うさぎといえば、長い耳やぴょんぴょんと跳ねるジャンプ力など、いろいろと思い浮かぶところがありますが、実際どんな特徴があるのでしょうか。ペットのうさぎはここがかわいい!というところも含めて紹介します。

うさぎってどんな動物?

耳を傾けるうさぎ

うさぎは草食動物で、野生では常に肉食動物から狙われる立場。天敵から逃げやすいように、敵が近づく音をいち早く察知し、素早く走れるように進化しました。そのため耳は長く、足の筋肉は発達し、骨の重量は哺乳類よりも鳥に近いほど軽くなっています。そのため、ちょっとした衝撃で骨折をしてしまうことも。また、妊娠率が高く多産で繁殖力が強いことでも知られています。

ペットとして飼われているうさぎの祖先は、ヨーロッパに生息しているアナウサギ。日本に生息している野生のうさぎとは別の種です。アナウサギは地下にトンネルのように穴を掘り、いくつか部屋を作って少数の群れで生活しています。薄暗い穴の中でも目がきき、ひげや口の感覚は鋭くなっています。

人に飼われるようになったことで繁殖期がなくなり(年間を通して発情する)、見た目はよりかわいらしく、性格は人懐っこく穏やかになりました。そしてバラエティに富んだ品種が誕生し、カラーや模様もさまざまになりました。

一方で、ペットとして飼われ始めてからも、なわばり意識が強い、警戒心が強い、感覚が敏感で繊細、朝と夕方に活発になるなど、野生の名残も見られます。ただし個体差もあるので、警戒心があまりなく飼い主さんにオープンなうさぎもいますし、知らない人が家にくると「足ダン」をして警戒心を示すうさぎもいます。

うさぎの耳にはどんな特徴がある?

誰もが思い浮かべるうさぎの特徴である長い耳。とってもかわいい耳ですが、単に長いだけでなく、音が集まりやすい形をしています。それぞれの耳を別の方向に動かして音源を探り当てることもできます。そして音を聞く以外に体温調節の役割もあります。耳の中を太い血管が通っていて、走ったときに耳に風をあてて放熱し、体温を下げています。

うさぎの目にはどんな特徴がある?

虫眼鏡で拡大されるうさぎ

つぶらでかわいい目は、実はとても高性能。顔の横に目があるため視野が広く、ほぼ360度見渡すことができます。その分、口の近くはよく見えないので、ひげや口の感覚で補っています。うさぎは時に、じーっと飼い主さんの方を見つめてくることがありますが実はあまり見えていないのです。その分、光に対する感度は人のおよそ8倍で、薄暗いところでもよく見えます。

瞬きはほとんどしません。敵の襲来をできる限り早く知るために、長く目を開けていられるように進化したからと考えられています。うさぎは眠っているときも目を開けています。、万が一、敵に襲われたときにすぐに逃げられるようにという本能をペットになった今でも持ち続けているのです。

うさぎの鼻にはどんな特徴がある?

うさぎは鼻の穴をよく動かしています。1分間に20~120回ほど動くといわれています。寝ているときやリラックスしているときはあまり動かず、警戒しているとき、においを嗅ぐときはよく動きます。大好きなごはんやおやつのにおいがするとクンクンクンと鼻の動きが激しくなります。嗅覚は人の10倍ともいわれ、とても敏感です。鼻を鳴らして音を出し、気持ちを表現することもあります。その優れた嗅覚ゆえに、飼い主さんがいつもと違うにおいがする、嗅いだことのない他の動物のにおいがするときには不機嫌になったり攻撃してくることもあります。

うさぎの口(歯)にはどんな特徴がある?

うさぎの歯の画像

うさぎの口で特徴的なのは、上唇が縦に割れていることです。歯は常生歯といって一生伸び続けます。犬歯はなく、前歯(切歯)と奥歯(臼歯)のみになっています。前歯は上下それぞれ2本に見えますが、実は上の歯の後ろに小さな歯が2本あり、上下で6本の前歯があります。臼歯は上下合わせて22本で合計28本の歯があります。うさぎはチモシー(牧草)を食べることで歯の伸びすぎを防ぎます。

チモシーを食べないなどのいつもと違う様子があれば、すぐに動物病院へ連れて行ってあげるようにしましょう。

うさぎの手足にはどんな特徴がある?

野原をかけるうさぎ

うさぎのジャンプ力からも想像できる通り、後足はとてもパワフル。キックも強力です。前足は後足と比べて短く、穴が掘りやすくなっています。前足には5本、後足には4本の指があります。足裏に肉球はなく、厚い毛で覆われているだけです。ケージの中の床素材が硬かったり、運動不足のうさぎは足の裏が固くなり、炎症をおこしてしまうソアホックという病気になることも。他にも爪の伸びすぎや、肥満などが原因になる場合もあるので、定期的に足の裏をチェックしてあげましょう。

うさぎの毛にはどんな特徴がある?

うさぎの毛は短くやわらかい下毛(アンダーコート)と、長く表面に見えている保護毛(ガードコート)の2層になっています。個体差はありますが、およそ3ヶ月ごとに毛が生え変わる換毛が起こります。年4回の換毛のうち、季節が大きく変わる夏の前と冬の前に2回は多量の毛が抜け落ちる「大換毛」が起こります。

女の子出産前になると自分の体から毛を抜いて集め、巣作りをします。毛が長いうさぎの種類であるライオンラビットや、アンゴラ系のうさぎは、定期的なブラッシングを欠かさないようにしましょう。

ペットのうさぎはどんなところがかわいい?

ペットのうさぎのかわいいところは数えきれないほどありますが、ここでは多くの飼い主さんが経験するかわいいところを紹介します。

・家だからこそ!ゆったりリラックス姿勢

横になってリラックスするうさぎ

うさぎは横に寝そべってリラックスします。床にお腹をぴったりつけて前足の上に顔をのせていたり、お腹を見せて横になっていたり。なぜか手や足をクロスさせていることや、ほとんど仰向けといえるほどお腹を見せて熟睡していることも。気持ち良さそうに目を閉じている表情はもちろん、さまざまなリラックス姿勢がかわいく、癒されます。

・おやつがほしいときの猛アピール

おやつをもらううさぎ

おやつをもらいたいとき、じっと目を見つめてきたり、膝に登ってきたり、おやつをしまってある場所をうろうろしたりと、工夫を凝らしてアピールします。おやつをあげようとすると、興奮して立ち上がることも。そのとき、前足が胸の前であわさって、まるで「お願い!」と手をあわせているように見えることもあります。いつまでも見ていたくなるかわいらしさです。

・なでて!アピールからの気持ち良すぎる表情

撫でられるうさぎ

うさぎはなでられることが大好き。なでてほしいときは、人の手をツンツンつついてきたり、手の下にグイグイ頭を入れてきたり。すぐ近くに来て寝そべり、見つめてくる控えめなアピールもぐっときます。リクエストに応えてなでると、床と同化するかのように寝そべります。さらに目を閉じて軽い歯ぎしりをすることも。全身で気持ちいい!と表現する姿は、かわいい以外の何物でもありません。

なでられるのがあまりにも気持ちいいのかそのまま眠りについてしまう子もいます。そうなったらもう身動きはとれません。うさぎが眠りから覚めるまで、ゆっくりと優しくなでてあげましょう。

・丁寧すぎる毛づくろい

毛づくろいするうさぎ

突如始めるうさぎの毛づくろいタイムはかわいい仕草の連続です。

まず前足をバッバッと拍手をするように叩きます。これは、アナウサギだった頃の本能で手に付いている土を払い落とすためだそうです。

そして片耳を両手で持って耳をなでつける仕草や、耳の先を口へ運んで一生懸命毛づくろいする姿もたまらないですね。(※ティモテといいます。)体をひねって背中も丁寧に、バランスを崩しそうになるまで毛づくろい。うさぎの毛づくろいは見飽きることがないほど、どこをとってもかわいいものです。

・もしかして天才!?言葉もわかっている様子

うさぎ

うさぎがどのくらい言葉を理解するのか、正確なことはわかりませんが、飼っていると言葉もわかっている様子が度々見受けられます。「おやつ」「ペレット」など好きなものの単語が聞こえると喜んで寄ってきたり、「病院」「爪切り」「お薬」など嫌な単語が聞こえると、警戒したり逃げて行ったり。人同士の会話の中で好物に似た単語が出てくると、聞き間違えて目を輝かせながら寄ってくることも。そんな様子もかわいいのです。偶然でも、名前を呼んでこちらに走って来てくれる姿は、愛おしい以外何物でもありません。

知っておきたい!うさぎの習性!

1、穴をホリホリ 

穴を掘るうさぎ

うさぎは野生では土の中に穴を掘り、巣穴を作る動物です。そのため、ペットのうさぎの家の中でクッションや絨毯をホリホリすることがあります。夢中になってホリホリしている姿をみると、野生の名残を感じますね。

2、手をパンパン!

1でもご紹介した通りうさぎは野生下で、穴を掘って生活する動物。そのため、穴を掘ったあとに手についてしまった汚れを落とすために、両手をパンパンと合わせます。毛づくろいの一環として行うことが多く、ケージの中でゆったりと過ごしているときに聞こえることが多い音です。

3、昼間はお昼寝、夜に活動的な薄明薄暮性

お昼寝するうさぎ

うさぎは『薄明薄暮性』であるといわれており、その理由も野生のときの名残だといわれています。昼間は敵に見つからないように隠れており、夜暗くなってからごはんを探しに巣穴を出ます。ただ、ペットとして飼育されているうさぎは、人間のライフスタイルに合わせてくれるため、昼間家に人がいれば、一緒に遊んだすることで夜はぐっすりと眠ってくれるということもあります。

まとめ

うさぎの特徴とペットのうさぎのかわいいところを紹介しました。改めて確認してみると、うさぎの体にはうさぎならではの特徴がたくさんあることがわかりますね。うさぎは個性も豊かなので、飼っているとわが子独自のかわいいポイントも発見できるでしょう。うさぎの「あるある」も、わが子の個性も、かわいいところはたくさん満喫してくださいね。

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ライター

佐藤華奈子

佐藤華奈子

大学の動物系学科を卒業後、教育情報誌、ライフスタイル誌の編集プロダクション勤務を経て、2009年よりフリーランスの動物ライターに。「動物を飼うことは動物と暮らすこと」をテーマに活動中。おもにペット、動物園、牧場の動物関連の雑誌、書籍などで執筆。2011年よりうさぎ(ネザーランドドワーフ)と暮らしているうさぎ愛好家。