ネザーランドドワーフ、ホーランドロップ、アメリカンファジーロップなど、日本でもいろいろな品種のうさぎを見かけるようになりました。その多くは海外から入ってきたうさぎたちですが、日本に以前から存在しているうさぎもいます。中でも見かける機会が多いのがミニウサギ。一体どんなうさぎなのか、その特徴や性格、かかりやすい病気などについて紹介します。
ミニウサギはどんなうさぎ?
ミニウサギは正確には品種ではなく、ミックスのうさぎの中でも小柄なうさぎの総称です。ミックスなので成長したときの大きさや性格は予想できませんが、ペットショップで出会う機会は多く、他のうさぎに比べて値段が少し安いことで人気のうさぎです。
ミニウサギの特徴は?
ミニウサギは大型のうさぎと比べて小さいというだけで、特別に小さなうさぎではありません。たいていはネザーランドドワーフやホーランドロップのような最小級のうさぎより大きくなります。ミックスなので大きさはまちまちで、1.5㎏程度のこともあれば、3㎏近くになることも。大きさだけでなく体形もさまざまです。多くは立ち耳ですが、中には垂れ耳の子や、片耳だけ垂れ耳の子もいます。
ミニウサギのカラーバリエーションは?
豊富なカラーと模様がミニウサギの魅力といえるほど、多様なカラーがあります。全身が白や黒、茶、グレーの子がいるほか、白地に黒、茶、グレーなどの単色の模様が入っていたり、黒や茶、グレーの地に白い模様が入っていたり、白と黒、茶の3色の子もいたりとさまざまです。模様の入り方にも個性があり、牛柄の子もいれば、ゴマ模様の子、顔にだけ模様がある子も。目の色も赤や黒、茶色などさまざまで、左右で目の色が違っていることもあります。カラーバリエーションや模様が豊富なのがミニウサギの特徴なので、他のうさぎと被ることがないオリジナリティが人気の秘訣ともいえるでしょう。
ミニウサギの性格は?
ミックスのうさぎなので、性格は一概にはいえません。神経質な子もいれば、おおらかな子、人懐っこい子もいます。また元気で活動的な子もいれば、おとなしいタイプも。実際に成長した姿を見るまで性格を知ることはできませんが、うさぎは総じて繊細で怖がりです。好奇心が旺盛なタイプでも、初めて見るものには警戒します。また抱っこはたいていのうさぎは嫌がります。抱っこに慣れていないと、腕から飛び降りて骨折をする恐れもあるので要注意。うさぎに共通する性格をよく理解して、飼い始めはゆっくりと環境に慣らしていき、大きな音を出す、いきなり触るなど驚かさないようにしましょう。
ミニウサギはオスとメスで性格が違う?
うさぎは一般に、オスの方が穏やかで懐きやすく、メスは気が強い傾向があります。また、オスは縄張り意識が強く、ケージの外にもおしっこでマーキングをすることがあります。メスは妊娠するとさらに気性が荒くなることも。もちろん性格には個体差があり、オスでもマーキングをしない子もいれば、メスでもやさしい子もいます。
ミニウサギの歴史は?
日本では明治時代にうさぎの飼育ブームが起こり、その際に日本白色種(ジャパニーズホワイト)という独自の品種が誕生しました。日本白色種は全身が白く目が赤い大型のうさぎ。体重は3~6㎏ほどで、さらに大型に改良された6~7㎏の秋田改良種は10㎏を越えることもあります。同時期に海外から白以外のカラーのうさぎも導入され、日本白色種とのミックスうさぎが誕生しました。このうさぎが日本白色種と比較して小さいことから、後に「ミニウサギ」と呼ばれるようになったといわれています。そのため「ミニ」といってもうさぎの中では小さい方ではなく、思った以上に大きくなるといわれることもあったようです。今では小型化が進み、最小品種のネザーランドドワーフと交配された子も見られるようになりました。昔から全国の小学校で飼われているほか、観光牧場や動物園など国内のさまざまな場所で出会うことができます。
ミニウサギの寿命は?
ペットのうさぎの寿命は約7~8年といわれていました。ですが近年はさらに伸びている傾向にあり、10歳を超えることも珍しくありません。ちなみにギネス記録に認定された最も長生きしたうさぎの記録は、18歳10ヶ月とのこと。家族としてお迎えしたら、大切に飼って長寿を目指しましょう。
ミニウサギとの暮らし方
ミニウサギと暮らす前に知っておきたい食事や環境のポイント、注意したい病気について紹介します。
ミニウサギの食事は何をあげればいい?
うさぎの基本の食事は質の良い牧草とペレットです。牧草は常に切らさないように充分な量をケージに入れ、食べたいときに自由に食べさせてあげます。ペレットは成長期の子うさぎは食べ放題にして、大人になったら決まった量を1日2回、朝と夕方に与えてください。野菜やハーブ、野草、果物などはおやつとして少量を与えましょう。
ミニウサギにしつけはできる?
うさぎは決まった場所に排泄をするので、トイレを教えることができます。トイレを覚えれば、おしっこは基本的にその場所でしますが、うんちはそれ以外の場所で出すこともあります。また、名前を呼ぶと寄ってくるように教えることもできます。名前を呼ぶ度に大好きなおやつをあげて、徐々に距離をあけていくことで覚えてくれます。抱っこは嫌がるうさぎが多いものですが、爪切りや健康チェックなど、必要な場面もあるので子うさぎの頃から慣らしておきましょう。
ただ、足で大きな音を出す、何でもかじる、マーキングをするといった問題行動は、うさぎの本能的な行動なのでしつけでやめさせることはできません。うさぎの不満を解消する、かじってほしくないもの・汚されたくないものは保護するなどして対応しましょう。
ミニウサギに必要な飼育環境や適温は?
うさぎは外で飼われることもありますが、現在は室内飼育が主流です。うさぎの家としてうさぎ用のケージを用意しましょう。ケージはうさぎが落ち着ける壁際で、湿気や温度変化が少なく、直射日光が当たらない場所に置きます。ケージの中にはペレットの容器、牧草の容器、給水ボトル、トイレを設置します。さらに巣箱やマット、おもちゃを入れて、快適に過ごせるようにしてあげましょう。
うさぎは暑過ぎても寒過ぎても体調を崩してしまいます。うさぎの飼育に最適な温度は18~24度、湿度は40~60%といわれています。夏でも室温は25度以下を心がけましょう。冬の夜間や留守中はケージに毛布やカバーをかける、ペットヒーターを使うなどして保温を。その際は、逆に暑くなりすぎていないかを確認してください。
ミニウサギはどんな病気に気を付けたらいい?
うさぎはちょっとした病気でも悪化すると合併症を起こして命にかかわることがあります。早い段階で気づいて手当をするのが一番ですが、うさぎは病気を隠すことがあり、発見が遅れる場合も。あらかじめかかりやすい病気を知って、日ごろから健康状態をよく観察し、早期発見、早期治療を目指しましょう。
胃腸うっ滞
多くのうさぎが経験する胃腸のトラブルです。不適切な食事やストレスなどが原因となって胃腸の動きが弱くなり、食欲不振、便が少なくなる、腹痛(痛みで身体を丸める、歯ぎしりをする)という症状があらわれます。人間でもよくある胃痛などとは異なり、早急な治療が必要な病気です。軽いものであれば、お腹のマッサージで食欲が回復して良くなることもありますが、急激に症状が悪化し、痛みでショック死してしまうことも。症状に気づいたら早めに動物病院を受診するようにしましょう。
不正咬合
うさぎの歯は生涯伸び続けています。通常は草をすりつぶして食べることで歯が摩耗し、適切な長さが保たれますが、それがうまくいかずに噛み合わせがおかしくなる不正咬合になることがあります。不正咬合になると、伸びすぎた歯が口の中にあたって痛みから食欲がなくなる、口がうまく閉まらなくなってよだれを流すなどの症状が見られます。歯根が鼻涙管を圧迫して鼻涙管狭窄(びるいかんきょうさく)を起こし、涙が流れ続けることもあります。
原因は繊維質の少ない食事や遺伝的な顔の形などがあります。繊維質の多い牧草をたくさん食べさせることが予防になりますが、一度なってしまうと繰り返すことも多いもの。その場合は動物病院で定期的に歯のチェックをしてもらい、必要に応じて削ることになります。
まとめ
ミニウサギは昔から日本にいるミックスうさぎで、今でも人気の高いなじみのあるうさぎです。ミックスのため大きさやカラー、体形、性格はさまざまで成長するまでわかりませんが、それもミステリアスな魅力と捉えることもできます。オリジナリティの高い模様や左右の目の色のちがいなど、その子独自の特徴を持っていることも多く、飼い主さんにとって唯一無二のかわいい存在となるでしょう。
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