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かみぐせについて

投稿者:みんちゃん

投稿日:2016/07/18(Mon) 14:34

No.4445

お世話になっております
デュークの母です
もうすぐ9ヵ月になるビーグルを飼っています
しつけの方法について教えて頂きたくご連絡させて頂きました

噛みぐせが急にひどくなってきて困っています
噛むタイミングは3つにわけられるように感じています
1.完全に寝ぼけている→この時は側にたまたまいる人の手などをおもいっきり噛むのでかなり危ないです
2.遊びの延長→この時は興奮していくうちについ噛んでしまう感じです
3.甘がみの延長?→これは本人的には小さい頃の甘がみの延長のつもりなのでは…と、感じますがすでに9ヵ月にもなるので甘がみでは済まされない強さというか痛さです

どれも困っていますが特に3はなるべく早い段階で止めさせたいと思っています
よろしくお願いいたします

Re: かみぐせについて

- 愛玩動物飼養管理士 三留

2016/07/20(Wed) 15:38

No.4446

みんちゃん 様

梅雨明けのニュースを耳にする頃ですが、
みんちゃん様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。
この度はご相談いただきまして誠にありがとうございます。
早速ご案内させていただきますが、一般的なご案内となりますこと、
何とぞご了承ください。

もうすぐ9ヶ月になるデュークちゃんの噛み癖がひどくなってきてお困り
とのことですね。
月齢的には永久歯も生えそろい、そろそろむず痒さもおさまってきた頃ですが、
一方で、これまでの経験から学習したことをもとにさまざまな行動を
自分で選ぶようになると言われる時期でもございます。

ワンちゃんは、「自分がした行動の前後にどのようなことがあったか」ということ
をもとに、行動を選択するようになります。
ワンちゃんがした行動の後に嬉しいことがあれば、その行動が重要になり、
ワンちゃんは、よりその行動を繰り返しするようになります。

したがいまして、ワンちゃんが噛んだあとに、「構ってもらった」、「面白い」、
「楽しい」と感じる行動をご家族の皆様がなさらないことが重要でしょう。
例えば、叱っているつもりでも、声のトーンが高くて大きかったりすると、
ワンちゃんからみると、「楽しい」、「余計に興奮する」という状態になっていることも
よくみられます。
また、ワンちゃんに「今やっていることがいけない」ということを的確に教える
ためには、ワンちゃんが噛んだその瞬間に叱ることも重要です。
その場で、低く落ち着いた声のトーンで、毅然と叱るようにしましょう。
また、「いけない」、「ダメ」など、ご家族様の間で叱る時の言葉を決めていただくと
ワンちゃんに伝わりやすくなるでしょう。

さて、デュークちゃんが噛む時の状況は大きく3つに分けられるのですね。

1. 完全に寝ぼけている時
デュークちゃんが夢の中でみている出来事との関係もあるかもしれませんし、
寝ている時というのはワンちゃんにとっても無防備な状態ですので、
どうしても自分を守るために攻撃的になっているということもあるかもしれません。

睡眠時以外にも、食事中などもワンちゃんにとって無防備な状態といえるので、
食事中なども邪魔をすると激しく怒るワンちゃんもみられます。
「困った状況を作らない」ということも大切なことですので、デュークちゃんの睡眠中は
「なるべく近寄らずにそっとしておく」ということも大切なことかもしれません。

デュークちゃんがいつも眠る場所は決まっているのでしょうか。
お気に入りのクレートやキャリーバッグなどがあれば、リビングにいつも置いておき、
「休みたいときは安全で安心な場所に入る」という習慣を付けるようにすることも
よろしいでしょう。

2. 遊びの延長
特に若いワンちゃんではよくみられます。
遊びたくて噛んでいるのですが、「飼い主様の手に歯が当たったら、遊びが終わり」
というようにしてしまってはいかがでしょうか。
飼い主様はその場を離れてしまい、「噛んだら楽しいことが終わってしまった」
ということを繰り返し経験させます。
一方で、遊ぶのは噛んでいない時、噛まないでいた時に楽しく遊んであげましょう。

「噛んだらケージなどに入れる」という方も多いのですが、ワンちゃんにとって
安心で安全な場所であるケージなどを、叱る時に利用することで、次第に
入りたがらなくなることも中にはみられます。

このようなことを考え併せますと、遊ぶスペースには口に入れて困るものを
置かないようにしていただいた上で、噛んだらご家族の皆様が廊下や隣の部屋など
に姿を消して、「噛むと遊べると思ったのに、遊べなくなってしまった」という状況を
作っていただくのもよろしいかもしれません。

また、いつも決まった状況の後に噛むということはありますでしょうか。
例えば、サークルから出た後や、大はしゃぎで部屋を走りまわった後に、
「ちょっかいを出してくるように、みんちゃん様の手を噛む」というのであれば、
「これから噛みにくるな」という段階でオモチャなどを噛ませるように誘導して
いただいてはいかがでしょうか。
その後は引き続き楽しく遊んであげてください。

ただし、噛んだ後に気をひこうとオモチャを見せると、「噛めばオモチャがもられる」と
なってしまうので、噛む前の段階でオモチャをみせることが重要です。

3. 甘噛みの延長
同じように、「噛んだら良いことがなくなった」という状況を作ること、また噛んだ瞬間に、
低く落ち着いた声のトーンで叱る、ということを根気強く続けることが重要でしょう。

デュークちゃんくらいの月齢は、だんだん縄張り意識も強くなり、自分の力を示したい、
という欲求も出てくるころかもしれませんが、「噛んだら強くなったような気持ちになれた」と感じることのないようにすることも大切です。
たとえば、噛んだ時に、ママが怖そうに手を引っ込めた、などというような状況では、
ワンちゃんを得意な気持ちにさせてしまうかもしれません。
噛んだ後に叱るときには堂々と毅然とした表情でいらっしゃることも必要でしょう。

一方で、ワンちゃんから見て、人の手を大きく怖く感じてしまうことがございます。
例えば、ワンちゃんが噛んだ時に叱ろうと、ご家族様がワンちゃんの口を
手で押さえたりなさることで、次第に、人の手が怖くなり、自分を守ろうと
思わず噛もうとすることもみられます。

また、ワンちゃんは、自分を守りたいので、頭を触られることを嫌がるのが普通です。
頭の上から手を持っていくと、怖がりますし、後ろから急に近づくことも怖がりますので、
日頃から、人の手が怖いという経験をさせないように注意をしましょう。

お散歩などで「可愛いですね。撫ぜてもいいですか。」と人が近づいてきた時は、
デュークちゃんに一言声をかけたり、相手の方にしゃがんでいただいたり、
手の匂いを確認させてあげるなどして、頭の上や後ろから急に手を出さないように
注意をしてあげましょう。

みんちゃん様に挙げていただいた、デュークちゃんが噛む時の状況には
ございませんが、ブラッシングや歯磨きなど、さまざまなお世話を
「嫌だから、止めて欲しくて噛む」という行動もよくみられます。
そのような時には、噛んだ瞬間に、飼い主様は「いけない」など一言おっしゃって、
後は「平然と余裕の笑顔でブラッシングを続ける」というように、
「噛んでも嫌なことは止めてもらえない」という状況を作るとよろしいでしょう。

さて、デュークちゃんは、お散歩には慣れてきましたでしょうか。
子犬ちゃんの時期は特にエネルギーが有り余っていて、見ているだけで
目が回りそうな時期です。
特にビーグルちゃんは人の狩猟を手伝ってきた優れたワンちゃんですので、
エネルギーを上手に発散させていただくためにも、お散歩を上手に利用いただくことは
重要でしょう。
暑い季節ですので大変ですが、水分摂取などに留意をいただき、早朝などの時間帯
に十分にお散歩をしていただければと思います。

また、デュークちゃんに、「落ち着いたら良いことがあった」、「みんちゃん様の言う
事を聞いたら良いことがあった」という経験をさせていただくため、お食事の時、
好きな遊びをする前など、さまざまな日常生活の場面で、「おすわり」などの
指示を上手にご利用なさるとよろしいでしょう。

焦らず、ゆっくりと、毎日を過ごしていらっしゃるうちに、
だんだん成長していき、行動も変わってきますので、
ゆったりと見守っていただければと思います。

なお、アニコムでは下記の受付時間で、ご契約者様からのお電話での
健康相談、しつけ相談サービスを承っておりますので、ぜひご利用ください。
お電話番号は、あんしんサービスセンター 
0800-888-8256です。
平日9:30〜17:30 / 土日・祝日9:30〜15:30 (年末年始を除く)
土日・祝日は予約のみ、実際のご相談は翌営業日以降となります。

デュークちゃんのお健やかなご成長を心からお祈りしております。
今後ともアニコムをどうぞよろしくお願い申し上げます。



犬の湿疹について

投稿者:マメツブ母

投稿日:2016/07/14(Thu) 08:50

No.4441

マメとツブの母でございます。 
お世話になっております。
湿疹についてのご相談です。

柴犬メス三歳・11キロ、柴犬メス一歳・8.5キロ、を二頭飼いしています。
冬もそうですが特に夏の季節になると、湿疹が全体的に出来て(お腹や背中に赤いブツブツ、白いニキビみたいなもの、フケのようなもの)そのたびにかかりつけ動物病院で診察→抗生物質を服薬すると綺麗に治るのですが、しばらくするとまた出現します。
その繰り返しに悩んでおります。

両犬とも体をカキカキしたり、痒い尻尾の部分などをカミカミしています。
今のところダニは発見しておりません。
入浴は週一回、低刺激の専用シャンプーを使用しています。

(1)原因は何か?
(2)根本的に治すにはどうしたらいいか?
(3)生活で気をつけること等はあるか?  

先生のお知恵を拝借したいと思いコメントさせていただいてる次第です。
どうか、ご教示いただけたら幸いです。

Re: 犬の湿疹について

- 獣医師 霍田

2016/07/15(Fri) 11:08

No.4444

マメツブ母 様

涼しげな風鈴の音を耳にする季節となりましたが、
マメツブ母様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。
この度はご相談を頂きまして、誠にありがとうございます。
ワンちゃんたちのくり返す皮膚疾患についてのお悩みなのですね。

お問合せについてご案内いたしますが、実際のご様子を拝見して
おりませんので、一般的なご案内となりますことを何卒ご了承ください。
ワンちゃんたちは、特に夏に湿疹が見られ、抗生物質の投薬で改善し、
その後再発をくりかえしているのですね。痒みの症状があり、
現在のところはダニは認められず、週一回の低刺激シャンプーをされて
いるとのことですね。

一般的にワンちゃんが痒みの症状を訴えている場合、そのほとんどは
次のような原因であると考えられます。
・外部寄生虫感染(ノミ、疥癬、毛包虫 (ニキビダニ)など)
・細菌感染・真菌感染(マラセチア、皮膚糸状菌)
・アレルギー性皮膚炎(食餌性、接触性など)
・アトピー性皮膚炎

その他には、皮膚の乾燥が原因の場合や、着せている洋服や首輪・胴輪、
敷物やベッドの素材が合わない、シャンプーの問題(シャンプーが
合わない、こすることで皮膚が傷つく、シャンプーの洗い残し、
お湯の温度が高すぎる)気温や紫外線の刺激など様々です。
皮膚病は診断が難しい分野ですので、原因の解明にはたくさんの検査や
治療のための根気が必要です。
的確な治療を行うためには、まずは適切な検査を行い、何が原因となって
いるのかを解明する必要があります。
診断方法としては、一般的に次のようなものがあげられます。

1.外部寄生虫の検査
皮膚の視診や皮膚掻爬(そうは)検査(病変部の皮膚を掻き取り、
中に潜む寄生虫を診断するための検査)により寄生虫を検出します。
しかしながら、実際には寄生虫感染があるにも関わらず、複数回の検査を
行っても寄生虫が検出されないことも多いとされています。
実際に寄生虫が見つからなくても、疑いがある場合にはノミの駆除や
寄生虫を除去するための治療(診断的治療)を行うこともあります。

※原因を特定できない場合、推測しながら治療を行い、治療の効果等
の経過を観察しながら診断をすることを診断的治療といいます。

2.細菌・真菌の検査
皮膚のスタンプ検査(病変部にスライドグラスを押しつけ皮膚表面の
分泌物や細胞、微生物などを採取し、染色して顕微鏡でみる検査)、
培養検査などを行い、原因となりうる細菌や真菌を検出します。
抗生物質や抗真菌剤を一定期間投与し、治療に対する反応を確認して
これらの感染の有無を評価する場合もあります。

3.アレルギーの検査
アレルギー症状を起こす特定の原因物質(アレルゲン)や食物アレルギーを
調べるために、アレルゲン特異的IgEを調べる検査、リンパ球反応検査などを行います。

4.皮膚生検
皮膚生検とは、皮膚の組織を一部採取して行う病理検査のことです。
自己免疫性疾患などが疑われる場合に実施します。

アレルギーとは、アレルゲン(アレルギーを引き起こす原因となる物質)
に対して体内の免疫機構が過剰に反応して、体に有害な作用が起こる
状態のことを言います。
ワンちゃんのアレルギーで多い原因物質としては、食物、ハウスダスト、
花粉、ノミなどがあり、原因を特定するために、血液検査、パッチテスト、
皮内反応などの様々な検査を行うことがあります。
症状として多いのは皮膚症状で、特に皮膚の柔らかい部分や粘膜との境界
に近い部分の痒みや発赤、湿疹などがよく見られます。
また、アレルギーが原因で目に痒みや充血をおこし、目やにが多くでる
こともあります。食事が原因のアレルギーでは皮膚症状と同時に外耳炎や、
嘔吐、下痢などの消化器症状をひき起こす場合もございます。

治療にはアレルゲンを除去することが必要となります。
アトピー性皮膚炎※の場合は、環境中のハウスダスト、花粉、樹木や雑草
などのアレルゲンにも反応して症状を起こすとされます。
環境中のアレルゲンを全て除去することは困難なため、皮膚炎の症状を
抑えるためにステロイド剤や抗ヒスタミン剤、免疫抑制剤などの投与が
必要となることが多いです。
※アトピー性皮膚炎は、環境中に存在するさまざまな物質に免疫系が
過剰反応を示し、皮膚の炎症と痒みの症状を引き起こすもので、
遺伝が関与していると考えられています。

食物アレルギーの場合には、アレルゲンとなっている食材を含まない
除去食やアレルゲンとなりにくい加水分解タンパク質(ある程度小さく
分解したタンパク質)で作られた食事に変更することで、症状の改善が
認められる可能性もあります。

また、皮膚疾患は原因が1つではなく、複数の要因が重なって起こる
ことも多いと言われています。
例えば食物アレルギーがあり、さらにアトピー体質を併せ持っている場合
には、食物アレルギーの食餌療法を行っても症状が完全には治まらない
こともあります。アトピー体質のワンちゃんは、皮膚のバリア機能が弱く、
刺激物質や細菌などの微生物、アレルゲンなどが皮膚に侵入しやすい
状態になっているとされます。
例えばシンプルに細菌感染のみであれば、適切な抗生物質の使用で改善
が期待できますが、このようにアレルギーの疑いがある場合、治療を
始めても必ずしも即完治というわけではありません。
原因によっては根治が難しいものがあるため、薬や食事、サプリメント
やシャンプーなどを併用しながら、ある程度良好なところで維持し、
病気と上手に付き合っていく必要があります。

ワンちゃんたちの湿疹は、抗生物質を飲むと改善するけれども、
しばらくするとまた出現するということを繰り返しているのですね。
湿疹の原因につきましては、抗生物質で効果がみられるとのことです
ので、ワンちゃんたちの皮膚炎には細菌感染が関与していると
考えられますが、その他の要因については申し訳ないのですが明言
できません。
しばらくするとまた再発するということから、何らかの原因により、
皮膚が細菌感染を起こしやすい状態になっているのかもしれません。
また、ワンちゃんたちが体をかいたり噛んだりすることで、皮膚の
バリア機能が弱まり、皮膚が細菌感染などを起こしやすい状態になる
可能性もあります。
原因が何かを解明するためには、必要な検査を適切に行い、可能性のある
原因を1つずつ除外していくことが必要です。
その他にも、年齢的にも可能性は低いですが、甲状腺機能低下症や
副腎皮質機能亢進症などの内分泌疾患や、内臓の疾患が皮膚の状態に
影響を及ぼしていることもあります。
原因解明のためには、ワンちゃんたちの全体的な健康状態を診察し
いただき、湿疹の発現に関わるものがないか検査が必要かと思います。

皮膚疾患を繰り返し、痒みのある状態はワンちゃんたちにとっても、
見守るご家族様にとっても辛い状態だと思います。
皮膚疾患をくり返す何らかの原因がないか、主治医の先生と
よくご相談いただければと思います。
その上で、必要に応じて詳しい検査を行っていただくとよいでしょう。

また、一度皮膚疾患を専門にしている動物病院さんで、
セカンドオピニオンを求めてみるのも1つの方法だと思います。

なお、一般的なご案内とはなりますが、
以下に皮膚の弱いワンちゃんのお家で気をつけていただきたいことを
ご案内いたしますので、ご参考にしていただければ幸いです。

【シャンプーの仕方】
シャンプーは刺激が少なく、ワンちゃんの皮膚の状態(乾燥、脂症、
感染など)に合ったものを選びます。先生から処方されたシャンプーを
使用されることが望ましいですが、皮膚の状況によっては都度適切な
シャンプーが変わる場合もありますので、主治医の先生にご相談
いただければと思います。

まずは優しくブラッシングを行います。
シャンプーの際、お湯の温度は、高すぎると痒みが増し、皮膚に刺激に
なりますので、25〜30度くらいがよいといわれています。
冬場はかなり冷たく感じると思いますので、ワンちゃんの様子をみながら、
無理のない程度でぬるめのお湯を使って下さい。

ワンちゃんの皮膚の厚さは人間の皮膚の5分の1程度といわれています。
シャンプーを直接皮膚につけてごしごし洗うと、簡単に傷ついてしまい、
痒みの原因となることもあります。
あらかじめシャンプーをぬるま湯で泡立てておき、皮膚を優しく包むように
洗い、できればしばらくそのままにして、シャンプーの成分を浸透させます。
そのあとシャンプーが残らないように、ぬるめのお湯で十分洗い流して下さい。
シャンプーが残ると刺激になって皮膚に悪影響が出ることがあります。
タオルドライする時も皮膚を擦らないように優しく水気をとるようにし、
ドライヤーの温度にも注意しましょう。熱風によって皮膚の痒みが増すこともあります。皮膚にあまり近づけないようにするか、冷風を利用しましょう。
シャンプー後に痒みがひどくなる場合には、シャンプーが合わなかったり、
シャンプーの頻度の見直しが必要な場合もありますので、かかりつけの先生とご相談下さい。

【乾燥・湿度に注意】
エアコンなど室内の乾燥に伴ってワンちゃんの皮膚も乾燥しがちになります。
皮膚は乾燥すると少しの刺激にも敏感になり、痒みの症状がひどくなります。
乾燥している様子があれば、保湿効果の高いシャンプーを使用したり、
保湿剤を使用するとよいでしょう。
ワンちゃん用の保湿剤にはスプレータイプのものや、スポットオンタイプ
の物などいろいろありますので、かかりつけの先生に相談されてみては
いかかでしょうか。
雨などに濡れた後や、シャンプー後に十分に乾かせないなどの場合は、
皮膚が細菌感染を起こしやすい状況になります。それが原因で膿皮症など
の皮膚疾患を起こす可能性もあるので、しっかり乾かすようご注意
いただければと思います。

【丈夫な皮膚をつくる】
皮膚が弱くトラブルを起こしやすいワンちゃんの場合、
皮膚のバリア機構が不十分で、刺激を受けやすい状態になっていることが
あります。バリア機構が弱いと、細菌などの微生物や環境中のアレルゲン
が容易に皮膚に侵入し、トラブルの原因となります。
必須脂肪酸(オメガ3、オメガ6)は皮膚のバリア機構を改善し、
皮膚の炎症を軽減する働きがあるとされます。
刺激に負けない丈夫な皮膚をつくるために、そのような成分の配合された
サプリメントを利用することもあります。
また、シャンプー剤や保湿剤にはそのような成分が配合されているものも
あります。

早く良くなられますことをお祈りいたしております。
お大事になさってください。
梅雨も終わりかけ、暑い夏が近づいておりますが、マメツブ母様も
どうぞお体大切にお過ごし下さい。

なお、アニコムでは下記の受付時間で、ご契約者様からのお電話での健康相談、しつけ相談サービスを承っておりますので、ぜひご利用ください。
お電話番号は、あんしんサービスセンター 
0800-888-8256です。
平日9:30〜17:30 / 土日・祝日9:30〜15:30 (年末年始を除く)
土日・祝日は予約のみ、実際のご相談は翌営業日以降となります。

今後とも、アニコムをよろしくお願い申し上げます。



犬の体重変化について

投稿者:koku

投稿日:2016/07/12(Tue) 23:06

No.4440

いつもお世話になっております
犬の体重についてききたいことがあります。
先日、精巣腫瘍の疑いがあり、去勢手術をおこない。先生から体重が増えやすくなることは聞いているのですが、一日で体重が大幅に重く感じることはあるのでしょうか?

取り除いた精巣腫瘍が悪性で転移をしていて腹水がたまっているのでしょうか?

もしそうであれば余命はどのくらいになるのでしょうか?

去勢手術をして約1か月がたちます。

せっかく長生きしてほしいので、大切なものを取る決断をしたのに、もしそうであればショックです。
散歩も特に嫌がることもないですし、食欲も変わりません。
おしっこもうんちにも以上はありません。
手術をして、椎間板ヘルニアのため、2〜3か月運動制限はしていました。

どのような対応をすればいいのか教えてください。様子を見てもいいものでしょうか?宜しくお願いいたします。

Re: 犬の体重変化について

- 獣医師 霍田

2016/07/14(Thu) 11:41

No.4443

koku 様

暑さが日ごとに増してまいりますが、koku様におかれましては
いかがお過ごしでしょうか。
こちらこそいつもお世話になっております。
また、この度はご相談を頂きまして、誠にありがとうございます。
早速、お問合せについてご案内いたしますが、実際のご様子を拝見して
いないため、一般的なご案内となりますことをご了承ください。

koku様のワンちゃんが精巣腫瘍の疑いのため、約1ヶ月前に去勢手術を行い、
その際、先生から体重が増えやすくなるというお話があったのですね。

ワンちゃんの状態や食事の状況などによっても異なりますが、
一日で体重が増減する可能性はございますので、感覚的なものもあるかと
思いますが、重く感じられることもあるかもしれません。
koku様は精巣腫瘍の転移や腹水などを心配されていらっしゃるのですね。
ワンちゃんの精巣腫瘍は、セルトリ細胞腫、精上皮腫(セミノーマ)、
間質細胞腫(ライディッヒ細胞腫)の3種類に大別されます。
セルトリ細胞腫は悪性腫瘍で転移する場合もありますが、転移の可能性は低いと
されており、精巣腫瘍の多くは良性腫瘍であると言われています。

腫瘍が転移することが原因となり腹水がたまるということも、
考えられないことではありませんが、通常は転移により腹水が貯留すると
食欲や元気の低下をはじめ、お腹が膨らむ、嘔吐、運動を嫌うなど様々な症状が
出てきます。

koku様のワンちゃんは、食欲や元気にも変わりなく、目立った様子の変化も
ないようですので、おそらく現状では、腹水がたまって体重が増えている
可能性は低いと思います。

かかりつけの先生からもお話があったかと思いますが、一般的に
どのワンちゃんも去勢手術後は、代謝エネルギー量が減るために太りやすくなると
されています。
そのため、今までと同じ生活をして、手術前と同じフードを同量与えていた場合には、
体重が増えやすくなる傾向にあります。
体重が増えるとあまり動かなくなるワンちゃんもいるため、
その場合は摂取カロリーと消費カロリーのバランスの不均衡により、
さらに肥満になってしまう恐れがあります。

koku様のワンちゃんは、椎間板ヘルニアのため、2,3ヶ月の運動制限をされたのですね。
運動制限をすると通常は消費カロリーが減るので、いつもと同じ量のフードをあげると
体重が増える可能性があります。

この度は精巣腫瘍の疑いがあり手術をなさったとのことですので、術後の経過を
ご心配なさるのはごもっともでございます。
しかしながら、食欲や元気も変わらず、お散歩や排泄も問題ないとのことですので、
特に変化がなければ、体重管理をおこないながら様子をみても良いかと思います。
適切な体重を維持するためには、手術後に体重の変化をチェックしながら
食事の量を調節していただくことが大切です。
今後につきましては、できれば週に1度はワンちゃんの体重を測って、
増減のチェックをしていただくことが望ましいでしょう。
場合によっては、去勢手術後のワンちゃん用のフードや、カロリーに配慮したフードに
変更することが望ましいこともあります。
また、適度な運動を続けることで肥満のリスクが軽減できるといわれています。
椎間板ヘルニアをお持ちとのことですので、無理のない範囲でお散歩や適度な
運動をするようにしていただくことは重要です。
状況に応じてフードや給与量を調整しても、体重の増加が続く場合には
何らかの疾患の可能性もございますし、フードを再検討する必要もあるかもしれません。

また、手術して約1ヶ月が経過したとのことですので、念のため健康診断をかねて
ご通院いただき、ワンちゃんの全身の状態を診ていただくとさらに安心です。
ワンちゃんにほとんど負担のない超音波検査で、腹水の有無も確認していただけ
ますので、かかりつけの先生にお話しになってみてはいかがでしょうか。
ご通院の際には、koku様のワンちゃんの適正体重を先生に確認していただき、
フードの種類や給与量についてもご相談いただくとよいでしょう。

なお、アニコムでは下記の受付時間で、ご契約者様からのお電話での健康相談、
しつけ相談のサービスを承っております。気がかりなことがおありの際には、
ぜひご利用くださいませ。
お電話番号は、あんしんサービスセンター 0800-888-8256 です。
平日9:30〜17:30 / 土日・祝日9:30〜15:30 (年末年始を除く)
土日・祝日は予約のみ、実際のご相談は翌営業日以降となります。

体調管理が難しい時期ですが、どうぞご自愛ください。
今後とも、アニコムをどうぞ宜しくお願い申し上げます。



お散歩

投稿者:ゆばさま

投稿日:2016/07/12(Tue) 09:57

No.4438

10歳の柴犬 雄です。
昨年より左後ろ足の調子が悪くなりMRI、CTと2次医療機関で検査して頂きましたが原因がわからず、とりあえずの痛み止めを処方してもらうような事が半年位の間隔で2回ありました。少しずつ歩くのを嫌がり始めて跛行状態になり左足を完全にあげてスキップするようになります。でも排泄は完全に外、それも家からかなり離れないとしないのでそんな状態でもお散歩はどんどん遠くまで行きたがります。排泄後はいきなり歩くのが鈍くなり休み休み帰ってきます。そうしているうちにひと月ほどでほとんど突然のように治ります。ところが今回は前回から約3ヶ月でまたなり始めました。ただでさえ雨の日のお散歩は足が濡れるのが嫌で家からでたがらず、やっと歩き始めると今度は逆に晴れの日同様遠くまで行きたがります。雨の日はそれでなくても大変なのに(車やバイクに飛びかかろうとします。その時だけは痛くないかのようにピョンピョン跳ねて)ちゃんと歩けない今日は全く行きたがりません。
このままでは排泄ができないのですが、行きたがるまで待っていても大丈夫でしょうか?

Re: お散歩

- 愛玩動物飼養管理士 三留

2016/07/14(Thu) 09:11

No.4442

ゆばさま 様

蒸し暑い日が続きますが、ゆばさま様におかれましては
いかがお過ごしでしょうか。
この度はご相談をいただきまして、誠にありがとうございます。
早速ご案内させていただきますが、実際の様子を拝見
しておりませんので、一般的なご案内となりますことをご了承ください。

10歳のゆばさま様の柴犬ちゃんは昨年から左後足の調子が悪く、
「検査をなさったものの、原因が分からない」ということが、半年ほどの間隔で
2回あったとのことですね。
また、歩くのを嫌がって歩かなくなったり、左後ろ足を挙上したりするのですね。
ゆばさま様の柴犬ちゃんもそろそろシニアと呼ばれる年齢を迎え、関節や靭帯
などのさまざまなところに違和感があったり、痛みを感じることが多くなる頃です
ので、歩くことが辛かったり、躊躇することがあるのかもしれません。

かかりつけの獣医師さんでは、柴犬ちゃんの体調についてどのように
おっしゃっているのでしょうか。
一度、「関節や筋肉、靭帯には問題がないから、痛がる素振りをみせても普通に
歩かせても良いのか」、「痛みの原因は不明だが、確かに問題があるようだから、
歩きたがらないときには歩かせないほうがよいのか」などを、「痛がったときの
対処法」と併せてご確認いただくとよろしいでしょう。

もし、「歩かせないほうがよい」というご診断であれば、柴犬ちゃんの排泄ポイント
がゆばさま様のお宅から離れたところのようですので、
歩きたがらないときにはその場所の近くまで抱っこや車などでお連れになられ、
排泄をさせてあげてはいかがでしょうか。
また、今後のこともありますので、お宅の近くでのお散歩時間を増やしながら、
ご近所でも排泄したがる場所を作るようにしていただいたり、
大変ではございますが、お家の中でも排泄できるように促してあげることも
よろしいかもしれません。
ただ、一度外でしか排泄をしなくなったワンちゃんに家の中での排泄を促すこと
はかなり難しく、特に柴犬ちゃんは頑固に外でしたがる子が多いので、
ダメでもともと、というくらいのお気持ちで、玄関先や廊下などにトイレを用意して
いただき、散歩にいらっしゃる前に一度トイレに誘導して、偶然でもできたら褒めて
いただくことも一つの方法でしょう。

「問題がないので、普通に歩かせてもよい」という先生のお見立てであれば、
「嫌がれば止めてもらえる」ということにならないようにするためにも、
柴犬ちゃんの都合ではなく、ゆばさま様のご都合のよろしいタイミングで
お散歩にいく習慣を続けることが望ましいでしょう。
もちろん、「お散歩には楽しいことがたくさん待っている」ということを感じさせて
いただき、上手に歩いているときには褒める、ということも重要でしょう。

ワンちゃんには「今、痛い」というときや、興味や興奮から思わず痛みがあることを
忘れて夢中になり、後から痛みを感じてしまうこともあるかもしれません。
また、痛みを感じていないときにも、「このようなときに痛みを感じた」という経験を
覚えていて、もう痛みがない状態であっても、いつもと違う行動をする可能性も
あります。
また、ワンちゃんは自分の行動の前後にどのようなことがあったのか、たいへん
良く覚えており、その経験をもとにみずからの行動を選択しようとしますので、
例えば、ワンちゃんが足に違和感があり挙上したときに、ご家族様が心配そうに
声をかけてくれた、というような経験があって、注目して欲しいとき、
あるいはもう歩きたくないときに足を挙げるという可能性もあるかもしれません。

ゆばさま様からお伺いしたご様子からは、ワンちゃんの実際のご様子が分かり
かねますが、痛いときには歩かせないことがポイントであると同時に、
「嫌がれば止めてもらえる」ということを教えないためには、嫌がったときも
不安そうな表情で柴犬ちゃんをご覧になったりせず、いつもとかわらぬ落ち着いた
表情で、お散歩を短い距離できりあげる、というようになさることも一つのポイント
かもしれません。
柴犬ちゃんに、「守られているから安心」と感じさせてあげるためにも、
極力、ワンちゃんのペースではなく、ゆばさま様やご家族様のペースで生活が
回っていることを伝えることは大切なことだといえるでしょう。

お散歩は群れの移動ともいえ、ワンちゃんと飼い主様との関係を構築し続けて
いくためにもたいへん重要です。率いる方がゆばさま様、柴犬ちゃんは
率いられる立場、という雰囲気を作るためには、車道に出るときには「待て」
などと声をしっかりとおかけいただくなど、適切な指示をなさることや、
なるべくゆばさま様が先に玄関を出たり先をお歩きになることも大切でしょう。
お散歩以外のときでも、食事のときなどにオスワリ、と指示をしていただくことで
「ゆばさま様の指示にしたがったら、良いことがあった」、「オスワリをして
落ち着いたらよいことがあった」という経験を根気強くさせていただくことも
重要でしょう。

柴犬ちゃんは、バイクや車に飛びかかろうとするとのこと、ワンちゃんは走り
去るものを追おうとする習性がありますので、バイクや自転車、車などを夢中で
追おうとしたり、飛びかかろうとすることがよくみられます。
夢中に興奮した状態になると、ワンちゃんを落ち着かせることは至難の業
ですので、向かおうとした瞬間に、低くて怖い声でお叱りになってもよろしいでしょう。
また、この近辺には車が多い、いつもバイクが行き来する、というような場所
では、リードをなるべく短めにお持ちいただくとよろしいでしょう。
飛びついていくことが習慣になっているのであれば、飛びつかないように
制止することはなかなか難しいと思いますが、柴犬ちゃんがバイクを目にした
瞬間、柴犬ちゃんが飛びつこうという行動を起こす前に、「オスワリ」とおっしゃって
落ち着かせてからフードを一粒、あるいはオヤツを一つ与えて、バイクがきて、
オスワリをしたら、よいことがあった、というように流れを変えるのも一つの
方法でしょう。
オスワリをさせるのが難しいのであれば、向こうからバイクがきて、柴犬ちゃんが
興奮する前の段階で、すかさずフードを一粒、あるいはオヤツを一つを与えて
いただくことで、バイクと良いことを柴犬ちゃんの頭の中で結びつけていただく
のもよろしいでしょう。
柴犬ちゃんは男の子ですし、力がありますから、ゆばさま様におかれましては、
怪我などなさらないようにご注意いただければと思います。

今後、足の負担を減らし、良好な状態を保つためにご注意いただきたい点と
いたしましては、以下のようなものがあります。
1.体重を適正に保つ
肥満になると、関節はもちろん全身に負担をかけ、症状が悪化する可能性が
あります。体重管理のためには、摂取カロリーの管理はもちろん大事ですが、
筋肉量を落とさないようにする必要もあります。
身体の筋肉が落ちると、関節や背骨をしっかり支えることができず、
結果的に足腰に大きな負担がかかることになります。
また、筋肉量が減ると基礎代謝も低下してしまいます。

2.関節に負担のかかる運動はさける
階段の昇り降りやすべる床は足腰に負担がかかりますので、床には
すべらないタイプのマットを敷くとよろしいでしょう。

家の中で動かずにいた状態からいきなり動こうとしたとき、関節や靭帯や
筋肉が固まっていて上手く歩けないこともあるかもしれません。
今後、齢を重ねていったときに、柴犬ちゃんが立ち上がるのが辛そうなことが
ありましたら、滑りにくいマットなどを敷いてあげたり、タオルなどを利用して
腰のあたりを支えて、立つことを助けてあげるとよろしいでしょう。
また、お家の中やお庭などをゆっくり歩くなど、身体を慣らしてからお散歩に
でかけるとよいでしょう。
なお、これからの暑い季節のお散歩は適度な水分補給にも気をつけて
いただければと思います。

アニコムでは下記の受付時間で、ご契約者様からのお電話での健康相談、
しつけ相談サービスを承っておりますので、ぜひご利用くださいませ。
お電話番号は、あんしんサービスセンター 0800-888-8256 です。
平日9:30〜17:30 / 土日・祝日9:30〜15:30 (年末年始を除く)
土日・祝日は予約のみ、実際のご相談は翌営業日以降となります。

体調管理が難しい季節ですが、ゆばさま様におかれましては体調など
崩されませぬよう、ご自愛ください。
今後ともアニコムをどうぞよろしくお願いいたします。



体調不良について

投稿者:p−ママ

投稿日:2016/07/07(Thu) 10:04

No.4432

2匹のダックスフンドを飼っていますが、1匹が以前から早食い傾向なので通院の際に常備薬を頂いています。
5歳の子が昨日から嘔吐気味でガスターを飲ませて様子見をしていましたら、6歳の子が朝からメレンゲのよような胆汁を出してしまいました。

同時期になんて初めてなので、これは熱中症などの気候のせいなのでしょうか?
直後はそれぞれに1回食事を抜き、ふやかしたフードをコングに詰めてゆっくりと与えました。食欲もあり、元気なので、今はガスター錠とプロナミド錠を服用して様子見しております。

もし受診をするとしたら血液検査があるとおもいますが、空腹時採決は何時間ほど空ければよいのでしょうか?

Re: 体調不良について

- 獣医師 霍田

2016/07/11(Mon) 10:24

No.4437

p−ママ 様

この度はご相談頂きまして、誠にありがとうございます。
2頭のダックスフンドちゃんの嘔吐についてのご相談ですね。
お問合せについてご案内させて頂きますが、実際のご様子を拝見して
おりませんので、一般的なご案内となりますことを何卒ご了承ください。

5歳のワンちゃんが嘔吐のため、ガスターを飲ませて経過観察されていたところ、
6歳のワンちゃんも朝に嘔吐してしまったのですね。
ワンちゃんの嘔吐の原因として比較的多いものに、空腹時の胃酸過多による
嘔吐があります。
このタイプの嘔吐には、「朝食前や夕食前などの空腹時に見られる」、
「食欲は問題なくある」、「吐いた後も元気」といった特徴がございます。
この場合、吐いたものが黄色い泡のような液体であることが多く、
胃液に胆汁が混じったものと思われます。
p−ママ様の6歳のワンちゃんは、朝にメレンゲのようなものを嘔吐して
しまったのですね。食欲などの体調に変わりがないようであれば、
このような原因の嘔吐であることも考えられるかと思います。
ガスターは胃酸の分泌を抑えるお薬ですが、その他の対策としては、
空腹時間をなるべく短くするということがあげられます。
例えば「夕ごはんの時間をいつもよりも遅くする」あるいは「お休み前に
ほんの少量フードを与えてみる」等をなさるとよろしいかと思います。
胃腸の負担を減らすためには、1日の食事量は変えず、1回の給与量を減らし、
少量を小分けにしてあげることが望ましいとされます。
例として、1日60gのフードを与える場合、朝晩30gずつよりも、
朝昼晩20gずつ与える方が、消化器管に負担がかかりにくくなります。
空腹時間が長いことで胃酸過多となり、嘔吐をする場合には病気とはいえませんが、
嘔吐する際には強酸である胃酸を含む嘔吐物が食道を通過しますので、
食道の粘膜が傷ついて食道炎を起こすこともあります。
はじめは胃酸過多による嘔吐でも、繰り返すことで食道炎や胃炎などの
消化器疾患を引き起こし、今度はそれが原因で嘔吐することもあります。
場合によっては、お食事のタイミングや量の調節と並行して、胃酸の分泌を抑え
たり、消化器の働きを助けるようなお薬の使用や、食道炎や胃炎の治療が必要な
こともございます。

ワンちゃんが吐く原因は様々であり、他にもアレルギー、異物、不適切なフード、
食道や胃腸の閉塞・圧迫・炎症、細菌・ウイルス・寄生虫などの感染、腫瘍、
ストレスなどが考えられます。
暑い日が続いておりますので、おっしゃるような気温や湿度などのストレスを受け、
夏バテのような状態で、胃腸の機能が低下している可能性も考えられます。
一般的には年齢が上がるにつれて、気温などの環境ストレスに弱くなる傾向が
ありますので、十分ご注意をいただければと思います。

また嘔吐が見られた場合、おなかを休ませることが有効ですので、
p−ママ様がなさったように、1回食事をお休みしたり、場合によっては1日絶食に
近いような状態にすることもあります。
しかし、胃酸過多による嘔吐の場合には、逆効果になることもありますので
注意が必要です。

また、食事との相性が原因で嘔吐が見られることも考えられます。
食欲や元気はあるとのことですので、体重に変化がなく、その他の症状が
みられないのであれば、詳しい検査の前に、食事の変更をご検討いただいても
よろしいかもしれません。
嘔吐が何度もみられるのであれば、吐き止めの薬や胃腸の薬を使用しながら
食事変更をすると、ダックスフンドちゃんたちの負担が少ないと思います。
その場合、おなかに優しい消化のよい食事が望ましいため、
できれば動物病院でお取り扱いのある療法食に変更することが勧められます。
主治医の先生にお伝えいただければ、必要に応じてフードのサンプルをくださると
思いますので、お試しいただくとよいかと思います。
なお、食事を変更なさる際には、1週間ほどお時間をかけて、少しずつ新しいものに
切り替えると、おなかへの負担が少ないといわれています。

また、頻回に嘔吐する、食欲や元気がない、下痢をするなどの症状が見られる
ようでしたら、他の消化器疾患の初期症状である場合もございますので、
その際には再度かかりつけの先生とご相談いただき、より詳しい検査をご検討
いただいた方が安心です。

血液検査につきましては、検査する項目や、ワンちゃんの健康状態などによっても
絶食が必要か否かは異なります。
そのため、検査項目や絶食の必要性も含めて、事前にかかりつけの先生にご相談
いただくことをお勧めいたします。
一般的には、絶食が必要な検査については、検査の前日の夜に食事を済ませ、
翌日の朝の食事は抜いて行うことが多いかと思います。

なお、アニコムでは下記の受付時間で、ご契約者様からのお電話での健康相談、
しつけ相談サービスを承っておりますので、ぜひご利用ください。
お電話番号は、あんしんサービスセンター 
0800-888-8256です。
平日9:30〜17:30 / 土日・祝日9:30〜15:30 (年末年始を除く)
土日・祝日は予約のみ、実際のご相談は翌営業日以降となります。

気温も上がり、体調管理の難しい季節でございますが
p−ママ様もダックスフンドちゃんたちも、お体大切にお過ごしください。
今後とも、アニコムをよろしくお願い申し上げます。