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食事のあとに吠える

投稿者:mame

投稿日:2014/03/11(Tue) 10:34

No.3444

柴犬の雌1歳半です。昼間は外に出してるのですが、夜は玄関にサークルを置いて寝てます。散歩や外で排泄するのでなかなかサークルの中では排泄ができない為夜寝る前に排泄して3回目の(餌はいつも3回に分けてあげます。)餌をあげて食べ終えると吠えて手を出すと噛み付く(軽くですけど)ことがあります。以前まではおとなしかったのに急に吠えたりするようになりました。吠えだしたらおとなしくなるまで無視したほうがよいですか?
あと、排泄もサークルの中だとペットシートにせずにいつも自分の寝床の敷物の上でしてます。昼間は外でする為教えるのは難しいですか?

Re: 食事のあとに吠える

- ドッグライフカウンセラー 三留

2014/03/12(Wed) 14:09

No.3447

mame 様

浅春の頃、mame様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。
柴犬ちゃんは1歳半になられ、元気盛りでございますね。
愛らしさとともに、大人っぽい表情に頼もしさをお感じなのではないでしょうか。
さて、この度はご相談をいただきまして誠にありがとうございます。
早速ご案内をさせていただきますが
一般的なご案内となりますことを何とぞご了承ください。

<食事の後の対応について>
柴犬ちゃんは、食事を食べ終わると吠えて、その後、mame様が手を出すと軽く
噛み付くのでございますね。
また、吠えることに関しては、今までは大人しかったのに、急に吠えるように
なったのでございますね。
あくまでも私の推測ではございますが、お教えいただいた食事が終わった後の一連の
ご様子から、もし、柴犬ちゃんが「手を出して」という要求から吠えていた場合、
柴犬ちゃんが吠えたときに、mame様が手をお出しになると、
mame様が柴犬ちゃんの指示に従う、というような流れになっている可能性も
あるかと存じます。
その後、軽く噛んでいるご様子ですから、この行動もどちらかというと支配的な行動
ですので、柴犬ちゃんが、自分がmame様に守られ、従う存在ではなく、
自分がmame様を守り、従わせる存在であると、勘違いを起こさせてしまうことも
案じられます。

したがいまして、吠えることが好ましくない、噛むことが好ましくない、と柴犬ちゃんに
教えるためには、吠え始めたり、歯を当てたら、その瞬間に、低くて、落ち着いた怖い声で、
「いけない」などとご家族でお決めになられた言葉でしっかりと伝え、
吠えたり、噛むことを止めたら、「おりこう」と褒めたり、優しく体を撫ぜてあげることが
望ましいでしょう。
また、柴犬ちゃんが吠えたり、噛んだ後に、柴犬ちゃんにとって、「嬉しい」「好ましい」
という行動をmame様がなさらないことが重要でございます。

柴犬ちゃんがmame様に、「手を出して」と言いたくて吠えているようにお感じ
であれば、吠えたら、mame様は、知らん顔をして柴犬ちゃんに背中を向けて
その場を立ち去るのもよろしいかもしれません。
また、mame様がおっしゃるように、吠えるのを止めるまで待つのも一つの方法で
ございますが、「吠えるのを止めたら、いいことがあった」という関連付けを、
柴犬ちゃんに明確に分かる様に示していただくことが重要でございます。
柴犬ちゃんにとって、mame様がそばにいらっしゃることが、嬉しいことであれば、
吠えることが嬉しいことと結びついてしまう可能性がございますので、明確に、
落ち着いた低い声で叱ったり、そばから離れるほうがよろしいかもしれません。

たくさん食事を食べておりこうね、という食後のコミュニケーションも楽しみかと
存じますが、mame様に主導権があることがはっきりと分かるように、
「手を出して撫でること=ご褒美」を与えるタイミングは、
例えば、「オスワリ」などの指示に従った後、あるいは、落ち着いて静かにしている
ときになさると、「どのようにすることが好ましいことか」が柴犬ちゃんに
伝わるかと存じます。

また、mame様とワンちゃんとのより良い関係を育むためには、
「mame様が柴犬ちゃんを守っていて、mame様を頼っていれば安心だ」ということ
を柴犬ちゃんに分かるように伝えることが重要でございます。
そのためには、例えば、お宅を出るとき、玄関の出入りなど、
場所や順序の優先順位はすべてmame様や人間のご家族になるように
心がけていただくとよろしいでしょう。
お散歩は群れの移動ともいわれますが、
柴犬ちゃんを率いるのはmame様であることを示すため、
なるべくmame様が先を歩くようにしていただき、
車道を歩く際には、「止まれ」などと柴犬ちゃんに指示をなさって、
mame様が周囲の安全を確認してから、「ヨシ」などと
声がけをなさるとよろしいでしょう。

<柴犬ちゃんの排泄について>
柴犬ちゃんは、ケージの中で排泄をする際、
トイレシートの上ではなく、寝床の敷物の上でしてしまうのでございますね。
ワンちゃんに、どこで排泄をしていいのか教えるときには、
なるべくその場所で成功するように環境を整えてあげて、
偶然でも成功したときに、褒めていただくことが大切でございます。
一方で、敷物の上でしてしまったときには、
敷物の上で排泄をすると構ってもらえる、あるいは、排泄自体がいけないこと、
などと間違って伝わってしまわないように、
粗相を叱ったり、「あら・・・」などと声を上げたりなさらないほうがよろしいでしょう。

普段から排泄をするときに、「ワンツー・ワンツー」などと声をかけることで、
シートの上に誘導したときに、この声がけをしていただくと、
mame様の掛け声を聞いて、排泄がしたくなることがございます。

また、ケージの中のトイレと敷物の間隔が狭くて、
どちらがトイレで、どちらが敷物か分かり難い場合には、
可能であれば間のスペースをあけていただいたり、
スノコなどで敷物を高くする、などをされてもよろしいでしょう。
あるいは、敷物以外をスノコなどで高くしていただき、
それ以外のスペースには、全部トイレシートを敷き詰めていただき、
だんだん排泄をするトイレシートが決まってきたら、
排泄しない場所のシートを取り外して範囲を狭めるという方法もございます。

なお、アニコムでは下記の受付時間で、ご契約者様からのお電話での健康相談、
しつけ相談のサービスを承っております。気がかりなことがおありの際には、
ぜひご利用くださいませ。
お電話番号は、あんしんサービスセンター 
0800-888-8256(携帯電話・PHSからは、03-6810-2314)です。
平日9:30〜17:30 / 土日・祝日9:30〜15:30 (年末年始を除く)
土日・祝日は予約のみ、実際のご相談は翌営業日以降となります。

これから春の花が咲き、お散歩の気持ち良い季節が到来いたしますね。
mame様と柴犬ちゃんの、笑顔いっぱいの毎日を心から応援いたしております。
時節柄、くれぐれもお体ご自愛ください。
今後ともアニコムを宜しくお願い申し上げます。



謎の行動に困っています。

投稿者:なめこ

投稿日:2014/03/09(Sun) 15:51

No.3442

五歳になったばかりのミニチュアダックス雄と2人で生活しています。私が、会社に行ってる時はゲージでお留守番します。仕事の準備が分かるのか自分でゲージに入ってくれます(笑)トイレは我慢をしているのか帰ってきてから沢山三回位に分けてします。トイレでするとご褒美(ドックフード)が貰えるからと推測できます。我慢出来ない時はなぜか自分の寝床にしてるようです。犬は寝床でしないはずなのになぜでしょう。これに関し困る事は寝床が犬用の布団の為、体が臭くなります。それと、ご褒美が欲しくて普段からトイレする時はシートをかき集め音を出して主張してトイレをするのに、いざ夜に一緒に寝ていますが寝ているとそっと出て行きトイレ以外で普段しない足上げしたり、ウンチをしてを多少食べてしまっているんです。上手く説明できませんが謎の行動で治し方がわかりません。留守の時や寝てる時など、飼い主の注目を受けようという行動で無い為、理由がわからなく困っています。

Re: 謎の行動に困っています。

- ドッグライフカウンセラー 三留

2014/03/11(Tue) 17:56

No.3445

なめこ 様

沈丁花の芳しい香りに春の訪れを感じる頃でございますが、
なめこ様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。
この度はご相談をいただきまして誠にありがとうございます。
早速ご案内をさせていただきますが
一般的なご案内となりますことを何とぞご了承ください。

なめこ様のミニチュアダックスちゃんは、我慢できないときは自分の寝床で
オシッコをすることがあるのでございますね。
なめこ様がおっしゃるように、ワンちゃんは、自分の寝床など、
自分のスペースから離れたところで排泄をする傾向がございます。
ただ、これはあくまでも傾向であり、個々の性格、犬種、などで本当に
それぞれでございます。
濡れたトイレシートでは絶対に排泄をしないワンちゃんもいますし、
オシッコをしたトイレシートの上で寝るのが好きなワンちゃんもいますし、
ケージの中ではしないけど、ケージの外であればするワンちゃんもいます。
また、絶対に家ではしないで、お散歩のときしかしないという
ワンちゃんもいます。
なめこ様のミニチュアダックスちゃんは、寝床でオシッコをしてしまうということ
ですので、たいへんでございますが、
寝床にはなるべく乾きやすいタイプのベッドを利用いただき、
また、オシッコをしてしまったときのために替えのトイレを用意いただく、など
していただいてはいかがでしょうか。
また、疲れてご帰宅なさった後でたいへんですが、体がオシッコで濡れていたら、
ワンちゃん用の濡れタオルなどでよく拭いてあげてください。

なめこ様のミニチュアダックスちゃんのトイレはケージの中にあるのでしょうか。
寝床とトイレシートがケージの中にある場合、足の裏での感触が寝床と
トイレシートで似ており、どちらで排泄をしたらいいのか、混同してしまうことは
よくみられます。
ケージので寝床とトイレが並んでいているのであれば、
どちらが寝る場所で、どちらがトイレをする場所かを、間違え難いように、
すのこなどで段差をつけたり、トイレとケージの間のスペースをあけるように
なさってもよろしいでしょう。

なめこ様のミニチュアダックスちゃんは、なめこ様の就寝中に
そっと抜け出し、足をあげてオシッコをしたり、ウンチを少し食べたり
することがあるのでございますね。
ミニチュアダックスちゃんが、なめこ様の就寝中になぜいつもと異なる行動を
するのかは分かり兼ねますが、なめこ様の視線がないときに、足をあげて
ささやかな自己主張をしているのかもしれませね。
また、ウンチを食べるワンちゃんはたいへん多いのですが、
お腹が空いて食べているのかもしれませんね。
あるいは、ウンチをしてしまって、片付けようとしているのかもしれませんね。
他には、なめこ様の気を引きたくてウンチを食べてしまっているのかも
しれませんね。
人とワンちゃんとの生活には長い歴史がありますが、
ワンちゃんの生態や習性などには、まだまだ不明なところがたくさんあるのが
現実です。
なめこ様のミニチュアダックスちゃんの困った行動や謎の行動を正すには、
今、まさにその行動をしているときに、「今やっていることがいけない」と
わかるように、低くて落ち着いた声で決まった言葉で叱っていただくと
よろしいでしょう。
例えば、ウンチを食べる瞬間に、「いけない」と叱り、
止めたら褒めることが大切です。
ただし、実際に食べてしまった後に、叱ったり、
声をあげても、何がいけないのか、何を叱られているのか明確に伝わらない
のが一般的です。
後で見かけた場合は、何もおっしゃらず、知らん顔をしていただき、
ウンチを食べたら構ってもらえた、という状況を作らないほうが
よろしいでしょう。
お腹が空いて食べているようであれば、夜の食事のうち、少量を別に取り分けて
おき、寝る前に食べさせていただく、あるいは、お食事量が足りているか、
体重はどうかチェックいただくことも大切でしょう。

お家の中で足を挙げてオシッコをする場合、
ワンちゃんが自己主張をしたがっていることもございます。
この場合、飼い主様が主導権を握っており、飼い主様がワンちゃんを率いて
いるということを今一度、示すことで効果がある場合がございます。
さまざまな日常生活の中で、なめこ様が指示をして、その指示に
ミニチュアダックスちゃんが従うと、良いことがあるという流れを作り、
お散歩のときなどは、なめこ様が行く先をきめる、
なめこ様が先をあるく・・というようになさるとよろしいでしょう。

また、同じベッドで寝ているときも、ミニチュアダックスちゃんに良い場所を譲る
のではなく、なめこ様が真ん中や上側など、優先度の高い位置で眠るように
なさり、また、最初は別のところで寝ていて、「ベッドに入りたい」と
ミニチュアダックスちゃんが主張したら、そのままお入れになるのではなく、
「オスワリ」と指示をしていただき、指示に従った後に、なめこ様が承認して
お入れになる、という流れを作っていただくのもよろしいでしょう。

また、お散歩は群れの移動ともいえますが、
お散歩を通して、なめこ様がリードをしているところを示し、
十分にミニチュアダックスちゃんのエネルギーを発散させていただくことも
重要かと存じます。

お互いに異なる種ですから理解することが難しいことはあっても、
お互いがなくてはならない存在であることは本当に素晴らしいことで
ございますね。
なめこ様がご出勤の際には、ミニチュアダックスちゃんは自分でケージに
入るとのこと、本当にお利口さんでございますね。
良い状態のときには明るい声で褒めていただき、
いけないことをしたら、落ち着いて低い声で、今したことはいけない、と教えて
いただき、笑顔にあふれた毎日をお過ごしいただければと存じます。

なお、アニコムでは下記の受付時間で、ご契約者様からのお電話での健康相談、
しつけ相談のサービスを承っております。気がかりなことがおありの際には、
ぜひご利用くださいませ。
お電話番号は、あんしんサービスセンター 
0800-888-8256(携帯電話・PHSからは、03-6810-2314)です。
平日9:30〜17:30 / 土日・祝日9:30〜15:30 (年末年始を除く)
土日・祝日は予約のみ、実際のご相談は翌営業日以降となります。
時節柄、くれぐれもお体ご自愛ください。
今後ともアニコムを宜しくお願い申し上げます。



早起きと吠えぐせ

投稿者:とうもろん

投稿日:2014/03/07(Fri) 16:17

No.3441

ビーグル犬 2歳10ヶ月 オス のことです。
マンションの一階の室内で飼っています。

数ヶ月前から午前3時ごろに起きて朝ごはんを要求して吠えるため、寝不足が続き困っています。
エサは一日2回。マンション住まいで、あまり吠えられると困るため朝4時までは待たせますが、それ以降の時間は吠えたら餌をやっています。夜は5時と、毎日決まっています。

せめて朝5時までは起こさないで欲しいと思うのですが、
この生活リズムを変えるにはどうすれば良いのでしょうか。

また、夜に庭に出すと(おしっこ等で)他の家の電気がついたことに対し激しく吠えたり、いきなり遠吠えをします。また
何もいない廊下に対し吠えることが多くあります。特に前者に対して、どう対処すればよいのでしょうか。



Re: 早起きと吠えぐせ

- ドッグライフカウンセラー 三留

2014/03/10(Mon) 18:26

No.3443

とうもろん 様

この度はご相談をいただきまして誠にありがとうございます。
ビーグルちゃんの要求吠えにお困りとのことでございますね。
ビーグルちゃんは狩猟をすることで人間を助けてきた歴史を持つ
ワンちゃんですが、吠えて獲物を追いつめたりするために、
吠えるように人間が改良してきたワンちゃんです。
そのため、よく通る声が特徴であり、ビーグルちゃんの吠える様子にお困りの
飼い主様は多くいらっしゃいます。
ご家族様におかれましては、夜、睡眠をお取りになれないお辛さ、
心よりお察し申し上げます。

早速、ご案内をさせていただきますが、一般的なご案内となりますことを
何とぞご了承くださいませ。

ワンちゃんは、「自分で何かしたときに周囲で何が起きたか」ということを
たいへん良くみており、この経験をもとに次に自分でする行動を決めて
いきます。
ワンちゃんが、「吠えたら自分の要求が通った」、「吠えたらいいことがあった」
という経験をすると、要求があれば吠えれば良い、という考えをするように
なってしまいます。
したがいまして、「吠えたら要求が通った」という経験をさせないように、
また、ワンちゃんには、「吠えても要求が通らない」ということを、しっかりと
伝える必要がございます。

また、ワンちゃんは一度上手くいったという行動に対しては、
かなり強く執着するため、知らん顔をしているといつまでも吠え続ける
のですが、このときに根負けをしてしまうと、「やっぱり、頑張って吠えた甲斐
があった」ということで、ますますワンちゃんにとって吠えることが大切な手段に
なってしまうことがあります。

ビーグルちゃんに、吠えることが無駄だと教えるためには、
吠えても何も与えず、ビーグルちゃんがあきらめるまで待つことが望ましい
ことではありますが、これは実際の状況では困難でございますので、
とうもろん様のおっしゃるように、5時まで起きないでいてくれるように
生活のリズムそのものを変えることはたいへん重要かと存じます。
具体的な方法でございますが、ビーグルちゃんがお腹が空いて起きるので
あれば、夕飯の食事量の一部を取り分けておき、
夜寝る前にお与えになられてはいかがでしょうか。
また、可能であれば、夕飯の時間を少しずつ遅くしていくことも方法の一つかも
しれません。
その他には、夜のお散歩を長めにしていただいてはいかがでしょうか。
ビーグルちゃんは、狩猟犬として役割を担い、エネルギッシュな犬種である
というだけではなく、とうもろん様のビーグルちゃんはもうすぐ3歳とのこと
ですので、月齢的にもかなりの運動量が必要になります。
そのため、、一日の運動量を全体的に多めになさることも重要でしょう。

ビーグルちゃんが午前3時頃に吠えるのは、お腹が空いていること以外にも、
周囲の音が気になる、窓から見える街頭の光が気になるなど、
何か理由はございますでしょうか。
なるべく、ビーグルちゃんが周囲の状況が気にならないようにするためには、
ケージに使い古しのシーツやタオルケットなどをかけて
周囲の様子が気にならないようになさることもよろしいでしょう。

また、吠えるようになったのは数ヶ月前からとのことでございますが、
その頃何か変わったことはありませんでしょうか。
もし、環境の変化等がおありであれば、
以前の状態に戻してみることも一つの方法でしょう。
また、寒い時期なのでヒーターを利用なさることもおありだと思いますが、
熱くなりすぎた場合には、逃げ場がなくてワンちゃん自身が困ってしまうことも
あるようですので、ヒーターは半面だけ入れるなどして、ワンちゃん自身で
熱さを調節できるようにしていただくことも必要でしょう。
もし、ビーグルちゃんがとうもろん様の姿を求めて鳴いているのであれば、
夜寝る時だけ、ケージをとうもろん様の寝室にもっていき、同じ部屋で寝る
ようにするのも一つの方法かもしれません。

現在、夜はどのような環境でビーグルちゃんは休んでいるのでしょうか。
ケージの中であれば、ケージの中が好きになるように日頃から働きかけを
なさることも大切でございます。
お留守番のときや夜だけ利用するのではなく、日中も開放しておき、
中に誘導して、入ったら褒めたり、ご褒美を与えてはいかがでしょうか。
ケージ中にビーグルちゃんの大好きなタオルやとうもろん様の香りのついた
トレーナーなどを置いてもよろしいでしょう。

さて、ビーグルちゃんは、早朝、食事を催促して吠えるとき以外にも、吠えて
何か要求することがありますでしょうか。
「吠えたら良いことがあった」という流れを作るのではなく、オスワリなどの
指示を利用いただき、とうもろん様の指示にしたがったら良いことがあった、
静かにしていたら良いことがあったという経験をさせていただくことも
重要でございます。
例えば、ケージからお出しになるときやお食事をお与えになるときなど、
事あるたびに、「オスワリ」とおっしゃっていただき、
ビーグルちゃんがしっかりと落ち着いた状態になった時に、
何かしていただくようにします。
ソワソワとお尻を動かして、とうもろん様の「ヨシ」という言葉を待っている様子
のときではなく、あきらめてお尻が動かなくなり、落ち着いた状態になる時まで
お待ちいただくとよろしいでしょう。
また、ワンちゃんは、とにかく構って欲しい、注目をして欲しいというどうぶつさん
ですので、ビーグルちゃんが吠えたとき、「どうしたのかしら」と視線を向けることも
控えていただいたほうがよろしいでしょう。

ビーグルちゃんは、夜、お庭に出したとき、他のお宅に電気がついたことなど
に吠えるのでございますね。
ワンちゃんが吠える原因といたしましては、要求して吠える以外にも、
「縄張りを守ろうとする防衛本能から吠える」、
「周囲のご家族様に要求をして吠える」、「怖くて吠えて何とか身を守ろうとする」、
「周囲のご家族様に指示をしようと吠える」、「吠えている対象を威嚇している」
など、さまざまな原因が考えられますが、
ビーグルちゃんが吠える時の様子はどのような感じでございますか。
また、吠えている時、どのような対応をなさっているのでしょうか。
吠えている様子に、「何かしら?」というご家族が吠えている方向をご覧になられたり、
吠える様子にあわてたり、「うるさい」などと声をあげたりなさらないほうがよろしい
でしょう。
あくまでも、とうもろん様がビーグルちゃんを率いるリーダーだという雰囲気で、
心配そうにしたり、不安な表情になるのではなく、落ち着いて、
堂々とした表情をなさっていただくことが大切でしょう。
ビーグルちゃんは何も心配する必要がない、という毅然とした雰囲気を
醸し出していただければと存じます。

さて、ビーグルちゃんが吠えてしまったときの叱り方ですが、
ワンちゃんは吠え始めると興奮してしまい、止めることは難しいので、
吠え始めた瞬間に、あるいは吠えそうな瞬間に、低くて落ちついた声で「ダメ」
などと、いつもいけないことを教えるときに使っている言葉で叱ります。
落ち着いたトーンで指示することによって、してはいけないことを教える
イメージです。
あるいは、同様に、最初の段階で、私たち人間同士が「どうしたの」と肩を叩く
ような感じで、さっとビーグルちゃんの身体をさわって、気持ちを吠えること以外に
向けるのも一つの方法でしょう。
吠えるのを止めたら、「お利口ね」と褒めてあげましょう。
常に「主導権はとうもろん様にある」というような雰囲気で、
部屋や家をいっしょにお出になるときには
とうもろん様が先に出入りなさるようにしていただき、
いいこと、悪いことを、毅然と一貫性をもって教え続けることで、
ビーグルちゃんに安定や安心を感じさせていただければと存じます。

電話番号は、あんしんサービスセンター 
0800-888-8256(携帯電話・PHSからは、03-6810-2314)です。
平日9:30〜17:30 / 土日・祝日9:30〜15:30 (年末年始を除く)
土日・祝日は予約のみ、実際のご相談は翌営業日以降となります。

これから春を迎え、お散歩の楽しい季節の到来でございますね。
とうもろん様とビーグルちゃんの笑顔いっぱいの日々を応援いたしております。
今後ともアニコムを宜しくお願い申し上げます。



猫の便秘(?)

投稿者:

投稿日:2014/03/04(Tue) 18:25

No.3439

オス猫2才去勢済み、ハルです。

2月20日、病院で尿管結石の診断を受けて、ロイヤルカナンphコントルロール0(ドライ)を食べ始めました。

それまでは、ロイヤルカナンのライト(ドライ)を食べていて、毎日最低1回は排便排尿がありました。

phコントルロール食を食べ始めてから、特に排便状態はかわりなく、吐くこともありませんでしたが、3月3、4日と排便がありません。

飲水量は増えていて尿管結石の症状も落ち着いています。

かかりつけに問い合わせたところ、今のフードを食べて便異常になることがまれにあるので、飲水をすすめて、フードをふやかしてあげたりしてみるように、出た便の状態を観察して様子をみるようにと、指示を受けました。

便が出ない他は特に変わった様子もなく、運動量も変わりないのですが、これまで経験したことがない状況に不安です。

餌を変えたことのほかに考えられる原因や、対応策があればアドバイスいただけたらと思います。

Re: 猫の便秘(?)

- 獣医師 山中

2014/03/06(Thu) 18:09

No.3440

聖 様

この度はご相談いただきありがとうございます。
聖様の2歳のネコちゃんが、尿管結石の診断をお受になり、
ロイヤルカナンpHコントロール0(ドライ)を食べ始めたところ、
排便の回数が減ってしまったとのことでございますね。
お問合せにつきましてご案内させて頂きますが、
実際のご様子を拝見しておりませんので、
一般的なご案内となりますことを何卒ご了承ください。

尿石症は、尿に含まれるミネラル成分が結晶化し、尿道や膀胱、腎臓など
の泌尿器で結石となるため、血尿や排尿障害、発熱や食欲不振などの
様々な症状を引き起こす病気です。
聖様のネコちゃんは尿管結石とのことですので、
尿管内に結石が生じているのだと思います。
ネコちゃんではストラバイト(リン酸アンモニウムマグネシウム結石)が一般的に多く
みられ、次に多くみられるのがシュウ酸カルシウム結石です。
その他にもシスチン、尿酸塩結石など様々な種類の結石があり、
結石の性質にあった治療を行うことが必要になります。
これらの結石の中には、ストラバイトやシスチン、尿酸塩結石など、
食事療法を含めた内科療法で結石を溶解することが期待できるものと、
シュウ酸カルシウム結石のように溶解できないものとがあります。
聖様のネコちゃんは、現在結石を溶かす処方食で治療を行われている
ということなので、前者の結石にあてはまるものと思われます。

このような溶解できる性質の尿石の場合、尿路閉塞がなく、緊急の外科処置が
必要ではないケースでは、まず内科療法による結石の溶解と
尿路感染に対する治療を行います。
尿石症が起こる原因としては体質や尿路感染、飲水量の低下などが
考えられますが、食事の種類も原因の一つといわれており、
結石の性質に適した処方食の給与を行うことは
内科療法のメインの治療の一つとなっています。

尿結石のネコちゃんは、水をたくさん飲んで尿をたくさん出すことによって、
尿の中の有害なもの(結晶や細菌など)を希釈(きしゃく)し、
体外に排出したり、尿が薄まることで、尿石が出来にくくすることが重要です。

pHコントロール0を始め、尿結石の療法食は、一般的に
ネコちゃんの飲水量を増やすために、ナトリウム(塩分)の含有量が多めで、
ストルバイト結石を構成する成分であるマグネシウムの含有量を制限し、
ミネラル成分やイオンバランスを調整することで尿のpHを結石が出来にくい
ように保持するように調整されています。
それらにより、飲水量を確保して、消化性を高くすることで糞便中にとられる
水分を減少させて、尿量を増加するように促すようになっていますので、
個体差もございますが、便が堅くなる傾向がございます。
これに加え、療法食に切替える前のフードが、体重の管理を主な目的と
するものと承っておりますが、このようなフードは、低カロリーにするために、
低脂肪に調整すると共に、ボリューム感を出すために繊維質が
多く含まれています。
食物繊維は炭水化物を構成する成分で、野菜や穀類・豆類などに含まれる
「不溶性食物繊維」と、海藻や果物などに含まれる「水溶性食物繊維」の
2つの種類があります。
食物繊維は、体内の消化酵素では消化されずにそのまま大腸に送られ、
不溶性食物繊維は大腸を刺激して便通を整え、便秘を防ぐ整腸効果があり、
水溶性食物繊維は腸内の善玉菌を活性化するので、コレステロールなどが
吸収されることを防ぎます。
個体差がございますので、中には繊維質が多いフードを食べると便秘に
なったり、下痢になるネコちゃんも中にはいらっしゃいますが、
一般的に適量の食物繊維は便秘や下痢の予防効果がありますので、
ネコちゃんにとっては、毛づくろいの際に体内に入った抜け毛の排泄を
スムーズにし、毛球症を防ぐ効果も期待できます。
ネコちゃんはもともと飲水量が少ないどうぶつであり、運動不足や肥満等が
原因で、腸の動きが悪くなったり、ストレス等で体内の水分がおしっこで
失われると、慢性的に脱水気味になり、便秘症を起こしやすい傾向があります。
また、便秘になって排便痛を生じると、その痛みを避けるために、
排便を避けるために我慢するようになることもございます。

聖様のネコちゃんにおかれましては、それまでのライトからpHコントロール0に
切り替えたところ、しばらくは排便や状態に変化はなかったものの、
3月3、4日と排便がなかったとのことでございますね。
飲水量も増え、尿管結石の症状は落ち着いてきたとのことで、
まずは一安心でございますね。
一方で、2日間も排便がない日が続き、さぞご心配のことと存じます。
先生がおっしゃった通り、おそらく、pHコントロールに切り替えることにより、
先にご案内したこともあり、それまでより排便しにくい状況が生じたことと
存じます。
飲水量は増えているとのことでございますし、対策として、
フードをふやかして与えていらっしゃるとのことでございますが、
その後、ネコちゃんのご様子はいかがでしょうか。

便秘を防ぐために必要なことは人間とほぼ同じですが、
ネコちゃんでは特に、便を固くしないための十分な水分摂取と、
お腹の動きをよくするための適度な運動が重要です。

ネコちゃんの飲水量を増やすために、現在されているように、
ドライフードをふやかす以外にも、ウェットタイプのフードを与えてあげるのも
良い対策です。
尿管結石用の療法食にウェットタイプのフードもございますので、
かかりつけの動物病院にお尋ねいただいてはいかがでしょうか。
他の対策として、ネコちゃんの好むタイプの水を探してあげると良いでしょう。
また、日常お与えになるお水に関しても、いつでも好きなタイプのお水を
飲めるようにしていただければと存じます。
ネコちゃんによって好きな水のタイプは、汲み置きの水、新しい水、蛇口から
流れる水、冷たい水、あたたかい水、湯冷まし等、ネコちゃんによって
実に様々です。
また、お水を置く場所を変えることが有効な場合もあり、
静かなところ、家族の近く、窓の近くの外が見える場所など、ネコちゃんの好みの
場所を探してあげて、ネコちゃんが一番水をたくさん飲める環境を整えてあげると
よいでしょう。飲み水は1か所ではなく数か所に置いた方が、飲水量が増えると
いうデータもあります。

水分摂取を増やすことに加えて、便秘のネコちゃん専用の療法食を利用して
いただくのも効果的な場合がございます。
聖ちゃんのネコちゃんにおかれましては、尿石症で療法食を食べていらっしゃる
ため、症状によりご利用出来ないフードも多くございますので、
主治医の先生と必ずご相談なさってください。
尿管結石に効果的なフードは様々な会社から発売されていますので、
聖様のネコちゃんが便秘になりにくいフードがあるかもしれません。

また、フードをお変えになったこと以外にも
環境の変化や排便時の痛みなどが原因でトイレが嫌な場所になっている
ようなことにお心当たりがおありでしたら、
先にご案内をいたしましたような対策をして頂いたうえで、
排便が気持ちがよく、おトイレは安心であると、もう一度教えてあげるための
工夫をしていただければと存じます。

今お使いになっているトイレに嫌な印象を持ってしまっているのかもしれません
ので、別の場所に全く別のタイプのトイレ(屋根の有無や大きさ、砂の種類などを
変えたもの)を用意してあげて、排便をしたいような雰囲気があれば
誘導してあげるとよいかもしれません。
一般的に猫ちゃんの好むトイレ環境としては、次のようなことがいわれています
ので、ご参考になさってください。

1.トイレの数
最低限お家にいるネコちゃんの数+1個が必要、留守の多いお家では
それ以上必要だと言われています。
2.トイレの大きさ
ネコちゃんの体の長さの1.5倍くらいがよいと言われています。
3.トイレの種類
屋根や扉がない開放的なトイレを好むネコちゃんが多いようです。
野生のネコちゃんや野良猫ちゃんは、空の下の開放的な広い場所で
排泄します。
4.トイレの砂
鉱物系、紙砂、木の砂、シリカゲルなどの素材、また、粒の大きさなど、
ネコちゃんによって好みは様々です。初めは数種類の砂を用意して、
ネコちゃん自身に好きな砂を選んでもらうようにするとよいでしょう。
5.トイレの場所
ネコちゃんが落ち着いてトイレができる場所にあるか、暑さ寒さなどの影響を受けない、
どんなときでも入りやすい場所にあるかどうか確認しましょう。
6.トイレの掃除や砂の取り換えの回数の見直し
汚れたトイレでの排泄を嫌がり我慢してしまうネコちゃんもいますので、排泄をしたら
すぐに片づけるのが理想です。それが難しい場合は、常にきれいなトイレを利用
できるように複数個のトイレを用意しておくとよいでしょう。砂の種類にもよりますが、
トイレの砂は少なくとも1週間に1度は総取り換えをし、
トイレの容器も清潔にしましょう。

また、体の痛みが原因でトイレの入り口をまたぐのが苦痛であったり、
冬場は部屋の外など寒い場所にあるトイレを使うことを避けるネコちゃんも
いるようですので、そのような点も考慮して、ネコちゃんが快適に排便できる
トイレ環境を探してあげて下さい。

以上のような事に気をつけて頂き、それでも便秘が改善しないようであれば、
ご安心のためにも、一度動物病院さんで、血液検査やレントゲン検査など、
全身の検査をお受けになり、考えられる原因に応じた治療や対処法を行って
頂くことをお勧めいたします。

ネコちゃん、どうぞお大事になさってください。
聖様におかれましても、時節柄、くれぐれお体ご自愛ください。

なお、アニコムでは下記の受付時間で、ご契約者様からのお電話での健康相談、
しつけ相談のサービスを承っております。気がかりなことがおありの際には、
ぜひご利用くださいませ。
お電話番号は、あんしんサービスセンター 
0800-888-8256(携帯電話・PHSからは、03-6810-2314)です。
平日9:30〜17:30 / 土日・祝日9:30〜15:30 (年末年始を除く)
土日・祝日は予約のみ、実際のご相談は翌営業日以降となります。
今後ともアニコムを宜しくお願い申し上げます。



犬の膀胱炎

投稿者:はな

投稿日:2014/03/01(Sat) 21:39

No.3436

柴犬メス5才です。尿を長期我慢していたせいで、膀胱炎となってしまいました。
エコー検査と、尿検査の結果、潜血があり、膀胱の壁が3ミリ、PH+2ということで
抗生物質2週間投与されました。膀胱炎は治りにくいと
獣医から言われました。
どうにか完治させられないものかと思っています。

膀胱の壁が3ミリというのは、完治が望めないのでしょうか?

Re: 犬の膀胱炎

- 獣医師 山中

2014/03/04(Tue) 13:33

No.3438

はな 様

この度はご相談を頂きまして、誠にありがとうございます。
女の子の柴犬ちゃん5歳が、尿を長時間我慢していたせいで、
膀胱炎になってしまったとのことでございますね。
お問合せにつきましてご案内させて頂きますが、実際のご様子を拝見していないため、
一般的なご案内となりますことを何卒ご了承ください。

膀胱炎とは、おしっこを溜めておく膀胱の中でブドウ球菌や大腸菌等の細菌感染などが起き
膀胱に炎症が起こる病気をいいます。また、膀胱内に生じた結石や結晶が膀胱の壁を傷つけ、
そこに細菌感染と炎症が起こることもあります。
一般的には、女の子は尿道口と肛門や膣が近いことと、尿道が短く、
細菌が尿道を逆行して膀胱に到達しやすいこともあり、
男の子より女の子の方が発症しやすい傾向がみられます。

通常、ワンちゃんの膀胱壁の厚さは2〜3mm以下といわれております。
炎症が起こると腫れてきて、炎症のある状態が続くとどんどん肥厚して
いきます。一般的に厚みがあればあるほど、炎症のある状態が長く続いたと
考えられます。
また、食事の内容*にもよりますが、尿のpHは通常はpH6〜7前後を維持して
おり、尿素を分解する細菌に感染し、細菌が増殖した場合には、尿のpHが
アルカリ性に傾きます。
(高蛋白質や動物性蛋白質を多く食べていると酸性に、
植物性蛋白質を多く食べているとアルカリ性に傾きます。)

はな様の柴犬ちゃんはエコー検査と尿検査の結果、潜血があり、
膀胱の厚さが3mm、pHが+2だったのでございますね。
先にご案内いたしましたとおり、尿のpHは通常、6〜7前後でございますので、
柴犬ちゃんの尿のpHがアルカリ性に傾いていて、
細菌感染があると判断されて先生は抗生物質を処方されたことと存じます。
また、膀胱の厚さにつきましては、それほど厚い状態ではございませんが、
膀胱炎は特に状態が悪くなくても再発しやすい病気ですので、
治りにくいとおっしゃられたことと存じます。

一般的に、膀胱炎になった場合は炎症が慢性化するのを防ぐため、
最低でも2週間の投薬が必要だと言われています。
2週間の投薬後は全身症状と尿検査のチェックをして、
異常があればさらに投薬を続けます。
抗生物質は細菌との相性がございますので、治りが悪い場合は、
膀胱炎の原因となる細菌と抗生物質との感受性を把握するための検査を
受けて、効果のある抗生物質を探すこともあります。
治療は基本的にこのように、投薬と検査を続けることになります。
なかなか完治せず不安になることもあるかと存じますが、慢性化を防ぐ
ためには、根気よく治療を続けることが重要となります。

なお、どんなに治療を続けても膀胱炎が再発することがありますが、
再発の原因には様々あり、一般的には次のようなことが考えられます。

1 膀胱内や尿路系に結石や腫瘍などがある
結石や腫瘍により膀胱や尿路系の粘膜が傷害をうけると、
細菌感染が起こりやすくなります。

2 慢性的な炎症により膀胱粘膜が傷害されている
膀胱炎を繰り返すことにより膀胱粘膜が肥厚したり傷害されたりして
バリア機能が崩れると細菌感染が起こり易くなります。

3 低比重尿(薄い尿)である
低比重尿は腎機能の障害やホルモンの異常などに伴って見られます。
濃い尿に比べて薄い尿の方が、細菌が好む環境だといわれています。

4 排尿時に膀胱内が空っぽにならず、残尿がある
尿膜管遺残や膀胱憩室などの膀胱の形態学的異常があり、その部分に
尿が残ってしまう場合や、椎間板疾患、変形性脊椎症などの神経疾患により
排泄機能が低下して尿が残ってしまう場合もあります。
時間が経過した尿が膀胱内に残るため、細菌感染が起こり易くなります。

5 排尿を我慢しやすく、排尿回数が少ない
膀胱内に時間が経過した尿がたまっているため、細菌感染が起こり易くなります。
飲水量が少ない場合や、トイレの位置、種類などが気に入らなくて我慢して
しまう場合、腰や足の関節などの痛みから排泄を我慢してしまう場合などが
あります。

6 (男の子の場合)前立腺肥大、前立腺炎などの影響によるもの
前立腺肥大により尿道が圧迫され排尿が障害されたり、
前立腺炎から波及して膀胱炎が起こることもあります。

7 (女の子の場合)膣炎や膣ポリープ、子宮内膜炎などの影響によるもの


はな様の柴犬ちゃんにおかれましては、現在の様子はいかがでしょうか?
膀胱炎の治療は根気が必要でございます。
尿検査で細菌感染以外の異常所見(尿比重の低下や尿糖、尿沈渣中の結晶
や異常細胞など)が認められないようであれば、すぐに心配しなければならない
状態の可能性は低いと思いますが、今後、万が一膀胱炎を繰り返すことが
続くようであれば、かかりつけの先生に相談して、
念のため血液検査やレントゲン検査(場合によって膀胱造影検査)を
お受けになって、全身的な疾患や排泄を司る膀胱や尿路などに形態的な問題が
ないことを確認しておいていただくと安心だと思います。

また、膀胱炎の再発防止等のため、普段の生活の中で次のような点を注意して
いただくことが重要でございます。

1 飲水量を増やす
お水をたくさん飲んで尿をたくさん出すことによって、尿の中の有害なもの(結晶や細菌など)
を希釈(きしゃく)し、膀胱内に尿が長い時間留まらないようにすることが理想です。
水分摂取量を増やすため、次のようなことを試してみましょう。
飲水量を増やすための方法として次のようなことが挙げられます。
・ ワンちゃんが好むタイプの水(水の温度、水入れに使う食器の材質、
・ 水の置き場所など)を探す
・お散歩途中、遊んでいる途中など、こまめに飲水を促す
・ドライフードをぬるま湯でふやかして与える
・ ドライフードに鶏肉や野菜の煮出し汁などを混ぜてみる
・ ドライフードをフェットフードに変えてみる
・飲水量増加を目的に作られている尿石症用の療法食を利用する

2 トイレを我慢しなくて良い状態を作る
お外での排泄を好むワンちゃんは多く、お家の中ではしないワンちゃんも
多いのですが、柴犬ちゃんも、オシッコを我慢してしまう
様子でございますね。
ワンちゃんは、排泄を長く我慢することができますので、年齢や飲水量、運動量、
季節などによっても異なりますが、一般的に成犬のワンちゃんは半日以上の
長時間、排泄を我慢できるようです。
しかしながら、膀胱炎の治療のためには、たくさんお水を飲んで、
たくさんオシッコを出す状況を作ってあげる環境を作ってあげることが
重要でございます。
柴犬ちゃんが外でしか排尿しないのであれば、たいへんでございますが、
なるべくこまめに連れ出して排尿を促してあげてください。
小さい頃はお家の中でしていて、成長にしたがい外でしかしないワンちゃんは
たいへん多く、お家の中のトイレを片付けてしまう方も多いのですが、
はな様のお宅ではいかがでしょうか。
ワンちゃんの中には、ケージやサークルなどの自分がくつろぐ場所での排泄を
嫌がることも多いのですが、お玄関先や廊下など、柴犬ちゃんがいつも過ごす
場所から離れた場所にトイレを用意し、お散歩前にでも
誘ってあげる習慣をお付けになってもよろしいでしょう。
ダメでもともと、くらいのお気持ちで、偶然でも上手くいったら褒めてあげるように
なさることで、お家の中でもオシッコをしてもいいよ、ということを
お教えいただけることもございます。

3 清潔でない場所に陰部を触れさせないように注意する
女の子のワンちゃんの膀胱炎では、陰部からの細菌の侵入によると思われる
ものが多く見られます。
はな様の柴犬ちゃんが、清潔でない場所でお腹をつけないように誘導して
あげましょう。
また、お尻や陰部周りの毛におしっこやうんちがついてしまわないように、
なるべく毛を短めにカットして、排泄後の清潔を保つようにしましょう。

はな様におかれましては、先生から「膀胱炎は治りにくい」とお聞きになり、
なんとか完治させてあげたいと考えていらっしゃるのですね。
柴犬ちゃんへのはな様の大きな愛情が伝わってくるようでございます。
膀胱炎は上述させていただいたように、再発しやすい疾患といわれておりますが、
かかりつけの先生の指示ものと、適正な治療を適正な期間続けていただくことと、
併せて、膀胱炎が再発しないような工夫をしていただく事が、
膀胱炎の完治や再発防止に繋がるかと思います。
早く膀胱炎が完治するといいですね。どうぞお大事になさって下さい。

なお、アニコムでは下記の受付時間で、ご契約者様からのお電話での
健康相談、しつけ相談サービスを承っておりますので、ぜひご利用くださいませ。
お電話番号は、あんしんサービスセンター 
0800-888-8256(携帯電話・PHSからは、03-6810-2314)です。
平日9:30〜17:30 / 土日・祝日9:30〜15:30 (年末年始を除く)
土日・祝日は予約のみ、実際のご相談は翌営業日以降となります。
今後とも、アニコムをよろしくお願い申し上げます。