うさぎと暮らすうえで大切な温度管理。1年を通して、温度管理には気を配らなければいけませんが、特に寒い時期には、うさぎが寒がらないように対策が必要です。うさぎを飼い始めて初めて迎える冬が心配な方や、うちの対策はこれで大丈夫?と不安な方に、すぐにできる対策をお伝えします。

寒さ対策は秋から少しずつ

うさぎが体を寄せ合っている様子

「うさぎは毛皮があるから寒いのは平気」というわけではありません。寒くてストレスを感じたり低体温になると、胃腸の動きが悪くなってうっ滞を起こし、そこからどんどん体調を崩してしまいます。複数のうさぎがいれば、お互いに体を寄せ合って多少の寒さはしのげますが、家庭で飼育されているうさぎは単独で飼われていることが多いため、難しいでしょう。

うさぎの寒さ対策は、単に冬の極端な寒さから守るだけでなく、季節の変わり目の寒暖差対策も意味します。うさぎは温度変化もストレスになり、急に寒くなったり暑くなったりすると体調を崩してしまうことがあります。特に子うさぎや高齢のうさぎは温度変化の影響を受けやすくなっています。秋口になると夜は冷え込んだり、天候によって肌寒い日が出てきたりします。本格的な冬を迎える前に少しずつ寒さ対策を始めましょう。

うさぎにとっての適温は18~24度、湿度は40~60%といわれています。一番いいのはエアコンなどでこの範囲の温度・湿度を保つことですが、夜間など難しいときもあるでしょう。その場合はうさぎのケージまわりに対策をすることで寒さを軽減できます。下で紹介する対策をおうちの環境に合わせてうまく組み合わせ、うさぎを寒さから守りましょう。

うさぎが寒いときのサイ

うさぎ

うさぎは寒いと感じてもそれをアピールしてくることはありません。わかりやすいサインがあればいいのですが、少し難しいかもしれません。

うさぎの寒いときの行動として、ケージのすみで体の下に手足を入れて丸まっていることがあります。こうして体温を逃さないようにじっとして動かなくなります。また耳に触れるといつもより冷たかったりします。なお、うさぎの場合は、震えているからといって必ずしも寒いと感じているわけではありません。うさぎの震えについては次の記事も参考にしてください。

対策①ケージを覆う

毛布やケージカバー、厚手の布でケージを覆うだけでも寒さを抑えられます。うさぎは野生では土の中に巣を作って暮らしていたので、ケージを覆うとうさぎも安心します。ただいつも覆っていると通気性が悪くなり湿気がこもってしまいます。少し隙間を作る、夜間だけ覆って日中は開けておくなどして調節してください。

対策②ケージに巣箱やマットを入れる

ケージの中に巣箱を入れると、うさぎ自身の体温で温かく過ごすことができます。木製でもわら製でもいいのですが、わら製はうさぎがかじってあっという間に崩れてしまう場合もあります。毛布やマットを敷くのもいいでしょう。布製品も一生懸命かじって、誤飲してしまう恐れがあるので、丈夫に作られているうさぎ用のものを入れてあげましょう。

対策③電気ヒーターを使用する

マット型の電気ヒーターは人気の防寒アイテムです。コードを厳重に保護してあるうさぎ専用のものがおすすめです。裏表で温度が違うものや、温度調整ができるものが販売されているので、使いやすい方を購入しましょう。遠赤外線でケージの外から温めるパネルヒーターもあります。うさぎの防寒用にさまざまな商品が出ているので、使いやすいものを探してみてください。

対策④冷気をシャットアウト

底冷えするならケージの下にマットを敷く、うさぎのケージに隙間風が吹いているならパネルを置いて遮るなど、冷気にあたらない工夫をしてあげましょう。窓に断熱シートを貼る、断熱効果のあるカーテンをつける、ドアに隙間風を防ぐテープを貼るなど、お部屋自体に冷気を取り込みにくく熱を逃がしにくい工夫をしてみてください。

対策⑤エアコンや暖房器具で室温を調節

うさぎはへやんぽもするので、エアコンや暖房器具で室温を調節してあげるのが一番です。でもうさぎが寒そうだからと、留守中に高温になるストーブや火気のある石油ファンヒーターをつけっぱなしにするのは絶対にやめましょう。換気不足で空気が悪くなったり部屋が暑くなり過ぎるばかりか、火事の危険もあります。

うさぎから熱いものに近づくことは基本的にありませんが、ストーブやヒーターの温かさが心地よくてへやんぽ中に近くで過ごすこともあります。直接触れてやけどをしないよう、ストーブやヒーターを置く場合はストーブガードやヒーターガードも使用しましょう。また電気式の暖房器具はコードをかじられないように対策してください。

暖かくしすぎて暑い!に要注意

うさぎの画像

うさぎの寒さ対策を紹介しました。うさぎが寒さで体調を崩さないように、お住まいの環境にあわせて対策をしてください。かわいいうさぎに寒い想いはさせない!と意気込むのは良いことですが、唐突にあれもこれも、とやり過ぎるとうさぎはびっくりしてしまいます。秋ごろから気温の変化に合わせて少しずつ、必要なものを足していってください。

またうさぎがかえって暑くなってしまわないように、うさぎ自身が入りたいときに巣箱に入る、温まりたいときにヒーターに座るというようにうさぎが選択できるようにすることが基本です。ケージにヒーターを敷き詰める必要はありません。ケージ全体に温風を送る、直射日光があたる場所にケージを移動するなど、うさぎに逃げ場がないようなことはやめましょう。適切な寒さ対策を行って、一年中うさぎが快適に過ごせるように気を付けてあげましょう!

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ライター

佐藤華奈子

佐藤華奈子

大学の動物系学科を卒業後、教育情報誌、ライフスタイル誌の編集プロダクション勤務を経て、2009年よりフリーランスの動物ライターに。「動物を飼うことは動物と暮らすこと」をテーマに活動中。おもにペット、動物園、牧場の動物関連の雑誌、書籍などで執筆。2011年よりうさぎ(ネザーランドドワーフ)と暮らしているうさぎ愛好家。