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歯根について

投稿者:篠田

投稿日:2013/06/22(Sat) 22:31

No.2140

お世話になっております。
来月で11歳になるレオンベルガー(男の子)です。

歯根が悪くなり、頬が腫れるようになりました。
この症状は2011年12月頃からで、
4〜5日抗生物質を服用すると腫れは引き、
しばらくしてまた腫れる、の繰り返しでした。

2012年3月からは頬の皮膚を破って膿・血が出るように。
2012年12月〜2013年3月は全く症状なしでしたが、
最近は鼻の穴からもときどき膿や血が出ます。

ちょうど1年前に腫瘍切除の手術した際、
抜歯も試みたのですが、
意外や歯はしっかりしており、
その歯を抜くとなると途中で麻酔からさめてしまいそうだ、
とのことで抜けませんでした。

食欲はあるし、元気、特に口臭もないのですが、
痛々しく見えかわいそうです。
(本人は痒いくらいのようです)

そして今回、10日近く抗生物質を服用しているのですが、
腫れはないものの、膿と血が出ます。

量的にはとても少ないのですが、
すっきりとまらないことと、
かかりつけの先生からアドバイスされた
「とりあえず10日くらい」になるため心配しています。

悪い歯を抜かない限り繰り返すというのは、
東京の先生(現在山梨在住)にも言われていたので
覚悟はしています。

歳を考えると全身麻酔は不安が大きく気が進みません。
何かしてあげられることや、選択肢があれば
是非ともアドバイスをいただきたいです。

よろしくお願い致します。

Re: 歯根について

- 獣医師 酒井

2013/06/25(Tue) 14:50

No.2142

篠田 様

梅雨の頃、雨の多い季節となり、台風のニュースも耳にするようになりましたが、、
篠田様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。
さて、この度はご相談いただきまして、誠にありがとうございます。
来月11歳になる男の子のレオンベルガ−ちゃんが歯根膿瘍(根尖周囲膿瘍)の症状を
繰り返されているとのことでございますね。
早速ご案内させていただきますが、実際のご様子などを拝見していませんので、
一般的なご案内となりますことを何卒ご了承くださいませ。

歯根の膿瘍(根尖周囲膿瘍)はその病変が歯根やそのすぐ下に形成されるため、
抗生剤を内服して顔の腫れなどの症状が治ったように見えても、
実際には歯根部やその下に膿が残るため完治が難しく繰り返すことが多い病気です。

篠田様のレオンベルガーちゃんは、頬が腫れて皮膚が破けたこともあったということですので、
歯根の炎症が広がり、口腔粘膜、皮膚まで達する「外歯瘻(がいしろう)」や
鼻から膿がでてきたり出血することもあるようですので、歯槽骨を融解し、歯根部から鼻腔まで
瘻管が出来ている(つながってしまっている)「口鼻瘻管(こうびろうかん)」もあると思われ、
歯根部からかなり炎症が進んでいるようです。

このような根尖周囲膿瘍の治療は基本的には抜歯となりますが
以前に腫瘍摘出の手術の際に、抜歯を試みられましたが、歯がしっかりしていて麻酔が覚めそうなので、
抜けなかったという経緯がありますので、年齢的にも再度、全身麻酔をかけての抜歯にトライすることは
気が進まないということですね。

ご存じの通り、抗生剤の内服だけではなかなか効果が見られなかったり、時間がかかることもありますが、
根治治療ができないとなると、症状に合わせて、抗生剤、消炎、鎮痛剤を飲ませたり、
患部に無理をかけないように注意をする対症療法になってきます。
レオンベルガーちゃんがお食事を食べにくいようであれば、缶詰やふやかしたドライフードなど
軟らかい食べ物を与えるようにします。
また軟らかいフードは特に口腔内に残ったり、歯に付着したりしやすいので、
こまめに歯磨きをしてあげると良いでしょう。
歯磨きを嫌がらないようであれば、歯ブラシと犬用歯磨きペーストで磨いていただくのが最も効果があると
いわれていますが、難しいようでしたら、指に水で濡らしたガーゼを巻いてやさしく食物残渣を取り除き、
歯肉のマッサージをすることから始めてみるといいでしょう。
なお、歯のお手入れを嫌がるワンちゃんは多いのですが、歯磨きや歯肉のマッサージの後には、
お散歩やボール投げなどレオンベルガーちゃんの好きなことをしてあげて、
イメージを良くするようになさるとよろしいでしょう。

ただ、今後、全身症状として、発熱、元気消失、沈鬱、食欲不振がみられるようでしたら、
やはり抜歯を検討する必要があるかもしれません。
普段から、定期的に歯のレントゲンを撮って、歯根の状態をチェックしてもらい、状況に応じて
処置方法をご相談いただくといいでしょう。
また、歯科を専門としている病院では、歯科器具がそろっているため、抜歯の処置時間を
短縮できる可能性もあります。
今の年齢で、全身麻酔をかけるリスクと今の症状、歯根部の状態を合わせて、
一旦相談していただくと良いかもしれません。

なお、アニコムでは下記の受付時間で、ご契約者様からのお電話での健康相談、
しつけ相談サービスを承っております。
気がかりなことがございましたら、お気軽にご利用ください。
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0800-888-8256(携帯電話・PHSからは、03-6810-2314)です。
平日9:30〜17:30 / 土日・祝日9:30〜15:30 (年末年始を除く)
土日・祝日は予約のみ、実際のご相談は翌営業日以降となります。

レオンベルガーちゃんは、来月11歳のお誕生日をお迎えにならえるのですね。
本当におめでとうございます。
レオンベルガーちゃんは大型犬ですので、素晴らしいことですね。
ぜひぜひお元気で、もっともっと長生きしていただきたいですね。
レオンベルガーちゃんが、篠田様と1日でも長く楽しい毎日を過ごせますよう
応援致しております。

今後ともアニコムをどうぞよろしくお願い申し上げます。



歯根について 2

- 篠田

2013/06/25(Tue) 22:16

No.2144

酒井先生

早速のご回答ありがとうございます(No.2140)。

食事に関して、フードの硬さは問題ないようです。
食事中5〜6回程、口の中でフードを噛みやすい位置(?)に移動させていますが、
キャベツの芯やリンゴも好んで食べています。
が、やはり悪い右側ではあまり食べません。

歯磨きは素直にさせてくれます。
人間の子供用歯ブラシにジェルをつけて磨いていますが、
ここ2日はいただいた薬用ラカルトを少しつけています。
歯磨きは、やはり犬用を使ったほうがいいのでしょうか?

また歯肉マッサージは、指で軽く押してあげるくらいの感じでいいでしょうか?

抗生物質については、グズグズ膿を出し続けるより、
薬の効果を得られるうちはそれを服用させ続けるほうがいいでしょうか?
幸い、薬は手に入り、先生も自院で処方した薬でなくても相談に応じてくれます。

もし抜歯をするとしたら、そのかかりつけ医にお願いするつもりです。
東京で麻酔前検査(2011年9月)をした際、
命にかかわること以外の手術はやめましょう、
(抜歯や腫瘍切除をするにはリスクあり)という結論になりました。

説明もあり丁寧でしたが、検査を受けている様子を見て
ものすごくストレスになっていて、
心拍も異常になっているのが私にもわかりました。
この子の性格上、もう検査はしたくないと思ったのです。

今の先生は検査なしです。
心配になって聞いてしまいましたが、
飼い主立会いOK、質問には何でも答えてくれるので、
信じて託しました。
(実際、術後の傷跡も小さくて早くふさがり、再発もありません)

とりあえず元気とはいえお歳なので、様子を見ながら相談していこうと思います。

再度の質問、よろしくお願い致します。



Re: 歯根について

- 獣医師 酒井

2013/06/26(Wed) 18:24

No.2148

篠田 様

この度は、ご丁寧にご返信をいただきまして、ありがとうございます。
また、頂いております幾つかのご質問につきまして、早速でございますが
ご返答させていただきたいと思います。

篠田様のレオンベルガーちゃんはお食事、キャベツや、リンゴも上手に
食べることが出来るということですね。
毎日のお食事で痛みや違和感があると、食欲減退にもつながりますが
今のところはおいしくお食事を食べることができているようで安心致しました。
ただ歯根に炎症があるため、噛んだ際の痛みや違和感があり右側をかばっているようですので、
すでにご注意をされていることとは思いますが、今後も大きい食べ物や硬い食べ物は
避けておいた方が良いでしょう。
また、歯磨きを素直にさせてくれるというのは、今までにきちんと篠田様とレオンベルガーちゃんが
信頼関係を築いていらっしゃった証拠ですね。
歯ブラシにつきましては、人間の子供用歯ブラシで問題ありませんがヘッドが小さめですので、
プラスチックの劣化などにより、ワンちゃんが噛んでもいないのに、先端が折れてしまい、
思わず飲み込んでしまったという事故もありますので、注意しましょう。
歯ブラシのブラシ部分が少し乱れてきたところで、交換するのが望ましいでしょう。

一般的に、発泡剤や、研磨剤の含まれている人用の歯磨き粉は、本来歯磨きの後に
水でゆすいで口から出すことを前提に作られていますので、ワンちゃんに使用するのは好ましくないと
いわれています。
また人では歯に良いとされるキシリトールが人用の歯磨き粉に含まれることがありますが、
ワンちゃんではキシリトールが中毒を起こすことがあるため、使用しない方がいいでしょう。
篠田様は、いただいた薬用ラカルトを少量つけているとのことですが、こちらは動物病院さんで、
いただいたということでしょうか。
もしそうであれば、先生の判断で、歯周病菌の抗菌作用や歯石の沈着を抑制する効果を
重視して、処方されたのかと存じます。
どれくらいの量で、どれくらいの期間使用しても、発泡剤や研磨剤などがレオンベルガーちゃんの
健康に問題ないかは念のため一度ご相談いただければと思います。
歯磨きは、歯磨き粉の種類よりも、ブラッシングの方法が、より重要といえます。
歯ブラシをお口に入れることを嫌がらずに素直にさせてくれると言うことですので、
ゆっくりと丁寧に、一本一本の歯の歯垢をブラッシングにより取ってあげることが大切です。

歯肉マッサージは、篠田様がおっしゃる通り指の腹で優しくマッサージしてあげる感じが良いでしょう。
レオンベルガーちゃんが痛がったり、血が出るまでする必要はありません。
マッサージによって血行をよくしていただき、腫れや出血部位がないかも
一緒にチェックしてあげるといいでしょう。

抗生物質の服用期間の判断は難しいところだと思います。
やはり根治治療をしている訳ではないので、繰り返すことは仕方が無いのですが、
膿が止まって抗生剤が効いているように見えても歯根周囲に膿が溜まっている場合もありますので、
正確な判断ができかねます。
また、膿を培養して、その細菌に効果のある抗生剤の選択をする方法もあります。
ただ、抗生剤もだらだらと長期間使用しても、治療効果は望めませんので、やはりかかりつけの先生に
症状をみていただきながら、期間も判断していただくことが大切です。

篠田様は、しっかりと質問にも答えてくれて、手術や処置に立ち会わせていただける、
信頼の出来るかかりつけの先生がいらっしゃってお幸せでございますね。
飼い主さんとかかりつけの先生との連携、信頼関係は、ワンちゃんの健康にとって、
もっとも大切なことだと思います。
これからも症状によっていろいろ悩まれることあるかもしれませんが、今後もぜひレオンベルガーちゃんの
お元気で過ごせる日が一日も長く続きますよう、ご家族の皆様で支えていって下さい。
いつも応援致しております。
今後ともアニコムをどうぞよろしくお願い申し上げます。



Re: 歯根について

- 篠田

2013/06/27(Thu) 13:09

No.2150

酒井先生

再度のご回答ありがとうございます。

薬用ラカルトは知人からいただきました。
人にいいから、きっとワンちゃんにもいいんじゃない?、と。

犬はうがいできないし、発泡剤も気になったので、
先生に電話できいてみたところ、
歯磨き粉の種類うんぬんのレベルじゃないけど、
嫌がらないのであれば試してみてもいいでしょう、との返答うけました。
(ほんの少量1〜2週間くらいとも合わせて伝えました)

とりあえず様子をみて、その後は犬用歯磨きに変えようと思います。
今後を考えネット検索して「サニタリオ」というものを見つけたのですが、
本当にそんなによければお医者さんで処方していそうだし…と思い購入はやめました。

獣医師推奨のデンタルケア製品はありますか?
一般入手不可のものでしたら、
先生に処方をお願いするつもりです。

鼻の穴をふいてもここ5〜6日は血も膿もつかなくなっていますし、
当面はブラッシングと歯肉マッサージを丁寧に行っていくことにします。

昨日はブラシに白いものがつき、違うタイプの膿?と驚いたのですが、
トッピングであげた豆腐でした。

おじじ犬だけに、今後もお世話になること必至ですが、
どうぞよろしくお願い致します。



Re: 歯根について

- 獣医師 酒井

2013/06/28(Fri) 15:56

No.2154

篠田 様

こちらこそ、再度ご丁寧にレオンベルガーちゃんのご様子、歯磨き粉の入手先など
ご連絡いただきまして、ありがとうございます。

ここ数日、鼻からの出血や膿が止まっているということで、一安心ですね。
お問い合わせの、獣医師推奨のデンタルケア商品についてですが、
市場にもワンちゃん用歯磨きだけでもずいぶん様々な商品があり、
インターネットなどで調べてみると、目移りしてしまいますね。
当社では、個々の商品についての具体的な情報は持ち併せておりませんので、
ご案内は難しいことを何とぞご了承ください。

しかし、篠田様のかかりつけの先生もおっしゃっている通り、
歯磨き粉の種類で治療効果に差がでるということではなく、
いかに歯垢を取り除き、お口の中を清潔に保ってあげられるかが大切です。
レオンベルガーちゃんは歯磨き粉を嫌がらないでさせてくれるとのことですので、
使ってあげた方がより効果はありますが、歯磨き粉を好まないワンちゃんであれば、
水をつけたブラッシングでも充分歯磨きの効果は望めます。
歯磨き粉やその他のデンタルケア商品はあくまで補助的なものとお考えいただければ
よろしいでしょう。
サプリメントにつきましても、市場に出回っている物は経験的に良いとされているものが多く、
動物用医薬品として承認されているものではなく、歴史の浅いものも多いので、
毎日の利用でどれほど効果が上がるものなのか、本当に副作用がないのかといったことは獣医師でも
把握仕切れないのが現状です。
病院さんで通常ワンちゃんにご紹介されている犬用の歯磨き粉のペーストを利用されて、
それ以上のケア商品となると、商品の特徴をよくお調べになられて、篠田様が納得されたものを試していただき、
レオンベルガーちゃんのお好み、実際の効果など見ながらご選択いただくのが良いかと思われます。
毎日のことですので、ストレスにならない方法でケアを続けてあげられると良いですね。

また何かありましたら、お気軽にご相談下さい。
今後ともアニコムをどうぞよろしくお願いいたします。



Re: 歯根について

- 篠田

2013/06/28(Fri) 21:30

No.2156

酒井先生

いろいろとアドバイスありがとうございました。
そうなんです、調べるほど、どの歯磨き粉がいいのか迷います。

でも、かかりつけの先生も言っていたことですし、
歯磨き粉うんぬんのレベルではないなら、
歯磨きと歯肉マッサージをこまめにしてあげようと思いました。

今後ともよろしくお願い致します。



Re: 歯根について

- 獣医師 酒井

2013/07/01(Mon) 13:55

No.2158

篠田様

ご丁寧にご返信いただきまして、ありがとうございます。
歯磨きは毎日のケアですので大変かと存じますが、レオンベルガーちゃんの
健康維持のためにもぜひ頑張って下さい。
レオンベルガーちゃんは、今月いよいよ11才のお誕生日をお迎えになるのですね。
おめでとうございます!
ぜひ1日も長く、お元気で篠田様と
楽しい毎日を過ごされますよう応援致しております。

こちらこそ今後もどうぞよろしくお願い致します。



蚊取りリキッド、マット、線香に...

投稿者:初心者ママ

投稿日:2013/06/27(Thu) 14:31

No.2151

6月と8月生まれのノルウエージャンフオレストを迎えて初めての夏です。
毎年蚊が発生するので、蚊取りリキッドや、マットを使っているのですが、猫には影響ないですか?
戸を開けているときに室内に置いています。
猫たちは、完全室内飼いです。
よろしくお願いいたします。

Re: 蚊取りリキッド、マット、線...

- 獣医師 岸田

2013/06/28(Fri) 17:08

No.2155

初心者ママ 様

この度はご相談を頂きまして、誠にありがとうございます。
蚊取りリキッドやマットのネコちゃんへの影響についてのご相談でございますね。
蚊取り用の商品に関しましては、蚊取り線香やリキッド、マットなど、
さまざまなタイプのものが市販されております。
それぞれの製品についての詳細や安全性についてのデータは弊社では持ち合わせて
おりませんので、詳しいご案内はできかねますことを御了承下さい。
詳細につきましては、メーカーさんにお問い合わせいただきますよう、お願い申し上げます。

一般的には、蚊取りリキッドやマット、線香などの商品の多くは、
ピレトリン(天然の除虫菊の成分)あるいはピレスロイド(ピレトリン類似の合成化学物質)という
殺虫成分を含んでいます。
これらの成分は、蚊やハエなどの害虫に対して神経を麻痺させ殺虫効果を示します。
人や犬・猫などの哺乳類や鳥類はこの成分を分解することができるため、
体内に入っても短時間で排出され、安全性が高いと言われています。
(魚類、両生類、爬虫類については毒性を示しますので、注意が必要です。)

ピレトリンやピレスロイド系の薬剤を含む蚊取り用の商品は、通常の使用の範囲であれば
人やネコちゃんに対する毒性は低いと言われております。
ただ、体質や健康状態によって、アレルギー反応が起こったり、
頭痛や悪心などの反応が起こることもあるようです。
また、長時間近くで煙を吸い続けるなどした場合には、中毒症状が出る可能性もあると
いわれています。
念のため、猫ちゃんのベッドやケージなど猫ちゃんが長時間過ごす場所の近くで使用したり、
風通しの悪い部屋で長時間使用したりすることを避け、
十分換気を行いながら使用していただいた方がよいでしょう。
特にクーラーなどで長時間部屋を閉め切る場合には、蚊取りの使用時間を2時間ほどで切る
など工夫をして、必要な時だけ使うようにすると安心です。
使用中猫ちゃんの様子をよく観察していただき、普段と違う様子が見られるようであれば
主治医の先生にご相談いただいた方がよろしいでしょう。

また、猫ちゃんが誤飲や誤食でこれらの殺虫成分を大量に摂取してしまうと、
抑うつ、よだれ、筋肉のふるえ、嘔吐、運動失調、呼吸困難などの中毒症状が
現れることもあります。
また、電気式の蚊取りの場合、電気のコードをかじって感電することも危惧されます。
使用する際には、猫ちゃんのいたずらできない場所で使用していただくよう十分ご注意ください。

1歳前後の2匹の猫ちゃんはきっとやんちゃでかわいい盛りでしょうね。
どうぞ猫ちゃんたちと楽しい夏をお過ごしください。
また何かありましたらご相談下さい。

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かじって困っています

投稿者:kirara

投稿日:2013/06/26(Wed) 21:50

No.2149

昨年11月生まれのカニヘンダックス(♀)です。
歯は乳歯から生えかわっているのですが、最近部屋のクロスや木製のドア、柱などをかじって困っています。
生まれてから今まで、一日の大半(約15時間くらい)はゲージ内で飼っています(日中は不在のため)が、外に出れないストレスでかじったりするのでしょうか。
食事は朝6時と夕方6時の二回与えていますし、おやつなどもたべています、だからお腹がすいてるとは思わないのですが。

Re: かじって困っています

- ドッグライフカウンセラー 三留

2013/06/28(Fri) 15:54

No.2153

kirara 様

くちなしの芳しい香りに心惹かれる頃でございますが、
kirara様におかれましては、いかがお過しでしょうか。

この度はご相談をいただきまして誠にありがとうございます。
早速、ご案内をさせていただきますが、実際のご様子を拝見しておりませんので、
一般的なご案内となりますことをご了承くださいませ。

Kirara様のカニヘンダックスちゃんがクロスやドア、柱などをかじってしまい、
お困りとのことでございますね。
カニヘンダックスちゃんは昨年11月のお生まれとのことですので、
7ヶ月ぐらいになられるのでしょうか。
子犬の時期は歯がむず痒いこともあり、手当たり次第、さまざまなものを噛むことが多い
のですが、永久歯が概ね生えそろってきて、むず痒さがおさまった頃になっても
お家の中のものを噛んでしまい飼い主様をご戸惑わせることも多くみられます。
なお、中には生え変わりの段階で、乳歯がなかなか上手く抜けないなどで、口の中に違和感
がある場合もございます。
かかりつけの動物病院さんにいらっしゃったついでにでも、ご安心のためにも、
一度、カニヘンダックスちゃんのお口の中の様子を先生にチェックしていただくことを
お勧めいたします。
以下、考えられえる原因とご注意いただきたい点等をご案内させていただきますので、
参考にしていただければ幸いでございます。

1.かじると構ってもらえると思っている
ワンちゃんは、自分がした行動の前後の周囲の状態を大変よく見ており、
この経験をもとに、次の行動を選択します。
例えば、物をかじったときに、ご家族が振り向く、声をかけるというご様子を
「構ってもらえた」と思った経験があると、「構ってもらうためには、いろいろなものを
かじればいい」と思ってしまうことがあります。
飼い主さんが、叱っているつもりでも、ワンちゃんが何かをかじったときに、「だめよ」
「いけないでしょ」などと振り向いたり、声をかけたことを、ワンちゃんがご褒美のように
思ってしまうことがございます。
また、「ケージから出してもらえること」と「ドアなどをかじること」が結びついて
かじることが、楽しい時間の象徴のようになってしまうこともございます。
「これを、かじってはいけない」ということがわかるようにすると共に、
「かじっても、いいことがない」「かじらないでいたら、いいことがある」ということを
ワンちゃんにしっかりと示す必要があります。

ドアや柱などをかじったときには、
低い落ち着いた声で、「ダメ」などのご家族で決めた言葉でしっかりと叱り、
噛むのを止めたり、躊躇をしたら、「いい子ね」と明るく褒めてあげましょう。
ポイントは、とにかく落ち着いて、低い声で叱ることです。
また、かじりながら、カニヘンダックスちゃんがKirara様のほうにチラチラと目を配るなど、
「構って欲しくてかじっている」ということを感じる場合には、
「かじってしまうと楽しい時間が終わる」ということをカニヘンダックスちゃんが理解できる
ように、低い声で「ダメ」と叱りながらワンちゃんの傍を離れてしまうことが有効なこともございます。

カニヘンダックスちゃんがドアなどをかじっているときに、止めさせようと
オモチャで気をひいたりすると、「ドアなどをかじるとオモチャでママが誘ってくれる」という
流れがカニヘンダックスちゃんの中にできてしまうことがあります。
オモチャなどをご利用なさるときには、かじってしまっているときではなく、
かじり始める前にオモチャで気をひいて遊んであげるとよろしいでしょう。
かじっていないときに十分に注目をしてあげて、豊かなコミュニケーションの時を
過ごすようにしましょう。

他の方法としては、いつもかじる場所には、まずい味のものを塗っておく、かじったときに嫌な音
をさせるなど、かじったとき嫌な経験をさせる「天罰方式」も一つの方法でございます。
嫌な味がするものとしては、ワンちゃんのいたずら予防のためにいろいろな商品が
ペットショップさんで販売されていますので、このような商品をご利用なさるのもよろしいでしょう。
この場合、嫌なことを起こすのは、飼い主さんではないとワンちゃんの目に映るようにしましょう。
2.かじることそのものが面白い
最初は歯が痒くてかじっているうちに、かじることそのものが面白くなってしまうことも
多く見られます。特にかじっているうちに形状がかわったり、中から物が出てくるようなものの
場合、かじるのが楽しくて仕方がないという様子を見せるワンちゃんもいます。
カニヘンダックスちゃんくらいの月齢になると、ちょうど今までの経験から好みがあらわれて
傾向がみられます。いつもカニヘンダックスちゃんがかじる場所に家具をおいたり、
覆いをしていただき、カニヘンダックスちゃんが近づけないようになさって、
かじるチャンスを与えないようにすることも一つかもしれません。
このような場合も、かじることはいけないことであると、
はっきりと分かるように低い声で叱っていただき、かじるのを止めたら、明るい声で褒めて
あげましょう。
また、噛みたいという本能を満たしてあげるためにも、かじっていいオモチャを与えることも
重要です。この場合、ワンちゃんの好みに出来るだけ合った素材のものを与えると良いでしょう。
かじること以上にカニヘンダックスちゃんが好むような遊びが何かあれば、
その遊びに夢中にさせることがたいへん望ましいでしょう。

3.エネルギーが有り余っている
元気いっぱいの若い時期では、エネルギーが十分に発散しきれないことも多いようです。
お仕事がおありですのでたいへんではございますが、
お散歩を長めにしていただくなどなさることも重要でしょう。
ケージから出した後、かじろうという間もなく、ボール遊びや散歩をさせていただき、
「あぁ、いい運動をした」とケージの中や好きなクッションの上などでのんびり過ごさせるよう
行動の流れを変えてあげても良いかもしれません。

このほか、ケージの周辺をあらかじめ柵などで囲み、生活のスペースを限るようにしておき、
その中なら自由にしても問題がないようなスペースをあらかじめ決めておくのも
よろしいかもしれません。
また、ケージを安心できる大好きな場所にしてあげるためにも、
「ケージやクレートなどに入ると良いことがある」と繰り返し教えてあげることもよろしいでしょう。

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土日・祝日は予約のみ、実際のご相談は翌営業日以降となります。

カニヘンダックスちゃんをお迎えになられて、初めての夏でございますね。
笑顔いっぱいの素敵な夏をお過ごしになられますことを心からお祈り申しあげております。
今後ともアニコムをどうぞよろしくお願いいたします。






トイレ

投稿者:haney

投稿日:2013/06/26(Wed) 14:26

No.2146

ゲージの中ではトイレでできるのですが
部屋に放すとトイレで出来ません。
だいたい同じ場所でするようになってきたので
そこにトイレを用意しても
トイレの中で用を足してくれません。
どうしたらトイレでしてくれるようになりますか?
まだ、7ヶ月だからまとめて散歩の時にすることもできません。

Re: トイレ

- ドッグライフカウンセラー 三留

2013/06/28(Fri) 15:45

No.2152

haney 様

あじさいの花の美しい頃でございますが、
haney 様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。
haney様のお子様は7ヶ月になられたのでございますね。
愛らしい表情でご家族様の愛情と笑顔を一身に集めていらっしゃるのではないでしょうか。

さて、この度はご相談をいただきまして誠にありがとうございます。
トイレの教え方についてのご質問でございますね。
早速、ご案内をさせて頂きたく存じますが、一般的なご案内となりますことをご了承下さい。

haney様のワンちゃんは、ケージの中ではトイレでの排泄ができているとのことですね。
ほとんどのワンちゃんは、ケージの中でできるようになっても
ケージから外に出すと、なかなか排泄のためケージに戻ることが難しいことが多いようです。
偶然でも、「上手くいって、褒めてもらった」という成功経験を積ませてあげることで、
どこでオシッコやウンチをしたらいいかを根気強く教えてあげましょう。

haney様のワンちゃんは、だいたい、決まったところでオシッコをするようになられ、
そのあたりにトイレを用意なさっているとのことでございますね。
例えば、ケージの中のトイレでオシッコをした後、ケージから出していただいたとき、
いつもの排泄のリズムからみて、そろそろオシッコがたまっているかな、
というタイミングで、「トイレはここよ」などといつもの声がけをなさりながら
トイレに誘導してみましょう。
偶然でもいいので、上手くできたら、「お利口ね」と褒めてあげましょう。

オシッコのタイミングなのですが、排泄の仕草の後、トイレに連れていくのも一つですが、
あわただしくなってしまい、難しくなってしまうこともあるかもしれません。
一度、ワンちゃんのオシッコの間隔がどのくらいか、メモを付けていただき、
この間隔を目安に、トイレに連れていっていただくのもよろしいでしょう。
例えば、ワンちゃんがケージでオシッコをした後、ケージの外に出して遊ばせていただいたのであれば、
時計をご覧になり、そろそろオシッコがでるかな、というタイミングでケージに誘導してあげます。
日ごろからオシッコやウンチのときに声がけをする言葉を決めていただき、
このときにも「トイレはここよ」などと明るい声をかけていただくと、
この声につられて、してくれるかもしれません。

上手くいかないと、叱ったり、声をあげたくなりますが、
粗相を飼い主様に叱られたことで、排泄行為そのものがいけないと思い、
隠れたところで排泄をするようになってしまうこともあります。
また、粗相を見つけたときなのですが、飼い主様が「あらーっ」と声を上げた様子を、
「注目を浴びたこと」「ご褒美」だと思ってしまい、トイレではない所ですることが、
ご家族の注目を浴びることの一つの手段となってしまうこともあります。
このようなことを防ぐため、トイレ以外のところで排泄をしてしまっても、声をあげたり、叱ったり、
騒いだりしないようにご注意いただければと存じます。
上手くいったときだけご注目いただき、排泄ができたときに褒めることだけに、注力しましょう。
また、中には、オシッコを片付ける際の飼い主様の手にある白い雑巾に反応して、「遊べる」と喜ぶ
ワンちゃんいますので、片付ける際もあまりその様子を見せないほうがよろしいかもしれません。
このようにしながら、「リビングのこの場所からは、ケージはこのようにして戻る」、
「キッチンの近くで遊んでいるときは・・・」とわかってくると、何かの折に自分で行くようになるかと
存じます。そのときは、いつもよりも、たくさん褒めてあげましょう。

また、今、ケージの外にあるトイレですが、広めに何枚かシートを広げて敷いていただいたり、
サークル状の囲いの中の全体にシートを敷いていただくと、褒めるチャンスはうんと大きくなるかも
しれません。しばらくして、何枚かのシートのうち、いつもするシートが決まってきましたら、
使わないシートをはずしていってはいかがでしょうか。
シートの位置を移動させるときには、数センチずつ日にちをかけて移すと
ワンちゃんが戸惑わないで済むでしょう。


以下、この他のご注意いただきたい点を挙げさせていただきます。
1. 紛らわしいものは置かない
ワンちゃんは、マット類やラグ類などの上にいると排泄を誘発される傾向がみられます。
honey様のワンちゃんが、お部屋の中で粗相をしてしまうマット類などがあれば
取り除いていただいたほうがよろしいでしょう。

2. リラックスして排泄ができる環境を作る
ワンちゃんは感情を把握する能力のたいへん高いどうぶつですので、
「いつするのだろう」と息を詰めてみていると、緊張感がワンちゃんに
伝わってしまい、かえってうまくいかなくなることも見られます。
たいへんではございますが、できるだけ肩の力を抜いて、見守っていただくことも
大切かと存じます。


3. ケージを好きなところにする
ケージの中のトイレに戻りたいけど、叱られてケージに戻された経験があるなど、嫌な経験とケージが
ワンちゃんの中で結びつくと、ケージに戻ることそのものに躊躇するようになることがあります。
褒めたときにケージに戻す、ケージの中にいるときに優しく声をかけていただくなどして、
ケージを好きなところにしておきましょう。

ケージにいるときは、トイレで出来るのですから、あともう一息でございます。
根気強く、できるだけ成功する環境をお作りいただき、
できたら褒めることで、どこでしたら良いのかを教えていただければと存じます。

なおアニコムでは、お電話でのしつけ・健康相談サービスも行っておりますので、
お気軽にご利用ください。
電話番号は、あんしんサービスセンター 0800-888-8256
(携帯電話・PHSからは、03-6810-2314)です。

平日9:30〜17:30 / 土日祝9:30〜15:30
土日祝日は予約のみ、実際のご相談は翌営業日以降となります。
なお、日・祝日および年末年始はお休みさせていただきます。

ワンちゃんのお健やかなご成長をお祈りいたしております。
体調管理の難しい頃ですが、お体をご自愛
いただき、ワンちゃんと素適な夏をお過しくださいませ。
今後ともアニコムをどうぞよろしくお願い申し上げます。



猫の乳腺切除の手術について

投稿者:

投稿日:2013/06/10(Mon) 14:47

No.2119

お世話になっております。
うちの猫(メス・一歳九ヶ月・避妊手術済み)のことについて、相談申し上げます。
うちの猫は、二月初旬に、右側下から三番目の乳首の脇に1pほどのしこりを感じ、病院で診察していただいた結果、年齢からも触診上も、悪性の可能性は少ないだろうと言われ、一ヶ月ほどしこりの中の水を注射器で抜きながら経過を見ましたが、小さくはなるものの消失はしなかったので、切除手術を受けました。
病理検査の結果は、悪性のものではなく、「乳管炎を伴う乳管拡張」とのことで、何かの原因で乳管が炎症を起こしたものと思われ、マージンはマイナスで、非腫瘍性病変であり問題なし、とのことでした。
それからしばらは問題なく過ごしていましたが、つい三日ほど前、手術で切除した乳首のすぐ下の乳首(右側、下から二番目)に、前よりは小さいものの、同じようなものが出来てしまいました。
病院では、前と同じもののように見えるが、以前と同じなら経過を見ていてもなかなか消失はしないと思われるし、やはり正確性を求めるなら手術で取って、病理検査に出すのが確実だと言われました。
こちらとしても、乳首にできるしこりは気になるので、手術はしようかと思っています。
ただ、短期間に同じようなものが繰り返し出来たということで、今後も残りの乳首の側に再び起こることも考えられ、悪性のものではないにしろ、そのたびに手術をするのは負担が大きいように思われます。
また、これが長年、繰り返されれば、悪性のものに変化することもあるのではないかと心配です。
それで、今回は、しこりが出来た右側下二番目の乳首付近も含め、下腹部の乳首の乳腺を同時に三つ分切除するという案が出ました。
二泊三日の入院を伴う手術で、乳首六つのうち、残った五つのうちの、胸の上部の二つを残して下を切除する、ということです。
上二つを残すのは、傷口が大きくなりすぎるためだと思います。
ですが、やはり飼い主としては、「まったく問題のない乳腺を大きく切り取る」ということに、不安があるのも確かです。
以前の避妊手術、前回の乳腺(乳首ひとつ分)の手術では、特に麻酔等にも問題はなく、無事に手術は終わっており、外科手術そのものにはそれほど問題はなさそうです。
ただ、やはり今回の傷口は大きいのでしょうし、手術自体も大きなものになり、負担は大きいのだろうかと心配しています。

お伺いしたいのは、今現在は健康な乳腺を大きく切り取った場合、今後、何かの問題が起きる可能性はあるのかどうか。ホルモンバランスなどが崩れたり、手術跡から問題が出来る等の可能性はあるのかということです。
今の若い年齢のうちに、不安材料は取り除いておきたい気持ちと、健康な器官を切除してしまうことへの不安があります。
何か考えられる不安要素があるようでしたら、教えていただけると幸いです。

Re: 猫の乳腺切除の手術について

- 獣医師 山田

2013/06/12(Wed) 12:03

No.2121

桃 様

初夏の風に肌も汗ばむ頃でございますが、桃様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。
この度はご相談を頂きまして、誠にありがとうございます。
桃様のネコちゃんの乳腺にしこりができ、外科的に切除を行い病理検査に出したところ
非腫瘍性で、「乳管炎を伴う乳管拡張」と診断がでているのですね。
またこの度、手術した乳腺の下に同様のしこりができ、改めて手術を検討中でいらっしゃり、
手術は下部の乳腺を3つすべて切除する予定で上部の2つは残す予定
との事でございますね。
手術で切除した乳腺のすぐ下に、同じようなしこりができ、桃様におかれましては
さぞご心配の事と存じます。
また、今後、何らかの問題が起こったり、ホルモンバランスなどが崩れたり、
あるいは手術跡から問題が生じる可能性などにつき、ご不安に感じていらっしゃるのですね。
お問合せにつきましてご案内させて頂きますが、実際のご様子を拝見しておりませんので、
一般的なご案内となりますことを何卒ご了承ください。


一般的に、ワンちゃんもネコちゃんも乳腺にしこりができた場合、状況に応じた外科手術を
選択いたします。
1. 片側乳腺全摘出術
片側の乳腺を全部摘出する方法です。
傷が大きくなりますが、新たな乳腺腫瘍の発生リスクを減らせることが利点です。

2. 部分的切除
2つあるいは3つの乳腺をまとめて摘出する方法です。片側乳腺摘出術より傷が
小さくてすみます。

3. 結節状の乳腺腫瘍摘出
腫瘍のない部分にも2〜3cmの外科的余地(サージカルマージン)を確保して、
個々の乳腺の腫瘤を摘出する方法です。
老齢のどうぶつであったり、心臓病・腎臓病などの合併症があるなど、
麻酔のリスクが高いため、なるべく短時間で手術を終えたい場合に適応となります。
片側乳腺摘出術や部分的切除に比べて傷が小さいのですが、局所再発の危険性が
増します。

どの手術様式を用いるかは、腫瘤の大きさや発生部位、腫瘤の数、腫瘍の悪性度
などによって決定していきます。
通常、ネコちゃんには乳腺が左右4対あり、その乳腺にはリンパ管や血管が入り込んで
います。左右の乳腺は正中(中央)で隔たれていますが、片側にある乳腺は血管とリンパ管で
繋がっています。頭側の乳腺は腋窩(えきか)リンパ節から胸骨リンパ節に流入していますし、
尾側の乳腺は鼠径(そけい)リンパ節に流入しています。
例えば、しこりが悪性腫瘍で転移の可能性があるような場合、この所属するリンパ節に関係
する乳腺に転移が起こりやすいため、部分切除を行う際はリンパ節が一緒の乳腺を
まとめて切除を行います。

今回、桃様のネコちゃんは最初の手術でしこりがある乳腺のみを摘出したとの事ですので、
年齢からも触診上も、悪性の可能性が少ないとの判断で、1つの乳腺のみの切除となった
のではないかと思います。
しかし、その下の乳腺に同様なしこりが確認できたため、先日摘出したしこりと同じものなのか、
または異なるものなのかを判断するためにも、再度手術を行い、病理検査に出す必要が
あるとかかりつけの先生が判断したのでしょう。
また、先日摘出したものと同様なものであれば転移をするような悪性腫瘍ではないので
心配はいらないかとは思いますが、
万が一、今回のしこりが悪性だった場合、転移の可能性を考慮してマージンが広めな
部分的切除を検討されたのではないでしょうか。
もちろん、片側乳腺全摘出よりも傷が小さくなるため、ネコちゃんの負担も軽減されます。

桃様が心配される点とし致しましては、
1.健康な乳腺を大きく切り取った場合、今後、何かの問題が起きる可能性はあるのかどうか。
2.手術後にホルモンバランスなどが崩れたり、手術跡から問題が生じる可能性はあるのか。
という事でございますね
正常な乳腺を切除しても、生活に支障はきたしませんし、乳腺をとることでの
ホルモンバランスを崩す可能性もございませんのでご安心ください。
ただ、切除範囲が前回よりも広くなるので、皮膚や皮下織などの修復に少し時間がかかり、
抜糸まで時間がかかる可能性や、傷が大きいために術後に痛みがでる可能性、場合によっては
手術後、数日は皮膚が引っ張られる感覚があり、歩くご様子がいつもよりぎこちなくなる
可能性などはあるかもしれません。
また、傷が大きい場合は漿液(しょうえき)がたまる可能性などがありますが、都度、病院さんで
ご対応いただけたら問題はないかと存じます。
傷が治るに従い歩く際のぎこちなさは改善されますし、痛みについては痛み止めの使用が可能
ですので、ご安心いただければと存じます。
ただ、全身麻酔をかける訳ですので、体にかかる負担はゼロではありません。
事前の血液検査などを行うことで、麻酔のリスクを軽減できますので、かかりつけの先生とも
再度ご相談いただけたらと存じます。
大きな手術を行うこととなりますので、できるだけ手術に対しての不安を解消してから、
手術を受けていただけたらと存じます。

桃様におかれましては、時節柄、何とぞ、お体をご自愛いただき、猫ちゃんを支えてあげてください。
心から応援いたしております。
なお、アニコムでは下記の受付時間で、ご契約者様からのお電話での健康相談、しつけ相談
サービスを承っておりますので、ぜひご利用くださいませ。
お電話番号は、あんしんサービスセンター 
0800-888-8256(携帯電話・PHSからは、03-6810-2314)です。
平日9:30〜17:30 / 土日・祝日9:30〜15:30 (年末年始を除く)
土日・祝日は予約のみ、実際のご相談は翌営業日以降となります。

今後ともアニコムをどうぞよろしくお願いいたします。



Re: 猫の乳腺切除の手術について

-

2013/06/12(Wed) 23:56

No.2122

お返事をいただき、本当にありがとうございました。
分かりやすく、丁寧に回答いただいて、とても参考になりました。
大きな手術なので可哀想に思う気持ちはありますが、今後の生活には影響はないとのことなので、これから元気に長生きしてもらうため、今から少しの間だけ、猫にもがんばってもらうことにします。
手術前の検査などは、前回の手術の時も念入りにやってもらいましたし、今回もよくお願いするつもりです。
本当にありがとうございました。



Re: 猫の乳腺切除の手術について

- 獣医師 山田

2013/06/13(Thu) 11:51

No.2123

桃 様

この度はご丁寧にご返信をいただきまして、誠にありがとうございます。
桃様の大きな愛情に守られ、猫ちゃんは安心して頑張ってくれることと思います。
いつも応援いたしております。気がかりなことやご心配なことがございましたら、
いつでもお気軽にお声掛けください。
今後ともアニコムをどうぞよろしくお願い申し上げます。



Re: 猫の乳腺切除の手術について

-

2013/06/26(Wed) 00:02

No.2145

先日は、大変お世話になりました。
おかげさまで、猫の手術も無事に終わり、病理検査の結果も、前回と同じ、「乳管炎を伴う乳管拡張」であるという報告がありました。
悪性のものではないとのことで、本当に安心しました。
二泊三日の入院の予定が、傷口も綺麗で、手術の前後の様子も問題なかったとのことで、一泊だけで帰ってきました。自宅でも、食欲もあり、高い所には飛び上がるのは躊躇するものの、元気に歩き回っています。
さて、今回、また書き込みましたのは、お礼を申し上げるとともに、最初の相談の文章に間違いがあったので、訂正させていただきたく、コメントさせていただきます。
最初の相談で、「しこりが出来た右側下二番目の乳首付近も含め、下腹部の乳首の乳腺を同時に三つ分切除する」手術で、
「乳首六つのうち、残った五つのうちの、胸の上部の二つを残して下を切除する、ということです」と書いたのですが、
その時、私は手術は「両側の下腹部の乳腺」全てを切除するのだと思っていたのですが、その後、先生と話してみると、しこりが出来た右側下二番目の乳首と、その下の右側一番下の乳首までの、「片側下腹部の乳腺」乳首二つ分を切除するという手術であることが分かりました。
よく考えてみると数も合わないし(猫の乳首は、両側合わせて八つでした…)、お腹の片側を切るのと、両側を二箇所切るのでは猫の負担も全く違いますし、動揺してひどい勘違いをしてしまっていたようです。
恥ずかしいのですが、この掲示板を読んで、私の質問とお返事いただいた回答を参考にしようとする飼い主さんがいるかもしれないと思ったので、訂正させていただきます。
不正確な文章での質問をしてしまい、申し訳ありませんでした。そして、本当に、心強いアドバイスをいただき、ありがとうございました。



Re: 猫の乳腺切除の手術について

- 獣医師 山田

2013/06/26(Wed) 17:44

No.2147

桃 様

この度はご丁寧にご返信をいただきまして、誠にありがとうございます。
猫ちゃんの手術が無事に終了し、病理検査結果も悪性ではないとの事で
本当に良かったですね。
また、ご相談の文章のご訂正につきましてもご報告をいただき
ありがとうございます。
桃様のネコちゃんが大きな手術をなされたばかりだというのに、
他の飼い主様へのお心遣いに深く感動しております。

桃様がおっしゃる通り、通常ネコちゃんには乳腺が左右4対あり、
左右の乳腺は正中(中央)で隔たれています。
乳腺にはリンパ管や血管が入り込んでおり、片側にある乳腺は血管とリンパ管で
繋がっています。
頭側2つの乳腺は腋窩(えきか)リンパ節から胸骨リンパ節に流入していますし、
尾側2つの乳腺は鼠径(そけい)リンパ節に流入していますので、部分切除を行う際は
リンパ節が一緒の乳腺をまとめて切除します。
今回の桃様のネコちゃんは、しこりが出来た右側下二番目の乳首と
その下の右側一番下の乳首までの片側下腹部の乳腺切除だったのですね。
片側の乳腺全摘出術より傷の大きさは小さいので、体への負担も少ないかと存じます。

桃様のネコちゃんにおかれましては、食欲もあり、元気に歩き回っているとの事で
何よりでございます。
短期間に2回も大きな手術をなされましたので、ゆっくりと傷を治していただき
これから健やかにお過ごしいただけたらと存じます。

また、何か気がかりなことやご心配なことがございましたら、
いつでもお気軽にお声掛けください。
この度は本当にご連絡ありがとうございました。