
ジャック・ラッセル・テリアは小型犬ながら体力があり、また学習能力が高く、訓練などに適している犬種でもあります。映画やTVCMなどにもよく登場する犬種なので、ご存じの方も多いのではないでしょうか。
記事では犬種の特徴、性格や被毛のタイプの他、寿命や気を付けたい病気について解説 します。
ジャック・ラッセル・テリアってどんな犬種?

ジャック・ラッセル・テリアはその名の通り、「テリア犬種」です。
テリアとは穴の中に住む小型動物を狩るための猟犬です。そのため体は小さく機敏で、ひとりでも獲物に立ち向かえるだけの強さがあります。
歴史
イギリスのデボン州で1800年代、ジャック・ラッセル・テリアは誕生しました。
デボン州で暮らしていた、ジョン(ジャック)・ラッセル牧師が、キツネを追うために作り出したフォックス・テリアが、後に彼の名前をとって「ジャック・ラッセル・テリア」となったといわれています。
その後、ジャック・ラッセル・テリアはオーストラリアへ渡り、1972年にはオーストラリアのジャック・ラッセル・テリアクラブが設立されました。
そして、テリアとしての能力よりも姿かたちを重視したショータイプへと改良され、ドッグショーで人気を集めたジャック・ラッセル・テリアは、1991年にFCI(国際畜犬連盟)で認められることとなりました。
しかし、イギリスの狩猟家たちは、ラッセル氏が生み出したジャック・ラッセル・テリアという猟犬をとても大事にしていたので、イギリスのKCに登録されたのは遅く、2016年になってからでした。
サイズ
ジャック・ラッセル・テリアは小型犬に分類されます。
体高25〜30cmほどで、体重は5〜6kgになります。
性格は?

ジャック・ラッセル・テリアは、前述した通り、「テリア」気質をもっているので、非常に活発で運動能力が高いです。賢い反面、子犬の頃からきちんとしつけをしておかないと、問題行動が出やすい犬種でもあります。犬種の特性上、動くものに対して執着します。また、無駄吠えもしやすいです。問題行動が癖づいてしまう前に、どんなときでも指示に従えるようしつけを行いましょう。
ジャック・ラッセル・テリアと暮らす楽しみは、なんといっても一緒に運動を楽しめること。毎日のお散歩やおもちゃ遊びなどはもちろん、ドッグランなどへ連れていってたくさん走らせてあげるなど、運動をすることでストレス発散してあげましょう。また、学習能力も高く、訓練に適しているので、ドッグスポーツで能力を発揮させてあげることもおすすめです。
被毛・毛色について
ジャック・ラッセル・テリアの被毛は、「スムース」「ブロークン」「ラフ」の3タイプあり、毛色は、「ホワイト&ブラック」「ホワイト&タン」「トライカラー」があります。
スムース
スムースは被毛が短く、ツルッとした手触りの毛質をしています。毛が抜けやすいので、こまめなブラッシングが必要です。
ブロークン
ブロークンは、短毛と長毛が混ざり合っているタイプで、硬い毛と柔らかい毛が生えています。スムースに比べると抜け毛は少ないですが、定期的なブラッシング、必要に応じてトリミングをしましょう。
ラフ
ラフは被毛が長く粗い毛質をしています。3タイプの中で1番毛が長いので、定期的にトリミングで整えてあげるのがいいでしょう。
トリミングは「バリカン」「ハサミ」「プラッキング」などの方法があります。プラッキングは、被毛を抜くことで硬い毛に仕上げていくものなので、痛みがあったり、皮膚に負担をかけることになりますので、よくトリマーさんと相談してから決めてください。
寿命はどれくらい?

アニコムの「家庭どうぶつ白書2023」によると、ジャック・ラッセル・テリアの平均寿命は14.5歳です。犬全体の平均寿命は14.2歳なので平均的です。
ここ数年でフードも色々なものが出ていますし、医療も進んでいます。寿命はあくまでも目安とし、飼育環境や運動など気を使って、少しでも長い時間を一緒に過ごせるといいですよね。
ジャック・ラッセル・テリアの気を付けたい病気

ジャック・ラッセル・テリアは他の犬種と比べ、肥満細胞腫、肺炎に罹りやすいです。
肥満細胞腫は、肥満細胞という免疫に大きく関与する細胞が腫瘍化する病気です。悪性の腫瘍で、悪性度やできた場所によっても症状は異なります。日頃から、愛犬の身体をよく触り、しこりなどが見られたら早めに病院に連れていくようにしましょう。
健康体であっても定期的に動物病院へ健康診断に行くようにしましょう。
また、運動しているときには咬傷、十字靭帯損傷・断裂には気を付けるようにしましょう。
家族の一員として迎える方法
ペットショップでジャック・ラッセル・テリアを探す
人気の高いジャック・ラッセル・テリアはペットショップで迎えることもできますが、ペットショップではどんな親犬から生まれた子犬かを把握することは難しいです。性格や気質については親犬の情報を知ることが必要です。
ブリーダーさんから紹介してもらう
ブリーダーさんは親犬を飼育し繁殖をしているため、親犬の性格や気質をよく理解しています。親犬に会えるようなら、実際に大きさや性格に注目してみると良いでしょう。もちろん最後は子犬を直接見て、相性の良い子を迎えたいですね。
繁殖のタイミングは年に1回、多くて2回です。迎えたい!と思ったときに子犬がいない場合もあります。予約待ちの人気のブリーダーさんもいるので調べてみると良いでしょう。
※アニコムグループの(株)シムネットが運営する『みんなのブリーダー』へ移動します。
里親になる
最近は「せっかく犬を迎えるなら、保護犬の里親になりたい」と考える方が多くなってきたようです。譲渡会の情報もチェックしやすくなってきました。子犬とは限りませんが、こうした譲渡会や里親募集でジャック・ラッセル・テリアと出会える機会もあるかもしれません。
お迎えの費用は?
ジャック・ラッセル・テリアの子犬を迎えるにあたってかかる費用は、ペットショップの場合は平均10万~30万円程度、ブリーダーの場合は、20万円~40万円程度です。ショップやブリーダーによっても価格に差があります。
まとめ

ジャック・ラッセル・テリアは、家庭犬として飼われるようになった今でも、テリアとしての気質は残っているので、子犬の頃からしっかりとしつけを行う必要があります。
運動能力に優れているので、ストレスがたまらないように日頃からしっかりと運動をさせたり、ドッグスポーツを一緒に楽しんだりするといいでしょう。
