
2023年のメジャーリーグMVPに輝いた大谷翔平選手が、受賞発表時のインタビューで一緒に映っていたことで話題になったコーイケルホンディエ。日本ではとても珍しい犬種であるとも言われていますが、一体どんな犬種なのでしょうか?アニコム損保のペット保険の契約頭数や、歴史、性格などについてご紹介します!
コーイケルホンディエ(コイケル)ってどんな犬種?
コーイケルホンディエはオランダ原産の中型犬で、元々はカモの猟犬として活躍していました。猟の際は、長くふさふさとしたしっぽを利用して、カモをおびき寄せるという、とてもユニークな役割を担っていたそうです。「コーイケルホンディエ」という名前も、「コーヘン(間仕切り罠)」というカモを捕まえる方法に由来しているとされています(「ホンディエ」はオランダ語の「犬」)。
コーイケルホンディエは珍しい?日本でお迎えできる?
2022年4月1日から2023年3月31日にアニコム損保のペット保険に契約したコーイケルホンディエは144頭でしたので、比較的珍しい犬種と言えるでしょう。ペットショップなどでもあまり見られないので、お迎えを検討している場合は、ブリーダーや既に飼育している人から情報を集めるのがよいでしょう。
歴史

オランダでは16世紀頃には既に猟犬として活躍していたコーイケルホンディエ。その優雅で美しい姿から、中世ヨーロッパの絵画にも度々登場していますが、第二次世界大戦中に数が激減。一時は絶滅の危機にあったとも言われています。しかしオランダのとある男爵夫人により再興が図られ、1971年にはオランダKCが犬種として公認しています。
サイズ

体高は、男の子が37~41cm、女の子が35~39cmで、体重は9~11kg程度の中型犬です。
性格
明るく活発で、頭が良く、友好的な性格ですが、警戒心が強い一面もあります。また飼い主に忠実で、一緒にいることに喜びを感じます。
一方で猟以外にもネズミなどの害獣を見つけて仕留めるという役割もしていたため、注意深く、鋭敏な面もあります。
しつけについて
猟犬らしく運動量が必要なので、毎日散歩に行くようにしましょう。また、飼い主と遊ぶのが好きなので、一緒に行える運動を取り入れられると良いですね。
頭が良く、教えたことはすぐ理解するため、しっかりとしつけを行えれば優れた伴侶犬になってくれます。一方で頭が良い分、悪いことを覚えてしまうと問題行動にも繋がりかねません。問題行動を起こさせないよう、子犬の頃から、良いことと悪いことをきちんと教えましょう。
被毛・毛色について
ジャパンケネルクラブ(JKC)によると、毛色はホワイトの地色に鮮明なオレンジレッドの班とされています。頭部の毛色は、明確なブレーズ(顔の中央の白い線)が鼻まで入り、頬と目の周りには色が入ります。耳の先にあるブラックの長い飾り毛は「イヤリング」と呼ばれています。
被毛はダブルコートで、少しウェーブのかかった長めの柔らかい毛で全身が覆われています。しっぽの下側にはふさふさとした飾り毛があります。
お手入れについて
コートは長めですが、お手入れはそれほど難しくありません。ブラッシングは週に1~2回程度、シャンプーは月1回程度を目安に行いましょう。しっぽなどの長い部分は、コームを使ってこまめに梳いてあげると綺麗な状態が保てます。
寿命はどれくらい?

アニコム『家庭どうぶつ白書 2021』によると、コーイケルホンディエのような中型犬の平均寿命は13.4歳となっています。
しかし、ここ数年でフードも色々なものが出ていますし、医療も進んでいるので、寿命はあくまでも目安とし、飼育環境や運動など気を使ってあげるといいでしょう。
気を付けたい病気は?
コーイケルホンディエは日本では数が少ないため、近親交配による遺伝病が発生する可能性があることを認識しておきましょう。遺伝病の中には、血が止まりにくくなる血液疾患「フォンビレブランド病」や、神経が麻痺することで次第に歩けなくなる「ENM(遺伝性壊死性脊髄症)」があります。
また、垂れ耳なので、耳の内側が蒸れやすく不衛生にしておくと外耳炎などの疾患にかかりやすくなります。耳周りが清潔に保てるよう普段からケアしてあげましょう。
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コーイケル・ホンディエを家族の一員として迎える方法
コーイケル・ホンディエをぜひ家族の一員に!と思ったら、どこで出会えばいいのでしょうか。主に考えられる方法は3つあります。
ペットショップで探す
ペットショップなら、フードやトイレなど、犬との暮らしに必要なものを一緒に揃えられるため、迎えたその日からきちんと住環境を整えてあげることができそうです。とはいえ、コーイケル・ホンディエをペットショップで見かけることは多くないので、事前に取り扱いがあるか確認してから行くとよいでしょう。
また、ペットショップではどんな親犬から生まれた子犬かを把握することは難しいです。性格や気質については親犬の情報を知ることが必要です。
ブリーダーさんから紹介してもらう
ブリーダーさんからお迎えする最大の特徴は、迎えると決めた子の特徴やクセ、これまでの成長の様子や環境などをブリーダーさんに直接聞いたり、質問できたりすることです。また、親猫や兄弟・姉妹たちの姿を見る機会も得られる可能性があるので「将来どんな風に成長していくのか」を想像しやすいこともメリットです。
繁殖のタイミングは年に1回、多くて2回です。迎えたい!と思ったときに子犬がいない場合もあります。予約待ちの人気のブリーダーさんもいるので調べてみると良いでしょう。
里親になる
最近は「せっかく犬を迎えるなら、保護犬の里親になりたい」と考える方が多くなってきたようです。譲渡会の情報もチェックしやすくなってきました。こうした譲渡会や里親募集でコーイケル・ホンディエと出会える機会もあるかもしれません。
まとめ

大谷選手の愛犬として一躍有名になったコーイケルホンディエ。優雅で美しい見た目と、明朗活発な性格などが魅力ですが、しつけを誤れば頭の良さが悪い方向に向かってしまうこともあります。日頃からしっかりと信頼関係を築いて、優秀なパートナーを目指しましょう。
