
ジャンプ力があることから、躍進の象徴として縁起物にもなっているうさぎ。ジャンプが得意なことは言うまでもありませんが、実際どのくらい跳ぶことができるのでしょうか。うさぎのジャンプ力について、平均や最高記録、日常の注意点を紹介します。
うさぎはどのくらい跳べる?
うさぎがどれだけ跳べるかは、品種や体重、年齢、健康状態や活動量によって異なります。家庭で飼われている健康なうさぎの場合、高さ50~60cmくらいは簡単に跳ぶことができます。活発な子が本気を出すと1メートルくらいの高さまで跳んでしまうことも。また1回のジャンプで水平方向に1メートルほど跳ぶことができます。うさぎ自身の体よりずっと高く長く跳ぶのでびっくりして心配になるかもしれませんが、うさぎには普通のことです。
ちなみに野生のノウサギの場合、跳躍力が高い種では高さ3メートル、水平方向に6メートルほど跳べるそうです。驚異的なジャンプ力ですね。
うさぎのジャンプの記録はある?

最も高く跳んだうさぎのギネス記録は99.5センチ。デンマークのうさぎが1997年にアジリティ競技の高跳びで出した記録です。このギネス記録は1メートル未満ですが、4フィート(約120センチ)を跳んだケースも観察されています。実際には最高記録より高く跳べる子もいるのかもしれませんが、跳んだ高さを正確に測定して証明するには、アジリティという形でなければ難しいのかもしれません。
そして最も長距離を跳んだうさぎのギネス記録は3メートル。こちらもデンマークで1999年に出た記録です。
うさぎが高く跳べる理由は?

うさぎがこんなに高く跳べるのは、後足の筋肉が発達しているから。うさぎは捕食者から身を守るため、速く走れるように進化しました。その速く走る方法が地面を力強く蹴って跳ねながら走ることです。跳ねて走るために後足は長くなり、筋肉が発達しました。さらに両足をそろえて跳ぶ跳び方でジャンプ力をアップさせています。
うさぎがジャンプをするのはなぜ?
驚いたときや、何かから逃げるためにジャンプをすることもあれば、楽しい気分になってジャンプをすることもあります。家庭で安心して暮らしているうさぎがジャンプをするのは、たいてい遊んでいて楽しい気分になったから。へやんぽを始めたときに機嫌よくピョンピョンと連続ジャンプをしたり、遊びでダッシュしながら高く跳んだりします。飼い主に見てもらえてうれしくて跳ぶことも。また好奇心が強い子は、ローテーブルやソファなどの上にものがあると「何があるのだろう?」と気になって跳び上がることがあります。
うさぎのジャンプ、ここに注意

うさぎは50~60センチは簡単に跳ぶので、サークルを設置する場合はそれ以上の充分な高さにしましょう。ベッドやソファなど家具の上にも上がれるので、誤食しそうなもの、かじられたくないものは置かないようにしてください。自力で跳び乗った場所から跳び降りるのは心配ありませんが、床がすべりやすい状態ではケガにつながる可能性があります。足元には安全なカーペットを敷きましょう。また普段は大丈夫でも、臆病なうさぎが驚くと跳び方を誤って着地に失敗し、ケガをしてしまうことも。思わぬ場所にうさぎがいると飼い主もびっくりしてしまいますが、うさぎが驚くような大声や大きな反応は控えてください。
うさぎは一般的なケージの上にも跳び乗ることができてしまいます。ケージでは爪が引っ掛かってしまうことも懸念されます。上に箱などを置いて跳び乗れないよう高さを出すのも一案です。うさぎが興味を持つ飼育用品やおやつ、食事をケージの上に置くなら、箱や引き出しなどのケースにしまって跳び乗ることを防ぎましょう。
うさぎは捕まって足が浮く状態が嫌なので、抱っこは嫌いな場合が大半です。でも自分で高いところに上がるのは好きで、家具を伝ってより高いところへ登っていく子もいます。高いところは見晴らしがよく捕食者を見つけやすいというメリットがあるので、うさぎも高い場所を好むことがあります。好きなら登らせてあげたいところですが、うっかり落ちてしまうと骨折のような大ケガにつながります。高いところが好きな様子があれば、なだらかなスロープや安全に上り下りできる小高い場所を用意して遊ばせてあげましょう。
まとめ

一般的なイメージの通り、うさぎには高いジャンプ力があります。そのため家庭ではときどきびっくりするような高い場所に上っていることもあります。うさぎ特有のジャンプ力でうさぎを危険にさらすことがないよう、環境には充分配慮を。とはいえ、うさぎがジャンプをするのは基本的にうれしいときや楽しいとき、好奇心があるときです。安全な場所でジャンプ力を存分に発揮させてあげましょう。
