毛がパサついている、脂っぽくてベトつく、フケが出る、肌がくすんで茶色っぽい…。犬の被毛は、見たり触ったりするだけで状態がわかるので、少しの変化でも気になるもの。
被毛のケアのためには、シャンプーやブラッシングだけでなく、日頃のごはんが重要です。まずは腸の健康を整え、被毛を美しく保つ食材をごはんに取り入れてみましょう!
毛の主成分はたんぱく質
人も犬も、皮膚と被毛は主にたんぱく質から作られています。そのたんぱく質を構成するアミノ酸のうち、メラニン色素を作っているものが足りなければ皮膚や毛の色は薄くなります。また、メチオニン、シスチン、タウリンといった含硫アミノ酸が足りなければ乾燥気味の毛になり、艶がなくなります。艶のある被毛を目指して、アミノ酸スコアの高いたんぱく源をトッピングしてあげましょう。
以下の表は、アミノ酸スコアの高いたんぱく源を含む食材の一覧です。
肉類 | 牛肉、豚肉・豚レバー、鶏肉・鶏レバー |
魚介類 | アジ、アナゴ、アユ、イワシ、カツオ、カレイ、鰹節、金目鯛、ブリ |
卵類 | 鶏卵、うずら卵 |
豆類 | 納豆、豆腐、きな粉 |
乳製品 | チーズ、ヨーグルト |
リノレン酸のトッピングを意識的に

犬にとっての必須脂肪酸(身体の中では作り出せないため、食べ物から摂取する必要がある脂肪酸)には、リノール(オメガ6)酸とリノレン酸(オメガ3)があります。これらがバランス良く摂れていないと、被毛のトラブルの元になります。
ささみのような脂肪の少ない肉や野菜だけをトッピングしていると全体的に必須脂肪酸が不足します。一方で脂肪が程よくついた肉だけでもバランスが悪くなり、痒みなどの炎症が起きやすくなります。
犬にとって脂肪は消化しやすい必要な栄養素。摂るのが難しいリノレン酸を適度にトッピングしましょう。
細胞の増殖と分化を調節するビタミンA、代謝に必須のビタミンB群、抗酸化を担うビタミンEなど、ビタミンは表皮の角質化やフケ、脱毛などに深く関わっています。
また、ミネラルでは亜鉛や銅が被毛の健康に必須です。亜鉛はリノール酸と一緒に働いて毛艶を良くしたり、フケを少なくし、銅はメラニンの生成に深く関与しています。
大切なのは、バランス
犬たちはそれぞれ個性があり、代謝も異なります。愛犬の被毛の状態があまり良くなければ、今の食事のバランスが合っていないのかもしれません。ごはんを少し変えてみることは難しくありません。ぜひトライしてみてください。
ここからは、被毛を美しく保つのにおすすめのレシピを紹介します!
豚レバーペースト

材料
豚レバー 50g
牛乳 100ml
にんじん 40g
オリーブオイル 5g
亜麻仁油 5g
薄力粉 10g
(256kcal)
作り方
1.豚レバーは2cm角くらいに切る。にんじんは薄切りにする。
2.豚レバーに薄力粉をまぶし、オリーブオイルでにんじんと一緒に中火でソテーする。

3.豚レバーに焼き目がついてきたら牛乳を加え、弱火でよく煮る。

4.豚レバーとにんじんを取り分けて、牛乳を少しずつ加えながらフードプロセッサーにかけたら完成。牛乳は好きな分量を加えたところで止めても良いです。

かぼちゃのカッテージチーズのせ

材料
かぼちゃ 50g
カッテージチーズ 25g
(45kcal)
作り方
1.かぼちゃを3cm程度の角切りにし、浸かるくらいの水と一緒に中火にかけ柔らかくなるまで煮る。
2.フォークで塊がなくなるように粗く潰し、冷めたらカッテージチーズを加えて完成


炒り小麦胚芽のスクランブル・エッグ

材料
小麦胚芽 25g
鶏卵 1個
モッツァレラチーズ・シュレッド 5g
オリーブオイル 小さじ1
(210kcal)
作り方


1.オリーブオイルをフライパンに熱し、小麦胚芽を炒り、別皿に回収する。
2.溶き卵にシュレッドチーズを加えて混ぜ、小麦胚芽に加えてスクランブル・エッグにしたら完成
初めてあげる食材は、愛犬の様子をよく見ながら
いつもと違うごはんを与える場合、胃腸が刺激され、消化器になんらかの症状が出ることがあります。初めてあげる食材は、愛犬の様子をよく見ながら、少しずつ試すようにしてください。
※手作り食はお早めにお召し上がりください。
※ワンちゃんに持病がある場合は、かかりつけの先生にご相談ください。
体重別 犬の摂取カロリー(一日分)の目安
3kg | 256kcal | 4kg | 317kcal | 5kg | 374kcal | 6kg | 429kcal |
7kg | 482kcal | 8kg | 533kcal | 9kg | 582kcal | 10kg | 630kcal |
11kg | 677kcal | 12kg | 722kcal | 13kg | 766kcal | 14kg | 811kcal |
