
犬はとっても甘えん坊。全身を使って甘えてくる姿を見ると、どんなに忙しくても、かまわずにはいられません!甘える時の行動や仕草はさまざまですが、一つ一つに微妙な気持ちの違いがあるようです。皆さまの愛犬はどのように甘えてきますか?ぴたっとくっついてきたり、クンクンと鳴いたりそれぞれに得意技があると思います。今回は、特徴的な仕草とその時の犬の気持ちを見ていきます。その違いを知ることができれば、もっともっと心を通わせることができるでしょう。
犬が甘えている仕草・サインを知る
犬が前足を乗せてくる

犬が人間の腕などに前足を乗せてくるときは、もっと自分に注目してほしいとき。きっと人間がかまってほしいときと同じで、「ねぇねぇ~かまってよ~」と言っています。ちょこんと乗せるだけならよいのですが、バシバシと叩くように乗せるときは、少しワガママや要求の気持ちが強いかもしれません。かわいいので「しょうがないな~」と要求のまま応えてしまいがちですが、人間より優位だという勘違いを生まないためにも、メリハリをつけて遊んであげましょう。
耳が後ろに下がる
耳が後ろに下がっているのは、とてもリラックスして安心しきっているとき、甘えたいときによくみられます。耳を後ろにぺたーんとして、目をウルウルさせて見つめてくる奥ゆかしいアピール姿は、キュンとしちゃいますよね。
一方で、耳が後ろに下がっているときに、しっぽも一緒に下がってしまっていたら、それは甘えているのではなく、緊張や不安のサイン。様子をしっかり観察して、気持ちを汲み取ってあげましょう。
スリスリと身体を寄せてくる
ソファなどに座っていると、犬が身体をスリスリしてくることはありませんか?実はそれも甘えたいサイン。大好きな飼い主さんに甘えたくて身体をこすりつけたり、押しあてたりするのです。好きなにおいを自分の身体につけるためにもスリスリしたりします。いずれにしても、飼い主さんが大好きということですね!
あごを乗せてくる
テレビを見ているときやパソコンで仕事をしているときに、膝や腕の上にあごを乗せてくることがあります。「邪魔しないでー!」 と思いながらも、かわいいなぁと思わずほっこりしてしまいます。あごを乗せているときは、身体の力が抜けてリラックスしている無防備な状態なので、絶対的な信頼がある証拠です。そのままの姿勢で頭を撫でてあげるととても喜びますよ。
甘噛みしてくる
人の指や腕を前歯だけで噛む、舐めながらおしゃぶりをするように噛むといった噛み方は、子犬に多い愛情表現のための甘噛みです。本気で噛んでいるわけではないので、痛くはありません。ただ、好き勝手に噛ませると噛み癖がついてしまうので、人間を噛んだ時には「ダメ」や「ノー」とはっきり伝えてやめさせたり、噛んでもいいおもちゃを与えたりしましょう。
寝転んでおなかを見せてくる
犬がおなかを見せるのは、いわゆる「服従のポーズ」として知られています。仰向けに寝ている様子は「ヘソ天」と呼ばれ、その無防備な姿はとっても愛らしいですよね。おなかは犬の急所でもあるので、ヘソ天は最大の信頼の証です。また、おなかを撫でてほしいと甘えたいときにもしますので、そのときは、おなかをわしゃわしゃと優しく撫でてあげると満足してくれますよ。
飼い主のうしろをついてくる
犬がどこに行ってもついてくるということはありませんか?犬が飼い主さんのことをとても好きな場合、いつも一緒にいたいという想いがそうさせるのです。また、「○○したい」と楽しいことを期待しているときも、その要求がおさまるまでついてくることがあります。「遊んでほしい」、「お散歩に行きたい」、「おやつがほしい」など、さまざまな理由が考えられるので、かまってあげられているか、お散歩の時間ではないか、おなかがすいていないかなど、どんな気持ちかを察してあげてくださいね。
顔をなめてくる

飼い主さんなら誰でも、愛犬に顔をなめられたことがあると思います。特に口の周りをペロペロされることが多いですよね。これには大きく2つの意味があります。1つ目は、犬の祖先であるオオカミの習性の名残です。オオカミは上位者に親愛の気持ちを表すとき、相手の口元をなめていたそうです。2つ目は、子犬が母犬に食べ物をねだるときの名残です。自分の保護者だと認識している飼い主さんに対して、母犬に接するときと同じ行動をしているのですね。どちらも「好きだよ」、「一緒にいて安心させてね」という表現だとわかると、より愛おしく感じられますね。ただし、人畜共通感染症などのリスクもありますので、指示で止めさせるようなしつけは必要です。
甘えてくるのには理由がある?

甘えてくるタイミング
犬が甘えてくるタイミングとして一番多いのが、要求しているときです。遊んでほしい、おなかがすいた、トイレに行きたいといったように、何か要求があるときに甘えてきます。
病気のときに甘えてくる?
要求以外の理由で知っていてほしいことがあります。「生活習慣などは特に変わっていないのに、なんだか最近たくさん甘えてくるな…」と感じたら、何らかの病気やケガで不調を感じているサインかもしれません。気付いてほしいと思っていたり、甘えることで不調を紛らわせようとしている場合があるので、普段と様子が違うなと思ったら、念入りにチェックしたり、病院に連れて行ってあげてくださいね。
おもちゃを持ってくるのも甘えのひとつ?
大好きなおもちゃを持ってくるのは、遊んでほしいという気持ち以外に、一番大事なものを一番大切な飼い主さんと共有したいという想いからです。シェアしたいなんて、かわいいですよね。「大事なものを持ってきてくれてありがとう」という気持ちで遊んであげると、いつもの遊びがよりスペシャルになりますよ!
男の子と女の子に違いはある?
男の子は甘えん坊、女の子はツンデレなどと言われることもありますが、性差はあまりありません。それぞれの性格によるところが大きいので、その子の甘え方に合った方法で、気持ちに応えてあげましょう。
まとめ
以上、甘える時の仕草の意味や理由についてお伝えしました。一つ一つの意味がわかると、より愛おしく感じますね。過度な甘やかしは厳禁ですが、犬の愛情表現には全力で応えてあげて、甘~い共生生活をエンジョイしてください。
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