うさぎは体調が悪くなってもギリギリまで隠してしまいます。病気やケガに早く気づくためには、飼い主の日頃の観察が欠かせません。
病気やケガはいつ起こるかわからないので、毎日健康チェックをすることが大切です。ただ身構えてしっかりチェックしようとすると、お互いに緊張感を持ってしまい、面倒な気持ちがでてきて徐々におろそかになってしまうことも。毎日のお世話の中で無理なくチェックする習慣を作るのがおすすめです。そこで、日々のお世話とあわせて見ておきたいポイントをまとめました。
食事&おやつの時間に食欲をチェック
胃腸が繊細なうさぎは消化器のトラブルがよく見られます。特に胃腸うっ滞は、どんなうさぎでも1度は経験するといえるほど、よくあることです。うさぎにとって食事が摂れないということは大きな問題で、胃腸トラブルが悪化すると命にかかわることもあります。
食欲があるかどうかは、特に毎日しっかりチェックしておきたいことです。ペレットや牧草、野菜を与えるタイミングでいつものように食いついているか必ず見ておきましょう。また片付けるときに残していないかも確認を。
トイレ掃除でうんち&おしっこをチェック
うんちとおしっこは重要な健康のバロメーター。トイレ掃除は健康チェックに絶好のタイミングです。まずうんちとおしっこの量を確認しましょう。うんちやおしっこの量が極端に減るのは、うさぎの消化器や尿道などに異常がある要注意サイン。うんちが小さくなっていく場合も注意が必要です。
また軟便をしていないか、盲腸糞が落ちていないか(または量が増えていないか)も確認を。毛でつながったうんちが出ていることもあります。これらは病気ではなくても時々見られることで、一時的なことであれば、食事やおやつの内容があわなかった可能性があります。おやつは中止して経過を見守り、食欲不振などほかの症状もある、その状態が続くといったときは受診をしましょう。
いつどんなうんちだったのか記録しておくと役立つこともあります。水溶性の下痢が出てお尻も汚れているときは、早急に動物病院を受診をしてください。 いつもと違ううんちがでたら、それを動物病院にもっていくのもおすすめです。
おしっこは色もチェック。うさぎはよく白く濁ったおしっこをします。赤いおしっこも正常ですが、明らかに血が混ざっている、鮮血が出ているといった場合は動物病院を受診しましょう。おしっこの変化に気づくために、日頃から色や状態を見ておくことが大切です。トイレ砂やトイレシーツも、できるだけ色のついていないものを使うと分かりやすくなります。
へやんぽで行動をチェック
へやんぽが大好きなうさぎが、ケージの扉を開けてもすぐに出てこない、ケージの隅でうずくまってあまり動かないときは、体のどこかに痛みがある可能性があります。
ケージから出て部屋を散策しているときも、歩き方に異常がないか、首が傾いていないか、いつも通り元気があるか見ておきましょう。
ふれあいタイムに全身の様子をチェック
全身のチェックに最適なのは、なでるときや抱っこをするときのふれあいタイム。ふれあいを楽しむと同時に、次のポイントもチェックしておきましょう。
- 目の様子(涙や目ヤニが出ていないか、黒目部分に傷や白濁がないか、眼球が揺れていないか)
- 耳の様子(耳の中が汚れていないか、いやな臭いがしないか)
- 被毛の様子(毛並みはいいか、毛玉はないか、鼻や顎の下・前足の毛がゴワゴワしていないか、お尻が汚れていないか)
- 皮膚の様子(小さなできものや傷がないか、脱毛して皮膚が見えている箇所がないか)
- お腹まわり(いつもより膨らんでいないか、張っていないか)
また、いつも通りにコミュニケーションできるかどうかも見ておきましょう。機嫌が悪い、慣れていたのに突然噛みつくといった様子があるときは、体調が悪い場合もあります。
そのほか定期的にチェックしたいこと
毎日行う必要はありませんが、 定期的な体重測定とあわせて、足裏の毛が薄くなっていないか、タコができていないかも確認しましょう。 毎月1日にする、爪切りのタイミングでするなど、決まりをつくっておくと忘れず続けられるでしょう。
家庭で入念にチェックしていても、気づかない病気や異常もあります。動物病院で検査しなければわからないこともありますし、肥満は毎日接していると気づきにくいものです。動物病院での健康診断も定期的に受けるようにしましょう。
「いつもとちがう」に気づけるようになろう
ここで紹介したポイントのチェックはもちろん、うさぎの様子を日頃からよく見ていれば、いつもとちがうことや、なにかおかしいことがあったとき、すぐに気づけるようになります。毎日のふれあいの中でよく観察して、異変を早めに発見できるようになることを目指しましょう。そしておかしいと思うことがあったら、早めに動物病院を受診してください。