「どんな犬を迎えよう?」犬を飼うことが決まったとき、きっと考えることでしょう。特定の好きな犬種がある人もいれば、家族環境やライフスタイルに合う犬種を選ぶ人、犬種関係なく保護犬を迎える人など、決め方はさまざまです。 その際忘れずに考えておきたいことは、お金のこと。犬種によって特性が異なるように、飼育費用も犬種によって異なるものです。そこで今回は、飼育費用の項目別にみる犬種ランキングをご紹介します。

診療費がかかるのはどの犬種?

たくさんの犬

アニコム損保の2020年の調査によると、犬の年間飼育費用で、お金がかかる項目TOP3はフード、診療費、保険料ですが、まず着目したいのが「診療費」。ケガや病気などもしものときに必要となるものですが、最も費用がかかるのはどの犬種でしょうか

診療費がかかる犬種ランキング
順位品種費用(円)
1ラブラドール・レトリーバー124,038
2フレンチ・ブルドッグ119,345
3パグ96,667
4キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル73,472
5カニーンヘン・ダックスフンド64,964
6ジャック・ラッセル・テリア63,486
7ミニチュア・ダックスフンド63,207
8ゴールデン・レトリーバー60,200
9ウェルシュ・コーギー・ペンブローク59,657
10マルチーズ48,667
11シー・ズー48,495
12パピヨン46,973
13ポメラニアン46,884
14チワワ45,580
15トイ・プードル43,330
1640,786
17ミニチュア・シュナウザー40,624
18ミニチュア・ピンシャー39,700
19ヨークシャー・テリア32,408
20混血犬(体重10kg未満)31,415

※犬全体の平均は51,939円

診療費がかかる犬種No.1はラブラドール・レトリーバー

診察されるラブラドール・レトリーバー

犬全体の平均診療費が51,939円であるのに対して、No.1となったラブラドール・レトリーバーは124,038円で、犬全体の平均の2倍以上の支出になっています。『アニコム 家庭どうぶつ白書2019』によると、ラブラドール・レトリーバーで最も多い病気は皮膚疾患と言われていて、お肌がデリケートな一面を持っています。また、耳の疾患や腫瘍は、他の犬種に比べてかかりやすいことが分かっています。

診療費がかかる = 飼いにくい?

では、診療費がかかるからと言って、飼いにくい犬種と言えるのでしょうか。必ずしもイコールとは言えません。もちろんお金がかかるということは、金銭面で家計への負担となることは事実です。しかし、そもそも犬を飼うなら金銭面はある程度の備えをした上で迎えるべきです。もしもに備えて、ペット保険に加入しておくといった診療費への対策をしておくこともできます。

実際に、ラブラドール・レトリーバーは大型犬の中で1位2位を争う人気犬種ですし、全体でもTOP20 に入るほど人気があります。また、家庭犬としてだけでなく、盲導犬や警察犬などの使役犬としても多く活躍している犬種で、人と活動することを喜びとし、知性も兼ね備えています。もし、本当に飼いにくい犬種ならば、人気犬種ランキングの上位に入らないのではないでしょうか。診療費がかかることは事実、でもそれ以上の魅力があることも事実と言えるのではないでしょうか。

フード・おやつの費用がかかる犬種は?

ゴールデン・レトリーバー

続いて、フード・おやつの費用についてです。フード・おやつは身体の大きさに準じて、費用が高くなりそうですが、実際のところはどうなのでしょうか。ランキングを発表いたします。

フード・おやつの費用がかかる犬種ランキング
順位品種費用(円)
1ゴールデン・レトリーバー118,700
2ラブラドール・レトリーバー107,704
3フレンチ・ブルドッグ102,595
4混血犬(体重10kg以上20kg未満)83,550
5シー・ズー70,495
6キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル66,400
7ポメラニアン62,374
8パグ59,136
9ジャック・ラッセル・テリア58,478
10ウェルシュ・コーギー・ペンブローク58,014
11ミニチュア・ピンシャー56,957
12ミニチュア・ダックスフンド55,171
13カニーンヘン・ダックスフンド55,143
14ミニチュア・シュナウザー54,812
15トイ・プードル53,644
1652,255
17マルチーズ45,792
18混血犬(体重10kg未満)44,226
19ヨークシャー・テリア44,102
20パピヨン41,513

※犬全体の平均は57,900円

フード・おやつの費用がかかる犬種No.1はゴールデン・レトリーバー

フード・おやつ部門でNo.1となったゴールデン・レトリーバー。人気犬種ランキングでは14位、大型犬だけでみれば第1位となっている人気犬種です。温厚な性格で、家庭犬向きである犬種と知られていますが、フードやおやつの費用がある程度かかることは覚悟しておいた方がよさそうです。

上位5位のうち、3犬種は大型犬が占める結果となっています。やはり身体の大きさに準じて、フード・おやつの費用が高くなることがわかります。しかし、TOP10 入りした中には小型犬のポメラニアンやパグなども含まれていて、必ずしも身体の大きさだけで費用が比例していく訳でもないようです。例えばフレンチ・ブルドッグやジャック・ラッセル・テリアは、比較的活発な性格で活動量も多い犬種なので、食欲旺盛な子が多いことが影響しているかもしれません。

フードの種類や値段はさまざまですし、小型犬だろうと、体質によっては療法食が必要となる場合もあります。その場合、いわゆる通常のフードに比べ、費用は高くなります。また、もしアレルギーがあれば与えられるフードやおやつの幅も狭まる可能性があります。

シャンプー&トリミング費用をかけている犬種は?

トイ・プードル

シャンプー&トリミング費用についてです。トリミングが必須の犬種はやはり費用が高くなるものなのでしょうか? ランキングは以下の通りです。

シャンプー&トリミング費用をかけている犬種ランキング
順位品種費用(円)
1トイ・プードル69,524
2シー・ズー58,102
3マルチーズ49,250
4ヨークシャー・テリア48,098
5ゴールデン・レトリーバー46,423
6ミニチュア・シュナウザー45,005
7ミニチュア・ダックスフンド43,716
8ポメラニアン41,690
9混血犬(体重10kg未満)39,238
10キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル32,985
11チワワ32,600
12パピヨン32,231
13カニーンヘン・ダックスフンド30,221
14ウェルシュ・コーギー・ペンブローク27,292
1525,686
16混血犬(体重10kg以上20kg未満)24,405
17パグ23,818
18ラブラドール・レトリーバー18,289
19ジャック・ラッセル・テリア14,736
20ミニチュア・ピンシャー12,130

※犬全体の平均は40,899円

シャンプー・トリミング費用のNo.1はトイ・プードル

シャンプー・トリミング費用のNo.1はトイ・プードルということがわかりました。トイ・プードルは人気犬種No.1として根強い人気を誇る犬種です。毛が伸び続けるのでトリミング必須の犬種となるため、シャンプー・トリミング費用は他犬種に比べかかってしまいますが、抜け毛が少ないといった利点もあります。

しつけ・トレーニング費用をかけている犬種は?

ラブラドール・レトリーバーと男の子

しつけ・トレーニング費用をかけている犬種を見てみましょう。ランキングは以下の通りです。

しつけ・トレーニング費用をかけている犬種ランキング
順位品種費用(円)
1ラブラドール・レトリーバー32,538
2ミニチュア・シュナウザー24,754
3パピヨン17,051
4ジャック・ラッセル・テリア13,972
5混血犬(体重10kg以上20kg未満)12,000
6トイ・プードル11,830
7混血犬(体重10kg未満)11,810
8ミニチュア・ダックスフンド9,994
9チワワ9,116
10カニーンヘン・ダックスフンド8,036
11キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル7,800
12ヨークシャー・テリア6,102
13シー・ズー5,048
14フレンチ・ブルドッグ4,919
15ウェルシュ・コーギー・ペンブローク4,861
164,795
17パグ4,545
18ポメラニアン3,841
19ゴールデン・レトリーバー3,833
20ミニチュア・ピンシャー2,500

※犬全体の平均は10,393円

しつけ・トレーニング費用のNo.1はラブラドール・レトリーバー

しつけ・トレーニング費用のNo.1はラブラドール・レトリーバーでした。診療費の部分で前述したように、ラブラドール・レトリーバーは使役犬としての活躍でも知られている犬種で、人と一緒にお仕事をすることを喜びとし、知性を兼ね備えた犬種です。そういった犬種の特性も活かして、しつけ・トレーニング費用をかけているのかもしれません。

ドッグランなど遊べる施設の費用を最もかけているのは?

うれしそうに走るゴールデン・レトリーバー

愛犬を思いっきり走らせてあげたい!他のワンちゃんと遊ばせたい!そんなときに利用するドッグランですが、利用料金は無料のものから有料まで種類はさまざまです。飼い主さんの中にはお休みの日にドッグランなどの遊べる施設に行く人もいるでしょう。ドッグランなどの遊べる施設を楽しんでいるのはどんな犬種なのでしょうか?

ドッグランなど遊べる施設の費用をかけている犬種ランキング
順位品種費用(円)
1ゴールデン・レトリーバー14,200
2フレンチ・ブルドッグ8,568
3混血犬(体重10kg未満)8,005
4ウェルシュ・コーギー・ペンブローク7,861
5ラブラドール・レトリーバー5,288
6チワワ5,080
7パグ4,795
8キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル4,575
9シー・ズー4,484
10トイ・プードル4,361
11ジャック・ラッセル・テリア7,800
12ミニチュア・ダックスフンド3,632
132,926
14ミニチュア・ピンシャー2,900
15マルチーズ2,708
16ポメラニアン2,698
17カニーンヘン・ダックスフンド1,821
18ミニチュア・シュナウザー1,711
19ヨークシャー・テリア1,376
20混血犬(体重10kg以上20kg未満)800

※犬全体の平均は4,758円

ドッグランなど遊べる施設の費用、No.1はゴールデン・レトリーバー

ドッグランなどあそべる施設の費用を最もかけているのは、ゴールデン・レトリーバーでした。フード・おやつの費用でもNo.1となったゴールデン・レトリーバーですが、ドッグランなどで遊ぶのも大好きなようです。身体を動かすことが好きで、友好的な性格であることなどからドッグランで遊ぶのが上手なのかもしれません。

洋服費用をかけている犬種は?

パグ

犬に洋服を着せることは、ファッションを楽しむということだけでなく、抜け毛や汚れ対策といったメリットがあります。また、体温調節を助けたり、運動機能をサポートするといった機能的な洋服まであります。洋服費用を最もかけているのはどの犬種でしょうか。

洋服費用をかけている犬種ランキング
順位品種費用(円)
1パグ19,909
2トイ・プードル18,418
3ミニチュア・ピンシャー17,450
4フレンチ・ブルドッグ17,432
5チワワ16,772
6カニーンヘン・ダックスフンド16,286
7混血犬(体重10kg未満)16,270
8ラブラドール・レトリーバー15,616
9ゴールデン・レトリーバー13,267
10マルチーズ12,758
11シー・ズー12,625
12ミニチュア・ダックスフンド11,615
13キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル10,650
14ヨークシャー・テリア10,061
15混血犬(体重10kg以上20kg未満)8,850
16ポメラニアン7,556
17ミニチュア・シュナウザー7,333
18ジャック・ラッセル・テリア7,250
19ウェルシュ・コーギー・ペンブローク6,819
20パピヨン6,518

※犬全体の平均は12,941円

洋服費用のNo.1はパグ

洋服費用を最もかけているのはパグでした。鼻ペチャで少し困ったような愛嬌のあるお顔のパグですが、その特徴でもある鼻ペチャの短頭種の犬は温度調整が苦手なため、暑さや寒さに弱い傾向にあります。そのため、暑さ対策や寒さ対策として洋服を着せる飼い主さんが多いのかもしれません。また、皮膚疾患にかかりやすい犬種でもあるため、皮膚を守るために洋服を着せるといったケースもありそうです。

さいごに

男の子に抱っこされるチワワ

犬を飼うことはお金がかかること。今回ご紹介したランキングの費用はほんの一例で、あくまで平均ですが、犬種ごとに特性があり、費用のかけどころもそれぞれ異なります。さらに犬種ごとに特性はあるものの、人間と同じように犬も一頭一頭個性があるものです。その子によって、かかる費用はさまざまであることを踏まえつつ、犬を迎えるときの参考にしてみてくださいね。

※本記事のランキングデータは、アニコム損害保険株式会社の独自のアンケート調査の結果をまとめたものです。

監修獣医師

犬百科編集部

犬百科編集部

犬の飼い主歴10年以上の編集者が集い、毎日、犬の「あるある話」に花を咲かせ、情報交換している。編集部員の面々は、犬との暮らしがより健やかに、よりハッピーになるよう正確な情報をお届けするため、自己研磨の毎日である。