概要
Overviewいわゆる「耳の部分」を耳介(じかい)といい、この耳介は、皮膚と耳介軟骨から形成されています。耳血腫は、耳介内の血管が何らかの原因で破れることで、皮膚と耳介軟骨の間に血液が溜まって、耳介が膨れてしまった状態をいいます。
人でも、ぶつかり合いが激しいスポーツ選手(柔道、総合格闘技、相撲、ラグビーなど)では、耳血腫が起きます。
原因
外耳炎による痒みなどから耳を引っかいたり、頭を激しく振ったりすることで、耳介に物理的刺激が加わることで発症することが多いといわれています。
症状
多くの場合、耳介部に腫れがみられ、外耳炎を伴うことが多いことから後足で耳を引っかいたり、頭を激しく振ったりする仕草が見られます。
治療
注射器で耳介に溜まった血様液を抜く場合や、外科的に膨れている部分を切開し、再度血様液が溜まらないように縫合する治療法もあります。外耳炎を伴う場合は、耳血腫を引き起こす原因となっている耳の痒みをなくす治療も行う必要があります。
予防
外耳炎が原因となる場合が多いので、日頃からのこまめな耳の観察が大切です。耳垢の量や色、耳の臭いをチェックし、また耳介が腫れているなどの異常がみられた場合は早めにかかりつけの動物病院さんに通院しましょう。
(外耳炎もご参照ください。)
耳血腫は体質によっては、再発を繰り返し、治療として手術を行うことが多い病気です。
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みなさんからのコメント
Commentその後、出血は止まり赤みがありますが元気な様子です。
高齢なので心配が尽きませんが、お返事のように主治医と相談して
決めていきたいと思います。ありがとうございました。
耳血腫は上記のイラストのように耳介の皮膚と軟骨の間に血液が溜まる疾患で、溜まった血液により大きく腫れた耳を掻きむしったりすることで出血します。耳が腫れていないのでしたら、違う疾患の可能性も考えられますので、今後の検査や治療については主治医の先生とご相談いただきたく存じます。
片耳から滲むような出血をし診察してもらったところ、止血剤や抗生物質薬で
出血は止まりました。
また出血するようならctなど精密検査とのことです。
耳は腫れておらず痛みもないようで元気です。
腫れずに耳から出血ということはあるのでしょうか。
まだ腫れは引かない状態です。
1週間の薬はもらっているので、様子をみながら、病院にも行こうと思います。
耳血腫でも溜まっている液体が少ない場合などでは、針を刺しても抜くことが難しくお薬だけで治療することもあります。ただし、貯まったまま時間が経ってしまうと腫れたままで元に戻らなくなってしまうことがあります。一度回復しても再発を繰り返すことも多い病気ですので、腫れがひかなかったり悪化するようであれば早めに動物病院で処置してもらうことをお勧めします。