犬と暮らしていると、春は「予防シーズン」と感じるのではないでしょうか。3月頃から狂犬病予防接種のお知らせが自治体から届きはじめることや、ノミやダニ、蚊が活発になり始めて予防薬が必要になることから、春に動物病院に通って予防接種や予防薬の投与を行う場合が多いですよね。
今回は春を迎える前に考えたい、犬の感染症予防について、予防接種・予防薬の種類や時期、費用などをまとめてお伝えします。
予防の種類
犬の感染症予防は、大きく以下の4つがあります。
1.狂犬病ワクチン
2.混合ワクチン
3.フィラリア予防
4.ノミ・ダニ予防
4つのうち、法的に義務があるのは「狂犬病ワクチン」のみですが、他の3つも犬を守るために、接種/投与が推奨されています。それぞれについて解説します。
狂犬病ワクチン
・接種時期:年1回(4~6月が推奨されています)
・値段:3,000~4,000円程度(注射料+済票発行料)
狂犬病ウイルスは犬にも人にも感染し、発症すると100%死に至る恐ろしいウイルスです。そのため日本では、狂犬病予防法により年1回の狂犬病ワクチンの接種が義務付けられています。
4月~6月が「狂犬病予防注射月間」とされていて、この時期を前に、自治体から飼い主へワクチン接種に関するお知らせが送付されます。年に1回、忘れずに接種させましょう。
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混合ワクチン
・接種時期:年1回
・値段:3,000~10,000円程度(ワクチンの種類によって異なります)
混合ワクチンは、犬が感染する可能性のある感染症を予防できるワクチンを1本にまとめたものです。狂犬病ワクチンとは異なり、法的に接種は義務化されていませんが、犬の命と健康を守るため接種が推奨されています。
ジステンパーやパルボウイルス、アデノウイルスなど、ワクチンによって予防できる感染症が異なり、2種から10種まで種類があります。数字が大きいほど予防できる感染症も増えますが、その分費用も高くなります。犬の生後6~8週頃から3~4週間おきに接種が必要で、成犬になっても年に1回の接種が推奨されています。
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フィラリア(犬糸状虫)予防
・接種時期:4~12月(住んでいる地域によって異なります)、月1回
・値段:1回あたり1,000円~3,000円程度(薬の種類や犬のサイズによって異なります)
フィラリアという寄生虫が犬の心臓や肺に寄生するフィラリア症を防ぐために予防薬の投与が必要です。フィラリアは蚊を介して犬に感染するため、蚊が活発になる4~12月頃に、月に1回の投与を行います。薬は錠剤やチュアブル錠、スポットタイプ、注射薬などがあり、どのタイプが良いか獣医師に相談してみましょう。
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ノミ・ダニ予防
・接種時期:1年を通して(月に1回程度、ノミ・ダニが活発化する3~12月は特に注意)
・値段:薬の種類や犬のサイズによって異なります。
ノミやダニは犬につく寄生虫で、皮膚炎やアレルギーを引き起こしたり、病原体を媒介することもあります。ノミやダニを介した感染症の予防には、予防薬の投与が効果的です。予防薬には飲み薬やスポットタイプ、注射薬などの種類があります。薬によって値段が異なり、また投与の間隔も月に1回~3ヶ月に1回と異なります。どのタイプがよいかは、獣医師とよく相談しましょう。
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まとめ

愛犬の健康を守るためには、ご紹介した4つの予防をしっかりと行うことが大切です。予防を怠り病気になってしまったら、愛犬が辛い思いをするだけでなく、高額な治療費がかかることもあります。大切な家族の一員である愛犬を守るために、しっかりと予防を行い、愛犬とともに健康で幸せな時間を過ごしましょう。
