生活環境の変化やキャットフードの改良、獣医療の進歩によって、最近の猫は人間同様にかなり長生きになっています。今では20歳を超える猫も珍しくありません。猫にとっても生きやすい世の中になったといえるでしょう。今回はそんな猫の年齢について解説します。

猫の平均寿命はどのくらい?ギネス記録は?

アニコム損保の統計によると、猫の平均寿命は「14.2歳」という結果になっています(アニコム家庭どうぶつ白書2017)。ただし、この寿命は生活環境によっても異なります。特に、屋外で生活する地域猫(野良猫)では、その寿命は短い傾向にあるようです(5~10歳程度)。屋外では、交通事故、ケガや感染症にかかるリスクが高い上、治療がなされないことなどが原因と考えられます。

ちなみに、猫の最長寿命としてギネスに記録されているのは、38歳3日(1967年8月3日~2005年8月6日)というアメリカの「Creme Puff」ちゃん(日本語にすると「シュークリーム」ちゃん)の記録です。犬の最長寿命記録は29歳ですので、かなりの差がありますね。

猫の年齢を人間に換算すると?

動物の年齢を聞いて、その子がまだ幼いのか、若いのか、中年なのか、老いているのかイメージしにくいですよね。猫の場合は、どのように考えればよいのでしょうか。

猫と人間の年齢早見表

猫の成長のスピードは、人間とはかなり異なります。日本人の平均寿命が85歳程度だとすると、猫は人間の5~6倍で時間が過ぎていることが分かります。

一般的に、猫が生まれてから1年(1歳齢)で、人間の20歳程度に相当すると言われます。1歳齢以降は、1年間にだいたい4歳ずつ年をとる計算で考えると、イメージしやすいかもしれません。そうすると、6歳齢では人間の40歳、11歳齢で人間の60歳、16歳齢になると人間の80歳に相当します。

ということは、前述のCreme Puff(享年38歳)ちゃんは、人間に換算するとなんと168歳!実際には1年に4歳ずつ年をとるということが完全に精密なものでもないのですが、それでもCreme Puffちゃんが驚くべきご長寿であることがよくわかりますね。

猫は何歳からがシニアなのか

あくまで参考程度ですが、10歳齢以降はシニアと考えてよいと思います(人間の年齢に換算すると50代後半)。このころから、病気もしやすくなってきますので、健康診断は毎年行くようにしてくださいね。

猫の年齢と平均体重

猫の年齢と平均体重を知ることで肥満を防げるようになります。ざっくりとしたものではありますが、標準的なサイズの猫の生後0週間から1年までの平均体重は、生後0週で約100g前後、生後1週間で約150~200g、生後1ヶ月で約400から500g、生後3ヶ月で約1.0から1.5kg、生後12ヶ月で約3.0~5.0kgになります。

これは標準的サイズの猫の平均体重なので、10kgに到達するような大型猫の場合は異なります。基本的に1歳になった猫というのは15歳という扱いなので、そこでだいたいの成長は終わるのです。つまり、それ以降も太っていった猫というのは肥満に近くなると考えてください。

肥満かどうかを判断するには、BCS(ボディ・コンディション・スコア)という指標が便利です。1(痩せすぎ)~5(太り過ぎ)の5段階で評価するものですが、このうち4と5が肥満のサインです(詳しくはこちら)。BCS4以上は、①上から見たときのくびれがない、②肋骨がさわりにくい/さわれない、③横から見たときにおなかが丸いことなどが当てはまります。

猫の年齢の見分け方

次は、猫の幼齢期の年齢の見分け方について説明します。野良猫であったとしても、この見分け方がわかっていれば、おおよその年齢の見当がつきます。

乳歯や永久歯の生え方で判断

もっともわかりやすいのは歯の状態です。まず、猫は生後1ヶ月で歯が生え始めるので、歯が生え始めた時期を1ヶ月として判断してください。さらに、乳歯が生えそろうのは生後2ヶ月程度なので、生えそろったら2ヶ月目と考えるといいでしょう。そして、乳歯が抜けて永久歯が生えそろう時期は生後6ヶ月目なのでそこから一気に大人っぽくなります。

歯の色で見分ける

歯の生え方ではなく歯の色を見ることでも、ある程度は年齢を見分けることができます。これは人間でも一緒です。永久歯が生えたばかりの猫は歯もピカピカ真っ白です。そのため、1歳未満なら真っ白な歯ですが、年を取るにつれ、少しずつ黄ばんでいきます。

3~5歳になると人間でいうところの30代に突入するので歯に歯石が付き始めて摩耗が発生します。そして、真っ白な状態は終わってある程度黄色い状態になってきます。

大雑把な年齢しかわかりませんが、判断材料のひとつにはなるでしょう。しっかり知りたければ、獣医師にアドバイスを求めてみると良いかもしれません。

目を見て見分ける

生後1週間で目が開き、2週間で目がある程度見えるようになります。本当に幼い頃だけの判断ですが、小さな子猫を拾ったという場合の参考にはなるでしょう。

猫の年齢別のかかりやすい病気について

ライフステージによってかかりやすい病気も変わってきます。幼齢期の猫は、消化器疾患(下痢・嘔吐)や、ウイルスや細菌による結膜炎などが多く見られます。若年期~中年期になると、膀胱炎や膀胱結石などの泌尿器疾患が増え始めます。さらに、猫は高齢になるほど、腎不全を発症リスクが高まることがわかっています。泌尿器系の病気はとても多いので、こまめな健康診断が重要です。

【関連リンク】
数字で見ると一目瞭然。意外と知らない猫統計Vol.4 図3

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監修獣医師

小川篤志

小川篤志

臨床医時代は、救急医療に従事。どちらかと言えば犬派のはず。だが、気づくとネットで猫の写真ばかり見ている自分に、ぶるぶると首を振る毎日。猫派への移籍も間近かもしれない。