
うさぎが規則的にピクピク揺れていたり、妙な音をさせたりしていたら……。それはしゃっくりかもしれません。ここではうさぎのしゃっくりについて、よくあることなのか、止めた方がいいのか、また気をつけることは何か説明します。
うさぎもしゃっくりをする
「しゃっくり」は横隔膜(おうかくまく)の痙攣(けいれん)によって起こる現象。横隔膜は胸部と腹部を仕切る膜で、呼吸をするために重要な部分です。
人間では誰もがしゃっくりの経験があるように、うさぎにとってもしゃっくりはよくあること。健康な状態で起こるしゃっくりは短時間で落ち着くので、まず心配はありません。
うさぎはどんな風にしゃっくりをする?
では、うさぎはどんな風にしゃっくりをするのでしょうか。すぐに想像できる人は少ないでしょう。うさぎもしゃっくりによって人間と同じように「ヒック」「ヒクッ」と音が出ますが、その音は小さめ。ほとんど音が聞こえないこともあります。また人間よりもペースが速めです。あまり間隔をあけずに出るため、規則的に揺れているように見えることもあります。
うさぎがしゃっくりをするのはどんなとき?

しゃっくりの原因やメカニズムについて詳しいことはわかっていませんが、次の場合によく出ることがあります。
・食後
うさぎのしゃっくりはたいてい食後に起こります。急いで食べて胃に空気が入っても、うさぎはゲップや嘔吐ができないので、しゃっくりで空気を排出しているともいわれています。また食べたものがしゃっくりの原因となることもあります。
・運動のあと
食後すぐに運動をしたときや、激しい運動をしたあとにしゃっくりが出ることもあります。
まれなことですが、病気やストレスが原因の場合もあります。詳しくは下で説明します。
うさぎがしゃっくりしていたらどうすればいい?
健康なうさぎのしゃっくりは、たいてい数分で止まります。何もする必要はなく、見守ることになります。決して驚かせて止めようとはしないでください。うさぎを驚かせると、そのショックから飼い主を信用しなくなる可能性もあります。
うさぎが元気でも気をつけたいのは、食後に頻繁にしゃっくりが出る場合です。あまりに頻度が多ければ、動物病院に相談してください。ペレットや野菜の与えすぎが原因となることもあるので、心当たりがあれば量を見直しましょう。
野菜はうさぎ本来の食事である草とは栄養分が大きく異なります。野菜はうさぎにとっておやつです。1日に与える量の目安は5g程度といわれています。
ペレットは大人のうさぎであれば体重の1.5~2%が目安です。
また同じ野菜を食べたあとによくしゃっくりが出るなら、その野菜は与えないようにしましょう。健康に問題のないしゃっくりでも、繰り返すとうさぎのストレスになる可能性があるので、改善できることはしてあげましょう。
うさぎのしゃっくりが止まらないときはどうする?

しゃっくりが出るのは自然なことですが、うさぎのしゃっくりが止まらないときは体に異変が起きている可能性があります。数時間も続く、頻繁に何度も繰り返すときは健康状態に注意が必要です。胃や呼吸器の病気が原因でしゃっくりが起こることがあるからです。食欲はあるか、うんちは正常か、鼻水やくしゃみが出ていないか、元気はあるか、口で呼吸をしていないかなど、ほかの症状があるかチェックして動物病院を受診しましょう。
しゃっくりと思っていたら実はくしゃみや咳、痛みやストレスによる震えという可能性もあります。時々止まっていても数日続くようであれば、やはり動物病院で相談するようにしましょう。
ストレスが直接しゃっくりを起こすわけではありませんが、うさぎがストレスを抱えていると、しゃっくりにつながる行動を取りやすくなります。例えば、食事の時間が一定でないと、食事を出されたときに慌てて早食いをすることになります。ストレスが心配なときは、どんなことがうさぎのストレスにつながるのか見直して飼育環境をチェックしておきましょう。

まとめ
うさぎのしゃっくりは、音がほとんど聞こえないこともあり、震えているように見えることもあります。早食いや激しい運動などによって起こり、健康なうさぎであれば無害で数分で止まります。数時間続いたり、何日も続けて見られたりするときは、病気が原因かもしれません。ほかの症状もチェックして、動物病院で相談をするようにしましょう。