猫の保険の選び方は?必要性やかかりやすい病気、診療費相場を解説
付かず離れず、それでいて極上の癒しを与えてくれる存在の猫ですが、私たち人間と同様、ケガ・病気のリスクは常に存在しています。
もしあなたの大切なネコちゃんがケガ・病気に見舞われてしまったとき、診療費の面で大きな助けとなるのがペット保険です。

猫に保険が必要な理由って?
去勢や避妊、屋内飼育の定着などにより、ペットの寿命も昔に比べずいぶん延び、より長い時間をともに暮らすことができるようになりました。
しかし、少しでも長く一緒に生活を送るためには、普段からの健康管理を欠かすことができません。
ペットには公的な健康保険制度はありません。ちょっとした症状で動物病院にかかっても診療費はすべて自己負担となり、ときには高額になってしまうこともあります。そんな備えとして、いつでも安心して治療を受けさせてあげるための力強い味方となるのが、ペット保険です。
猫には、周囲に病気を悟られないように隠す習性があります。というのも、自然界では弱っていたり、スキを見せたりすると襲われる危険性があるからです。人間と一緒に暮らしている室内飼いの猫でもこの習性は持ち続けています。
そのためケガ・病気の症状が初期の場合、猫の様子から異変を感じ取るのは難しく、明らかに様子がおかしい時には、症状がかなり進んでしまっていることが多くあります。
症状が進んでしまっていると、治療にも時間がかかるだけでなく、診療費も高額になりがちです。そんな時に助けとなるのが、ペット保険です。
普段から猫の様子を気にかけることも大切ですが、万が一の時のためにペット保険でケガ・病気に備えておくことも、猫との暮らしでは重要になってきます。
発見しづらい猫の病気の一例
猫はとても好奇心の強い生き物で、目の前のあらゆるものを手に取って遊びます。毛布やタオル、ヒモ、ビニール、薬など、家の中には猫にとって危険なものがあふれています。もし飼い猫が嘔吐を繰り返したり元気がなかったりする場合は、誤飲してしまった可能性が考えられます。異物が内臓を傷つけると体内で大量の出血を起こすこともあり、急激に症状を悪化させてしまうこともあります。
誤飲が疑われる場合は、まずレントゲンによる検査を行ない、異物とその場所の特定を急ぎます。食道から胃にかけて異物が詰まっているようなら、吐き出させるか内視鏡で取り除きます。時間の経過により腸にまで到達してしまうと、開腹手術で取り除くことになります。
費用も、麻酔、内視鏡、外科手術など、どれも高額な料金が発生します。入院が必要になるケースであればさらに費用がかさんでしまいます。回復を促すための点滴や投薬も含めると、相当な出費を覚悟しなければなりません。一回の手術費用は平均106,267円、入院は3~4日程度を要し、入院費は平均96,487円が必要というデータもあります。
誤飲による手術の場合(1回あたり) | |
---|---|
診療費(中央値) | 106,267円 |
診療費(平均値) | 125,618円 |
誤飲による入院の場合(1回あたり) | |
平均入院日数 | 3.8日 |
診療費(中央値) | 96,487円 |
診療費(平均値) | 111,587円 |
※アニコム家庭どうぶつ白書2019より参照
猫がかかりやすい病気のひとつに「腎臓病」があります。特に高齢の猫に多く、慢性腎臓病は猫の死因の上位にランクインしています。慢性腎臓病の原因についてはっきりとはわかっていませんが、ウイルスの影響やあまり水を飲まないことが影響していると考えられています。
猫はもともと砂漠地帯出身のどうぶつです。そのため、水をあまり飲まなくても生きていくことができ、基本的には食べ物から水分を摂取し、足りない分を飲み水で補給しています。
しかし、猫の生活環境の変化により食生活も変わってきていて、ドライフード中心の食生活の場合、食べ物から水分を吸収するのが難しいため、腎臓病のリスクが高くなります。
腎臓は一度悪くなってしまうと、もとの健康な頃の状態に戻すことはできないので、腎臓病になると、一生付き合っていかなければならなくなります。
アニコム損保の調査によると、腎臓病にかかった猫の1回あたりの※1平均診療費は9,329円、年間平均診療費は272,598円かかっています。さらに手術が必要となった場合には、もっと高額な診療費が必要となってきます。
万が一の時のために、貯金をしておくことも大切ですが、長期的な治療となった場合には負担が大きくなるため、ペット保険での備えも考えておくことが必要です。
※1 データ元:アニコム損保にて2017年度始期で契約開始した猫100,472頭(0~12歳)
猫の飼育環境が整い平均寿命が延びたことで、20歳を超える長寿猫も珍しくなくなりました。その反面、今まであまり見られなかった病気や加齢による症状も増え、病院で診察・治療を受けるケースも多くなってきています。そうなると当然、診療費も増えていきます。去勢や避妊手術、予防接種などを行い、病気の早期発見、早期治療に日々努めたとしても、年齢を重ねれば体に変調が見られ、診療費もかかるようになってきます。


出典:アニコム家庭どうぶつ白書2019


猫のペット保険は必要?
知っておきたい猫の保険のこと
猫の保険について基礎知識をご紹介。こちらでは保険の選び方や必要性、メリットとデメリット、猫の保険を選ぶ際のポイントなどを獣医師監修のもとご説明します。納得のいく治療ができるよう、あなたの愛猫にぴったりなペット保険選びの参考にお役立てください。
猫に多い病気とその診療費について
前述の慢性腎臓病以外にも、猫がかかりやすい病気や病気が疑われる症状はいくつもあります。よく見られるのは、嘔吐、下痢、血便です。
個体差はありますが、猫は毛づくろいで飲み込んでしまった毛玉を吐き出すことがあります。これは自然な行為で病気とは言えませんが、高齢になると吐き出す力が弱くなります。そのため、毛玉をスムーズに体外に出せるように薬を使うことがあります。
また、ストレスや食べ過ぎによる消化不良、体調不良で下痢を繰り返す猫も多く、なかなか改善されないと、通院が続いてしまうケースもあります。また、この症状には腸の疾患が隠れていることもあるので注意しましょう。腸から出血していると血便が出ます。便秘で便が硬くなり腸を傷つけている場合もありますが、消化器の炎症やポリープも考えられます。血便が続いたり排便時に苦しんだりしているようならすぐに受診しましょう。
猫の診療費請求件数 TOP10
順位 | 傷病名 | 件数 | 1頭あたりの 年間診療回数 |
1頭あたりの 年間平均診療費(円) |
---|---|---|---|---|
1 | 慢性腎臓病(腎不全含む) | 61,923 | 15.0 | 272,598 |
2 | 嘔吐/下痢/血便(原因未定) | 20,523 | 2.2 | 37,601 |
3 | 膀胱炎 | 14,620 | 3.0 | 45,741 |
4 | 胃炎/胃腸炎/腸炎 | 11,934 | 2.2 | 36,334 |
5 | 心筋症 | 7,377 | 6.6 | 164,135 |
6 | 結膜炎(結膜浮腫含む) | 7,354 | 1.7 | 18,647 |
7 | 原因未定の外耳炎 | 6,630 | 2.7 | 28,166 |
8 | 元気喪失(食欲不振含む、原因未定) | 6,922 | 2.4 | 48,947 |
9 | 糖尿病 | 6,084 | 14.0 | 321,831 |
10 | 原因未定の皮膚炎 | 6,072 | 2.2 | 24,592 |
出典:アニコム家庭どうぶつ白書2019



猫が入院や手術をするときにかかる費用はどれくらい?
病気別に調査
愛猫にはいつも健やかでいてもらいたいもの。でも、いつ、どんな災難が愛猫に降りかかってくるかわかりません。いくら避けたいと思っていても、病気やケガで入院や手術をすることもありえるのです。
各猫種の特徴となりやすい病気
猫種によってなりやすい病気は異なります。それぞれの猫種の特徴をよく理解し、病気の初期サインに気づけるようにしましょう。
1 | スコティッシュ・フォールド |
2 | 混血猫 |
3 | マンチカン |
4 | アメリカン・ショートヘア |
5 | ノルウェージャン・フォレスト・キャット |
6 | ラグドール |
7 | ブリティッシュ・ショートヘア |
8 | ミヌエット |
9 | サイベリアン |
10 | ベンガル |
猫の保険金請求事例
実際にネコちゃんがケガ・病気をした際の治療費の事例と、ペット保険に入った場合の補償額がいくらになるのかをプランごとにご紹介します。
- 猫種
- アビシニアン
- 年齢
- 5歳
- 内容
- 入院5日、手術1回
- 症状名
- 横隔膜ヘルニア

診療内容 | |
---|---|
初診料 | 1,000円 |
レントゲン検査 | 6,000円 |
血液検査 | 5,000円 |
ヘルニア整復手術 | 200,000円 |
注射 | 4,000円 |
点滴 | 27,000円 |
入院料(4泊5日) | 15,000円 |
内服薬 | 3,500円 |
合計 261,500円 |
※アニコム損保への保険金請求の一例です
どうぶつ健保ふぁみりぃ加入の場合
70%プランの場合

50%プランの場合

保険未加入の場合
自己負担
100%
261,500円
- 猫種
- スコティッシュ・
フォールド
- 年齢
- 2歳
- 内容
- 入院5日、手術1回
- 症状名
- 腸閉塞

診療内容 | |
---|---|
再診料 | 700円 |
血液検査 | 12,000円 |
レントゲン検査 | 4,000円 |
超音波検査 | 4,000円 |
麻酔料 | 15,000円 |
手術料 | 65,000円 |
入院料 | 15,000円 |
注射 | 20,000円 |
静脈点滴 | 15,000円 |
内服薬(抗生剤7日分) | 1,400円 |
合計 152,100円 |
※アニコム損保への保険金請求の一例です
どうぶつ健保ふぁみりぃ加入の場合
70%プランの場合

50%プランの場合

保険未加入の場合
自己負担
100%
152,100円
- 猫種
- アメリカン・
ショートヘアー
- 年齢
- 4歳
- 内容
- 入院4日、手術1回
- 症状名
- 膿胸

診療内容 | |
---|---|
初診料 | 1,000円 |
レントゲン検査 | 6,000円 |
血液検査 | 7,000円 |
全身麻酔 | 10,000円 |
胸腔チューブ設置、胸腔内洗浄 | 8,000円 |
点滴 | 22,000円 |
入院料(3泊4日) | 12,000円 |
内服薬 | 3,500円 |
合計 69,500円 |
※アニコム損保への保険金請求の一例です
どうぶつ健保ふぁみりぃ加入の場合
70%プランの場合

50%プランの場合

保険未加入の場合
自己負担
100%
69,500円
猫保険を選ぶポイント
「ペット保険」とひと口にいっても世の中にはさまざまなタイプの商品が販売されており、「何を基準に選ぶべきかわからない」「結局どれがいいの?」などと悩みを抱えていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。
そんな方は、これからご紹介する3つのポイントを意識して保険を選んでみてはいかがでしょうか。
猫のかかりやすい病気から考える
人間と同じく、猫にもかかりやすい病気があります。まずは飼っている猫がどんな病気にかかりやすいのかを把握し、その治療をカバーできる保険を選ぶことが何よりも大切です。
例えば、子猫の場合は下痢や嘔吐・外耳炎・結膜炎・膀胱炎などの病気にかかりがちです。また、寄生虫感染やウイルス感染するリスクも高いと言われています。
一方で、成猫・老猫の場合は腎臓病や胃腸炎・尿石症などの病気になりやすいのが特徴的です。入院や手術が必要になるケースもあり、治療費は高額になる傾向にあります。
せっかくペット保険に加入しても、かかりやすい病気が補償の対象外であれば意味がありません。飼っている猫の特徴を考慮したうえで最適なプランを選択するよう心掛けましょう。
猫の年齢から考える
ペット保険は何歳からでも加入できる訳ではありません。プランごとに「○○歳まで」と新規で契約できる年齢に制限が設けられており、高齢の猫ほど入れる保険は少なくなります。
そのため、飼っている猫の年齢が検討しているプランに加入できる年齢かどうかを確認することが必要です。8歳以上の高齢の場合は入れる保険の種類は限られるものの、なかには年齢制限なしで加入可能な保険もあります。
また、ペット保険には「○○歳まで更新が可能」といったように契約更新できる年齢に上限が設けられている場合もあります。この場合、一定の年齢を達すると更新ができなくなり無保険状態になってしまいます。心配な場合は終身タイプのペット保険に加入することをおすすめします。ちなみに、年齢が不明な場合は、動物病院で推定年齢を確認することができます。
補償の範囲から考える
ペット保険には大きく分けて「フルカバー型」と「限定型」の2種類があります。
フルカバー型とは、通院、入院、手術のすべて補償対象となるプランのこと。補償範囲が広いぶん、毎月支払う保険料は高くなります。一方の限定型とは、「通院のみ」「入院のみ」「手術のみ」など補償の対象が限定されているプランのこと。保険料を安く抑えたい方におすすめです。保険に加入する目的を明確にすれば、どちらを選ぶべきかが決まってくるでしょう。
また、ペット保険を選ぶ際は補償割合を確認することも重要です。補償割合とは、治療費の何%が保険金として支払われるのかを表したもので、プランによって「50%」「70%」「90%」「100%」とさまざまです。補償割合が高いほど治療費の自己負担額は減りますが、支払う保険料は高くなります。かかりやすい病気の治療費やご自身の家計状況を考慮したうえで選びましょう。
アニコム損保の猫の保険プランは3つ
どうぶつ健保ふぁみりぃ
対応動物病院で「どうぶつ健康保険証」を提示すれば、人の健康保険と同じように、その場でのお支払いが自己負担額だけで済む「窓口精算システム」が使える人気のプラン!
ペット保険を使うシーンは「通院」が約90%!(*)。ちょっとした体調不良だけでなく、犬に多い皮膚病など長引く通院診療にも安心して保険が使えます。さらに健康状態を毎年チェックできる「腸内フローラ測定サービス」が無料で付帯!「とにかく使える!」にこだわった保険です。
*2018年度アニコム損保への保険金請求件数より。
どうぶつ健保しにあ
猫も年齢が上がれば、人と同じように病気になるリスクも上がりますが、加入時の年齢に上限なく入れるペット保険は、日本唯一※!年齢であきらめていた方はもちろん、わが子が高齢になってきてやっぱり保険が必要かも、と思った時に入れる嬉しいプラン!
さらに“ふぁみりぃ”同様毎年の「腸内フローラ測定サービス」が付帯で、定期的な健康チェックも。シニア期ならではのさまざまな心配にしっかりと寄り添った保険です。
※2021年1月末現在、当社調べ。原則、健康体であることが加入の条件です。
どうぶつ健保ぷち
入院・手術といった「もしも」の高額診療に特化した、月々1,020円から(1歳、犬種Aクラスの場合)と、お手頃な保険料が魅力のプラン!しかも特化した分、高額診療を手厚く補償。
「日々の通院はなんとかなるけど、入院や手術が必要な大きな病気の方が心配…」という方はもちろん、「ペット保険は全員平等に入りたいけど、保険料が気になる」といった多頭飼育の方にもおすすめの保険です。
アニコム損保のペット保険について、
各商品がわかりやすい比較表をご用意しました。
わが子にピッタリな商品をお選びください。
猫を飼っているお客様からの声(口コミ)をご紹介
いつもお世話になっております。このたびケイティに脾臓癌が発見され、治療を開始致しました。
鼻せん癌予後治療と合わせての通院ですので、回数が増えてしまいますが、アニコム様のお陰で納得のいく治療を受けさせてやれそうです。
いつも本当にありがとうございます(^▽^)これからもよろしくお願い致します。
ケイティ・リョーちゃんママ

お世話になります。サラがコロナを発症して1年以上たちました。
治療の甲斐あって奇跡的に根治いたしました。
保険は本当にありがたかったです。ありがとうございました。
サラちゃんとルナちゃんとママ

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