お迎えのときに、男の子だと聞いて飼っていたら実は女の子だったなど、間違っていることが少なくないうさぎの性別。どうしてそうなってしまうのか、どうすればはっきり分かるのかその見分け方を説明します。男の子と女の子のちがいとともに、自分がお迎えするならどちらがいいのかも考えてみましょう。

うさぎの性別を見分けるのは難しい?

赤ちゃんうさぎの男の子と女の子それぞれの特徴は次の通りです。これを知っていても一般の人が見分けることは難しいものです。繁殖して生まれた子うさぎや保護した子うさぎの性別が知りたいときなどは生後2ヶ月以降に動物病院で確認してもらうといいでしょう。

■生後2ヶ月ごろの見分け方

男の子:肛門から少し離れたところに生殖器がある。生殖器の形は丸い。

女の子:肛門に近いところに生殖器がある。形はやや細長い。

うさぎの睾丸
▲丸っとしたところが睾丸部分

■生後3ヶ月ごろの見分け方

男の子:左右から押し出すように生殖器を押すと円筒状の陰茎を確認できる。

女の子:同様に生殖器を押すと縦に割れ目が入った外陰部が確認できる。

生後6ヶ月を過ぎると睾丸が確認できるようになります。一般に哺乳類の睾丸は生殖器(陰茎)の後ろに位置しますが、うさぎは前にあります。女の子は性成熟すると乳首が目立つようになります。交尾刺激によって排卵し、生理はありません。

性別によってかかりやすい病気

■男の子

高齢になると精巣腫瘍、精巣炎などにかかることがあります。

■女の子

女の子は2~3歳で子宮の病気にかかりやすくなり、5歳以上でほとんどが子宮の病気になるといわれています。発情期の女の子はホルモンの影響による子宮腺癌(しきゅうせんがん)、子宮水腫(しきゅうすいしゅ)、子宮内膜炎、嚢胞性乳腺腫(のうほうせいにゅうせんしゅ)、卵巣嚢腫(らんそうのうしゅ)、卵巣癌などに注意が必要です。繁殖を考えていない場合は1歳までの避妊手術が推奨されています。1歳を過ぎると、脂肪が増え、肥満になってしまうことがあり、それによって麻酔・手術時間が伸びてしまうことがあります。

行動のちがい

■男の子

縄張りを主張するため、部屋やケージの中でおしっこをとばす「スプレー行為」をする子が多いです。

■女の子

本当は妊娠していないのに妊娠した場合と同じ行動をとる偽妊娠をすることがあります。

性別にかかわらずどちらも発情行動として、また順位付けのためにマウンティング(ほかのうさぎや飼い主の足、ぬいぐるみに乗って腰を振る)をすることがあります。女の子でもスプレー行為をすることもあれば、まったくしない男の子もいて実際は個体差が大きいところです。

性格のちがい

うさぎの男の子

一般的に男の子の方がなつきやすく縄張り意識が強いといわれています。甘えん坊になるのは発情行動であることも。また女の子よりも男の子の方が活発な傾向があります。一方、女の子は気が強い傾向があります。特に妊娠すると気性が荒くなり、飼い主がケージに手を入れることを嫌がり怒ることもあります。偽妊娠でも同様です。

容姿のちがい

うさぎの肉垂
▲首のあたりにあるのが肉垂

女の子は肉垂(にくすい)という首まわりのふくらみが目立つことがあります。肉垂は「マフ」や「マフマフ」とも呼ばれます。ふくらみの中は脂肪で、出産のエネルギーを貯める役割があります。また出産前にこの部分の毛をとって巣作りをします。ネザーランドドワーフのような小型の品種ではできにくいといわれています。個体差もあり、すべての女の子で目立つわけではありません。中には男の子でもできることがあるので、容姿だけで性別を見分けるのは難しいでしょう。

結局、一緒に暮らしやすいのはどっち?

男の子の方がなつきやすく穏やかな性格の子が多いことから、男の子をすすめられることが多いようです。多頭飼育を考えているなら、女の子同士または男の子と女の子のペアであれば喧嘩が起こりにくいものです。行動や性格については上で説明したように個体差が大きく一概には言えません。それぞれの特徴を理解して決めましょう。

■男の子を飼うときのポイント

・スプレー行為が多い可能性があります。おしっこ飛ばし対策が必要になるかもしれません。ケージにカバーを付けたり、一度おしっこを飛ばした場所は消臭スプレーをふきかけるなど、対策を行いましょう。

・発情行動がひどい、多頭飼育をする場合には必要に応じて去勢手術の検討をしましょう。

■女の子を飼うときのポイント

・3~4歳以降は子宮の病気になる可能性が高いので、すべての女の子に1歳までの避妊手術が推奨されています。かかりつけの動物病院に相談しましょう。

・偽妊娠をすることがあります。病気ではありませんが、慎重に見守ってあげましょう。

まとめ

子うさぎの写真

うさぎの性別の見分け方、男の子と女の子のちがいを紹介しました。どちらを選んでもそのうさぎならではの魅力を持っていることは変わりません。一緒に暮らす上で、性別の特徴やそれぞれの個性に合わせて向かい合っていきましょう。

監修獣医師

浅野 康子

浅野 康子

2010年北里大学獣医学科卒業。卒業後は静岡、大阪の動物病院で小動物臨床に従事。 2014年9月よりアニコムに入社し、犬猫以外のエキゾチックアニマルに興味のある社員メンバーでのチームを結成し、 エキゾの保険開始に関与。現在はうさぎチームとして、相談窓口、情報発信に力を入れている。