亜鉛欠乏症<犬>

概要

Overview

亜鉛は、体内でさまざまな酵素を活性化し、皮膚や被毛の代謝、骨の形成などに関わる重要なミネラル(無機物)成分です。亜鉛が欠乏すると、皮膚病や発育不良、眼疾患、免疫異常などを発症します。

 

※コメント欄は、同じ病気で闘病中など、飼い主様同士のコミュニケーションにご活用ください!記事へのご意見・ご感想もお待ちしております。
※個別のご相談をいただいても、ご回答にはお時間を頂戴する場合がございます。どうぶつに異常がみられる際は、時間が経つにつれて状態が悪化してしまうこともございますので、お早目にかかりつけの動物病院にご相談ください。

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原因

一日に必要な亜鉛摂取量は微量であるため、単純に食事からの摂取不足により亜鉛が欠乏することはまれだといわれています。多くの場合、吸収や代謝の障害により引き起こされます。吸収や代謝の障害の原因は、薬や他のミネラルの影響が挙げられます。
薬では、テトラサイクリン系抗生物質、ニューキノロン系抗菌剤が金属イオンと結合するため、亜鉛の吸収を阻害します。そのため、長期間これらの薬剤を服用している場合には、亜鉛欠乏症の症状がみられることがあります。なお、亜鉛の吸収が阻害されている間は、同時に抗生物質の効果も弱くなります。
亜鉛の摂取に影響を及ぼすミネラルとしてカルシウムやフィチン酸が挙げられます。食事中にこれらのミネラルが過剰に入っていると亜鉛の吸収を阻害することがあります。
また、シベリアン・ハスキーやアラスカン・マラミュートなどの犬種の中には、遺伝的に小腸からの亜鉛の吸収がうまくいかない場合もあります。

症状

皮膚にみられる症状と全身にみられる症状に大きく分けられます。
皮膚には、目や口の周り、耳、肉球が赤くなりかさぶたができる、脱毛する、被毛の光沢がなくなる、などの症状がみられます。全身症状としては、味覚・嗅覚障害、生殖能力の低下、成長の遅延、傷の治りが悪くなる、などがみられます。

治療

亜鉛製剤の投与が有効とされています。

予防

栄養のバランスに注意をして食事を与えるようにしましょう。
総合栄養食は栄養のバランスが良く、成長の著しい子犬期であっても、総合栄養食の子犬用のフードであれば、カルシウムを補給する必要はありません。カルシウムの過剰摂取は亜鉛の吸収を阻害しますので、嗜好性を良くするなどの目的で子犬用のミルクなどを食事にふりかける時は少量にしましょう。また、投薬をしている犬に、皮膚や被毛、肉球のかさつきなどの変化がみられたら、かかりつけの動物病院さんに相談をしましょう。

病気のデータ

Disease data

病気のかかりやすさ(%)

0歳
0.524%
1歳
0.275%
2歳
0.265%
3歳
0.282%
4歳
0.333%
5歳
0.371%
6歳
0.392%
7歳
0.46%
8歳
0.453%
9歳
0.55%
10歳以上
0.854%
0歳
0.531%
1歳
0.294%
2歳
0.267%
3歳
0.29%
4歳
0.346%
5歳
0.397%
6歳
0.368%
7歳
0.457%
8歳
0.443%
9歳
0.521%
10歳以上
0.878%
0歳
0.514%
1歳
0.253%
2歳
0.263%
3歳
0.272%
4歳
0.319%
5歳
0.344%
6歳
0.417%
7歳
0.464%
8歳
0.463%
9歳
0.58%
10歳以上
0.829%
平均年間通院回数
1回程度
通院1回あたりの平均単価
5,940円程度
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