
SNSで手軽に世界とつながれるようになった昨今、わが子の魅力を世界に発信したい!と思うことはありませんか? ここでは英語で「うさぎ」を意味する単語や、うさぎに関する表現を紹介します。英語でうさぎの説明をしたいときの参考にしてみてください。
うさぎを意味する英語は複数ある
英語でうさぎといえば、大半の人がまず「rabbit(ラビット)」を思い浮かべるでしょう。このほか、うさぎを表す言葉に「hare(ヘア)」や「bunny(バニー)」があります。「hare」はノウサギを指す言葉。ということは、飼っているうさぎが「rabbit」で、野生のうさぎが「hare」と思っていると、野生のうさぎを「rabbit」と呼ぶことも。ここが混乱のもとですが、単に同じものを異なる呼び方をしているのではなく、それぞれ種類やニュアンスにちがいがあります。
rabbit と hare のちがい

「rabbit」も「hare」も日本語では「うさぎ」と訳されますが、実は異なる種のうさぎを指しています。「rabbit」はアナウサギ、「hare」はノウサギのことです。どちらもウサギ目ウサギ科ですが、種が異なるので姿や生態に違いがあります。
アナウサギはペットのうさぎの祖先で、もとはヨーロッパの平地に生息。穴掘りが得意で、地中に巣穴を掘って生活しています。巣穴を群れの仲間と共有している、社会性のあるうさぎです。カイウサギになったあと、世界中に持ち込まれて現在はさまざまな国で野生化しています。一方のノウサギは、アナウサギより耳や足が長く体が大きめで、主に山や森林に生息しています。土を掘って巣穴を作ることはなく、茂みに簡易な巣を作って休息を取ります。繁殖の時期以外は単独行動が基本で、警戒心が強いうさぎです。
英語圏の国では、野生にノウサギもアナウサギも生息していることが多いため、言葉も使い分けられています。特にアナウサギは畑の近くや自然が多い公園など、人の生活圏でもよく見られます。そこで野生のうさぎにも「rabbit」が使われることがあるのです。現在世界中で飼われているうさぎはアナウサギが祖先のため、ペットのうさぎを指す場合は「rabbit」でまず間違いはありません。
ちなみにイソップ寓話「うさぎと亀」の英語のタイトルは「The Hare and the Tortoise」で、このお話に登場するのはノウサギとわかります。
参考までに、ほかの野生のうさぎはどう呼ばれているのかも紹介します。ウサギ科のユキウサギは「mountain hare」。ナキウサギ科ナキウサギは「pika」、または「rock hare」といいます。
かわいい気持ちを出したいときはbunnyでも

うさぎを表す言葉にもうひとつ「bunny」があります。こちらは日本語に訳すと「うさちゃん」というニュアンスで、一般的には小さな子どもが使う表現です。日本で小さな子どもが「犬」と言う前に「わんわん」と言うのと同じイメージで、「bunny」と言い始めてから「rabbit」と言うようになっていきます。同時に、赤ちゃんうさぎや子うさぎのような小さなうさぎ自身を指すこともあります。例えば「bunny rabbit」は若いうさぎという意味になります。
それだけでなく、うさぎ愛好家がうさぎに対してかわいい気持ちを込めて使うこともあります。「my bunny」、「cute bunny」はSNSでもよく使われる表現。「my rabbit」、「cute rabbit」でも間違いではありませんが、「bunny」を使うとよりうさぎを愛らしいと感じている気持ちを込めることができます。
うさぎの品種は英語でどう表現する?
では、うさぎの品種は英語でどう表現するのでしょうか。代表的な例をあげると次のような表記になります。
ネザーランドドワーフ Netherland Dwarf
ホーランドロップ Holland Lop
ミニレッキス Mini Rex
アメリカンファジーロップ American Fuzzy Lop
ドワーフホト Dwarf Hotot
ジャージーウーリー Jersey Wooly
日本で飼われているうさぎの品種はアメリカのうさぎ協会に登録されている品種が導入されたもの。品種名もそのまま使われているので、違いはほとんどありません。品種は「breed」。たれ耳のうさぎは「lop eared」といいます。
うさぎのオス、メスは英語でどう表現する?

うさぎのオスは「buck(バック)」、メスは「doe(ドウ)」になります。例えばオスのうさぎは「buck rabbit」、「buck bunny」と言ったりします。日本語のオス・メスと同じく生物学的な表現なので、もっとやわらかくオスのうさぎを「male rabbit(bunny)」、メスのうさぎを「female rabbit(bunny)」ということもあります。
うさぎの年齢はどう表記する?
うさぎの年齢や月齢も人と同じように「months」、「years」を使います。例えば生後3ヶ月は「3 months (old)」、3歳は「3 years (old)」となります。赤ちゃんうさぎは「baby rabbit」のほか、子猫と同じように「kit」、「kitten」ともいいます。その後の年齢分けを大まかにいうと、9ヶ月までの若いうさぎは「young rabbit」、それ以降から4~5歳までの大人のうさぎを「adult rabbit」、4~5歳を越えた高齢のうさぎを「elderly rabbit」といいます。

まとめ
英語のうさぎの使い分けや、性別、年齢に関する表現を紹介しました。日本で広くペットのうさぎが飼われるようになったのは、海外から多くのうさぎが導入された明治以降。それまで日本でうさぎといえば、野生のノウサギのことでした。昔からアナウサギとノウサギを区別する必要がなかったため、日本ではうさぎという呼び方しかありません。ところが英語圏では、アナウサギもノウサギも生息している国があるため、「rabbit」と「hare」が使い分けられています。この違いを知っていれば、英語のうさぎの記述もよりわかりやすくなるでしょう。ほかにもここで紹介したことを参考に、英語でもうさぎに触れてみてくださいね。