猫を家族に迎えることを決めたら、次は猫にはどんな種類があるのか、どんな猫がわが家にぴったりなのか、気になりますね。猫の種類は意外に多いもの。それぞれの特徴を知って、しっかりとお迎えの準備をしましょう。ここではチンチラペルシャについて、その特徴や飼うときのポイント、お迎えの方法などをご紹介します。
チンチラペルシャの特徴
チンチラペルシャは、ペルシャのカラーバリエーションの1種。独立した品種として認めている血統登録団体はわずかですが、海外では「チンチラ・キャット」または「チンチラ」と呼ばれ親しまれています。単なるカラーバリエーションに留まらず、1品種のように扱われているチンチラペルシャとは、どんな猫なのでしょうか。そしてペルシャと毛色以外の違いはあるのでしょうか。さっそくその特徴を見ていきましょう。
身体的特徴と毛色の種類
明るく美しい毛色には、シルバー、ゴールデン、シェーテッドシルバー、シェーテッドゴールデンの4色があり、目は緑か青です。頭部が大きくずんぐりとした体型で、短くて骨太の脚をしています。丸い目で鼻は低く、耳と耳の間は離れています。体重は3〜5.5kgほどで、猫としては中くらいの大きさです。
他のペルシャとの違いとしては、毛質が軽いこと、アイラインが濃くはっきりしていることがあげられます。また、チンチラペルシャの方が全体的に明るい毛色をしています。
性格
その性格を一言で言うと、「THE 猫」といったところ。人に大げさに構われることを嫌い、抱っこも嫌がります。かと思えば、自分から突然飼い主さんの膝にのぼって好きなだけ居座ることも。気分屋でツンデレ、まさに猫の王道を行く性格です。ベタベタした接触は好みませんが、猫ならではの絶妙な距離感で飼い主さんに寄り添ってくれるでしょう。
また、大人しい性格で成長すると遊ぶことは少なくなります。活発に動くことも鳴くことも少なく、ゆったりと過ごす姿には上品さが漂っています。
歴史
ペルシャは最古の猫種と言われるほど古くから存在する猫です。その起源は諸説ありますが、1800年代にイギリスで計画的に繁殖され、1871年にロンドンで開かれた世界初の公式なキャットショーに登場しました。
そしてペルシャのさまざまなカラーバリエーションが作られていくなかで、チンチラペルシャが誕生しました。その始まりは1882年にイギリスで生まれたチニーという名の猫。チニーはブルーのペルシャと迷い猫の間に生まれたシルバーの猫で、その孫のシルバーラムキンと名付けられた猫が最初のチンチラのオスとなりました。1900年代初頭には現在と同じような毛色となり、1920年代にはチンチラペルシャの基準が確立されました。げっ歯類のチンチラと毛色が似ているため、そのままチンチラと名付けられました。
寿命
「アニコム家庭どうぶつ白書2017」によると、猫全体の平均寿命は14.2歳。チンチラペルシャの平均寿命は13.9歳となっています。その猫がどのくらい生きるのかは、もって生まれた資質や環境などによって変わるものです。日頃の健康管理をしっかりと行い、病気やケガは早めに治療してできる限り長くつきあっていきたいですね。
チンチラペルシャを家族の一員として迎える方法
チンチラペルシャを家族に迎えたい! と思ったら、この猫とはどこで出会えば良いのでしょうか。主な3つの方法をご紹介します。
ペットショップでチンチラペルシャを探す
人気のある猫なので、ペットショップで出会える可能性は高いでしょう。ペットショップなら、フードやトイレなど、猫に必要なものを一緒に揃えられるため、迎えたその日からきちんと住環境を整えてあげることができそうです。
ペットショップでは品種は「チンチラペルシャ」ではなく「ペルシャ」となっています。ペルシャの中からチンチラシルバーまたはチンチラゴールデン、シェーテッドシルバー、シェーテッドゴールデンを探すことになります。
ブリーダーさんから紹介してもらう
ブリーダーさんを探すこともひとつの方法です。費用は各ブリーダーさんで違いがあるので、事前によく確かめておきましょう。また、自宅からの距離を確認した上でお迎えの準備をすることが大切です。
この方法の最大の特徴は、迎えると決めた子の特徴やクセ、これまでの成長の様子や環境などをブリーダーさんに直接聞いたり、質問できたりすることです。また、親猫や兄弟・姉妹たちの姿を見る機会も得られる可能性があるので「将来どんな風に成長していくのか」を想像しやすいこともメリットです。初めて猫を迎えるという方にとっては心強いですね。
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里親になる
最近は「せっかく猫を迎えるなら、保護猫の里親になりたい」と考える方が多くなってきたようです。譲渡会の情報もチェックしやすくなってきました。
この方法の場合、出会えるのは必ずしも子猫とは限らないこと、また外見はチンチラペルシャでも他のカラーが混ざっていることがあります。純粋なチンチラペルシャと出会える機会は少ないと考えた方が良さそうです。それでも興味があれば、地域の里親募集や譲渡会情報を調べてみましょう。ご縁があるかもしれません
可愛い子猫との出会いをお探しなら
末永く一緒に暮らせる、大切な家族と幸せな出会いをしたいものですね。そんな出会いをお探しならハローべいびぃを活用してみては?全国のペットショップから探すことができる情報サイトです。エリアや品種などの条件から簡単に検索できるので、ぜひご覧ください!
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チンチラペルシャ一覧
お迎えの費用
どこから迎えるかによって費用は異なりますが、ペットショップの場合、およそ200,000〜400,000円(2019年10月現在)となっています。ご家族でよく検討しましょう。
チンチラペルシャの飼い方
おとなしくマイペースで猫らしい性格に、豊かな被毛に包まれて気品溢れるチンチラペルシャ。この猫を飼うには、どんなことに気をつければいいのでしょうか。
環境づくり
穏やかな猫といわれますが、子猫のうちは遊ぶことが大好きで、活発に動きます。子猫から飼う場合は、登って遊べるスペースやおもちゃが必要です。また、歩き回ることでなるべく運動してもらえるように、できるだけ広い範囲で自由に動けるようにしましょう。
長毛の猫なので、毛が落ちる量は多くなります。毛がきちんと掃除できていないと、不衛生なだけでなく、猫にも人にもアレルギーの原因となるダニなどの害虫が増えてしまうことも。毎日しっかりと室内を掃除しましょう。毛が絡みやすい毛足の長い絨毯はやめて、フローリングまたはフローリング調のカーペットを敷くなど、掃除をしやすい環境にしておくことが大切です。
食事はどうする?
大人になると運動量が少なくなり、太りやすくなります。かといって、動きたくない猫を運動させようとしても猫のストレスになりますし、逃げてしまってうまく運動させることは難しいでしょう。肥満が気になり始めたら、毎日の食事の量や質を見直して、適切な体重維持を心かげましょう。
また、毛の量が多い猫なので、飲み込んだ毛をスムーズに排出できるように、食物繊維が豊富に含まれていて毛玉排出をサポートする「毛玉ケア」フードを選ぶといいでしょう。
ケアは?
長毛で被毛が厚いため、丁寧なケアが欠かせません。毎日ブラッシングやコーミングを行いましょう。お手入れを怠ると、きれいな被毛が維持できなくなるだけでなく、飲み込んだ毛がお腹にたまる毛球症という病気を起こしたり、皮膚のトラブルが起きたりと、健康問題に関わります。1回5分程度でいいので、子猫のうちから毎日行う習慣をつけましょう。飼い主さんがリラックスしてお手入れを楽しむと、猫もくつろぐことができ、楽しいコミュニケーションの時間になりますよ。
白い毛で汚れが目立ちやすいので、定期的に拭いてあげましょう。長い毛に隠れがちな爪と耳も毎日のお手入れがてらチェックして、適切なタイミングでケアしましょう。
また、鼻が低いため涙があふれてくることがあります。コットンでやさしく拭いてあげましょう。
チンチラペルシャがかかりやすい病気
猫には、遺伝的に発症しやすい病気や、体の特徴からかかりやすい病気があります。チンチラペルシャのかかりやすい病気を知っておきましょう。
多発性嚢胞腎(たはつせいのうほうじん)
腎臓に、「嚢胞」と呼ばれる液体がたまった袋状の構造物が多数できて、腎機能が徐々に低下する病気。ペルシャやヒマラヤンに多い遺伝性の病気です。ペルシャとその関連種の約40%がこの病気を持っているという報告もあります。この病気を持っている猫の子どもは、約半数が同じく病気を受け継いでしまいます。遺伝子検査もできる場合があります。
初期には目立つ症状はありませんが、進行すると慢性腎臓病と同じ多飲多尿、食欲不振、嘔吐、脱水、貧血といった症状がみられます。7歳を超えたあたりから症状が現れることが多いと言われています。根本的な治療法はなく、病気が見つかった場合は投薬と食事療法で対処します。予防法もありませんが、日頃から飲水量や尿の量、体調をよく観察し、心配なことがあれば動物病院を受診して検査を受けるようにしましょう。
肥大型心筋症
心臓の筋肉が肥大することで心室が狭くなり、心不全を起こす病気。症状として、元気がない、食欲低下、体重の減少などがみられます。後脚の麻痺や肺水腫が起こることも。症状の悪化で命の危険もありえます。この病気を治す治療法はなく、進行を抑えながら症状にあわせた治療をすることになります。予防法はありませんが、定期的に健康診断を受けることで早期発見ができます。
チンチラペルシャのペット保険料は?
わが子にはできるだけ元気で、健康でいてほしい…。それが家族の一番の願いではないでしょうか。ただ、どんなに強く願っていても、いつ何が起きるかは誰にもわかりません。万が一、何かがあったとき、守ってくれるお守りのようなものがあったら安心ですよね。それが「保険」です。「もしも」を防ぎ、「もしも」に備える「予防型ペット保険」をご存じですか。愛するわが子のために、検討してみてはいかがでしょうか。
猫の保険について詳しく書かれた記事はこちらです。
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まとめ
ペルシャの中でも人気が高いチンチラペルシャは、猫らしい猫が飼いたい、飼ったら手をかけてお手入れをしたいという方にぴったりです。家族としてお迎えしたら、愛情をたっぷり注いで素敵な絆を育んでいってくださいね。
【関連リンク】
多発性嚢胞腎(たはつせいのうほうじん)| みんなのどうぶつ病気大百科
肥大型心筋症| みんなのどうぶつ病気大百科
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