猫のしっぽには、長いものや短いもの、かぎ状になっているものなどがあります。猫はしっぽの動きでさまざまな感情を表現しています。ピーンッと立てていたり、ぶんぶん振っていたり。ときにはタワシのように「もわんっ」とふくらむこともあります。どんなときに、どんな動きをするのか、知りたいですよね。しっぽを観察して、猫の気持ちが少しでもわかれば、猫との暮らしが何倍も楽しくなります。

そもそも猫のしっぽの役割は?

猫にとって「しっぽ」はどんな役割を担っているのでしょうか。大きくは3つの役割があるといわれています。

①身体のバランスを保つ
ベランダの柵の上を歩いたり、狭い塀の上を走っていたり。猫のバランス感覚には驚かされます。このバランス感覚を保っているのがしっぽなのです。

②防寒具
寒い日に丸まっている猫を見ると、顔をしっぽでくるりんと覆っていることがあります。これは、しっぽをマフラーがわりに使っているのです。暖を取りたいときに、気軽に使える防寒具なのです。

③感情表現
猫はしっぽで感情表現をします。しっぽと感情が連動しているかのように、いろいろな動きが見られます。詳しくは後で触れます。

しっぽが短い種類

猫の中には、もともとしっぽが短い品種があります。よく知られているのは、「ジャパニーズボブテイル」ではないでしょうか。丸いポンポンのようなしっぽが特徴的です。もともと日本にいたつがいの猫を、クロフォードという女性がアメリカで繁殖したのが、誕生のきっかけといわれています。社交性が高く、順応性も高いので、引越し等で環境が変わっても、すぐに慣れる、飼いやすい性格といわれています。

短いどころか、しっぽがない猫もいるのをご存じでしょうか。マンクスと呼ばれる猫種の中には完全にしっぽがない猫がいて、「ランピー」と呼ばれています。イギリス・マン島の猫が突然変異したと伝えられていますが、諸説あり、しっぽがなくなったルーツははっきりわかっていません。丸い体型で前脚より後ろ脚のほうが長く、歩く姿が跳ねているように見えるので、「ラビットキャット」とも呼ばれています。

しっぽが長い種類

長いしっぽを持つ種類はいくつかあります。代表的な品種を紹介しましょう。

①アビシニアン
鞭のようなしなやかなしっぽを持っています。好奇心旺盛で甘えん坊な、とても友好的な猫が多いです。

②シャム
猫の中でもトップクラスの運動量を誇り、活発な子が多いです。

③ベンガル
山猫の血を引いている、ヒョウ柄の猫。筋肉質な体型が特徴的です。長いしっぽで豊かな感情表現をしてくれます。

もっとも長いしっぽのギネス記録は?

「世界一しっぽの長い猫」として、ギネスに認定された猫がいます。アメリカミシガン州のサウスフィールドで暮らすメインクーンのシグナスちゃんです。その長さ、なんと、44.66㎝。ふさふさした長いしっぽは、マフラーの代わりになりそうです。
※シグナスちゃんは2017年11月に自宅で火災に遭い、行方不明になっていましたが、翌月、残念ながら地下室で亡くなっているところを発見されました。

しっぽが太い種類はある?

しっぽそのものが太いというより、毛が豊富なために太く、大きく見える猫種があります。長毛種の猫は、たいてい太く見えるかもしれません。おもな人気長毛種は以下のとおりです。

  • アメリカン・カール
  • ソマリ
  • ターキッシュ・アンゴラ
  • ノルウェージャン・フォレスト・キャット
  • ペルシャ
  • ヒマラヤン
  • メインクーン
  • ラグドール

いずれも豊かな毛並みを持ち、しっぽもふさふさなので、太く見えるのが特徴的です。

しっぽの動きでわかる猫の気持ち

いろいろな動きをする猫のしっぽ。どんな気持ちのときにどんな動きをするのか、代表的な動きを紹介します。

しっぽをくねくねさせる

しっぽをくねくねさせているときは、ワクワクしていることが多いようです。くねくねさせながら近づいてきたら、遊びに誘っている可能性が大きいでしょう。

猫のしっぽが膨らむ時

猫のしっぽがタワシのようにボワッと膨らむときがあります。猫は敵とみなした相手と遭遇すると、自分を大きく見せるために身体中の毛を逆立てます。そのとき、しっぽの毛も逆立って膨らみます。「威嚇」しているのです。他にも、びっくりしたときや何かを怖がっているときにもしっぽが膨らむことがあります。

しっぽを巻きつける

座りながら、前足を隠すようにしっぽをくるりと巻き付けているときは、リラックスしているときです。かまわずにそっとしておいたほうがよいでしょう。

しっぽが震えているときは? 病気?

しっぽを立てて、小刻みにプルプル震わせることがあります。これは、嬉しくて興奮しているときの仕草です。飼い主に対してプルプル震わせながら近づいてきたら、それは、かまって欲しい合図かもしれません。

しっぽをピーンと立てている

うれしいときや、ごはんがほしいときなどです。しっぽを立ててすり寄ってきたら、たくさん、かまってあげましょう。

しっぽをだらんと下げている

叱られてしょんぼりしているときや、元気がないときなどは、しっぽをだら~んと下げることがあります。元気がなさそうなときは、体調に変化がないかよく観察して、いつもと違う様子が見られたら動物病院へ行きましょう。

しっぽを大きくバタバタと動かす

ストレスが溜まっていたり、イライラして怒っているときです。かまわず、そっとしておいてあげましょう。

しっぽを大きくゆっくり振っている

機嫌がよく、安心しているときです。リラックスしている状態なので、あまりかまわないほうがいいでしょう。

しっぽを後ろ足の間に隠している

猫が尻尾をくるりと後ろ足の間に巻き込んでいるのは「怖い」と感じているサインです。まるでカメのようにカラダを小さくして防御のスタイルを取っていると考えられます。

猫のしっぽを触ると喜ぶ?

猫のしっぽは、20~24個の尾椎と呼ばれる骨と、複数の筋肉からできています(しっぽが長い猫の場合)。ゆらゆら揺らしたり、ピーンと立てたり、さまざまな動きを司っているのは「尾骨神経」と呼ばれる神経です。この尾骨神経は、骨盤神経、陰部神経、下腹神経など、重要な神経と部分的につながっています。そのため、実はとてもデリケートな部位なので、むやみやたらに触られると、ストレスを感じる猫もいます。気軽に触るのは控えたほうがよいでしょう。

猫のしっぽの付け根を触るとどうなる?

しっぽの付け根をとんとんすると気持ちよさそうに腰をあげることがあります。前述したとおり、しっぽの付け根は、たくさんの神経が集まっているとても敏感な場所なので、適度な刺激を気持ちよく感じているのだと考えられています。

猫のしっぽの扱い方

しっぽはデリケートな部位なので、むやみに触ったり、引っ張ったりするのは禁物です。誤って踏んだりすると、最悪の場合、足に障害が出て歩けなくこともあるので、十分、気をつけましょう。

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監修獣医師

中山舞

中山舞

日本獣医生命科学大学卒。美人で自由気ままな猫と暮らしています。いつも猫に、いいように使われている気もしますが…それでもいいのです! 猫との暮らしって幸せです。