有名人の保護猫活動がテレビ番組で放映されたり、テレビCMに登場したり…。猫はすっかり日常に溶け込んでいるように思えます。動画サイトやSNSでも大人気の猫。日常的に目にする猫は、見た目や体のサイズに大きな違いはないように見えますが、猫にもいろいろな品種があります。お気に入りの品種や毛色があるという猫好きさんも多いのではないでしょうか。そこで、アニコム損害保険株式会社が発表している猫の品種ランキングTOP20【2025年最新版】をもとに、代表的な猫の種類を20種一挙ご紹介します。品種ごとの歴史や特徴、性格など、それぞれの魅力もお伝えします。お気に入りの猫種がいる人も、いない人も必見です。
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猫の品種ランキング【2025年最新版】
アニコム損害保険株式会社が発表しているランキング(全年齢)は以下の通りです。
順位 | 品種 | 頭数 | 割合(%) |
1 | スコティッシュ・フォールド | 7,982 | 14.2% |
2 | 混血猫 | 6,259 | 11.2% |
3 | マンチカン | 5,989 | 10.7% |
4 | ラグドール | 5,175 | 9.2% |
5 | ミヌエット | 4,625 | 8.2% |
6 | サイベリアン | 4,129 | 7.4% |
7 | ブリティッシュ・ショートヘアー | 3,254 | 5.8% |
8 | アメリカン・ショートヘアー | 3,053 | 5.4% |
9 | ノルウェージャン・フォレスト・キャット | 2,990 | 5.3% |
10 | ラガマフィン | 1,767 | 3.1% |
11 | ベンガル | 1,579 | 2.8% |
12 | メイン・クーン | 1,480 | 2.6% |
13 | ロシアンブルー | 1,333 | 2.4% |
14 | エキゾチック・ショートヘアー- | 1,126 | 2.0% |
15 | ペルシャ(チンチラ) | 631 | 1.1% |
16 | アメリカン・カール | 534 | 1.0% |
17 | ペルシャ | 465 | 0.8% |
18 | ソマリ | 415 | 0.7% |
19 | エキゾチック | 373 | 0.7% |
20 | 日本猫 | 359 | 0.6% |
※2024年2月1日から2025年1月31日にアニコム損保の「どうぶつ健保」に新規契約した0歳の猫56,111頭の猫種を集計しており、各品種の頭数と全体に占める割合を示しています。
猫の品種って?
猫にも犬と同様に、品種を登録する猫種登録団体 というのがあります。たとえば「CFA 」(※1)や「TICA 」(※2)といった団体です。 この団体ごとに、猫の品種に対する考え方は異なります。団体によっては毎年、新しい品種が追加されているので、猫の品種数を断定的にいうことができないのが現状です。
※1 CFA:「THE CAT FANCIERS’ ASSOCIATION, INC.」の略称
※2 TICA:「The International Cat Association」の略称
第1位 スコティッシュ・フォールド
折れ耳が特徴的なスコティッシュ・フォールド。耳が折れる確率は30%程度といわれていて、立ち耳のタイプもいます。被毛に関しても、長毛と短毛の2タイプいます。
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第2位 混血猫
「混血猫」はその名の通り、2種類以上の猫同士から生まれた純血種以外の猫のことで、「純血種の猫同士をかけあわせて生まれた猫」と「もともと日本にいる猫から生まれた雑種猫」の2パターンがあります。後者の「雑種猫」は、一般社団法人 ペットフード協会「令和6年 全国犬猫飼育実態調査」 によると日本で飼育されている猫の75.0%を占めているとされています。
雑種猫はペットショップやブリーダーから迎えることは基本的にないため、野良猫や保護猫から飼い猫になることがほとんどです。雑種猫の数だけ出会いのストーリーがありそうです。
アニコムの「家庭どうぶつ白書2024」によると、混血猫の平均寿命は15.0歳で猫種の中で最も長く、猫全体の平均寿命14.5歳を上回っています。
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第3位 マンチカン
短い足が特徴的なマンチカン。足の長さは、大人になってもわずか10センチほどしかありません。でも実は、短い足だけでなく、長い足、中間の中足タイプの3タイプが存在しています。
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第4位 ラグドール

ラグドールは「ぬいぐるみ」という意味があり、抱っこされることが大好きでおっとりとした性格の子が多いといわれています。大型種ならではの特徴で、4年ほどかけてゆっくり成長します。ふわふわの長毛と薄いブルーの瞳を持っています。とても穏やかで、ちょっぴり鈍感な一面もあるといわれています。
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第5位 ミヌエット

ミヌエットは、猫の王様といわれるペルシャ系の猫(ペルシャ、チンチラペルシャ、ヒマラヤン、エキゾチックショートヘアー)と、マンチカンのハイブリッド。1990年代に誕生した新しい種類で、日本ではまだ珍しい猫です。以前は「ナポレオン」と呼ばれていましたが、2015年に名称が変更されミヌエットになりました。
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第6位 サイベリアン

サイベリアン=シベリアの意味で、その名の通りロシア原産の猫です。極寒のシベリアで育ってきただけあって、豊かな被毛が特徴的です。成長の速度が非常に遅く、成猫になるまでに5年もの歳月を要するとされています。
また、犬のような性格をしているといわれ、温和であることも特徴です。猫には珍しく、水を嫌がらない子が多いようです。
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第7位 ブリティッシュ・ショートヘアー
イギリスを代表する猫の種類、ブリティッシュ・ショートヘアー。不思議の国のアリスに登場するチェシャ猫のモデルとなった猫種です。落ち着いた性格に体もどっしりとしていることが特徴です。ブルーが代表カラーで、別名「ブリティッシュ・ブルー」とも呼ばれていますが、今ではあらゆる毛色と柄のパターンも存在しています。穏やかで賢い性格の持ち主です。
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第8位 アメリカン・ショートヘア
根強い人気猫類と言えるアメリカン・ショートヘアー、通称「アメショ」。シルバーとブラックの縞模様が代表的ですが、実は毛色バリエーションが多く、80パターン以上あるといわれています。性格は明るく好奇心旺盛な子が多く、ネズミを捕っていた習性から運動量も多い種類です。
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第9位 ノルウェージャン・フォレスト・キャット
モコモコ、ふわふわの毛並みと大きな身体が特徴的なノルウェージャン・フォレスト・キャット。その名の通り、ノルウェー出身で、森林地帯に生息していた猫です。厳しい寒さに適応するために、厚くて水をはじく、ふわふわの被毛へと進化していったようです。
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第10位 ラガマフィン
大きな体で、おっとりとした性格のラガマフィン。ラグドールが祖先で、ペルシャやヒマラヤンなどの猫と掛け合わせて作られ、新種としてCFAで認められた比較的新しい種類の猫です。ラグドールの特徴を受け継ぎつつ、より多彩なカラーバリエーションを持っています。
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第11位 ベンガル
ヒョウ柄の美しい被毛が特徴的なベンガル。ヒョウ柄でワイルドな見た目とは裏腹に人懐こい性格の持ち主です。運動量が非常に多く、遊ぶことが大好きです。十分な飼育スペースを確保する必要があり、キャットタワーを置くなど上下運動ができるようにしてあげることも必要です。また、猫としては珍しく、水を好む習性があります。
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第12位 メイン・クーン
純血種の中でも最大の大型種で、「ジェントルジャイアント(穏やかな巨人)」ともいわれるメイン・クーン。その名の通り、大きさが最大の特徴です。2018年時点でのギネス記録によると、世界最大の猫として認定されたのも、イギリスにいる「ルド」という名前のメイン・クーンでした。性格は大らかで、環境への順応力も優れていて飼いやすい猫種です。
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第13位 ロシアンブルー
アッシュブルーの毛色とグリーンの瞳が美しいロシアンブルー。ほっそりとしなやかな身体を持ち、その見た目からはクールな印象もありますが、実は「犬のような性格」といわれる、ギャップの持ち主です。口角があがっていて、まるで微笑んでいるような口元は「ロシアンスマイル」といわれ、とても魅力的な表情です。
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第14位 エキゾチック・ショートヘア
真ん丸お目目と鼻が短くちょっとつぶれているように見える愛嬌抜群の顔立ちのエキゾチック・ショートヘアー。ペルシャを祖先に持ち、ペルシャ猫が短毛になった猫です。とてもなめらかな被毛を持ち、ペルシャほど毛がもつれないのでお手入れは少し楽だといえそうです。
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第15位 ペルシャ(チンチラ)
ペルシャ(チンチラ)とは、ペルシャという品種の中の、チンチラシルバーまたはチンチラゴールデン、シェーテッドシルバー、シェーテッドゴールデンといった特定の毛色の猫のこと。長い歴史を持つ猫種で、世界初のキャットショーにも出場しています。ふわふわで、鼻ペチャで愛嬌のある顔立ちが特徴です。
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第16位 アメリカン・カール
くるんとカールしたお耳が特徴のアメリカン・カール。優性遺伝により、全ての猫ではなく50%の確率でくるんとカールするといわれています。生まれたばかりの子猫はみんな立ち耳で、生後4ヶ月頃にカール具合がほぼ確定されるようです。
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第17位 ペルシャ
1871年にイギリスで開かれた世界初のキャットショーにも出場していた、長い歴史を持つ猫種です。丸みのある体格と、豊かな毛色が特徴です。美しい被毛を保つためにも毎日のブラッシングは欠かせません。
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第18位 ソマリ
アビシニアンの長毛種であるソマリ。アビシニアンから、ときどき生まれていた長毛タイプが猫種として認められた経緯があり、「ロングヘア・アビシニアン」とも呼ばれています。アビシニアンと同様、少し繊細なところもありますが、穏やかで人懐こい性格と鈴のような可愛らしい鳴き声が特徴です。
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第 19位 エキゾチック(写真変更)
エキゾチックは、丸い顔と大きな目が特徴の猫種です。エキゾチックとエキゾチック・ショートヘアーは、どちらもペルシャ猫をルーツに持つ品種ですが、最大の違いは被毛の長さです。ショートヘアーは短く密な毛並みですが、エキゾチックはふわふわの長毛で、より優雅な雰囲気を漂わせます。もともとエキゾチック・ショートヘアーの交配過程で生まれた長毛の猫が品種として認められた経緯があり、どちらも穏やかで甘えん坊な性格をしています。
第20位 日本猫
昔から日本で暮らす雑種猫の総称を「日本猫」と言います。血統として認められている訳ではなく、あくまで総称となっていますが、唯一、日本猫の品種として認められた種類が「 ジャパニーズ・ボブテイル」です。しっぽが短く、くるん、と丸まっているように見えることが最大の特徴です。
「ジャパニーズ・ボブテイル」に限らず、いわゆる日本猫と言われる猫も多くいますが、純粋に日本猫だけの掛け合わせの猫はだいぶ減ってきているようです。そもそも、猫は野良猫や保護猫などといった経緯で飼い猫になるケースが多いため、その発生元がわかりづらく、ハッキリとした定義分けは難しいとが言えそうです。
日本猫の代表的な毛色、柄は以下の通りです。
・キジトラ猫
・サバトラ猫
・茶トラ猫
・黒猫
・白猫
・グレー猫
・三毛猫
・サビ猫
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まとめ
ここで紹介したのはほんの一例ですが、品種によって姿かたちがさまざまなように、魅力もさまざまです。品種ごとで飼いやすさ、なりやすい病気などの傾向も変わってくるので、一緒に暮らしたいと思っている猫種があれば、特徴などをしっかり理解した上で迎えてあげられるといいですね。
病気やケガをする前に…
新しく猫を迎えたときは、いざというときの備えについても考えておきたいもの。病気やケガは、いつわが子の身にふりかかるかわかりません。万が一、病気になってしまったり、ケガをしてしまっても、納得のいく治療をしてあげるために、ペット保険への加入を検討してみるのもよいかもしれません。

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