
犬を家族に迎え入れる際に「お家でもシャンプーができるのかな?」「どのくらいの頻度でシャンプーすればいいのかな?」と考えませんでしたか? いざお家でシャンプーをしてみると「嫌がって大変!」「この方法で合っているのかな?」などの悩みが見られることも。シャンプーが苦手な犬もいるかもしれませんが、ただきれいになるだけでなく、病気の予防や早期発見にもなります。更には、愛犬とのコミュニケーションの時間にもなるのです。本記事では、シャンプーのコツや重要性についてお伝えします。
そもそも犬にシャンプーは必要?

お散歩から帰ってきたら、犬の足が真っ黒!ということはありませんか?私たちより地面の近くを歩く犬は、お散歩でたくさんのほこりや汚れがつきます。季節によっては花粉がつくことも。毛の汚れを拭き取っても皮膚の汚れを落とさなければ、健康な毛が生えてこなかったり、汚れが蓄積すると痒みや皮膚病の原因にもなります。健康のためにも定期的にシャンプーをしましょう。
シャンプーの頻度は?
汚れやにおいが気になったらシャンプーしてあげましょう。目安として20日~1ヶ月に1回程度で十分な場合が多いです。皮膚病の治療のためにシャンプーする場合は、症状によって必要な頻度が異なりますので、獣医師の指示に従いましょう。
犬のシャンプーのやり方

準備しておく物
用意するものは、
- シャンプー剤
- リンス剤
- タオル(必要に応じて2~3枚)
- ドライヤー
- ブラシ(スリッカーなど)
- おけ
お湯の温度はどれくらい?
37度くらいが望ましいとされています。熱かったり冷たかったりすると犬は嫌がってしまいます。とくに子犬や老犬をシャンプーするときは、温度に注意してあげましょう。
シャンプーのやり方
ブラッシング
シャンプーをする前に、ブラッシングで毛のもつれを取ってあげましょう。毛が固まっていたり、毛玉になっていると、シャンプー中に嫌がったり、水やシャンプーが浸透しにくくなってしまいます。また、毛の固まった部分に洗い残しができ、皮膚炎の原因にもなります。
シャワーのかけ方
シャワーを突然顔からかけると、犬はビックリして嫌がってしまいます。シャワーを出したら、まずは手で温度を確認し、「シャワーかけるよ~」など声を掛けながら、身体からかけていきましょう。その際、シャワーヘッドは犬の皮膚に密着させて使います。そうすることで、ジャージャーというシャワーの音がなくなり怖さを軽減させる効果と、突然犬が動いたときに目や耳に水が入るのを防ぐ効果があります。
シャンプーのコツ
お湯で毛と皮膚を充分濡らしたら、次はいよいよシャンプーです。薄めるタイプのシャンプー剤は、おけを使うと便利です。薄めたものをそのままかけてもいいですし、柔らかいスポンジを使って泡立てながら洗うと汚れが落ちやすくておすすめです。
シャンプー中、目にシャンプー剤が入らないように注意しましょう。万が一入ってしまったら、シャワーを頭上にあててお湯が目に流れていくようにし、目に入ったシャンプー剤を流してください。 足先など汚れが多い部分は、薄めたシャンプー剤の入ったおけに直接足を入れた状態で洗うと汚れが落ちやすいですよ。
流すときのコツ
シャンプー剤が身体に残ったままだと、皮膚病の原因になることがあるので、洗い終わったらしっかり流しましょう。顔にお湯がかかるのを嫌がる場合、シャワーヘッドではなく蛇口から少しお湯を出して手でかけてあげたり、小さめのタオルやスポンジにお湯を含ませて拭くように流してあげるといいですよ。
ドライヤーの方法
シャンプー、リンスを流し終えたら次はブローです。自然乾燥は体温の低下や皮膚病の原因になるので、必ず乾かしてあげましょう。びしょびしょのままだと乾ききるまで時間がかかってしまうので、しっかりタオルドライをしてからドライヤーで乾かしましょう。
この時、やけどしないように犬とドライヤーの距離は30cm以上離して、同じところに当て続けないようにしましょう。また、乾かしながらブラシ(スリッカーなど)を使うと早く乾きます。
ドライヤーを怖がる犬には、風力を弱くしたり、抱っこしながら行うと、怖さが軽減します。顔のドライヤーを嫌がる時は、顔の正面から乾かさないようにしたり、目頭や口まわりの毛はコットンで水分を吸い取ると早く乾きます。
シャンプーはいつから?
シャンプーはきれいにするだけでなく、病気の予防や早期発見、コミュニケーションを行える大事な時間です。ぜひ子犬の頃からシャンプーする習慣をつけましょう。
人間のシャンプー剤はNG?

人間と犬の皮膚ではpH(酸性やアルカリ性の度合い)が違います。人間が弱酸性なのに対し、犬は中性~弱アルカリ性です。人間のシャンプーを使うことで、犬の皮膚には、刺激が強かったり、毛にほこりなどが付着しやすくなり汚れるのが早くなってしまうことがあります。犬には犬のシャンプーを使ってあげた方が安心です。
おすすめのシャンプー剤は?
犬のシャンプー剤はさまざまな種類があります。例えば、
- 薬用
- ホワイト用(毛色別)
- 短毛種用
- 長毛種用
- パピー用
- ノミ取り用
【関連リンク】
みんなの健康専門店|ワンちゃんシャンプー特集※みんなの健康専門店は、アニコムグループの(株)シムネットのECサイトです
お店でプロに任せることも大事

お店でシャンプー(グルーミング、トリミング)をお願いすると、皮膚、被毛のケア以外にも爪や耳、肛門腺など必要なお手入れをしてくれます。カットする必要のない犬種はとくに「家でシャンプーしているからお店に行かなくても平気」と思ってしまうかもしれませんが、お店に連れて行かなかったために起きてしまうケガや病気があります。
例えば肛門腺しぼり。定期的にしぼらずに肛門腺に分泌液が溜まって破裂した場合、手術になることもあります。他には、足裏の毛が伸びたままだと、滑って思わぬケガをする恐れがあります。定期的にプロに任せることで「いつもより耳が汚れているな」「今までなかったできものがある」など、病気の早期発見にもつながりますので、お家でシャンプーができる方も定期的にプロにお任せすることをおすすめします。
まとめ

シャンプー後は、たくさんほめたり、大好きなおやつをあげるなど、犬が喜ぶことをしてあげましょう。そうすることで「頑張ったらごほうびがもらえる!」と学習して、シャンプーの時間が好きになるかもしれません。どうしても嫌がる場合は、無理せずにプロに任せましょう。
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