昨今のうさぎブームで、日本でもさまざまな種類のうさぎを見かけるようになりました。そんな中で、たれ耳のうさぎといえばホーランドロップを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。たれ耳がかわいいホーランドロップはどんなうさぎなのか、その特徴や性格、かかりやすい病気などを紹介します。

ホーランドロップはどんなうさぎ?

ホーランドロップはネザーランドドワーフと人気を二分するポピュラーな品種です。さっそくその特徴や性格、歴史をみていきましょう。

ホーランドロップの特徴は?

ホーランドロップは、たれ耳うさぎの中で最も小柄な品種。アメリカのうさぎ協会(ARBA)のショーに出る基準はオス、メスともに1.81㎏未満とされています。大きな顔にかわいいサイズのたれ耳、愛嬌のあるペシャンとつぶれたような丸顔が特徴です。また頭のてっぺんから後ろにかけて「クラウン」と呼ばれる帯状に毛が盛り上がった部分があります。この「クラウン」の位置によって、ショーの評価が大きく変わってきます

ホーランドロップのカラーバリエーションは?

ホーランドロップには多様なカラーバリエーションがあります。アメリカのうさぎ協会(ARBA)の公認カラーは大きく8つのグループにわかれています。

① セルフ

単色カラーの「セルフ」。
カラー:ブラック、ブルー、チョコレート、ライラックに加えて、ブルーアイドホワイト、ルビーアイドホワイト

② シェイデッド

カラーグラデーションが美しい「シェイデッド」。カラー:セーブルポイント、トータス、サイアミーズスモークパール、ブルートータス、フロスティー

③ ブロークン

ベースのカラーはホワイトで、模様がある「ブロークン」。
カラー:ブロークントータス、ブロークンブラックオター、ブロークンブラック、ブロークンオレンジ、ブロークンスクワレル、ブロークンセーブルポイント、ブロークンブルートータス、ブロークンチンチラ

④ アグーチ

単色で色の濃淡がある「アグーチ」。
カラー:オパール、チンチラ、チェスナットアグーチ、スクワレル、リンクス

⑤ タンパターン

あごの下、耳の下、目のまわりがところどころ白い「タンパターン」。

⑥ ワイドバンド

身体全体としっぽ、耳や足が同じカラーで、おなかや目のまわり、あごの下は薄いカラーになっている「ワイドバンド」。
カラー:チョコレートオター、ブラックオター

⑦ チックドグループ

ベースの色とは違う上毛が体全体を覆っている「チックドグループ」。
カラー:スティールブラック、スティールブルー、スティールライラック

⑧ ポインテッドホワイト

身体の一部に違う色のポイントが入っている「ポインテッドホワイト」。

このように、ホーランドロップには様々なカラーバリエーションと模様や色合いによって異なるグループ分けがされています。

ホーランドロップの性格は?

ホーランドロップは人懐っこく愛嬌があり、活発で好奇心旺盛なうさぎです。寂しがりやな一面もあり、飼い主さんの後をついてまわる子も珍しくありません。わがままで意地っ張りな部分もあります。まさに、うさぎ界の甘えんぼ代表ともいえる種類です。

ホーランドロップはオスとメスで性格が違う?

うさぎは一般に、オスの方が穏やかで、メスは気が強いといわれています。また、オスの方が懐きやすいともいわれていますが、ホーランドロップは品種として懐っこい性格なので、この点ではオスとメスの差は気にならないかもしれません。

ホーランドロップの歴史は?

「ホーランド」は英語でオランダを意味している通り、オランダのブリーダーによって作られた品種です。

1949年にネザーランドドワーフとフレンチロップのブリーダーが「小さなサイズのたれ耳うさぎを作ろう」と考え、ネザーランドドワーフとフレンチロップの交配からスタートしました。この試みはなかなかうまくいきませんでしたが、努力を続け、途中イングリッシュロップやアンゴラも交配に加えて、最終的に目標の約2㎏のうさぎを生み出すことに成功しました。このうさぎは1976年にアメリカに持ち込まれ、1980年にアメリカのうさぎ協会(ARBA)で公認品種となりました。

ホーランドロップの寿命は?

以前はペットのうさぎの寿命は約7~8年といわれていました。ですが近年、その寿命は伸びている傾向にあり、10歳を超えるホーランドロップもいます。ちなみにギネス記録に認定された最も長生きしたうさぎの記録は、18歳10ヶ月だそうです。大切に飼って長寿を目指しましょう。

ホーランドロップとの暮らし方

愛嬌たっぷりのホーランドロップと暮らすには、どんなことに気をつければ良いのでしょうか。食事や環境、病気について紹介します。

ホーランドロップの食事はなにをあげればいい?

質の良いペレットと牧草をバランスよくあげましょう。牧草は常に切らさないように充分な量をケージに入れ、食べたいときに自由に食べさせます。

牧草はさまざまな種類がありますが、メインはチモシーの一番刈り。この牧草をあまり食べないときや、多種類の牧草をあげたいときには、ほかの種類や二番または三番刈りも与えます。一番刈りであるほど繊維質が多く、茎も硬いため、成長期の子うさぎや、4~5歳までの間は一番刈りの牧草をあげましょう。繊維質が多いチモシーを食べた方が、歯の伸びすぎを防止したり、お腹の調子を整えてくれます。

とはいえ、うさぎにも好き嫌いがあるため、硬い牧草を食べないうさぎもいます。いろいろな牧草を試してみて、わが子にぴったりのものを探してあげましょう。そして年齢によって与える牧草を変化させていくことも重要です。

■刈る時期によって異なる特徴

一番刈り :春~初夏にかけて刈った牧草のこと。茎が太く繊維質が豊富。

二番刈り:夏~秋にかけて刈った牧草のこと。一番刈りの牧草と比べて、茎や葉が柔らかく食べやすい。

三番刈り:冬(のはじめ)に刈った牧草のこと。全体的に葉が多く柔らかい。

ペレットは子どものウサギは食べ放題にして、成長したら決まった量を1日2回、朝と夕方に与えます。野菜や果物などはおやつとして少量を与えます。ホーランドロップは食欲旺盛な子が多いので、太りすぎに注意してください。

ホーランドロップにしつけはできる?

うさぎの生態を利用して、好きなおやつをあげるといった方法で、ある程度のしつけができます。うさぎは決まった場所に排泄するので、トイレを覚えます。また、名前を呼んでおやつをあげることを繰り返すうちに、名前を呼んだだけで寄ってくるようになります。抱っこは嫌がるうさぎが多いのですが、耳のお手入れや爪切りなど、必要な場面もあるので慣らしておきましょう。

ただ、足で大きな音を出す、かじられたくないものをかじる、マーキングをするなどの問題行動は、うさぎの本能的な行動なので、しつけでやめさせることはできません。うさぎの不満を解消する、かじってほしくないものは保護するなどして対処しましょう。

ホーランドロップに必要な飼育環境や適温は?

うさぎは外で飼われることもありますが、現在は室内飼育が主流です。うさぎが室内で快適に過ごせるように、まずは、うさぎの家としてうさぎ用のケージを用意しましょう。ケージは湿気や温度変化が少なく、直射日光が当たらない場所に置きます。うさぎが落ち着けるように壁際に置きましょう。ケージの中には、ペレットの容器、牧草の容器、給水ボトル、トイレを設置します。

うさぎは繊細で、暑過ぎても寒過ぎても体調を崩してしまいます。うさぎの飼育に適した温度は18~24度、湿度は40~60%です。夏でも室温は25度以下に保ちましょう。冬の夜間や留守中はケージに毛布やカバーをかける、ペットヒーターを使用するなどしてうさぎが寒い思いをしないようにしましょう。その際は、逆に暑くなりすぎていないかケージ内の温度を確認してください。

ホーランドロップはどんな病気に気を付けたらいい?

うさぎのような小動物は、ちょっとした変化が起きてから、あっという間に悪化して死につながることがあります。どんな病気にかかりやすいのかあらかじめ把握して、日々の健康管理に活かし、早期発見、早期治療ができるよう心掛けましょう。

中耳炎

ホーランドロップはたれ耳のため、耳に湿気がたまって細菌が繁殖しやすく、たち耳のうさぎと比べて中耳炎になりやすい傾向にあります。定期的に耳のお手入れをして、もし耳をかゆがる・痛がる、膿がでる、急に耳垢が増える、耳から嫌なにおいがするといった症状に気付いたら、早めに動物病院を受診してください。悪化すると眼振(がんしん)、斜頸(しゃけい)といった神経症状が出て、介護が必要になることや、場合によっては死亡する可能性もあります。

毛球症

胃の中に毛づくろいで飲み込んだ毛がたまって球状になり、消化管を詰まらせる病気です。徐々にフンが小さくなり、毛でつながったフンや涙型のフンが出て、悪化すると出なくなります。食欲もなくなり、痛みが出ると体を丸めてじっとしたり、歯ぎしりをしたりします。うさぎの消化管が動かなくなると、死の危険もあるので早急な受診が必要になります。

毛球症はすべてのうさぎがかかる可能性がありますが、ホーランドロップは短毛でも毛量が多いうさぎで、定期的なグルーミングが必要です。特に換毛の時期には丁寧にブラッシングをしましょう。

不正咬合

うさぎの歯は終生伸び続けます。通常は繊維質の豊富な食事を食べることで歯が摩耗され、適切な長さを保っていますが、うまく摩耗されずに歯が伸び過ぎて、噛み合わせが悪くなることがあります。この状態が不正咬合で、歯の先がとがって口の中が痛くなり食欲不振を招く、歯根が鼻涙管を圧迫して涙があふれ出す鼻涙管狭窄(びるいかんきょうさく)を起こすなど、さまざまなトラブルを起こします。日頃から繊維質が豊富な牧草をしっかり食べさせて、噛み合わせや食欲、食べ方で気になることがあれば、動物病院で歯をチェックしてもらいましょう。

まとめ

たれ耳につぶれ気味なお顔、つぶらな瞳、小柄な体でまるでぬいぐるみのようなホーランドロップ。人懐っこく好奇心旺盛な性格で、すべてが愛らしいうさぎです。もし、ホーランドロップをお迎えしたら、いつも飼い主さんの後についてきたり、そばに寄り添ってきたりと、かわいくて心強いパートナーとなってくれるでしょう。寂しがりやでもあるので、うさぎと一緒に過ごす時間をしっかり設けて絆を深めてくださいね。

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監修獣医師

うさぎ百科編集部

うさぎ百科編集部

うさぎの飼い主歴10年以上の編集者が集い、毎日、うさぎの「あるある話」に花を咲かせ、情報交換している。編集部員の面々は、うさぎとの暮らしがより健やかに、よりハッピーになるよう正確な情報をお届けするため、自己研磨の毎日である。