私たち人間は、生まれるとすぐに健康保険に加入します。しかし、ペットである鳥には健康保険制度がなく、診療費は全額自己負担となります。そのため、万が一のケガや病気に備える手段として、ペット保険が必要です。

近年、犬や猫のペット保険は一般的になりつつありますが、インコや文鳥、フクロウといった鳥もペット保険に加入できることをご存じでしょうか?

ペット保険に加入すると、わが子がケガや病気で動物病院を受診した際に、診療費の一部または全額が保険金として補償されます。保険会社やプランによって補償内容は異なりますが、基本的には 「通院」・「入院」・「手術」にかかる診療費をカバーする内容となっています。動物病院の診療は自由診療であるため、診療費が高額になることも珍しくありません。しかし、ペット保険があれば、急なケガや病気の際にも経済的な負担を抑えながら、適切な診療を受けることができます。

今回は、鳥のペット保険の補償内容や使い方、さらに鳥がなりやすい病気について詳しくご紹介します。大切なわが子の健康を守るために、ぜひ参考にしてください。

鳥にペット保険は必要?

鳥の診察や治療は、犬や猫に比べて専門性が高く、診療費が高額になる可能性があります。レントゲン検査や超音波検査、血液検査などが続けて行われたり、入院や手術が必要になったりする場合には、予想を超える診療費がかかることも考えられます。

また、鳥は体が小さく繊細であるため、環境の変化の影響を受けやすく、ケガや病気になりやすい傾向があります。風邪などの身近な病気でも、症状が急変し命に関わることもあります。

さらに、多くの鳥は想像以上に長生きです。例えば、セキセイインコやオカメインコなどは10年以上生きることが珍しくなく、大型の鳥は20年以上生きることもあります。ちなみに、ギネス世界記録※では82歳と88日まで生きたオウムが登録されており、人間とほぼ同じくらいの寿命といえます。

※出典:https://www.guinnessworldrecords.com/world-records/442525-oldest-parrot-ever 達成日不明
※アニコム家庭どうぶつ白書2024より

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ご長寿アルバム|アニコム損保

長寿を目指すうえで大切なのが、ケガや病気の早期発見です。ペット保険は、躊躇せず病院に連れて行くための大きな助けとなります。万が一の金銭的負担を軽減し、わが子の健康管理を安心して行えるよう、日ごろから備えておきましょう!

知っておきたい!鳥の病気のリスクや診療費

万が一のときにどれくらいの診療費がかかるのか、鳥がどんな病気にかかりやすいのかを知っておくことも、長く健康にわが子と暮らすためには大切です。

アニコム家庭どうぶつ白書2024によると、1歳時点の年間平均診療費は26,314円 ですが、5歳時点では65,578円と約2.5倍になっています 。若いうちはケガや病気をしないと思っていても、年齢を重ねるごとに起こりやすいケガや病気もあるので注意が必要です。

鳥がかかりやすい病気は、普段の健康管理や早めの受診によって重症化を防ぐことができます。

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実際の診療費例

診療費がどのくらいかかるのか、実際の診療費の内訳を見てみましょう。
※費用は動物病院によって異なります。

オカメインコ (診断名:排泄物の異常とえずき)

項目料金
診察代1,900
糞便検査1,140
そのう検査1,340
爪切り830
血液検査11,000
合計(税込み)16,210

ベンガルワシミミズク (診断名:食欲不振)

項目料金
初診料2,500
血液検査14,900
遺伝子検査8,000
レントゲン5,000
便検査500
皮下点滴1,500
薬剤250
内服薬2,500
消費税等3,515
合計(税込み)38,665

(アニコム損保へのご請求の一例です。)
※金額はあくまでも一例であり、医療水準を案内するものではありません。

このように、鳥の診療費は決して安くはありません。特に検査や治療等の受診回数が増えると、高額になることもあります。
少しでも「いつもと様子が違う」と感じたら、動物病院を受診することが大切です。ケガや病気の早期発見が、わが子の健康を守るカギとなります。

鳥のペット保険、いくらかかる? 

ペット保険にかかる費用は、保険会社やプランによって異なります。加入する前によく調べて加入しましょう。

例えば、「通院」・「入院」・「手術」の70%が補償されるアニコム損保の「どうぶつ健保 ふぁみりぃ」70%プランに1歳の鳥が加入した場合、保険料はひと月2,820円です。
年払では30,750円となり、毎月支払うよりも保険料を抑えることができます。

さらに、年齢が上がっても保険料は変わりません。また、保険の利用回数に応じた「健康割増引制度」や、2羽目以降の保険料が割引される「多頭割引」も用意されています。
▶詳しくはこちら

アニコム損保のペット保険は、1度加入すれば原則、生涯継続できるため、できるだけ若いうちから保険に加入しておくことで、将来のケガや病気に備えられます。

わが子が年齢を重ねても元気で長生きできるように、早めの準備をおすすめします!

なにで選ぶ?迷ったら保険証と無料サービスが充実した保険がおすすめ!

「ペット保険は保険金の請求手続きに手間がかかりそう…」というイメージを持っている方も多いかもしれません。そんな方には保険証のあるペット保険がおすすめです。ペット保険の保険証も、私たちの健康保険証と同じように、窓口精算に対応している動物病院で提示して、自己負担分だけを支払えばOK!面倒な書類による保険金請求手続きは不要です。

アニコム損保の対応動物病院は、なんと全国に約7,000病院!そのうち、鳥の診療が行える動物病院は2,000病院を超えています (2025年4月現在)。保険証が使える病院が多いことも、保険を選ぶうえで重要なポイントです。

また、保険選びにあたり、補償以外のサービスを確認することをおすすめします。
例えばアニコム損保の場合は、年に1回、無料で「どうぶつ健活」という健康度チェックのサービスを利用することができます。利用方法は、自宅で愛鳥の糞を少しだけとって、アニコムに送るだけ。「腸内フローラの多様性」や「太りやすさ(F/B比)」が分かります。

ほかにも、アニコム損保の場合、獣医師等にLINEでしつけ・健康相談ができる「どうぶつホットライン」や、鳥を飼うにあたって心配な「“迷子”に関連したサービス」も無料で受けることができます。

サービスが充実した保険は、ケガ・病気の補償だけでなく、わが子をサポートしてくれます。万が一に備えたお守りのような存在になるでしょう。

大切な家族のために

鳥は体が小さく、病気の進行が早いため、ケガや病気の早期発見・早期治療が命を守ることにつながります。

「いつもと様子が違うけれど、大丈夫かな?」「動物病院に行くべき?」と迷ったときは、ためらわずに動物病院を受診しましょう。

あらかじめペット保険に加入しておくことで、経済的な不安を減らし、いざというときに落ち着いてわが子の異変に対応できるでしょう。

ライター

鳥百科編集部

鳥百科編集部

鳥を愛するの飼い主歴10年以上の編集者が集い 、日々毎日、鳥の「あるある話」に花を咲かせ、情報交換している。編集部員の面々は、鳥との暮らしがより健やかに、よりハッピーになるよう正確な情報をお届けするため、自己研磨の毎日である。