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てんかん

投稿者:ほのか

投稿日:2016/05/10(Tue) 09:58

No.4386

12歳11ケ月のシープー(♀)のことで相談します。

3、4年前から3月と8月に1回ずつ、深夜に呼吸が荒くなり苦しそうにしていることがありました。
昨年8月に病院に連れて行くと「てんかんかもしれない。半年に1度のペースなら様子見しよう」との事でした。

しかし、その後、9月に1回。10月に3回発作が起こりました。時間帯は深夜ばかりです。
症状としては、呼吸が荒くなる。手足のつっぱり、バタバタ動かす。小さくヒーと鳴く。が主で、時間的には15秒くらい。
たまに吐いたり、落ち着いたあとにトイレに行き大や小をしたりしています。
ただ、その後はケロッとしていて、翌朝にはご飯も普通に食べ、散歩もいつもと変わりありません。
今年は3月に2回。4月に1回ありました。
それ以外は1度も症状がなく、落ち着いた状態です。

そこで質問なのですが、
 @お薬は飲ませた方が良いのでしょうか。
  数秒の発作が春と秋のみで、あとは元気にしているのに、内臓に負担をかける薬を飲ますことに抵抗があります。
 A発作の出る期間にだけ、飲ますということは無理なのですか。
 B症状が出たときに服用するダイアップ座薬があると聞いたのですが、この薬で対応はできないのでしょうか。
 CMRIは受けないといけないですか。

ご助言、よろしくお願いいたします。

Re: てんかん

- 獣医師 青山

2016/05/12(Thu) 10:26

No.4388

ほのか 様

この度はご相談を頂きまして、誠にありがとうございます。
ほのか様のワンちゃんは、3、4年前から3月と8月に1回ずつ、深夜に呼吸が荒くなり苦しそうに
しているご様子がみられたのですね。
獣医師の先生に、てんかんの可能性があると診断を受け、その後も、深夜に数回、同様の発作を
起こしていらっしゃるのですね。発作をおこしているワンちゃんを見守る飼い主様のご不安は大きく、
ほのか様におかれましても、さぞかしご心配をされていることとお察し申し上げます。
早速、お問合せにつきましてご案内をさせて頂きますが、実際のご様子を拝見していないため、
一般的なご案内となりますことをご了承ください。

まず、てんかんという病気についてご説明いたします。
てんかんとは、発作的に繰り返される全身性の痙攣(けいれん)や意識障害を主な症状と
する脳疾患です。てんかんというのは病気の名前で、てんかん発作はてんかんの症状にあたります。
通常、大脳の神経細胞は規則正しいリズムでお互いに調和を保ちながら電気的に活動しています。
しかし、環境の変化や体調など何らかの理由により、穏やかなリズムを持った活動が突然崩れて、
激しい電気的な乱れが生じることがあります。この時に「てんかん発作」が起こります。

また、てんかん発作は繰り返しおこることが特徴です。
そのため、1回だけの発作では、てんかんという診断は行いません。
繰り返し起こる発作の間隔は個体差があり、
月に数回起こすどうぶつもいれば、1年に1度という場合もあります。
また、てんかん発作には「全身性の発作(大発作)」と
「意識が消失しない軽度な発作(小発作、もしくは部分発作)」があります。
てんかん発作が継続する時間にも個体差があり、数十秒から数分以内の短い発作もあれば、
長時間持続する場合もあります。
およそ30分以上連続して続く、もしくは短い間隔の発作を複数回短時間に繰り返す場合は、
「てんかん重責(じゅうせき)状態」と呼びます。

どうぶつがてんかん様の痙攣発作を起こす場合、次のような原因が考えられます。
◇特発性(真性)てんかん
脳の異常を伴わずに起こる原因不明のてんかんです。遺伝的素因が報告されている犬種も
ありますが、どのような犬種でも起こりえます。
◇症候性てんかん
脳腫瘍、脳炎、水頭症、外傷による脳障害などの脳疾患に伴って起こる後天性のてんかんです。
◇潜因性てんかん
症候性てんかんが疑われるものの、各種検査上明らかな異常が認められないものを
潜因性てんかんといいます。
◇非てんかん
脳以外の異常(電解質異常、低血糖、肝障害、腎障害、中毒、低酸素など)に起因して
発作がみられることがあります。この場合は、発作の原因となっている疾患の治療を行います。

また、てんかん発作には、さまざまな環境要因が関係していることもあります。
そのような環境要因をできるだけ排除することで、発作の頻度や抗てんかん薬の投薬量を減らして
維持することができる場合があります。
てんかん発作に関係する環境要因としては、次のようなものがあげられます。

・気圧や天候 (特定の気象条件で発作が起こりやすくなることがある)
・食べ物
・発情
・寝不足や体調不良
・緊張や興奮を誘発する特定の出来事
(「花火やお祭りの音を聞いた」、「郵便屋さんや宅配のお兄さんが来た」、
「家族が留守にして帰宅した後」など、特定の出来事に関連して発作が見られることがある)

このような環境要因をすべて無くすことは難しいですが、できる限りのものを排除していただき、
また、事前に発作が起こることを予測していただくことで対処できる可能性があります。
どのような要因が発作に関係している可能性があるかを知るために、
発作が起こった日の天候や出来事、体調等について日記をつけておくと、参考になります。

てんかん発作は脳の神経細胞の過剰な興奮によって起こりますが、
その影響で発作性の脳損傷が起こることが指摘されています。
つまり、てんかん発作が起きることで脳が損傷を受け、さらにてんかん発作を起こしやすい状態に
なってしまう可能性があるということです。

反復性のてんかん発作は、そのままにしておくと徐々に発作の頻度と重症度が増加してくる
傾向があります。また、短い間隔の発作を何度も繰り返したり、発作が長く続いたりする
「てんかん重積発作」は、命にかかわる重大な状態となります。

次に、ほのか様からご質問をいただきました、@とAにつきまして、ご案内いたします。
てんかんの治療は、抗てんかん薬を用いて、症状をコントロールしていくことがほとんどであり、
治療の開始時期については、発作の程度がどの程度になったらなど明確な基準があるわけでなく、
それぞれの患者さんやそのご家族の状況を考慮した上で、
それぞれの獣医師が判断することになります。

一般的には次のようなことが治療開始の目安となることが多いようです。

・1カ月に1回以上の発作が見られるとき
 (3カ月に2回以上という場合もあります)
・3カ月に1回以上の発作が見られ、その間隔が短くなってきているとき
・てんかん重積状態(1回の発作が30分以上続いたり、意識状態が完全に回復する前に
次の発作が起こったりする状態)を起こしたとき
・群発発作(1日に2回以上の発作を起こすこと)を起こしたとき

一般的にてんかんの治療は発作の頻度をみながら行うため、年に数回の軽度の発作であれば
経過を見る場合もありますが、月1回以上の発作があるなら、抗てんかん薬を毎日内服する
ことにより、発作をコントロールする治療を行います。
この治療は、抗てんかん薬の血中濃度を常に一定レベル以上に維持することにより、
発作をおこしにくくするものです。また、一定期間のみ投薬し、発作がおこらないからと
急に投薬を中止すると、反対に発作が誘発されることもあります。
抗てんかん薬による治療は、あくまでも症状を抑えてコントロールするものであって、
てんかんそのものを治療し根治させるためのものではありません。
状況によっては薬を減らしたり、止めたりすることができるケースもありますが、生涯にわたる治療が
必要になるケースもあります。

前述の内容をご参考にしていただき、ほのか様のワンちゃんが、お薬による治療が必要な状況
であるか、また、必要な場合は薬の開始の時期や投薬方法などについて、
かかりつけの先生とよくご相談いただきますようお願いいたします。

なお、てんかんでは、発作の重積(発作が30分以上続く場合や、短い時間で重篤な発作を
繰り返す状態)を起こすことが最も危険で、命に関わる場合もありますので、注意が必要です。
そのような場合には、一刻を争う処置が必要となりますので、夜間緊急時に対応できる病院の
電話番号、位置の確認を事前にして、落ち着いて対応できる準備をしておくと安心です。

Bのご質問のダイアップ坐剤は中枢神経に作用するお薬で、鎮静効果や抗けいれん、
筋弛緩など様々な作用があります。
ワンちゃんでは効果の持続時間が短く、大体は重積発作時や緊急用の常備薬として
用いられます。
お薬の効き方には個体差が大きいため、治療に対する反応や副作用の発現具合などを
みながらお薬の種類や投与量を調節していきます。
また、薬物代謝に影響を及ぼす肝臓、腎臓、心臓の機能なども、薬物療法開始前に
血液検査等で評価しておくことが大切です。
抗てんかん薬にはさまざまな種類があり、使用する薬剤によりその影響も異なってきますが、
多くの薬に共通して見られる副作用として、鎮静、歩様異常(ふらつき)、多飲多食、肝障害など
がみられることがあります。
抗てんかん薬を使用するときは、有効に発作を抑えることができ、かつ副作用の出ない量で使用
していく必要があります。
そのため定期的な血液検査や、薬物の血中濃度の測定を行い、得られる効果と副作用の評価
をして、使用する薬の種類と服用量を決めていきます。
なお、抗てんかん薬は発作の頻度などによって薬用量の変更や、他のお薬を併用する必要も
出てまいりますので、今後も今回のような発作が起こったり、発作の頻度があがったりするようで
あれば、かかりつけの先生と今後の治療方法についてしっかりとご相談なさることを
おすすめいたします。

CのMRI検査の必要性につきまして、以下にご回答いたします。
特発性てんかんの場合、治療は抗てんかん薬による発作のコントロールが主となりますが、
症候性てんかん、非てんかんの場合には、発作の原因となっている疾患の治療が必要になる
場合があります。したがいまして、原因が何であるかをはっきりさせるための精密検査を行っておく
のが望ましいと言えます。
そのためには、神経学的検査や血液検査、状況によってはMRI検査や脳波検査が必要となります。

てんかんは、飼い主様にさまざまな意味でのご負担が大きい病気であり、今後看護されていく上で
いろいろ大変なこと、ご心配なことも出てくるかと思いますが、ほのか様がどっしりと構えていることが、
ワンちゃんの大きな心の支えとなり、安心感につながるはずです。
発作が起こっても慌てずに、静かに、温かく、落ち着いて見守ってあげるようにして下さい。

万が一大きな発作が起こった時に、慌てずにお家で対処するために、座薬などで発作を抑えるお薬を
常備しておくこともできます。
また、万が一かかりつけの病院の休診日に具合が悪くなった場合にも慌てないために、
救急対応をしていただける病院をあらかじめ探しておくことが望ましいでしょう。
このような事前の準備と心構えをしておくことで、冷静な対処ができるようになると思います。

また、何かご心配なことや気がかりなことがありましたら、
お気軽にご相談下さい。
アニコムでは下記の受付時間で、ご契約者様からのお電話での健康相談、
しつけ相談のサービスも承っておりますので、ぜひご利用くださいませ。

お電話番号は、あんしんサービスセンター0800-888-8256です。
平日9:30〜17:30 / 土日・祝日9:30〜15:30 (年末年始を除く)
土日・祝日は予約のみ、実際のご相談は翌営業日以降となります。

時節柄、ほのか様におかれましてはくれぐれもお体ご自愛ください。
今後ともアニコムを宜しくお願い申し上げます。



うんちに血が混じる

投稿者:アンヴァー

投稿日:2016/05/09(Mon) 22:17

No.4385

生後2か月のトイプードル オス
昨日、ペットショップから購入したばかりです。
時々、便に血が付いています。
家に到着後、2日間で20回ぐらい少量のうんちをしていますが、その内、2回ほど血が付いていました。血はごく少量ですが、若干粘り気があるような気がします(少しなのでよくわからないのですが)
それ以外は、元気で食欲もあると思います。下痢はしていません。
病院に連れていくべきでしょうか?

Re: うんちに血が混じる

- 獣医師 江口

2016/05/10(Tue) 17:00

No.4387

アンヴァー 様

清々しい五月晴れが快い季節となりましたが、アンヴァー様におかれましては
いかがお過ごしでしょうか。
この度はご相談頂き誠にありがとうございます。
トイプードルちゃんの便に血が付いているというご相談ですね。
早速、お問合せについてご案内をさせて頂きますが、実際のご様子を拝見
していないため、一般的なご案内となりますことを何とぞご了承下さい。 

アンヴァー様のトイプードルちゃんは2日間で20回位、少量の排便をしており、
そのうち2回ほど便に若干粘り気があるような血が付着していたということですね。

現在、トイプードルちゃんは元気食欲もあり、下痢はされていないということ
ですが、便に粘り気のある血液が付くということは、何らかの原因により腸管の
粘膜が傷ついている可能性があります。
また、幼犬の排便回数は1日平均5〜7回、排尿は20回ほどですので、排便回数が
少し多めになっていることも下痢の症状が出る前症状ということも考えられます。

血便や下痢を起こす原因として考えられる病気には、寄生虫感染(犬鉤虫、犬鞭虫、
コクシジウムなど)、細菌感染、ウイルス感染(コロナウイルス、パルボウイルス
など)、ストレスや食餌による腸炎、過敏性腸症などがあります。

アンヴァー様のトイプードルちゃんの症状が軽度のもので、自然治癒できるもの
なら良いのですが、上記のような病気が原因で起こっているのであれば、
症状が悪化する可能性があります。
特に幼犬は環境や食餌の変化に弱く、免疫力も落ちてしまうことがよく
ありますので、お家にお迎えしたばかりの子犬では特に注意が必要です。

アンヴァー様のトイプードルちゃんも症状が続くようでしたら、一度動物病院を
受診されることをおすすめいたします。その際、便検査をする可能性が
ありますので、できるだけ新鮮な、排泄したての便を動物病院へ持参して頂くと
良いでしょう。血が付いた便の画像も撮っておいて、動物病院で先生に説明する
際にお見せ頂くとわかりやすく参考になるかと存じます。

ご家庭にお迎えになられてから1〜2か月の間は、環境の変化が大きく、
また成長期でもありますので、ケージの中でゆっくりと睡眠をとらせて
いただくことがたいへん重要です。
この時期はアンヴァー様に構って欲しいし遊んで欲しい・・・と、落ち着かない
時期だと思いますが、ケージを大判のバスタオルで覆うなどなさるなどして、
しっかりと休ませてあげていただければと思います。
なおアニコムでは、お電話でのしつけ・健康相談サービスも行っておりますので、
お気軽にご利用ください。
お電話番号は、あんしんサービスセンター 0800-888-8256です。
平日9:30〜17:30 / 土日祝9:30〜15:30
土日祝日は予約のみ、実際のご相談は翌営業日以降となります。
なお、日・祝日および年末年始はお休みさせていただきます。

トイプードルちゃんをお家にお迎えになったばかりということで、ご心配なさる
ことや大変なこともあるかと存じますが、アンヴァー様とトイプードルちゃんが
過ごすこれからの日々が、かけがえのない素晴らしいものになることを
願っております。アニコムも全力でサポートさせて頂きますので、
今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。



病気について

投稿者:ママ

投稿日:2016/05/06(Fri) 12:45

No.4374

うちは猫が2匹居ます。

・  糖尿病
・  子宮蓄膿症
・  慢性腎不全
・  副腎皮質機能亢進症(クッシング症状群)
・  尿崩症
は、他の猫に移りますか?

また猫から猫に移る病気は何がありますか?

完全室内飼いなので外の猫と接触しなければ移る事はないですよね?

Re: 病気について

- 獣医師 江口

2016/05/09(Mon) 18:13

No.4383

ママ 様

若葉が薫る頃となりましたが、ママ様におかれましては
いかがお過ごしでしょうか。
この度はご相談頂き、誠にありがとうございます。
ネコちゃんの病気の感染についてのご相談ですね。
一般的なご案内とはなりますがさっそくご案内させて頂きます。

まず、糖尿病、副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)、尿崩症は
そのネコちゃん自身の内分泌疾患なので他のネコちゃんにうつることはありません。

子宮蓄膿症は、発情期や妊娠時に細菌感染しやすい状態となり子宮内膜炎を
起こし、子宮内に膿がたまってしまった状態です。
細菌感染が原因ですが、ネコちゃん自身が感染しやすい状態ということで
起こるので健康なネコちゃんへの感染は通常ありません。

慢性腎不全は、腎臓が数ヶ月〜数年かけて徐々に破壊されて慢性的に機能不全
となり、著しく腎機能が低下している状態です。
原因としては、腫瘍、先天的な異常、細菌やウイルス感染による腎炎、
全身性の疾患(糖尿病、免疫疾患など)など様々です。
慢性腎不全を起こす原因が細菌感染や猫伝染性腹膜炎(FIP)等のウイルス感染
である場合は、感染症がうつる可能性はありますが、
うつることで必ずしも慢性腎不全になるとは言い切れません。
ママ様のお宅には2頭のネコちゃんがいらっしゃるとのことですね。
2頭のうちのどちらかのネコちゃんが上記のご病気をもっていると
いうことでしょうか。もし、そうであり、上記のご病気のうち、
慢性腎不全の原因がウイルスなどのうつるようなものであれば、
その病気の感染についてご注意頂きたいと存じます。

次に、ネコちゃんからネコちゃんへうつる病気には、次のように
様々な病気があります。

◯寄生虫
(例)・猫ヘモプラズマ(ヘモバルトネラ)感染症・猫ひっかき病
・消化管内寄生虫症・ノミ・ダニ 

◯ウイルス感染
(例)・猫白血病ウイルス(FeLV)感染症・猫伝染性腹膜炎
・猫ウイルス性鼻気管炎(FVR)(猫ヘルペス感染症)
・猫免疫不全ウイルス(FIV)感染症・猫カリシウイルス感染症

◯細菌感染
(例)・リケッチア感染症・クラミジア感染症

◯原虫感染
(例)・トキソプラズマ症・トリコモナス症・コクシジウム症・ジアルジア症

これらの病気は、病気をもっているネコちゃんとの接触で感染したり、
感染したネコちゃんの尿や糞により感染したり、マダニやノミが媒介すること
によって感染したりします。母子感染などもありますが、ママ様のネコちゃんが
完全室内飼いでお外のネコちゃんとの接触もなく、ワクチン接種や寄生虫の
予防もされていれば、うつる可能性はほぼないでしょう。
地域性や飼育環境もありますので、予防に関してはかかりつけ動物病院様と
しっかりご相談下さい。

なおアニコムでは、お電話でのしつけ・健康相談サービスも行っておりますので、
お気軽にご利用ください。
お電話番号は、あんしんサービスセンター 0800-888-8256です。
平日9:30〜17:30 / 土日祝9:30〜15:30
土日祝日は予約のみ、実際のご相談は翌営業日以降となります。
なお、日・祝日および年末年始はお休みさせていただきます。

これから梅雨の時期になりますね。雨の日、お部屋で過ごす日が多くなると
思いますが、ママ様とネコちゃんたちが楽しく過ごされますよう願っております。
今後ともアニコムをどうぞよろしくお願い申し上げます。



フィラリア

投稿者:ラムママ

投稿日:2016/04/28(Thu) 18:13

No.4372

先日動物病院でフィラリアの薬を貰いましたが
去年の11月まで薬を飲んでいたの血液検査をしてもらえませんでした

飲ましても大丈夫でしょうか
ミクロフィラリアなど心配です

Re: フィラリア

- 獣医師 江口

2016/05/02(Mon) 18:40

No.4373

ラムママ 様

新緑がまぶしい季節となりましたが、ラムママ様におかれましては
いかがお過ごしでしょうか。
この度はご相談頂きまして、誠にありがとうございます。
フィラリアの予防に関するご相談でございますね。
早速ではございますが、フィラリアの予防に関する一般的な見解について、
ご案内させて頂きます。ご参考にして頂ければ幸いです。

フィラリア症は、フィラリア(犬糸状虫)に感染することで起こる病気です。
既にフィラリアに感染しているワンちゃんの血液を吸った蚊が、
他のワンちゃんを吸血する際に、感染幼虫がワンちゃんの体内に入ること
により感染いたします。
感染したフィラリアの幼虫は6〜7ヶ月間かけてワンちゃんの体の中を移動し、
最終的には肺動脈や心臓にたどりつき、そうめん状の白い細長い成虫と
なります。
この成虫の寄生が原因となり循環障害を起こすため、運動を嫌うように
なったり、咳などの症状が起こり、重篤になると肝硬変・腎不全などを併発する
ことが知られています。

フィラリア症は予防期間に予防薬を投与することにより予防ができる病気で
あり、予防方法といたしましては、内服薬(錠剤・粉末・チュアブル)、注射、
外用薬(滴下式スポット薬)など、いくつかの種類があります。
フィラリア症の予防開始時期は、お住まいの地域によって、蚊の発生時期が
異なるため、投薬の開始時期が異なります。
また、予防薬につきましても、お薬の種類により、投与可能な月齢や
投薬期間が異なります。
一般的に獣医師は、その地域の気温や、湿度、蚊の発生状況などを考慮して
予測されるフィラリア感染の開始時期や終了の時期、また、そのお子様の
月齢や犬種を考慮して投薬期間やお薬の種類を決定いたします。
これらの予防薬は、蚊の吸血によって犬の体内に侵入した感染幼虫が
血管内・心臓内に到達する前に、幼虫を駆徐することでフィラリア症を
予防しています。

ここで注意が必要なのは、すでにそのお子様の肺動脈や心臓に
フィラリア成虫が寄生していて子虫を産出しており、末梢血管中に多量の
子虫(ミクロフィラリア)が流れている状態で、予防薬により一気に
ミクロフィラリアが駆虫されるとショック症状を引き起こす可能性があることです。
子犬の時期に初めてのフィラリア予防期間を迎えられるお子様につきましては、
すでに肺動脈や心臓にフィラリアの子虫を産出している成熟成虫が
寄生している可能性がないため、フィラリア検査は不要と考えられますが、
2年目、3年目のお子様にフィラリアの予防薬を飲ませる前には、
ショック症状を起こすことがないよう、検査を行ってから、
処方するのが一般的です。
フィラリアの検査はワンちゃんから少量の血液を採取して、フィラリア成虫が
産出した子虫であるミクロフィラリアが血液中にいないかどうかを
顕微鏡で調べる検査と、キットを利用した血液中のフィラリア成虫抗原を
検出する方法があります。

ラムママ様のワンちゃんは、去年の11月までフィラリア予防をされていて、
今年のフィラリア予防のお薬を貰う際には、
フィラリアの検査をしてもらえなかったとのことですね。

これまでのワンちゃんのフィラリア予防状況の詳細はわかりかねますが、
ラムママ様が昨年のフィラリア予防をしっかりされていて、
ワンちゃんの末梢血管中にミクロフィラリアが産出されている可能性が
ほとんどないと先生が判断されて、フィラリア検査を行わなかったのかも
しれませんね。
ただ、飲み薬での予防の場合には、こっそりどこかで、吐き出してしまって
いたということも無いとは言い切れませんので、
安心のためにも、ラムママ様が抱えていらっしゃるご不安なお気持ちを、
かかりつけの動物病院の先生にもご相談されてはいかがでしょうか。

なおアニコムでは、お電話でのしつけ・健康相談サービスも行って
おりますので、お気軽にご利用ください。
お電話番号は、あんしんサービスセンター 0800-888-8256です。
平日9:30〜17:30 / 土日祝9:30〜15:30
土日祝日は予約のみ、実際のご相談は翌営業日以降となります。
なお、日・祝日および年末年始はお休みさせていただきます。

お散歩に気持ちの良い季節です。
ラムママ様とワンちゃんが安心して、楽しい時間を過ごされますよう
応援いたしております。今後ともアニコムをどうぞよろしくお願い申し上げます。



シャンプーの時に気を失った

投稿者:くう

投稿日:2016/04/25(Mon) 08:58

No.4368

2月中旬に膝関節の手術をし、その時に入院、退院した後しばらくはゲージで安静。約6週間ゲージから出れない生活でした。やっと安静解除の指示が出たのでいつも行ってたペットショップでシャンプーをしてもらったら、シャワーをしたら気を失うようにゆっくり倒れてその後呼吸が荒くなって一瞬呼吸が止まったかと思ったら意識を取り戻したらしいです。
手術後は爪切りでさえ怒っています。もともとトリミングに行くとよく緊張からよだれを出してしまうほど緊張はしていました。それと以前より余計に人、他の犬にもものすごく吠えます。気を失った原因を今後シャンプーはどうすればいいのでしょうか?

Re: シャンプーの時に気を失った

- 獣医師 山田

2016/04/27(Wed) 16:04

No.4371

くう 様

花の便りに心弾ませる季節となりましたが、くう様におかれましては
いかがお過ごしでしょうか。
この度はご相談を頂きましてありがとうございます。
早速、お問合せにつきましてご案内をさせて頂きますが、実際のご様子を
拝見していないため、一般的なご案内となりますことを何とぞご了承下さい。 

ペットショップでシャンプーをしていただいた際に、気を失うように
ゆっくり倒れ、一瞬呼吸も止まったような状態になったのですね。
くう様からうかがった状況から推測いたしますと、おそらく「失神」では
ないかと思います。
失神は、突然一時的に意識がなくなる状態の事を言い、これは脳に酸素や糖が
十分に供給されないためにおこります。
この「脳に酸素や糖が十分に供給されない状態」は、さまざまな状況で
発生いたします。

例えば、極度のストレスや強い痛みなどが原因となり、迷走神経(※)が刺激
されると、身体の末梢血管が拡張します。
その結果、血圧が下がり脳に血液が十分いきわたらず、脳に酸素が不足して
失神が引き起こされます。
※ 迷走神経は、外耳道、咽頭、喉頭の知覚を中枢(脳)に伝達するとともに、
脳の中枢からの運動を伝達します。また、頸部、胸部、腹部の内臓の運動を
制御する神経でもあります。

くう様のワンちゃんは、元々トリミングに行くと、よだれを出して緊張して
いたご様子ですので、もしかすると緊張によって迷走神経が刺激され、
失神がおきたのかもしれません。

また、このような神経系によって引き起こされる失神は、リードを強く引いた
ときや首を強く圧迫した際に見られる場合もございます。
これは、首にある血液循環状態を感知する「頸動脈洞(けいどうみゃくどう)」が
刺激された事により、迷走神経が過剰な反射を起こし、血圧が低下して、
脳へ行く血液が少なくなり失神が引き起こされるものです。
その他、上部気道疾患、消化器疾患、眼圧の亢進や頭蓋内圧の上昇なども、
迷走神経の緊張を引き起こし、その結果失神が起こることがあります。

このような神経系からおこるものとは別に、不整脈や心筋の疾患、心弁膜の
疾患などの心臓疾患に伴って、心臓から全身にいきわたる血液量が急激に
低下することで失神が起こったり、頻脈(心拍数が増加している状態)や
徐脈(心拍数が低下している状態)などによって脳や冠状動脈、末梢の血液量
が減り、その結果、失神が見られることがございます。
また、フィラリア症や腫瘍などによっても、心拍出量が低下し、
失神を引きおこすこともあります。

心臓疾患以外にも、貧血や感染症、炎症性疾患、内分泌疾患などによって、
失神が引きおこされる場合もございます。
実際のところ、今回くう様のワンちゃんに起こった失神が、ストレスからくる
ものなのか、他に原因となる疾患があるのかにつきましては、
お話だけでは判断が難しいところになります。
かかりつけの先生にも今回のトリミングでの出来事についてお話しいただき、
必要に応じて検査などお受けいただく事をおすすめいたします。

今後のシャンプーについてですが、お話を伺う限りかなりストレスがかかって
いるご様子ですので、できるだけ不安を与えないように工夫していただく事が
重要です。
ペットショップなどは他のワンちゃんや沢山の人がいる環境であり、
緊張しやすいワンちゃんはこれだけでストレスを感じてしまいます。
さらにシャンプーやドライヤー、爪切りなどを行いますので、
さらにストレスを感じるでしょう。
もし可能であれば、シャンプーの際、飼い主様に付き添っていただき、
見守ってあげれば、ワンちゃんも少し安心するのではないかと思います。
ただし、飼い主様が「大丈夫かしら」と不安な様子でいらっしゃると、
心配そうな飼い主様の表情をみてワンちゃんが余計に緊張してしまうことも
あります。そのため、いつもと変わらない、穏やかな、くう様の笑顔で、
安心と自信をワンちゃんに与えていただくことも大切でしょう。
あるいは、今までとまったく違うトリミングサロンを見つけていただくのも
一つの方法かもしれません。もしご近所で評判のよいトリミングサロンが
あれば、最初はトリミングをなさるのではなく、散歩の途中などに立ち寄って
みて、トリマーさんと遊んでもらうなどして、好きな所になるようにします。
馴染みの好きな所になってきたら、その後ワンちゃんの様子をみながら
トリミングをなさるというのもよろしいかもしれません。トリミングが終わって
戻ってきたときは、明るい笑顔で褒めていただければと思います。
その他としては、失神の原因がわかるまでは、動物病院でトリミングや
シャンプーをしてもらう事も方法のうちの一つでしょう。
動物病院でトリミングをしてもらえば、万が一、状態が急変した場合にも、
早急に対処していただけます。
なお、動物病院でトリミングを実施していない場合でも、爪切りや肛門腺絞り
などは行っていただけると思います。
2月中旬に膝関節の手術を受けられてからは、爪切りでさえ怒ってしまうと
いう事ですので、爪切りなど、少しストレスがかかりやすいものは
病院の先生にお願いしても良いかもしれません。

くう様のご通院されている動物病院では、トリミングなどは行って
いらっしゃるでしょうか。よろしければ、今回のシャンプー時の失神を
お伝えいただいた際に、今後のシャンプーや爪切りについてもご相談して
いただけたらと思います。

なおアニコムでは、お電話でのしつけ・健康相談サービスも行っておりますので、
お気軽にご利用ください。
お電話番号は、あんしんサービスセンター 0800-888-8256です。
平日9:30〜17:30 / 土日祝9:30〜15:30
土日祝日は予約のみ、実際のご相談は翌営業日以降となります。
なお、日・祝日および年末年始はお休みさせていただきます。

季節の変わり目でございます。
どうぞくう様もお体をご自愛いただき、ワンちゃんと素敵な春を
お過ごしください。今後ともアニコムをどうぞよろしくお願い申し上げます。