うさぎもあくびをすることがあります。どんな時にあくびをするのか、関係する病気はあるのかなど、うさぎのあくびについて、あくびに関する新常識とともに紹介します。

うさぎがあくびをする理由は?

実はあくびをする理由は、うさぎに限らず人間でもまだよくわかっていません。以前は脳の酸欠を解消するためと言われていましたが、いくつかの実験によってこの説は否定されました。現在、有力視されているのは、脳の温度を下げるためという説です。あくびで血流をよくしたり、周囲の空気を取り込んだりすることで、脳がオーバーヒートして活動が鈍くなるのを防ぐのではないかと考えられています。

原因は詳しくわかっていないものの、私たちは眠いときや退屈なときにあくびが出ることは事実です。でもそれだけではなく、緊張しているときにもあくびをすることがわかっています。また睡眠から覚醒する際に出ることもあるので、あくびは覚醒を促すもので、体を緊張に備えさせる役割があるとも言われています。

うさぎはどんなときにあくびをする?

うさぎも人と同じように、眠いとき、退屈なとき、緊張しているとき、寝ていて起きたときにあくびをすると考えられています。実際によく見かけるのは、毛づくろいのあとや目覚めたとき、食後などに前足を伸ばしてストレッチをしながらあくびをするシーンではないでしょうか。うさぎは行動を切り替えるときにストレッチをするので、あくびにもそのような意味があるのかもしれません。ストレッチではなく、背中を丸めるようにしてあくびをすることもあります。眠いけれどテレビの音など気になることがあるときなどに見られます。外出先や動物病院で緊張を和らげるために、あくびをする子もいるようです。

うさぎのあくびはかわいい?怖い?

うさぎがあくびをする画像

うさぎのあくびと聞くと、かわいいと思われるかもしれません。確かに一見かわいい行動ですが、真正面から見ると、するどい上下の前歯が強調されて少し怖い顔に見えることがあります。正面から写真を撮ると、目が隠れて前歯が強調され、ちょっと恐ろしい写真になってしまうことも。うさぎのあくびを記録に残すなら、動画を撮るか横や斜めからの撮影がおすすめです。

うさぎの口はとても小さく、あくびをするとき以外で口の中の様子をみることは通常ありません。なかなか見られない姿なので、うさぎと暮らしていてあくびシーンを見られたらラッキーと思ってしまうでしょう。

人とうさぎであくびは移る? 

「あくびは移る」と言われることがあります。これについてもいくつかの研究があり、人間同士はもちろん、人からチンパンジー、さらには犬や一部のサルにもあくびが移ることがわかっています。ただし人間もチンパンジーも幼い子どもにはあくびが移りませんでした。このことから、あくびは社会性が発達し共感することによって移ると考えられています。

人からうさぎにあくびが移るのか、残念ながらそのような研究報告はなく、詳しいことはわかりません。興味があれば実験してみてください。なお、人に関してはあくびについて考えたり、あくびについてかかれた文を読んだり映像を見ただけでも移るのだとか。一緒に暮らしているうさぎが、ゆったりとくつろいでいる姿を見て、飼い主さんも眠くなってしまうことで、あくびが移る可能性はありそうです。

あくびが多いとき心配な病気はある? 

うさぎがあくびをする画像

うさぎが特に理由がないのに何度もあくびをするときは、歯の病気の可能性があります。歯や食べ方をよく観察し、動物病院で診てもらいましょう。もし病気が原因であくびが増えていれば、あくびのほかにも症状が出ているものです。

また、あまりにも回数が多い場合には、心不全や脳の病気が隠れているかもしれません。あくびの他に、ごはんを食べていなかったり、じーっとしていることが増えたり、呼吸を苦しそうにしているなどの変化があれば、動物病院を受診してください。

まとめ

科学的にはまだ謎が多いあくび。眠いときだけでなく、気分転換のためや緊張しているときなどさまざまなシチュエーションで出るものです。眠いときであればそっとしてあげる、気分転換のあくびの後に近寄ってきたら一緒に遊ぶ、緊張しているときにあくびをしたらその原因を取り除いてあげるなど、時と場合に応じて対応してあげましょう。

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ライター

佐藤華奈子

佐藤華奈子

大学の動物系学科を卒業後、教育情報誌、ライフスタイル誌の編集プロダクション勤務を経て、2009年よりフリーランスの動物ライターに。「動物を飼うことは動物と暮らすこと」をテーマに活動中。おもにペット、動物園、牧場の動物関連の雑誌、書籍などで執筆。2011年よりうさぎ(ネザーランドドワーフ)と暮らしているうさぎ愛好家。