環境の変化や、音などに対して繊細なうさぎは、車や公共交通機関での移動も少なからずストレスになります。旅行などのときには、うさぎを預けることができますが、引越しや帰省など、うさぎと長距離を移動しなくてはいけない機会も少なからずあるもの。そこでうさぎと移動するときの注意点や公共交通機関の利用について解説します。(※料金は2021年4月20日現在のものです)

車に乗せるときはキャリーがおすすめ

車の写真

車での移動は、料金や周囲の人を気にすることがないので、比較的楽だと思うかもしれません。ただ電車や飛行機と比べてケージに直接振動が伝わりやすく、意外に大きな音がします。振動も大きな音もうさぎには大きな負担になります。その点を踏まえて、長距離移動の際はこまめに休憩を入れるなど配慮をしましょう。

車に乗せる際、ケージも一緒に運ぶ場合でもうさぎはキャリーに入れるのがおすすめです。ふだん過ごしているケージに入れた方がリラックスできるように思うかもしれませんが、ケージの中は広いため、急ブレーキなどの場合にうさぎが体をぶつけてケガをする可能性もあります。またうさぎは暗くて狭い場所の方が落ち着くので、キャリーの中の方が安心できます。

キャリーは座席の上におき、シートベルトで動かないように固定します。家族が同乗している場合であれば、膝の上にキャリーを載せて、時々うさぎに声をかけてあげたり、キャリーを少しあけて頭を撫でてあげるとより落ち着きます。休憩の際はキャリーから出して体を伸ばして休めるようにしてあげましょう。車のドアをあけるときには、うさぎが逃げないようにリードを付けてください。

ただしうさぎは個体差が大きいので、明らかにケージの方がいいと判断した場合は、ケージに入れて乗せましょう。キャスターはロックをかけるか外しておき、車内の平らな場所にケージを置いて、動かないように固定します。なお、走行中の車内でうさぎを自由にさせることは危険なので絶対にやめましょう。

走行中は騒音を少しでも抑えるために窓は閉め切って、エアコンで温度調節をします。短時間であっても車内にうさぎを残して離れることは絶対にしないでください。

電車は手荷物料金が発生

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電車にペットを載せるルールは鉄道会社によって異なります。JRの場合は「長さ70センチメートル以内で、タテ・ヨコ・高さの合計が90センチメートル程度のケースに入れたもの」「ケースと動物を合わせた重さが10キログラム以内のもの」としています。料金は「手荷物料金」として290円がかかります。

詳細は異なりますが、ほかの鉄道会社も大半がJRの基準に基づいてルールを設けています。キャリーに入れた状態であれば、うさぎはほぼ問題なく同乗できます。

電車に乗る際は周囲の乗客に配慮が必要です。うさぎは鳴き声の心配はありませんが、どうぶつが苦手な人、アレルギーがある人もいます。ホームや電車内でキャリーからうさぎを出すことはできません。移動中に外からうさぎの様子が確認できる窓付きのキャリーがおすすめです。ケージ型のような開放感があるキャリーはうさぎが不安になるので、カバーをかけてあげましょう。

バスは種類によって対応が変わる

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路線バスではキャリーに入れていれば、基本的に手荷物として持ち込めます。料金も発生しない場合が多いようです。高速バスでは同乗できないケースが多くなっています。空港へのリムジンバスの場合、キャリーに入れて飼い主の膝か足元にのせることになりますが、利用する際には、詳細を各運行会社に確認しましょう。

飛行機は事前にしっかり確認を

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うさぎを飛行機に乗せられるかどうかは、航空会社によって異なります。乗せられる場合でも、国内線では基本的に機内への持ち込みはできず、貨物として預けることになります。予約が必要な航空会社もあるので、事前によく調べて確認しておきましょう。料金もさまざまですが、おおむね3,000~6,000円ほどとなっています。

国際線では、うさぎを乗せられない場合、貨物として預けられる場合、キャリーに入れて機内へ持ち込める場合があります。チケットを予約する前に必ず確認しておきましょう。うさぎと海外へ行く場合は検疫も必要となります。そのための手続きについてもあらかじめ調べておきましょう。

貨物として預ける場合でも、貨物室の空き状況によっては便が変更になることもあります。予約できる場合は予約をしておき、できない場合は早めに空港に着いて手続きをしましょう。搭乗する日は余裕をもったスケジュールにしておくことも大切です。

機内では、急激な温度・気圧の変化が起こります。また貨物室での預かりになった場合には、照明が消え、機械操縦音などの大きな音が聞こえます。飛行機の移動は、最悪の場合、命を落とすほどの影響があることを理解しておきましょう。また、生まれて1年以内のうさぎや、高齢のうさぎには、飛行機での移動はおすすめできません。

共通する移動の注意点

うさぎの写真

・移動の前

移動する日の前は、いつも通りの環境で規則正しい生活をさせて体調管理を万全にしましょう。できれば事前に動物病院で健康チェックを行い、心配なことがあれば獣医師に相談を。また移動後に体調を崩すことに備えて、移動先の近くで、うさぎを診てくれる動物病院も調べておきましょう。

・移動中

いつもとちがう環境の中で、うさぎはあまり飲んだり食べたりしないかもしれません。ですが長時間の移動の場合は、必ず給水ボトルと牧草を入れて、いつでも摂取できるようにしておきましょう。

・移動の後

うさぎは慣れない移動で非常に疲れています。目的地に着いたら、しばらく静かな環境で過ごさせてあげましょう。うさぎ自身のにおいがついたおもちゃやトイレなどを置いてあげると落ち着きます。そして食欲や排せつなど、体調もいつも以上に気にかけてみてあげましょう。移動日は少し食欲が落ちるかもしれません。そこから食欲が回復していくかどうか、必ずチェックしてください。うさぎが慣れた様子になるまでは、へやんぽやうさんぽ、よく知らない人とふれ合うことも控えましょう。

まとめ

うさぎの写真

うさぎと移動するときは、準備も慌ただしいうえ、移動中のうさぎのストレスも心配ですね。ただ飼い主側が過度に心配していると、うさぎもますます不安になってしまいます。できる準備をしっかりしたうえで、移動中はうさぎに声をかけたり、休憩のときになでたりして安心させてあげましょう。移動前後の体調も気をつけてよくみてあげてくださいね。

ライター

佐藤華奈子

佐藤華奈子

大学の動物系学科を卒業後、教育情報誌、ライフスタイル誌の編集プロダクション勤務を経て、2009年よりフリーランスの動物ライターに。「動物を飼うことは動物と暮らすこと」をテーマに活動中。おもにペット、動物園、牧場の動物関連の雑誌、書籍などで執筆。2011年よりうさぎ(ネザーランドドワーフ)と暮らしているうさぎ愛好家。