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猫が吐くとき

投稿者:金太郎

投稿日:2013/11/20(Wed) 19:11

No.2892

7歳の猫なんですが、たまに食べた後すぐに全部吐いてしまいます。
今朝も吐きました。
その後半日様子を見て元気そうなので、夜はドライフードをミルで小さく砕いてからお湯でふやかしてウェットフードを少々混ぜて食べさせたのですが、またすぐに全部吐いてしまいました。
普段からあまり夢中になって食べる子ではありませんが、2回続けて吐いたのは初めてなんです。
もう一匹猫を飼っていますが、その子は吐きません。
そんなわけで、ほぼ食事は同じ量ですが吐く子は痩せていて吐かない子は太めです。
消化器系の病気なのでしょうか?
吐くこと以外は元気にしています。

Re: 猫が吐くとき

- 獣医師 竹田

2013/11/22(Fri) 14:18

No.2997

金太郎 様

この度はご相談を頂きまして、誠にありがとうございます。
7歳になる金太郎様のネコちゃんは日頃から食後たまに吐くことがおありですが、
今回、2回続けて吐いてしまって、ご心配なさっているとのことでございますね。
お問合せにつきまして、早速ご案内いたしますが、
実際のネコちゃんのご様子を拝見しておりませんので、一般的な案内となりますことを
何卒ご了承くださいませ。

一般的にネコちゃんは、私たち人間と比べて、嘔吐しやすいどうぶつだといえるかと存じます。
もちろん、ネコちゃんごとの個体差もあり、よく吐くネコちゃんもいれば、滅多に吐かないネコちゃんもいます。
また、私たち人間が嘔吐した後は、一般的にかなり気分が悪い状態となり、
吐いた後もぐったりしてしまうことがほとんどだと思いますが、
ネコちゃんの場合は、吐いた後、ケロッとして元気なことも珍しくなく、
すぐに次の食餌を欲しがったりすることもあるくらいです。
しかし、金太郎様がご心配のように、消化器疾患など、なんらかの病気の症状のひとつとして、
ネコちゃんが吐く、ということも十分考えられます。
また、「吐出」と言って、食べたお食事が胃に入る前に勢いよく口からはき出す症状があります。
吐出は食べた直後に起こすことが多く、消化されていないフードの形そのものを塊状ではき出します。
ほとんど胃液が混じっていないのが特徴です。
嘔吐と異なり、吐く前におなか上下させたり、気分が悪そうなしぐさはしません。
ただし「嘔吐」と「吐出」は時に区別することが難しいこともあります。

さて、ネコちゃんの嘔吐の原因は、一般に以下のようなものが挙げられます。
1 食べ過ぎ、一気食い、傷んだ食べ物の摂取、食物アレルギー、フードの変更など、食事に関する
原因によるもの
2 毛玉、糸やひも、おもちゃ、ビニールなど異物の摂取や中毒によるもの
3 食道、胃、腸、肝臓、膵臓など消化器系の異常、炎症、腫瘍などの疾患によるもの
4 腎疾患、ホルモンの異常、伝染病など、消化器系以外の疾患によるもの

また、吐出の主な原因には以下が挙げられます。
1 一気食い、フードの変更など、食事に関する原因によるもの
2 食道の拡張あるいは閉塞、圧迫が原因によるもの


金太郎様のネコちゃんの場合、吐かないネコちゃんよりも痩せているとのことですが、
食欲やその他の様子はいかかでしょうか。
ネコちゃんがたまに(月に1.2回程度)吐くくらいで、吐いた後ケロッとしていて、
食餌も普通に食べており、他の症状が見られないようであれば、
病気とは関係のない嘔吐もしくは吐出であり、特段の心配がないことがほとんどです。


ただ、病気ではないからと言って放っておいてもよいかというと、
そういうわけではありません。
嘔吐する時には、必ず嘔吐物に混じって、強酸性の胃液などが食道を逆流するため、
食道が荒れて食道炎を起こすことがあります。
その食道炎が原因となって嘔吐を繰り返す、といった悪循環に陥らないためにも、
なるべく「吐かない」ようにケアをしてあげる方が良いのです。

ネコちゃんの嘔吐でよく見られるのは、
フードやおやつを一気にがつがつ食べた後に、
ほとんど消化されないものを嘔吐する、というケースです。
これは、フードやおやつが胃の中で水分を含んで膨れ、
胃の容量いっぱいになってしまうことが原因と推測されています
吐きやすいネコちゃんであっても、フードを少量ずつ分けて与える、ゆっくり食べさせる、
あらかじめふやかしたフードを与える、などの工夫で
吐かなくなることがあります。
また、フードやおやつの粒の大きさ、形状、脂分など、いろいろな要因で、
特定の食べ物を食べさせると嘔吐や吐出するケースもあります。
その場合、フードを変えたり、そのおやつをやめることで吐かなくなることもあります。

そのようなことから、今回、金太郎様がされた、
「ドライフードをミルで小さく砕いてからお湯でふやかしてウェットフードを少々混ぜて食べさせた」
というのは、とてもいい工夫だと考えます。
しかし、その日、続けてネコちゃんが吐いてしまったとのことなのですね。
残念ながら、2回目に吐いた原因が
フードを急いで食べてしまったからなのか、
1回目に吐いたことで食道が荒れているなどして、吐きやすくなっていたのか、
それとも金太郎様がご心配されているように、他の原因によるものなのかは、何とも申し
あげられませんが、金太郎様のネコちゃんのその後の様子が、吐き気がなく、食欲や元気があるようで
あれば、現時点では大きな問題はないと推測しますが、
しばらくはぜひ、注意して様子を見てあげて下さい。
今後も嘔吐が頻回続く場合や、食欲、元気や便の状態などに変化が見られる場合には、
何らかの病気が原因の嘔吐である可能性が高くなります。
また、原因が不明でも、嘔吐があまり続くと、脱水や体内の電解質バランスの異常など、様々な問題が
出てきます。今後、嘔吐の頻度に変化がみられるようでしたら、ご安心のためにも、
動物病院を早めに受診されることをおすすめいたします。

最後ではございますが、毛玉が原因の嘔吐についてご案内いたします。
換毛期や長毛のネコちゃんでは、毛玉が原因の嘔吐もよく見られます。
吐いたものに毛が混ざっている場合もありますが、
混ざっていない場合でも、飲み込んでしまった毛が原因のことがあります。
これは、こまめにブラッシングをして不要な毛を飲み込まないようにすることで
防ぐことができます。
また、毛玉をうんちに出すためのサプリメント等を使用するのもよい方法ですので、
こちらにつきましても、動物病院さんにいらっしゃったときにでも
ご相談いただければと存じます。

涼しさが寒さに変わってくる季節となって参りました。
金太郎様におかれましては、くれぐれもご自愛下さい。
また、ネコちゃんたちもどうぞお大事になさって下さい。

なお、アニコムでは下記の受付時間で、ご契約者様からのお電話での健康相談、
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土日・祝日は予約のみ、実際のご相談は翌営業日以降となります。
今後ともアニコムを宜しくお願い申し上げます。



肉球

投稿者:わんさん

投稿日:2013/11/20(Wed) 15:57

No.2887

肉球にひびが入っています。前足の上のほうがぼろぼろです。
どうしたらいいですか?肉球クリームをつけましたがなめてしまいます

Re: 肉球

- ワンさん

2013/11/21(Thu) 17:29

No.2954

肉きゅうがひび割れる原因は何かありますか。何か栄養が足りないのか、単に乾燥しているのか、
肉きゅうが乾燥してひびが入ると脚を引きずることがある出しょうか?先日脚を引きずっていたので、、
良い薬はありますか、病院に行くほどではないように思うので



Re: 肉球

- 獣医師 阿部

2013/11/22(Fri) 12:45

No.2992

わんさん 様

冬の訪れを感じる頃でございますが、わんさん様におかれましては
いかがお過ごしでしょうか。
この度はご相談をいただきまして誠にありがとうございます。
ワンちゃんの前足の肉球の上のほうがご心配な状態なのでございますね。
また先日は脚を引きずって歩いていらっしゃったのですね。
わんさん様は肉球にひびが割れる原因や脚を引きずることについてご心配とのことでございますね。
早速ご案内をさせて頂きたく存じますが、実際のご様子を拝見していないため、
一般的なご案内となりますことを何卒ご了承下さいませ。

厚くて弾力があるワンちゃんの肉球は、体重を支えたり歩行時や着地時の足への衝撃を和らげる
クッションの働きをしています。
また、肉球の間にはエクリン汗腺が存在し、汗をかくことで体温調節をするはたらきがあります。
肉球の外側は角質化した厚い表皮で覆われており、表皮の下は、脂肪と弾性線維(エラスチン)、
膠原線維(コラーゲン)が混在した、やわらかくて弾力のある皮下組織から成っています。
ワンちゃんの肉球は歩くときのクッションの役割がありますが、常に地面と接し、体重がかかる場所でも
ありますので、ケガをしやすかったり、傷口がふさがりにくいという場所でもあります。
また、退屈しのぎなどで肉球を舐め始めたワンちゃんでも、舐めている間に炎症が
起きてしまい、二次的に皮膚炎を起こすこともあります。
炎症が重度であれば、痛みのために脚をかばったり、引きずって歩くことがあります。

ワンさん様のワンちゃんは、前足肉球の上の部分がぼろぼろになっており、肉球クリームを塗っても
すぐに舐めてしまうとのことですね。ワンちゃんが肉球を舐めて、その部分がぼろぼろになっている原因
として、いくつか挙げられます。

1. 肉球や、その周辺部位に痒みや痛み、違和感があり、舐め続けることで皮膚炎を起こしている
ワンちゃんは肉球に外傷が起こりやすい環境でお散歩はされていませんでしょうか。
例えば、とがった砂利道などでよく走り回る(特にリードをひっぱって走り回る場合)、穴掘りなどの
遊びをよくしている、夏期にアスファルトが暑い時期にお散歩に出る、などは肉球に傷つく原因と
なりやすいことです。
肉球や脚の指の間を舐めると、湿気がこもりやすく、また細菌などが繁殖しやすい場所ですので
炎症をおこしているケースがよく見られます。
外傷以外に何らかのアレルギーが原因の炎症であったり、細菌感染を伴っていることもありますので、
抗炎症剤や抗菌剤などのお薬を用いた治療やシャンプー療法、保湿クリームなどが必要な場合も
あります。

2. ストレス解消や退屈しのぎなど、皮膚のトラブル以外が原因ではあるが、舐め続けることで
皮膚炎を起こしているワンちゃんにとって、「こうしたいけど、できない」などと、思うようにならない場合など
に手足を舐めることもあるようです。
ただ、とりたててストレスがなくても、運動不足、退屈で、ただ単に「他にすることがない」というケースも
よくみられます。
ストレス解消のための生活環境の改善だけでなく、炎症の程度によっては上述のような投薬治療が
必要なこともあります。

3. ウイルス感染(犬ジステンパー)によって、鼻や肉球の皮膚が角質化して硬くなり、ひび割れる
ウイルスによる感染症である「犬ジステンパー」は、発熱や鼻水などの風邪様症状から、
嘔吐や下痢さらには麻痺やけいれんなどの神経症状をひきおこします。
また、鼻や肉球の皮膚が角質化して硬くなる「ハードパッド」と呼ばれる症状もみられます。
ワクチン未接種の子犬は、犬ジステンパーウイルスに感染しやすいと言われています。

4. 角化亢進症
先天性もしくは原因が不明の特発性のものがあります。特発性のものは高齢犬でみられます。
治療方法は上記と同じく、シャンプー療法や保湿クリームや抗菌剤投与などが挙げられますが、
長期にわたっての管理が必要です。

5..亜鉛欠乏症
亜鉛が不足した食事を食べている子では、肉球や関節部分など皮膚が外部と強く接触する部位に
角質の肥厚がみられることがあります。
急な成長期にある子犬やラブラドール・レトリーバーやシベリアンハスキーなどでみられる病気です。
食事内容の見直しや亜鉛の経口投与により通常は比較的短期間で治癒します。

このほかにも、先にご案内をしたように、地面としきりに接触することで、すれてカサついたり、
ゴワゴワになったりすることもございます。
わんさん様のワンちゃんの肉球の一部分がぼろぼろになっている以外、その辺りの状態はいかが
でしょうか。脚を引きずるということは肉球周囲の炎症が強く、細菌感染を伴っているのかもしれません。
ぼろぼろになっている部分の皮膚に赤みはございませんでしょうか。
歩き方がいつもと違う様子でしたら、病院での診察をおすすめいたします。

さて、わんさん様のワンちゃんは、肉球クリームを塗っていらっしゃるけど、
すぐに舐め取ってしまうのでございますね。
診察をお受けになられ塗り薬を処方された場合もそうなのですが、
たいていのワンちゃんは、塗布した薬を気にしてなめてしまいますが、
このような場合には、塗布した直後にお薬を舐めてしまわないように、塗った後に
ワンちゃんにお食事を与えられたり、オモチャで遊んであげたりして、
塗布後、しばらくは舐めることがないように工夫されることをおすすめいたします。
また、どうしても舐めてしまったり、舐めることでさらに皮膚炎が悪化する
ような場合には、治療の一環としてエリザベスカラーを付けてもらい、患部を舐めないように
することも必要です。
また、肉球の炎症の程度によっては、先生からお散歩をお控えになるように指示されるかもしれません。

日常のお世話に関しては、シャンプーや雨の日のお散歩の後などに
湿気が残ったままですと、皮膚に炎症を起こしやすくなります。
足ふきはなるべく優しくしていただき、
湿気が残らないように冷風のドライヤーなどでよく乾かしてあげると
よろしいでしょう。

日々、寒さが増しておりますが、わんさん様とワンちゃんがお元気ですごされますよう
心よりお祈り申し上げます。
また、アニコムでは下記の受付時間で、ご契約者様からのお電話での健康相談、
しつけ相談のサービスを承っておりますので、ぜひご利用くださいませ。
お電話番号は、あんしんサービスセンター 
0800-888-8256(携帯電話・PHSからは、03-6810-2314)です。
平日9:30〜17:30 / 土日・祝日9:30〜15:30 (年末年始を除く)
土日・祝日は予約のみ、実際のご相談は翌営業日以降となります。

今後ともアニコムを宜しくお願い申し上げます。




噛むようになった

投稿者:さる

投稿日:2013/11/19(Tue) 16:57

No.2852

トイプードル2才(♀)について相談です。
最近、気に入らないことがあると唸って噛みつくようになってしまいました。
別室で遊んでいて、もう寝る時間だから「部屋に帰ろう」と声をかけるのですが見つめるだけで来ないので、抱きかかえて帰ろうとすると唸って噛みつきます。(普段抱っこされるのは大好きです。)
その場合は、慌てて手を離し「ダメっ!!」と叱るのですが、唸って歯をむき出して威嚇をするように。私が怒っている間は隅に縮こまり唸り続けます。
仕方なく放っておくと、頭を下げ私の様子を伺いながらノソノソと帰って来て静かに手や足を舐めてきます。

怖がっているようにも見え、対処の仕方に困っています。

Re: 噛むようになった

- ドッグライフカウンセラー 三留

2013/11/21(Thu) 13:13

No.2944

さる 様

頬にあたる風の冷たさに冬の訪れを感じる頃でございますが、
さる様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。
この度はご相談をいただきまして誠にありがとうございます。
最近、2歳になるトイプードルちゃんがうなって噛みつくようになられた
とのことでございますね。
早速ご案内させていただきますが、実際のご様子を拝見しておりませんので、
一般的なご案内となりますことをご了承ください。

ワンちゃんが噛むようになる原因といたしましては
以下のようなものが挙げられます。
1.「痛い!止めて」などとかけた言葉が「ワンちゃんへの注目」というご褒美に
なってしまい、噛むことが構ってもらう手段だと思ってしまっている
2.過去に人の手に対して「怖い」という思いを抱いた経験がある場合、過去の記憶が
もととなり、人の手が近づくと自分を守るために反射的に噛んでしまっている
3.ブラッシングなどのお世話をしているときなど、ワンちゃんが「嫌だなあ、その手を
どけて」と飼い主様の手を噛んでしまい、たまたまその時、飼い主様が手を引っ込め
たり、ブラッシングなどを止めたことがきっかけとなり、「嫌なことから逃れる
ためには噛めばいいんだ」とワンちゃんが思っている
4.身体のどこかに痛い所があり、触られた時の痛みや触らないでという
意思表示で噛む
5.ワンちゃんが噛んだとき、恐怖を感じて手を引っ込めたりするご家族の行動を見て、
ワンちゃんが自分の優位性を感じてしまうようになり、ご家族に対する支配欲から
噛む

さる様のトイプードルちゃんは、そろそろ寝る時間だからと抱っこをしようと
すると、うなって噛むとのことでございますので、いつも噛む状況が決まっている
のではあれば、なるべくその状況を作らないようにするのが最も重要です。
例えば、別室から戻ろうとされる状況を変えてみるのも一つの方法でしょう。
別室で遊んでいるのを中断して部屋に戻るタイミングで、抱っこをするのではなく、
ボールやオモチャ、オヤツなど、トイプードルちゃんにとって興味をひくものを
追いかけてもらうなどして、別室から出すようになさるのもよろしいでしょう。
とにかくトイプードルちゃんに噛むきっかけを与えないようにしましょう。
また、トイプードルちゃんのお部屋に戻ってからも、少しお楽しみを作っていただき、
トイプードルちゃんがワクワクしながら別室を出るように流れを変えても
よいかもしれません。

それでも、状況によっては、抱っこをしてお部屋を出ることもあるかと存じます。
「もっと遊びたい」と抱っこをなさっている、さる様の手を噛んだときは、床に
下ろさず、「今、トイプードルちゃんがしている、噛むということがいけない」と
トイプードルちゃんに分かるように噛んでいる、その瞬間に叱ったほうが
望ましいでしょう。
叱る時、声のトーンは低く、毅然と落ち着いた表情で、感情的に叱らないことが
ポイントです。「噛んでもうなっても、思うようにならない」とトイプードルちゃんに
教えてあげることが重要ですので、さる様は動じず、平然とした表情で行動なさり、
お部屋に戻るようにします。

ワンちゃんには、ご家族という群れに、自分の身を安心して任せていればいいと
感じさせてあげることが大切です。
このように感じさせてあげるために、ワンちゃんに「ご家族という群れは、
自分が中心に回っているのではなく、飼い主様が中心に回っている」と感じさせて
あげることが大切です。
また、飼い主様が頼りになる存在であることを示すためには、さる様の安定した対応を
トイプードルちゃんに見せていただければと存じます。
そして、噛んでいないときに、トイプードルちゃんと楽しいコミュニケーションの時間を
作ってあげましょう。

さる様とトイプードルちゃんが笑顔いっぱいにお過ごしになられますよう、
心から応援しております。
アニコムでは、予約制でございますが、お電話での健康相談・しつけ相談を
うけたまわっておりますので、お気軽にこちらもご利用くださいませ。

●アニコム損保 あんしんサービスセンター
0800-888-8256(携帯電話・PHSからは、03-6810-2314)
平日9:30〜17:30 / 土日祝9:30〜15:30
土日祝日は予約のみ、実際のご相談は翌営業日以降となります。
なお、日・祝日および年末年始はお休みさせていただきます。

それでは、今後ともアニコムをどうぞよろしくお願いいたします。



散歩中おかしいんです

投稿者:JEWEL

投稿日:2013/06/29(Sat) 11:18

No.2157

お世話になっております。
9歳のチワワです。(2年前に血小板減少症と免疫介在性溶血性貧血を併発し、現在も治療中です。ステロイド1錠とシクロキャップ1カプセルを毎日飲んでいます。)

先月ころから散歩中、終始トボトボ歩きだったり、トボトボ歩きと普通歩きを繰り返す様になりました。トボトボ歩きと普通歩きの間隔は数歩から数分とまちまちです。トボトボ歩いている時でも、物音に反応して振り返ったり、ニオイを嗅ぎたい場所へは私を引っ張ってでも行こうとしたりします。
散歩の時間も5分から1時間と、その日によって全然違います。(散歩のコース・時間とも犬まかせ)

また突然トボトボ歩いていたかと思うと座り込んで歩かなくなる時もあります。心配で抱っこして自宅へ戻ろうとすると、腕の中で動き「下ろせ」とアピールしますが下ろしても歩かずボーっとして立っているだけの時もあれば、辛そうに歩いているからと思い抱っこして連れ帰ろうとすると、抱っこする度に腕のなかで動き「下ろせ」アピールし、下ろすと意地でも自力で歩いて帰ろうとする時もあります。でも、トボトボ歩きのままです。

数か月前から時々、ボーッとして呼びかけ等にも反応が鈍かったり、散歩中に急に立ち止まったかと思うとヨダレをダラーっと垂らし意識が飛んでる様な感じがあったりしたため、かかりつけの病院では、軽度の発作だろうとの事で、頭に何らかのトラブルがある可能性があると言われました。
(エコーで見る限り心臓にはトラブルなさそうとの事)

また6月4日には正常だった肝臓の数値が6月18日に血液検査した検査した所、ALT/1000以上 ALP/2000以上 AST/756 GGT/135 と異常な数値を示し毎日点滴に通い6月24日には ALT/223 ALP/594 AST/44 GGT/55 と少し落ち着いてきました。
(エコーで見た感じでは肝臓はキレイだそうです)

でも散歩中の異変は、肝臓の数値が異常を示す前なので、これが散歩中の異変に関係してるのかどうかは分かりません。

真夏も真冬も関係なく毎日元気に1時間以上散歩に歩いていたウチの子が、ここまで辛そうに歩く事など考えた事もなく、正直ショックを受けています。
歩きたい気持ちがあるのに体がついていけずに、トボトボ歩いているのかと思うと可哀想で仕方ありません。

かかりつけの病院では発作であろうとの事ですが、この症状から考えうる、すべての病気について教えて頂けませんでしょうか?
自分でも調べてはみましたが、トボトボ歩きと普通歩きを繰り返す症状に当てはまる様な病気はありません。

あらゆる病気を想定し、獣医さんとも相談し治療したいと思っています。

文章が分かりずらいかもしれず申し訳ありませんが、お返事お待ちしております。

Re: 散歩中おかしいんです

- 獣医師 山田

2013/07/03(Wed) 13:38

No.2164

JEWEL 様

夏の日盛りに木陰の恋しい季節となりましたが、
JEWEL様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。 
この度はご相談を頂きまして、誠にありがとうございます。
2年前に血小板減少症と免疫介在性溶血性貧血を併発し、
現在も治療中のチワワちゃんが、先月頃から散歩中のご様子に変化が
見受けられるのですね。また、数か月前からは時々ボーッとして呼びかけ等への
反応が鈍くなり、散歩中に急に立ち止まってヨダレを垂らし意識障害が出ている
様な時もあるのですね。
JEWEL様におかれましては、今まで毎日元気に散歩をしていたチワワちゃんの
突然のご様子の変化に、さぞご心配のことと存じます。
お問合せにつきましてご案内させて頂きますが、実際のご様子などを拝見して
いませんので、一般的なご案内となりますことを何卒ご了承ください。

ワンちゃんの元気がなかったり、疲れやすかったり、歩き方に変化が生じる場合の
原因は多岐にわたります。
JEWEL様のチワワちゃんは散歩中、トボトボ歩きと普通歩きを繰り返したり、
時々ボーッとして呼びかけへの反応が鈍くなったり、
散歩中に急に立ち止まってヨダレを垂らし意識障害が出ている様な時がある
との事でございますね。
このような症状が見られる状態に運動誘発性脱力というものがございます。
運動誘発性脱力とは、最初は正常な歩様が認められますが、
運動でエネルギーを消費するにつれて脱力状態になっていく症状です。
最も発生が多いとされる体の部位は後肢と言われており、
脱力状態が緩徐あるいは急激に進んで虚脱状態に陥ることもあります。
原因によって意識がある場合とない場合があり、突然一過性に意識喪失が
認められることもございます。
体内循環で酸素や糖が低下するために脳の代謝が阻害されることで症状が
出ると言われております。
この様な運動誘発性脱力が認められる場合、循環器疾患、呼吸器疾患、中毒、
筋疾患、脳疾患など様々な原因が考えられます。
JEWEL様におかれましては、考えられる全ての病気についてお知りになりたい
との事ですが、原因として考えられる疾患は多岐にわたりますため、
概要のご案内となりますことを何卒ご了承くださいませ。

1.循環器疾患
不整脈や心筋の疾患、心弁膜の疾患に伴い心臓からの血液の拍出量が急激に
低下するために症状が出ます。
脈拍の異常や胸部聴診から心臓疾患を疑う場合は心臓の検査が必要となります。
また、犬糸条虫症に感染している場合にも運動負耐性が出てきますので、
フィラリア検査も必要となります。

2.呼吸器疾患
呼吸器の疾患などで呼吸困難を起こした場合にも症状が出ます。
肺は血液中の酸素と二酸化炭素を交換(ガス交換と言います)して、常に新鮮な
酸素を全身に送り込んでいます。
気道閉塞や肺の疾患、肺の血流量不足をおこす心不全などにより、ガス交換が
上手く行えないときに症状が出ます。

3.中毒
有機リンやカルバメート中毒によって全身性の脱力を認めることがあります。
有機リンは有機リン系の殺虫剤による中毒で、倦怠(けんたい)、嘔吐、流涎、
部分的な筋肉のけいれんなどの症状にはじまり、
重症になると全身性の痙攣をおこしたりします。
カルバメートは農薬や殺虫剤などに含まれている成分で、その中毒症状としては
元気がない、流涎、涙、嘔吐、呼吸困難、ふるえ、痙攣などが出ます。

4.筋疾患
1)筋炎(感染性筋炎、多発性筋炎など)
炎症により筋肉組織が破壊されるために発生する疾患です。
感染性の筋炎は微生物や寄生虫の感染により発生する炎症性の疾患で、
疼痛や発熱、筋力の低下などの症状が出ます。
多発性筋炎の原因はワンちゃんやネコちゃんでは確定していませんが、
免疫が関与していると言われています。歩様が不安定になったり歩幅が短く
なったり、慎重に歩くような症状が見られ、また、疼痛、圧痛を伴い頭部の下垂と
背弯姿勢をとることが多く見られます。

2)代謝性筋疾患
(副腎皮質機能亢進症、副腎皮質機能低下症、甲状腺機能低下症など)
筋肉における糖や脂肪の代謝異常により様々な症状を発生します。
疾患にもよりますが、筋力の低下で動きが鈍くなったり、
嗜眠(しみん:睡眠を続け、強い刺激を与えなければ目覚めて反応しない状態)や
徐脈、神経症状(発作や運動失調など)などを認めます。
(詳細につきましては「どうぶつ相談室」のワンちゃんのかかりやすい病気の
記事をよろしければご参考にしてください。
副腎皮質機能亢進症:http://www.anicom-page.com/labo/2009/04/post-119.html
副腎皮質機能低下症:http://www.anicom-page.com/labo/2009/04/post-122.html
甲状腺機能低下症:http://www.anicom-page.com/labo/2009/04/post-118.html

3)神経筋接合部の疾患(重症筋無力症)
神経と筋の接合部の異常で、神経から筋肉の収縮の信号が上手く筋肉に
伝わらないために発生する運動不全です。
大きくは先天性と後天性に分かれていますが、動物では一般的にはほとんどが
後天性と考えられています。
その症状は3つの型に分かれており、全身型は運動不耐性、疲れやすい、
吐出などです。局所型は眼瞼反射の消失、巨大食道による吐出や
発声障害(鳴き声がかすれる)、嚥下障害などがあります。
最も重度なのは劇症型と呼ばれており、急性発症で急速な四肢麻痺と呼吸筋の
麻痺により呼吸困難を生じます。

5.脳疾患(てんかん、脳炎、腫瘍、ナルコレプシーなど)
てんかんや脳炎、頭蓋内腫瘍などで痙攣発作が出た場合、突然倒れたり後肢の
虚脱を示すことがあります。
脳炎と頭蓋内腫瘍では虚脱や脱力を見ることは少ないと言われていますが、
感染性の脳炎や頭蓋内の腫瘍などによって除脈や頻脈が認められ、
その結果、運動誘発性脱力を認めることがあります。
ナルコレプシーは、「突然強い眠気に襲われる」という睡眠発作を特徴とする
睡眠障害です。
興奮や喜びなどの感情に伴い、姿勢を保つ筋肉が突発的に弛緩する
脱力発作(カタプレキシー)が見られます。
興奮によって誘発されて起こる虚脱ではナルコレプシーが疑われます。

このようにさまざまな原因で運動誘発性の脱力はみられます。
一般的に原因を追究していくには、問診や身体検査(触診、視診、聴診など)などを
元に行っていきます。
聴診で循環器や呼吸器の異常を疑った場合には、胸部レントゲン検査、
超音波検査、心電図検査を行う事があります。
問診で中毒を疑う場合には血液検査を行い判断していきます。症状に疼痛などを
伴っている場合などは筋炎などを疑います。
代謝性筋疾患の可能性がある場合は、ホルモン値の測定などを行っていきます。
吐出などの重症筋無力症の症状を伴う場合には、特殊な血液検査で確定診断
を行っていく事もあるでしょう。

その他、同じような症状が見られる原因として、
椎間板ヘルニアや変形性脊椎症などの神経疾患、膝蓋骨脱臼や関節炎、
あるいは腹痛、腰痛など、なんらかの痛みがお散歩中に間欠的に起こっている
ことによる症状である可能性も考えられるかもしれません。

また、かかりつけの病院の先生は、頭蓋内に
何らかのトラブルがあり、軽度の発作なのではないかと診断されているとの事で
ございますね。おそらくJEWEL様のお話とチワワちゃんの症状から様々な
原因を疑いエコー検査などを行った結果、脳疾患を疑ったのではないかと思います。

どのような原因でチワワちゃんの現在の症状が起こっているのかを確定診断
するためには、さまざまな検査が必要であり、特に、頭蓋内の異常や脊髄疾患などを
確定診断するためには、CTやMRIなど、全身麻酔が必要な検査を行うことが必要に
なってくる可能性もあります。
チワワちゃんは現在治療しているご病気がありますので、検査自体の身体へ
負担についてもよくご検討いただき、今後の検査や治療方針につきましては、
かかりつけの先生とよくご相談していただけたらと存じます。

JEWEL様のチワワちゃんは2年前に血小板減少症と免疫介在性溶血性貧血を併発し、
現在もステロイドとシクロキャップを毎日飲んでいるのですね。
ステロイド剤の影響により少し倦怠感が出て、あまり動きたがらなくなることもあります。
また、肝数値が上昇しているときなども、倦怠感があり元気や食欲が低下します。
しかし、散歩中の異変は、肝数値の上昇がみられる前からとの事ですので、
JEWEL様がおっしゃるとおり、肝数値との関連性はわかりかねますが、
肝臓の治療を行うことで散歩中の異常が見られなくなるのであれば、
肝数値が散歩中の異常に関与している可能性もあるかと思いますので、
肝臓の治療を続けていただきながら、チワワちゃんのご様子をよく観察していただき、
何かチワワちゃんのご様子に変化があった際にはかかりつけの先生に
ご相談していただけたらと存じます。

毎日お薬を飲んでいるチワワちゃんは本当に立派でございますね。
また、毎日お薬を与えているJEWEL様も、長期間にわたり本当に大変なことと存じます。
少しでもお役にたてればと思いますので、
何か気がかりなことがおありの際には、いつでもご気軽にご相談下さい。
どうかワンちゃんと一緒に頑張って下さい。

また、アニコムでは下記の受付時間で、ご契約者様からのお電話での健康相談、
しつけ相談のサービスを承っておりますので、ぜひご利用くださいませ。
お電話番号は、あんしんサービスセンター 
0800-888-8256(携帯電話・PHSからは、03-6810-2314)です。
平日9:30〜17:30 / 土日・祝日9:30〜15:30 (年末年始を除く)
土日・祝日は予約のみ、実際のご相談は翌営業日以降となります。

今後ともアニコムを宜しくお願い申し上げます。



Re: 散歩中おかしいんです

- JEWEL

2013/07/04(Thu) 19:29

No.2170

お世話になっております。

丁寧にお教え頂き、心から感謝いたします。
教えて頂いた事を自らも調べ、獣医さんの判断に任せることなく、少しずつでも良くなっていくと信じて治療にあたって行きたいと思っています。

またご相談させて頂く事もあると思いますので、その際は宜しくお願いいたします。
本当にありがとうございました。

(お礼をお伝えしたかっただけなので、お返事はいりません。)



Re: 散歩中おかしいんです

- 獣医師 山田

2013/07/05(Fri) 12:14

No.2173

JEWEL 様

この度は、ご丁寧にお礼のお言葉をいただき、またお心遣いをいただき、
恐縮でございます。
JEWEL様にこんなにも深く強い愛情に包まれて過ごすチワワちゃんは
ほんとうに幸せでございますね。

今後、チワワちゃんに気になる様子がみられた際には、、
ビデオや携帯電話の動画などで撮影・保存をしていただき、
かかりつけの先生に見ていただいてはいかがでしょうか。
実際のご様子を見ていただいた方が診断や治療の助けになるかもしれません。

チワワちゃんは現在も血小板減少症と免疫介在性溶血性貧血の治療中で、
ステロイドとシクロキャップを毎日飲んでいらっしゃるとの事でございますね。
お薬の種類によっては、副作用が強く出てしまうために他のお薬と併用して
使用できない事もございます。
今後の検査や治療(特に内服薬)を複数の先生にお求めになられたり、
より詳しい検査のための2次病院をかかりつけの先生にご紹介されることが
あるかもしれませんが、その際にはこれまでの経緯等をしっかりと
お伝えいただくことが重要でございます。
チワワちゃんのためにも、かかりつけの先生の厚く、温かいケアをお受けに
なられますよう心からお祈りいたしております。

気がかりなことやご心配なことがございましたら、いつでもお気軽に
お声掛けください。
今後もどうぞよろしくお願い致します。



Re: 散歩中おかしいんです→肛門...

- JEWEL

2013/11/18(Mon) 17:55

No.2795

先日は質問にご丁寧にお答え下さり、本当にありがとうございました。
おかげ様で、ご質問させて頂いた頃より体調も少し安定してきました。

今回は、先月シッポに肛門周囲腺腫が見つかり手術を薦められているため、ご質問させて下さい。

前回も書きましたが、現在エバンス症候群で通院、他に呼びかけに反応しない・四肢や全身の震え・散歩中に急に座り込むなどの意識障害があります。今も時々ですが、散歩中の速度が不安定な時もあります。

肛門周囲腺腫が見つかり、去勢とシッポの腫瘍の切除手術をした方が良いと担当の先生から言われていますが【免疫性疾患の子は麻酔の危険が増す】【免疫性疾患の子は術後体調を崩す子が多い】【プレロンを多量に飲んでいる(現在は1日1錠・4分の3・4分の3サイクルで服用)ので傷口が塞がりにくい】などと説明を受け、本当に手術して大丈夫なのかと不安になっています。

手術する条件としては【ステロイドをもっと減らし、かつ、貧血を改善させ安定して基準値内にする事】だそうなのですが、そんなのを待っていたら、シッポの腫瘍が大きくなってしまわないか不安です。
【最悪、シッポを切り落とす】とも言われています。

私が悪いのですが発見が遅く、既にシッポの腫瘍はかなり大きくなっていて、ワガママではありますがシッポを切り落とすような事態になる事は避けたいと思っています。

免疫性疾患を抱える子の麻酔や手術は、やはり危険でしょうか?
ステロイドを飲んでいると、そんなに傷口の治りが悪いのでしょうか?

先生は、最低でも去勢だけはした方が良いと言うのですが、去勢だけでもしておけば、シッポの腫瘍が大きくなる事を止めらる可能性はありますでしょうか?

また手術しなくて済む方法はありませんか?

本当に本当に困っています。
どうかお力を貸して下さい。
宜しくお願い致します。




Re: 散歩中おかしいんです

- 獣医師 秋吉

2013/11/20(Wed) 12:18

No.2882

JEWEL 様

木枯らしに一段と寒さを感じるようになりましたが、
JEWEL様におかれましては、いかがお過しでしょうか。

この度はご相談をいただきまして誠にありがとうございます。
チワワちゃんの尻尾に肛門周囲腺腫が見つかり、
かかりつけの先生からは手術を勧められているとのことでございますね。
現在もエバンス症候群の治療中のチワワちゃんは意識障害もおありで、
JEWEL様におかれましては、手術や術後のリスクについてのご不安と併せて、
シッポの腫瘍がさらに大きくなっていくことへのご心配なお気持ちはいかばかりかと
お察しいたします。
さっそくご案内をさせていただきますが、実際のチワワちゃんのご様子を拝見して
いませんので、一般的なご案内となりますことをご了承ください。


免疫介在性血小板減少症と免疫介在性溶血性貧血を併発したエバンス症候群の
どうぶつさんの大部分は、治療が長期間(しばしば一生涯)にわたって必要になります。
JEWEL様のチワワちゃんは2年前から投薬を続けていらっしゃいますので、
ご高承かとは存じますが、プレロンのようなステロイド剤やシクロスポリンのような
免疫抑制剤の投与量は、試行錯誤して決められます。
つまり、投薬量を減量して一定期間投与し、その後血液検査をし、
貧血や血小板の数値が安定しているなら、さらに投薬量を減少しますが、
悪化した場合は元の投薬量(効果があった用量)にもどします。
ステロイドの投与で数値が安定し、投薬を中止することができる子もいますが、
なかには投薬に反応しにくい難治性のエバンス症候群の子もいます。
そのようなどうぶつではシクロスポリン以外の免疫抑制剤(アザチオプリンや
レフルノミドなど)の投薬での維持治療を試みることもあります。

血小板や貧血の数値をなるべく安定させることは、手術前に優先すべきことだと
思われます。
どの程度の用量でステロイドを投薬していると手術ができない、という明確な基準値が
あるわけではありませんが、ステロイドの副作用が現れない程度で投薬することが
大切です。
ステロイドで病気をコントロールできない場合は上述した免疫抑制剤を用いた治療を
行います。
貧血や血小板減少の症状がある場合は手術のリスクは高くなりますが、
病気を良好にコントロールできているどうぶつさんでは、全身麻酔下で手術を受ける
ことができるでしょう。

JEWEL様のチワワちゃんは貧血の数値が基準値にないとのことでございますので、
早めの去勢手術をご希望されるのであれば、エバンス症候群の今後の治療について
かかりつけの先生とご相談していただくことをお勧めいたします。

その他の手術に際しての注意点を以下にご案内させていただきます。

・手術前の注意点
エバンス症候群がうまくコントロールされていることが前提ですが、
その他の病気がないかどうか術前検査をしていただくとよいでしょう。
特にステロイドを長期投薬しているどうぶつでは血液検査で肝臓の数値(肝酵素値)
に異常があることがあります。
事前にチワワちゃんの体調をしっかり把握され、必要に応じて治療を優先することで
麻酔リスクを軽減することができます。
また手術の前には極力ストレスを避け、穏やかに生活できるようにしてあげましょう。

・麻酔の注意点
コントロールされたエバンス症候群のどうぶつでは全身麻酔のリスクが著しく高いわけ
ではありません。
以前のご相談からチワワちゃんの全身の震えなどの症状について、かかりつけの先生は
脳疾患を疑っているとのことでございますね。
脳疾患の診断のために全身麻酔下でCT検査やMRI検査を実施するどうぶつさん
は少なくないのですが、麻酔薬の影響から脳疾患の症状が悪化することが
まれに起こります。現在のチワワちゃんの意識障害についても先生とご相談されることを
お勧めいたします。

・手術後の注意点
エバンス症候群をはじめ、免疫介在性疾患を患っているどうぶつさんでは、
投薬治療で体調が安定していても、ストレスなどがきっかけで病気が悪化すること
があります。
侵襲性が高い手術がストレスとなり術後に投薬量を増やすなどの治療が必要になる
かもしれません。
体調に変化があればすぐにかかりつけの病院に相談できるように、
術後はチワワちゃんのご様子をよく観察していただくとよいでしょう。

・ステロイド投薬により傷が癒合しにくいことについて
手術方法やどうぶつによる個体差はありますが、通常の去勢手術後の抜糸は10日前後
くらいをめどに実施されています。
ステロイドを長期投薬している子では傷の治癒が遅れることが予想されるため、
抜糸時期を通常より延長する(例えば2週間以降に抜糸など)ケースは多くあります。
抜糸までの間は患部を舐めないようにエリザベスカラーを装着したり、
必要であれば抗菌剤の投薬を行うことも大切です。
しかし、チワワちゃんに血小板減少症の症状がある場合は、傷の癒合が著しく
遅れる可能性がありますので注意が必要です。
手術後はこまめに患部からの持続した出血や、重度の内出血や血腫がないかどうか
チェックしていただくとよいでしょう。

・肛門周囲腺腫について
肛門周囲腺腫は去勢手術を受けていない中高齢の男の子のワンちゃんで発生する
ことが多い腫瘍の一種です。
ほとんどは良性の肛門周囲腺腫ですが、悪性の肛門周囲腺癌も時に発生します。
急激に大きくなる場合は特に注意が必要ですが、良性と悪性の区別は術前には難しく、
切除後の腫瘍の病理検査によって確定診断を行います。
良性の場合でも腫瘍の部位や大きさによっては、出血したり潰瘍化することが
多いため、基本的には外科手術による摘出が勧められます。
肛門周囲腺腫の発生には雄性ホルモンが関与しているため、去勢手術を同時に行う
ことが必要です。
肛門周囲腺腫を摘出せずに、去勢手術のみを行った場合、術後に腫瘍のサイズが
小さくなることがあります。
しかし、腫瘍の悪性度が高い場合は術後に大きくなったり、新たに別の部位に発生
する可能性もあるので注意が必要です。

・断尾手術について
現在チワワちゃんの尻尾の腫瘍からは出血などの症状はございますでしょうか。
肛門周囲腺腫に限らず、尻尾に大きな腫瘍ができた場合は断尾手術をすること
があります。
背中などに比べ、尻尾は余分な皮膚が少ないため、皮膚がよりにくい(皮膚を縫合
しにくい)ことが理由のひとつに挙げられます。
尻尾を温存して、腫瘍を完全に切除することが難しい場合は、断尾を選択しなければ
ならないことがあります。
しかし、肛門周囲腺腫の場合は去勢手術後にサイズが縮小もしくは消失することも
あるので、尻尾の腫瘍摘出を行わない、あるいは尻尾を温存して部分切除を選択
されるかもしれません。
腫瘍がとても大きい場合やまたは重度の出血や炎症を伴っている場合は、
断尾手術が必要なことがあります。

チワワちゃんの手術の麻酔時間を短縮するため、
あるいは術後の傷の管理をしやすくするため、尻尾の腫瘍を摘出せずに去勢手術
だけでもと先生はご提案されたのだと思います。
腫瘍の状態によっては去勢手術のみを選択していただけると思います。
また、チワワちゃんの術前の体調や手術時の麻酔が安定していれば、
尻尾の腫瘍に対しても積極的な治療を選択することもできます。
去勢手術のみ行うか、それとも腫瘍切除も行うべきかは、
腫瘍の状態だけでなく、チワワちゃんの体調や麻酔状態によって判断が異なります。

そのため、今後のエバンス症候群の治療や、手術内容・実施時期やリスクについて、
チワワちゃんのためにも、かかりつけの先生とよくご相談されることをお勧めいたします。
JEWEL様のチワワちゃんのような場合、いつ手術を行うか、どの治療方法を行うのか
ということに関してこれが正解、というものが必ずあるわけではなく
、飼い主様や先生のお考えによって様々な方法を選択することができると思います。

チワワちゃんは毎日の投薬や定期的な血液検査などがんばっていらっしゃいますね。
今後も気がかりなことやご心配なことがございましたら、いつでもお気軽に
お声掛けください。
JEWEL様とチワワちゃんが笑顔いっぱい、お元気にお過ごしになられますよう
心から応援いたしております。
寒さも本格化し体調を崩しやすい時期ですが、お体大切にお過ごし下さい。


アニコムでは下記の受付時間で、ご契約者様からのお電話での健康相談、しつけ相談
サービスを承っておりますので、お困りのときなど、ぜひご利用ください。
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就寝時について

投稿者:ココ

投稿日:2013/11/18(Mon) 09:33

No.2790

はじめまして、ココです。
旦那と私、1歳半のトイプードルの女の子で暮らしています。就寝時について教えて下さい。
旦那とは寝室は別のためイプーはいつも旦那のベッドで一緒に寝ています。私のベッドにはトイプーが乗らないようにしているので旦那がいない時は、ベッド横にペットベッドが置いてあり、そこで寝たりといつも誰かの近くで寝ています。

最近旦那が腰を痛め、私のベッドの方が寝やすいとの理由で一緒に寝ていますが、その日からトイプーはリビングで寝るようになりました。今までそんな事がなかったので、なんだ寂しい気もしますが他の部屋でひとりでいても安心しているという事なのでしょうか?

本で一緒に寝るのは良くないと読んだ事があります。やっぱりベッドには乗せない方が良いんでしょうか?
知識がなく、こんな質問で申し訳ありませんが回答をお願いします。

Re: 就寝時について

- ドッグライフカウンセラー 三留

2013/11/19(Tue) 15:07

No.2844

ココ 様

クリスマスのイルミネーションが街を彩る頃でございますが、
ココ様におかれましては、いかがお過ごしでしょうか。

この度はご相談をいただきまして誠にありがとうございます。
また、現在、ご主人様が腰を痛めているとのこと、お加減はいかがでしょうか。
寒い季節ですので、どうぞ暖かくして、お大事になさってください。

さて、この度はトイプードルちゃんの就寝時についてのご相談でございますね。
早速、以下にご案内させていただきますが、一般的なご案内となりますことを
あらかじめご了承ください。

今まではご家族のどなたかのそばでいつも寝ていらっしゃったのに、
ご主人様がココ様のベッドで休まれるようになってから、
リビングでひとり眠るようになったとのこと、トイプードルちゃんはお利口でございますね。

トイプードルちゃんが、環境の変化に際して、リビングで心地良く寝ているということは
日頃からご主人様とココ様との生活に安心を感じているからではないでしょうか。
ご主人様とココ様がたくさんの愛情で大切に育てていらっしゃった賜物でございますね。

就寝時、同じ空間にトイプードルちゃんがいないことを寂しく感じられるのであれば、
寝室のスペース内に、ワンちゃんのケージやキャリーバッグなどを用意なさって
夜を過ごすことも一つの方法でございます。
置く場所は、できれば枕元にあたる辺りではなく、足元に近いほうが望ましいでしょう。

ココ様がおっしゃるように、一般的にはワンちゃんをベッドに乗せないことが
望ましいという意見が多くございます。
ワンちゃんが飼い主様を守るのではなく、飼い主様に守られているということを
ワンちゃんに伝えるために、優先順位やお家の中でも場所を制限することなどで
飼い主様とワンちゃんとの間に一線を画すことが有効であるとされております。

そのような意味で、ベッドに一緒に休み、なおかつ、ワンちゃんがベッドの中心で、
飼い主様が端で寝るという状態は、望ましいことではないかもしれません。
ただ、ワンちゃんをベッドに乗せることだけが、ワンちゃんとの関係に
影響を与えるということではございませんので、ご安心いただければと存じます。

ワンちゃんとの関係性については、日常生活全体の中でのバランスや
メリハリをつけた対応をされることが大切でございます。
例えば、ソファに座る位置については、ご主人様やココ様が真ん中、
トイプードルちゃんは端や足元のトイプードルちゃん用のクッションの上などが良いでしょう。
また、ココ様がお部屋や玄関を出入りする時には、トイプードルちゃんより先を歩くようにしたり、
ご主人様がご帰宅された際は、先にココ様に声をかけていただいてから、
トイプードルちゃんに声をおかけいただくなど、物事の順番を意識してみると良いかと存じます。

もし、トイプードルちゃんがベッドに乗りたがったとき、すぐにベッドに乗せてあげたり、
自由に上り下りができる状態よりは、「オスワリ」とご主人やココ様が指示をして、
トイプードルちゃんがオスワリをしたら、「パパやママのいうことを聞いて、お利口ね」と、
ベッドに乗せてあげるようにすると、飼い主様に主導権があることを
トイプードルちゃんに伝えることができますので、ご参考にしていただければ幸いです。

寒い季節にワンちゃんの温もりを感じることは、心まで温かくなり、幸せな気持ちになりますね。
ご主人様とココ様とトイプードルちゃんが、心地良く、楽しくお過ごしいただける方法が、
日々の生活を通して作られていくのではないでしょうか。
ご主人様とココ様、そしてトイプードルちゃんの笑顔いっぱいの毎日を応援しております。

なお、アニコムでは下記の受付時間で、ご契約者様からのお電話での健康相談、
しつけ相談サービスをうけたまわっておりますので、お困りのときなど、ぜひご利用ください。

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平日9:30〜17:30 / 土日・祝日9:30〜15:30 (年末年始を除く)
※土日・祝日は予約のみ、実際のご相談は翌営業日以降となります。

今後ともアニコム損保をよろしくお願い申し上げます。