うさぎは突然食べなくなる、元気がなくなるなど、急に体調を崩して受診が必要になることがあります。そんなとき、すぐに頼れるかかりつけの動物病院は見つけていますか?ここではうさぎを診てくれる動物病院の探し方や受診するときのポイントを紹介します。

うさぎを診察する動物病院は少ない?

うさぎを飼う人が増えているものの、大半の動物病院の診察対象は犬猫がメインです。うさぎは診察対象外で診てもらえないケースも少なくありません。うさぎを診察している動物病院でも、「うさぎに詳しい獣医師がいてうさぎをたくさん診ています」というところもあれば、そうでない病院もあるのが実情です。うさぎを専門的に診てくれる動物病院もありますが、決して多くはなく、そのような病院が通える距離にない地域もあります。次に紹介する方法でなるべく早く、うさぎが元気なときに通える動物病院を探しておくことが大切です。

動物病院の見つけ方【1】うさぎをお迎えするお店で聞いておく

うさぎをお迎えする準備段階で動物病院のことも考えておきましょう。地域の専門店からうさぎをお迎えするのであれば、お迎えのタイミングでおすすめの動物病院を聞いておくと安心です。里親になった場合も、同じ地域からお迎えするならかかりつけの動物病院を確認しておきましょう。

動物病院の見つけ方【2】地域の人に聞く

やはり、自身の住まいに近い動物病院に詳しいのは、同じ地域に住んでいる人。うさぎを飼っている友人やペットを飼っている近所の人、SNSでつながっているうさぎの飼い主で同じ都道府県に住む人など、地域の人に聞いて情報を集めると、うさぎを診てもらえる動物病院、詳しい動物病院が確実にわかります。

動物病院の見つけ方【3】検索して探す

ショップなどで聞けなかったとき、身近にうさぎを飼っている人がいないときなどは、ネットで検索することになるでしょう。うさぎを診てくれる動物病院を一覧にしたサイトもあるので、参考にしてみましょう。ただし、掲載されている情報が最新とは限らず、状況が変わっている場合もあります。必ず動物病院の公式サイトや電話で確認を取ってから受診しましょう。

うさぎを診てもらえる動物病院はこちらでも検索できます。
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動物病院の見つけ方【4】飼育本を見る

うさぎの飼育本や雑誌にもうさぎを診てもらえる動物病院の一覧や情報が掲載されていることがあります。手元にこうした本があれば確認してみても。本の場合も掲載時と情報が異なり、動物病院が移転や閉院していることも考えられます。ホームページや電話で最新の情報も確認しておきましょう。

元気なときに受診がおすすめ

上記の方法で受診できる動物病院を見つけたら、なるべくうさぎが元気なときに健康診断や爪切りなどのために受診してみましょう。体調が悪くなってから初めての場所へ行くことは、うさぎにとっても負担になります。元気なときに行っておくことで、移動や動物病院の雰囲気に慣れておくことができます。うさぎは体調が悪くても隠してしまうので、元気に見えても健康診断で治療が必要な病気が見つかることも。飼い主も実際に移動にかかる時間や待ち時間、うさぎの診察にどのくらい慣れているかなどがわかり、かかりつけにできそうか早めに確認できます。
また、動物病院側もカルテを作成することができ、緊急時など問診時間の短縮に繋がります。予約時や診察の始めにかかりつけを探していると伝えることで、性格や生活の様子といった、問診を中心とした診察にすることもできます。
うさぎ・飼い主にとっても、病院にとっても良い点が多々あるので、うさぎが元気なときに受診しましょう。

かかりつけを2つ持つという選択肢も

いつもうさぎに詳しい動物病院を受診することが理想ですが、遠方になると通うことも大変です。体調が悪いうさぎを連れていくことを考えると、近所の動物病院の方が良いのでは、と迷うこともあるでしょう。そんなときは「かかりつけは2つ」と考えて、うさぎの状況によって適した方へ連れていくことも一案です。例えば軽い症状やいつもと同じお薬を出してもらいたい場合は、近所の動物病院へ。それで改善されず長引く場合や、始めから詳しいところで診てほしい場合は、遠くても専門的に診てくれる動物病院へ。このように使い分ければ、移動の負担を極力抑えながらうさぎの健康を守れます。
また、ひとつ良いかかりつけが見つかったとしても、休診日や夜間に急にうさぎの具合が悪くなることもあります。万が一に備えて、かかりつけの休診日や時間外に診てもらえる動物病院もあらかじめ探しておきましょう。

動物病院 受診のポイント

動物病院へ行く前に、診療時間と予約が必要かどうか確認しておきましょう。できれば予約を取っておくと、うさぎを慣れない環境で長く待たせることを避けられます。体調不良で受診するときは、スムーズに診察を受けられるように次のことを事前にまとめておきましょう。

・気になる症状は何か
・いつから症状があるか
・食事内容、食欲
・うんち、おしっこの様子

うさぎは消化器の状況が健康状態に大きく影響するどうぶつです。症状のほか、普段のごはんの内容や食欲、うんちやおしっこの状態は必ず医師から聞かれるので、伝えられるようにしておきましょう。
うんちやおしっこの様子は、写真を撮って見せられるようにしておくと的確に伝えられます。歩き方や食べ方、そのほかの行動が気になるときは動画を撮っておくといいでしょう。

まとめ

不妊手術や爪切り、伸び過ぎた歯のカット、食欲不振など、うさぎを飼えば動物病院のお世話になる機会は必ずあります。できるだけ早い段階でうさぎをしっかり診てもらえる動物病院の情報を調べておきましょう。かかりつけを決める際に重要なことは人それぞれです。通院時間、待ち時間、待合室の環境、動物病院の設備や治療方針、獣医師やスタッフの人柄など、実際に行ってみて気づくことも多々あります。迷う場合は行ける範囲でいくつかまわり、飼い主とうさぎにとってベストなかかりつけを見つけてくださいね。

ライター

佐藤華奈子

佐藤華奈子

大学の動物系学科を卒業後、教育情報誌、ライフスタイル誌の編集プロダクション勤務を経て、2009年よりフリーランスの動物ライターに。「動物を飼うことは動物と暮らすこと」をテーマに活動中。おもにペット、動物園、牧場の動物関連の雑誌、書籍などで執筆。2011年よりうさぎ(ネザーランドドワーフ)と暮らしているうさぎ愛好家。