
桜も咲いてゴールデンウィークも近づいてきました。
大切な家族の一員である愛犬と一緒に、車でのお出かけを計画している飼い主さんも多いのではないでしょうか。
車移動は、電車などの公共交通機関よりはるかに自由度が高く、長距離移動が初めてのワンちゃんでも比較的ストレスがかからずに移動できます。
しかし、乗せ方を誤ると事故や道路交通法違反につながることも…。
そこで今回は、愛犬を車に乗せるときの注意点や安全な乗せ方をご紹介します。
車に乗る前にやるべきこと・注意点

愛犬と一緒に快適な車移動をするためには、愛犬の気持ちに寄り添ったケアが重要です。
車酔い対策
食後すぐや空腹時の乗車は人間でも車酔いしやすいです。それは犬もまったく同じ。
食事は車に乗る2~3時間前に済ませ、さらに軽い運動やお散歩をしましょう。
また、車酔いしやすいワンちゃんは、乗車前に犬用の酔い止め薬を飲ませるのもおすすめです。動物病院で診察を受け、酔い止め薬を処方してもらい、服用方法は獣医師の指導に従いましょう。
乗車前のトイレ
車に乗せる前には必ずトイレを済ませておきましょう。特に外でしか排泄することができないワンちゃんにとって、長距離移動はかなりの負担になります。
万が一のときに備え、クレートにトイレシーツを敷いておく、オムツをさせておくなど対策するとより安心です。
車内の温度管理
犬の適温の目安としては21~25℃がおすすめ。
クレートやキャリーの中は熱がこもりやすいので、愛犬の様子をこまめに確認し、車内の温度や空気の流れを調節するようにしましょう。
また、直射日光があたると体温調節が難しくなるので、サンシェードなどで日除けをするとより快適に過ごすことができます。
こまめに休憩を
高速道路のサービスエリアや道の駅では、ドッグランや水飲み場、トイレなどの愛犬用設備を設置するところも増えてきました。お水を飲ませたり、トイレを済ませたり、軽く運動をするなどして愛犬にも気分転換をさせてあげましょう。
休憩の時間も十分に考えた余裕をもったスケジュールを考えて、愛犬との車移動を楽しみましょう。
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あなたは大丈夫?愛犬の乗せ方NG例

乗せ方によっては道路交通法違反に該当することも…!
過去には、愛犬が窓から顔を出していたとして、飼い主さんが道路交通法違反の容疑で現行犯逮捕された事例もあります。
道路交通法第55条第2項では、以下のように定められています。
“車両の運転者は、運転者の視野若しくはハンドルその他の装置の操作を妨げ、後写鏡の効用を失わせ、車両の安定を害し、又は外部から当該車両の方向指示器、車両の番号標、制動灯、尾灯若しくは後部反射器を確認することができないこととなるような乗車をさせ、又は積載をして車両を運転してはならない。”
簡単に言い換えると、「運転手が安全に運転できない可能性がある場所に人を乗車させたり、モノを置いたりしてはならない」ということ。
ですので、愛犬を次のように乗車させるのはNGです。
- 車内で愛犬を自由にさせる
- 愛犬を運転者の膝の上に乗せる
- 愛犬が窓から顔を出す
愛犬を自由にさせていたために、ハンドル操作を妨げられたり、窓から顔を出していることでミラーをしっかり確認することができなかったりすると大事故につながります。
また、急ブレーキや後方車両に追突された場合、愛犬が前方へ飛ばされてしまう危険性も…
人・愛犬の安全のために、愛犬を正しく乗車させましょう。
安全な愛犬の乗せ方

愛犬はクレートやキャリーの中に
安全対策として一般的なのが、愛犬をクレートやキャリーに入れることです。入れて満足せず、走行中はクレートやキャリーをシートベルトで必ず固定しましょう。
クレートやキャリーに入ることが苦手なワンちゃんの場合、ドライブ用のベッド・ケース、ペット用のシートベルトなどで動き回らないように固定することで対策可能です。
クレートやキャリーに入れると公共交通機関を利用しての移動も可能になるので、お出かけの幅も広がります。
無理のない範囲でクレートトレーニングをして「クレート=一緒にお出かけできる!=楽しい!」と覚えてもらいましょう。
愛犬を乗せる場所 おすすめは「上座」
車のタイプや状況で上座の位置は変わりますが、一般的には運転席の後ろの席が「上座」とされています。
これは、事故か起きた場合に一番安全な席と考えられているためです。
大切な愛犬ですから、万が一事故が発生した場合でも、「わが子にケガはしてほしくない」というのが飼い主心。
運転席の後ろの席にクレートやキャリーを設置できる場合は、実践してみてください。
難しい場合は、ラゲッジスペース等に固定するようにしましょう。
※車室空間とは完全に分断されたラゲッジスペースは、愛犬の様子を確認することができないのでやめましょう。
まとめ
今回は、愛犬を車に乗せるときの注意点や安全な乗せ方をお伝えしました。
近年では、愛犬と一緒に楽しめる施設やイベントが増えたこともあり、車をはじめとした乗り物に乗って移動する方が増えていると思います。
どのような方法でも、愛犬の体調管理と安全管理は必須です。出発から到着まで、安心安全に移動して、愛犬との時間を楽しんでくださいね。
