毛引き症・自咬症 <鳥>

概要

Overview

鳥は羽をきれいに保つため毛づくろいをします。ところが、異常な羽があるなどで、この行動が過剰になると、羽を抜くばかりでなく、皮膚や肉が傷つくまでエスカレートしてしまうことがあります。自分の羽を引き抜いてしまうのが毛引き症、皮膚や肉をかじってしまうのが自咬症です。

 

※コメント欄は、同じ病気で闘病中など、飼い主様同士のコミュニケーションにご活用ください!記事へのご意見・ご感想もお待ちしております。
※個別のご相談をいただいても、ご回答にはお時間を頂戴する場合がございます。どうぶつに異常がみられる際は、時間が経つにつれて状態が悪化してしまうこともございますので、お早目にかかりつけの動物病院にご相談ください。

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原因

環境の変化などのストレス、退屈で周囲の気をひこうとしたりするなどの心因的なもの、ワクモ等のダニなどの外部寄生虫やヘキサミタなどの消化管内寄生虫、ウイルスの感染によるもの、栄養障害、皮下脂肪の過剰な沈着による血行障害、外傷など、多くの原因が考えられるといわれています。

症状

一般的にくちばしが届く範囲での羽毛の引き抜きが見られます。また、皮膚を傷つけるため出血します。毛引き症の場合には頭部の羽毛は正常に生えそろっていることが多く、頭部の羽毛にも脱毛が見られるときには毛引き症ではない可能性があります。

治療

原因となる病気やケガの治療を行います。皮下脂肪の過剰な沈着による血行障害が原因の場合にはビタミン剤や脂肪酸の投与を、寄生虫が原因の場合は駆除を行います。環境の変化等、ストレスとなっていることに心当たりがあれば、取り除いてあげましょう。飼い主さんの気を引くためにしているようであれば、ケージを不透明な板や紙などで覆い、飼い主さんの行動が見えないようにすることもあります。また、毛づくろいをしていてものぞき込まず、無視することで、羽毛の引き抜きを止めさせます。クセになっている場合には、気を紛らせるようにするとよいでしょう。精神安定剤やホルモン注射などを用いて内科的治療を行う場合もあります。自咬する場合、出血などにより命にかかわりますので、カラーをつけて防いだりします。

予防

日常生活の注意点としては、ビタミン等の不足が起こらないように食事管理に気をつけるとともに、ダニ等の感染が起こらないよう飼育環境に注意し、糞便検査などを定期的に行うことが必要です。また、飼い主さんへの強い依存が原因で毛引き症が起こっている場合には、鳥との関係の改善が大切となってきます。羽づくろいを行なっているときには鳥を無視し、ストレスなどの解消のためにおもちゃなどを与えてあげることも予防につながります。ケージから猫の姿が見えないようにする、仲の悪い鳥とケージを分ける、構いすぎたり、構わなかったりの差ができないように、ある程度の距離をおいて接するなども大切でしょう。

病気のデータ

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みなさんからのコメント

Comment
ぺこつ
2025-05-19 22:47:17
半年前くらいからお腹の毛を抜き始め、今はお腹側の毛がなくなってしまいました。
羽の付け根や背中の方まで抜き始めていて心配です。
その行動以外はご飯も食べ、体重も34〜36グラムをキープ。糞の状態も良いです。
普段からカゴの窓は開けていて、いつでも出入り自由にしています。
昼間は誰もいなくなりますが、夕方からは家族が戻るので遊んでいます。
体痒そうでエリザベスカラーが可哀想です。
ノッチ
2025-05-02 17:20:25
急にほっぺたらへんの毛が無くなってしまいましたなのでどうすれば良いのか教えてください
アニコム獣医師
2025-05-08 09:55:20
>ノッチ様
鳥さんの羽が抜ける場合、細菌やカビ(糸状菌)、小さなダニ(トリヒゼンダニ)などの寄生虫、毛引き症、外傷、PBFD等のウイルス性疾患など、さまざまな原因を考えます。症状の原因によって対応方法が異なりますので、一度、鳥さんも受診可能な動物病院様で診察を受け、原因や治療方針についてご相談いただくことをお勧めいたします。
マロン
2024-09-30 21:12:10
目の周りの毛が抜けており、少し痒そうにしています。約3ヶ月ほど経っているのですが余りよくなりません。どうすればよいのでしょうか。
アニコム獣医師
2024-10-02 13:51:05
>マロン様
鳥さんで脱毛がみられるときには毛引きの他、栄養障害、外傷、外部寄生虫、感染症、ホルモンバランスなど可能性は多岐にわたります。かゆそうにしている様子がみられることや長期間よくならないということであれば一度通院の受け検査および治療を受けることをお勧めいたします。

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