
おうちのうさぎやうさぎの写真を見ていると、首元がふっくらしている子がいることがあります。ほんの少しふくらんでいるだけのこともあれば、皮膚がたるんでマフラーのように見えることも。通称「マフ」「マフマフ」などと呼ばれるこの部分は一体何なのか、解説します。
マフの正体は?
一般に「マフ」「マフマフ」などと呼ばれる首の下のたるみは、日本語では「肉垂(にくすい)」または「肉垂(にくだ)れ」、英語では「Dewlap」といいます。
ふくらみは脂肪によるもので、モフモフの毛に包まれてとてもかわいらしく見えます。ほとんど目立たないものから皮膚が大きくたるんで座ると前足まで隠してしまうものまで、大きさはさまざまです。
大人の女の子にあることが多いですが、女の子に必ずみられるわけではありません。まれに男の子でも持っていることがあります。とくに垂れ耳のうさぎや大型のうさぎで目立つ傾向があり、立ち耳で小型のネザーランドドワーフではあまりみられません。大型のうさぎの代表格、フレミッシュジャイアントはマフも大きくなることが知られています。
マフの役割は?
マフがあるのは、妊娠や授乳に備えてエネルギーを貯蔵するためと考えられています。また冬の食料不足や病気になったときのためにも備えられているといいます。女の子のうさぎは出産準備としてここから毛を抜いて巣の材料にすることもよくあります。
女の子に多く見られるため「女の子の象徴」といわれることもありますが、マフには男の子を惹きつける効果はないそうです。マフが大きいほどモテるといったことは、うさぎの世界では起こらないようです。
ある子とない子がいるのはなぜ?

マフができるかどうか、どこまで大きくなるかは、生まれつきの体質や栄養状態、性ホルモンの影響などで決まります。生まれつきの体質といっても、赤ちゃんから子どものころまではどのうさぎでも見られません。マフができる子の場合、一般に女の子のうさぎが性成熟する4~6ヶ月ごろから少しずつできてきます。最初は喉元から胸元にかけて毛が密集するようになり、そこに徐々に脂肪がついてひだになっていきます。そうやって1~2年以上かけて本来の大きさまで成長します。避妊手術をした場合は目立たなくなるか、できないことも多いそうです。
またあまりうれしくないことですが、太り過ぎで目立ってくることも。特に去勢手術・避妊手術をした子や、あまりできないといわれている小型の立ち耳のうさぎで急に目立ってきたとき、高齢になってからできたときは要注意です。
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マフがある子で気をつけることは?
一般的なマフができる過程は上で説明した通りです。それ以外で急に出てきたときや大きくなったときは気をつけて様子を見ましょう。顔周りにできる腫瘍などの病気や、太り過ぎの可能性もあります。そもそも、うさぎの顎の下は腫瘍や膿瘍(のうよう)などのしこりができやすい場所です。
例えば顎下腺腫など、顎の下の唾液腺におこるトラブルがあります。歯根の炎症が広がったときには、クリーム状の膿が顎にたまり、顎の下が膨らむことがあります。こうした病気を飼い主がマフと間違えてしまうことも。また、マフの脂肪の中に脂肪腫という良性の腫瘍ができることもあります。
マフは偽妊娠を含め妊娠中に大きくなることもありますが、必ずしもそうとは限りません。心配なときは動物病院を受診して腫瘍などができていないか、太り過ぎていないか確認してもらいましょう。
女の子のうさぎが巣作りのためにマフの毛を自分で抜くとき、やりすぎて皮膚が見えてしまうことや、皮膚まで傷つけてしまうこともあります。ほかの巣材を多めに用意してあげたり、ストレスがないか気を配ってあげたりする必要があります。こうした事態は偽妊娠でも起こることがあります。また、ほかの場所が痛いときに代わりに噛みやすい首元を噛んで傷つけることも。妊娠とは関係なくマフを傷つけてしまう場合は、痛むところがないか全身をよくチェックしてあげましょう。
また、皮膚がひだになっているところは一度濡れてしまうとなかなか乾かず、湿性皮膚炎になりやすいものです。定期的にマフの裏の様子も見てあげましょう。またマフ自体が大きくなると毛づくろいの邪魔になってしまうケースも。この場合は届かない場所のお手入れを手伝ってあげることになります。
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まとめ
ふっくらとしてうさぎのかわいさを惹きたてるマフ。避妊手術が推奨されている昨今では、あまりみられないかもしれません。もしおうちのうさぎにあったら、貴重なものといえます。うさぎが嫌がらなければ、マフを触ることはもちろん問題ありません。しこりや湿疹が隠れていないかチェックしやすいようにするためにも、普段から触れるようにするといいでしょう。














