うさぎはトンネルが大好き。ぜひおもちゃのラインナップに加えたいものの、種類が多くどんなものがいいのか悩んでしまいますね。ここではうさぎのおもちゃとして使えるトンネルの種類や選び方、遊ばないときの対処法を紹介します。

うさぎはトンネルが好き?

ペットのうさぎの祖先はアナウサギという野生のうさぎ。アナウサギは地面に穴を掘って複数の部屋を作り、トンネルでつないだ巣で暮らしています。その習性が残っているので、うさぎは狭くて暗いところが大好き!うさぎに幸せに過ごしてもらうために、飼育環境の中にも本来の環境に近い落ち着けるものを用意してあげたいですね。理想をいえば、土を掘って自分でトンネルが作れるようにするといいのかもしれませんが、室内では難しいものです。そこで、トンネルのおもちゃを用意してあげましょう。

トンネルでどうやって遊ぶ?

トンネルはうさぎが遊ぶスペースの端に置きます。うさぎが気に入ると、ただ入るだけでなくダッシュで駆け抜けるようになります。ダッシュで何周も走る際に、トンネルも経路に入れて毎回のようにくぐることも。嫌がらなければ、追いかけっこをして一緒に遊ぶのもおすすめです。トンネルの中に逃げられたらうさぎの勝ちを演出すると、喜んで繰り返したがるかもしれません。トンネルにおやつを隠して探しもらうことで、うさぎの探索の欲求を満たすこともできます。

遊ぶだけでなく、トンネルの中で休憩することもあるでしょう。安心できる狭い場所として、そのままトンネルの中で座ったり寝そべったりして休みます。姿が見えないのは残念ですが、うさぎがくつろげているので、そのままそっとしておきましょう。

トンネルの選び方

うさぎ用、小動物用、ペット用から選ぶといいでしょう。それ以外で探すときや手作りをする場合は、安全かどうか(使用中に壊れて閉じ込めることがないか、塗料や接着剤は舐めても安全か)よく確認したうえで使用してください。

トンネル遊びでまず気をつけたいのは、かじって誤食することです。うさぎ用として布や紙製のトンネルも販売されています。これらは軽くて安価でお手入れもしやすく、飼い主にはメリットが豊富ですが、うさぎが執拗にかじってしまう場合は不向きです。かじっても安心な天然素材のものを選びましょう。

サイズ感にも要注意。うさぎ専用のトンネルは、小型のうさぎに合わせたものがほとんどです。中型~大型の子には、ネコ用や手作りで入りやすいものを用意してあげましょう。

手作りもできる!トンネルの種類

うさぎが遊べるトンネルは、素材でわけるとおもに次のようなものがあります。

プラスチック製のトンネル

プラスチック製のトンネルは蛇腹式で折りたためるものが主流。使わないときはコンパクトにたたんで収納できます。プラスチックでもかじることがあるので気をつけましょう。端がかじられてギザギザになってしまい、ケガの可能性があるときは交換を。繰り返しかじるようであれば、ほかの素材を検討しましょう。

布製のトンネル

ワイヤーを布で包んだタイプも多くみられます。厚手の布もあれば、不織布やナイロンのものも。アレンジもしやすく、途中に出入りしたり覗いたりできる穴があるものや、複数が連結されているタイプもあります。布製もよくかじることがあります。破れてワイヤーが露出すると危険なので、よくかじるようであれば別のタイプと交換した方がいいでしょう。

天然素材のトンネル

ワラやチモシーなどで編んだものや、木製の板や枝を組み合わせたトンネルも。こちらは天然素材なのでかじられても安心です。価格は高めで、長さは短めの傾向にあります。ほかの素材でかじられることが多い場合はおすすめです。

紙製のトンネル

段ボールやクラフト紙など紙で作られたトンネルも販売されています。かじられやすく、壊されてしまう懸念もあります。とはいえ、処分もしやすいので、気をつけて様子を見ながら試してみてもいいでしょう。

段ボール箱から簡単に手作りすることもできます。浅く幅が広いダンボール箱に、うさぎが通れる大きさの出入り口を2つあければ完成。15~25㎝ほどの出入り口にすると大半のうさぎにぴったりです。トンネルを気にいるか心配なときは、まずこれで試してみても。

素焼きのトンネル

テラコッタ製のトンネルもあります。かじられる心配は少なく、夏場は体を冷やすことができます。

トンネルで遊ばないときは?

うさぎの個性によっては、すぐにトンネルに入らないことがあります。まず、置き場所を見直して、うさぎが遊ぶスペースの中でよく通るところや、お気に入りの場所に置いてみましょう。それでも避けるようであれば、新しいものに警戒しているのかもしれません。すぐに片付けずに、うさぎから見えるところや、いつでも触れるところに置いて慣れてもらいます。慣れてきたら、トンネルの中におやつやお気に入りのおもちゃを置いてみてください。最初はおやつをとってすぐに戻ってきても、繰り返すうちに馴染んで気に入ることもあります。

トンネルの素材が気に入らないこともあるでしょう。外が透けるような薄い素材や明るい色は、落ち着かない子もいるかもしれません。素材や色を変えると入ってくれる可能性もあります。トンネルはあくまでストレス解消、退屈防止のためのおもちゃ。いくつか試して気に入らないようであれば無理強いはせず、ほかのおもちゃで遊んでもらいましょう。

まとめ

うさぎがトンネルを気に入れば、楽しく遊んでストレスを解消することができます。トンネルをつないだり、カーブや傾斜をつけてみたり、アスレチックのように箱や階段と組み合わせたりと、アレンジは自由。飼育環境やうさぎの好みにあったものを選んで、トンネル遊びを楽しんでくださいね。

ライター

佐藤華奈子

佐藤華奈子

大学の動物系学科を卒業後、教育情報誌、ライフスタイル誌の編集プロダクション勤務を経て、2009年よりフリーランスの動物ライターに。「動物を飼うことは動物と暮らすこと」をテーマに活動中。おもにペット、動物園、牧場の動物関連の雑誌、書籍などで執筆。2011年よりうさぎ(ネザーランドドワーフ)と暮らしているうさぎ愛好家。