
バナナは1年を通して手に入り、皮をむくだけですぐに食べられる身近な果物ですが、犬にあげても大丈夫なのでしょうか?記事では、与える際の注意点やバナナの栄養素について解説します。
バナナは食べても大丈夫?
バナナは犬にとって毒性のある成分を含んでいないため、基本的には与えても大丈夫です。
ただし、まれにバナナに対してアレルギー反応を起こす場合があるため、初めてあげるときは注意しましょう。
また、バナナは糖質が多く含まれているため、あげすぎると肥満につながります。おやつや普段のごはんのトッピングとして少量だけ与えましょう。
バナナジュースは?
人用の市販のバナナジュースは、砂糖や添加物が含まれている場合があるため与えないようにしましょう。
また、牛乳が入っているバナナジュースは、牛乳に含まれる乳糖によって下痢になる可能性があるためお勧めしません。牛乳を混ぜたい場合は、犬用のミルクを使用すると良いでしょう。
バナナのみをミキサーにかけたものを与えるのであれば問題ありません。
どれくらいの量なら大丈夫?

バナナをあげすぎると、栄養バランスが崩れたり、満腹になって主食を食べてくれなくなったりする可能性があります。
また、犬は人と比べて体が小さいため、少し与えたつもりでもカロリー過多になってしまう場合があります。バナナをあげる場合、一口分など少量のみあげましょう。その他のおやつと合わせて1日の摂取カロリーの10%以内になるように調整し、主食はおやつ分のカロリーを減らした量を与えるようにします。
犬の一日の摂取カロリーは、体重やライフステージ、体型などによって異なるため、その子にあわせて量を調整しましょう。
与える際の注意点は?
①皮はむいて与える
バナナの皮は消化に悪く、腸に詰まってしまう可能性があります。皮は必ずむいてからあげましょう。犬がゴミとして捨てた皮を食べてしまうことがあるため、届かないところに捨てることも大切です。
②小さく切って与える
大きいまま与えると、丸呑みしてのどに詰まらせてしまう危険性があります。
小さく切るか、すりつぶして与えましょう。
③アレルギーに注意する
ごくまれに、バナナに対してアレルギー反応を起こす場合があります。アレルギーの症状として、皮膚症状(かゆみや赤みなど)や、消化器症状(下痢や嘔吐など)が認められます。初めて与えるときはごく少量を与えて症状が出ないか確認しましょう。
人では、ブタクサ花粉に対してアレルギーがあるとバナナに対してもアレルギー反応が起こりやすく、大量に摂取すると呼吸困難や血圧低下などのアナフィラキシーショックを起こすことがあると言われています。犬でもブタクサ花粉にアレルギーがある場合は症状が出る可能性があるため、バナナを与えるのは控えましょう。
④持病がある場合は控える
バナナは、糖質やカリウム、マグネシウムなどのミネラルを多く含んでいます。
糖尿病の子では糖質が、尿石症や心臓病、腎臓病の子ではミネラルが悪影響を及ぼす可能性があります。愛犬に持病がある場合にはあげないようにするか、獣医師に相談した上で与えましょう。
バナナの栄養素について
バナナは1本あたり約200gで、皮を除いた果肉部分は約120gです。
バナナ100gあたりのエネルギーは約86kcalで、ほかの果物に比べてエネルギー量が多いです。
バナナに含まれている主な栄養素は、糖質、食物繊維、ビタミン、カリウム、マグネシウムがあります。
①糖質
100gあたり21.4gとほかの果物に比べて多く含まれています。ぶどう糖や果糖、でんぷんなど様々な種類の糖質を含んでいて、それぞれ吸収される速さが異なるため、持続力のあるエネルギー源となります。
②食物繊維
便通を改善したり、糖質の吸収を緩やかにしたりする働きがある食物繊維を多く含んでいます。
また、腸内環境を改善する働きもあります。
③ビタミン
糖質やたんぱく質、脂肪の代謝を助ける働きのあるビタミンB群や、抗酸化作用のあるビタミンCをバランスよく含んでいます。
④カリウム
ナトリウムを排泄する働きがあり、とりすぎた塩分を調整する働きがあります。
⑤マグネシウム
骨の正常な代謝や、筋肉の収縮などの働きがあります。
まとめ

バナナは栄養価が高く、犬にあげても大丈夫ですが、アレルギーや肥満には注意が必要です。主食の栄養バランスを崩さないよう、少しだけ与え、あげた後は犬の体調に気を付けてあげましょう。
