワンちゃんは2月からおやつを与えていらっしゃらないとのこと、
たいへんかとは存じますが、フードをおやつ代わりに利用いただくなどして、
お続けになられることをお勧めします。
また、肝臓を保護し機能を高める目的のサプリメントで改善が見られることも多いようですので、
かかりつけの先生とご相談されてみるとよろしいかもしれません。

また、尿検査の結果、尿蛋白とウロビリノーゲン(URO)が陽性だったとのことでございますね。
尿蛋白は正常でも認められることがあります。
比重の高い濃いオシッコの場合には、蛋白が検出されても問題がないことがほとんどです。
病的な蛋白尿は腎臓の疾患や尿路の炎症などでみられますが、
他の血液検査や尿検査の結果で問題がないようでしたら、
おそらくは心配しなくても大丈夫なものだと思います。
また、尿中のウロビリノーゲンは、溶血性疾患(ビリルビンの産生増加)や原発性肝疾患
によって増加しますが、一般的な尿検査(尿ディップスティックによる検査)では偽陰性や偽陽性
が出ることが多いため、この結果のみで何かを判断することはできません。
臨床症状や検査結果等からそのような疾患が疑われる場合にはより詳しい検査が必要
となりますが、かかりつけの先生は何もおっしゃらなかったようですので、
おそらくご心配いらないものと思います。

尿検査の結果については、以上のようなことから
現段階では心配しなくても大丈夫と思いますが、
今後も定期的に検査を受けていただき、経過を観察していただくと安心だと思います。
なお、尿検査についても同様に、以下のページに関連記事がございます。
http://www.anicom-page.com/labo/2010/02/2-26.html#more

また何か気がかりなことがございましたらご相談下さい。
アニコムでは下記の受付時間で、ご契約者様からのお電話での健康相談、しつけ相談
サービスを承っております。
状況をお伺いした上でより具体的なご案内ができると思いますので、ぜひご利用くださいませ。

お電話番号は、あんしんサービスセンター 
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平日9:30〜17:30 / 土日・祝日9:30〜15:30 (年末年始を除く)
土日・祝日は予約のみ、実際のご相談は翌営業日以降となります。

不安定なお天気が続いておりますが、
あ様もワンちゃんもお体大切にお過ごし下さい。

今後ともアニコムをよろしくお願い申し上げます。