nekokusei調査
猫の暮らしと疾患の傾向(1)_猫の膀胱炎
これまで、みなさまからいただいたnekokusei調査の回答をもとに、
猫の暮らしについて、集計した結果を公表してきました。
ここからはさらに一歩踏み込んで、
猫の暮らしと疾患の傾向を調査した結果をご紹介いたします。
人と暮らす猫にとって、食餌内容、生活リズム、飼育環境等は、全て家族によって決定されます。
これらの調査が、猫が幸せに、健康で長生きするための一助となれば幸いです。
今回は、nekokusei調査の回答をもとに、猫の膀胱炎と飼育環境についてまとめました。
【膀胱炎との関連性が認められた回答項目】
- ・猫の飲み水に関して工夫していること
- -冬場は水をぬるくしている
- -飲み場を複数ヶ所用意している
- -ごはんにも水分を加えている
- ・トイレについて重視していること
- -尿量や回数がわかる工夫をしている
-
・サプリメントを与えている
-
・おやつを与えている
下のグラフは、膀胱炎との関連性が認められた項目について、膀胱炎に対する保険金の請求割合を表したものです。
「飲み水をぬるくしている」、「飲み場を複数ヶ所用意している」、「ごはんにも水分を加えている」、など、水を飲みやすい工夫をしている猫の方が、そうでない猫にくらべて膀胱炎の発症率が高くなっていました。また、トイレについては、「尿量や回数がわかる工夫をしている」猫の方が膀胱炎の発症率が高く、「サプリメントを与えている」、「おやつを与えていない」猫の方が、膀胱炎の発症率が高い傾向を示しました。
一見すると、工夫をしている方が膀胱炎の発症につながっているように見えます。しかしながら、 猫の膀胱炎の特徴と飲み水やトイレの関係を考えると、工夫をしている猫は膀胱炎をすでに経験しているのかもしれません。 つまり、猫の膀胱炎を経験したご家庭では、しっかり水を飲ませる工夫、トイレを我慢させない工夫、おしっこの状態を確認できる工夫をしつつ、おやつにも注意していているとで、今回の結果につながった可能性が考えられます。
膀胱炎症状として一般的なものには、頻尿や血尿、排尿困難が含まれます。また、人と同じで、おしっこを我慢しすぎることも膀胱炎の原因の一つとして挙げられています。 回答に見られたような工夫は、膀胱炎の再発防止や、再発した場合にいち早く気付いてあげることに有効だと考えます。 膀胱炎を経験したことのない猫のご家庭でも、上記のような工夫をしておくと、膀胱炎の予防や、早期発見に役立つかもしれません。
- ※猫の健康に関するご相談については、アニコム損保のペット保険ご契約者におかれましては、
LINEのどうぶつ健康相談サービス「どうぶつホットライン」をぜひご活用ください。
■ア二コム損保のどうぶつホットライン
https://www.anicom-sompo.co.jp/hotline/
【各回答の膀胱炎に対する保険金の請求割合】
「冬場は水をぬるくしている」

「飲み場を複数ヶ所用意している」

「ごはんにも水分を加えている」

「尿量や回数がわかる工夫をしている」



- ・アニコム損保のnekokusei調査(実施期間:2018/2/28~3/8)において回答のあった4,036頭に対し、2017/9/1~2018/8/31の間に診療があり、
保険金請求のあった疾患(膀胱炎)から分析 - ・膀胱炎の請求割合: nekokusei調査で回答のあった4,036頭のうち、「膀胱炎」で上記期間に請求があった頭数の割合
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