いつ災害が来ようとも、鳥さんを守る!
2023.08.29災害時に鳥さんを守るために、皆さんは何を準備しているでしょうか?
災害はいつ起きるか分かりません。その事は分かっていても、自分自身が経験しないと他人事ととらえてしまうこともあるのではないでしょうか。
しかし、実際に災害が起きてしまったとき、かわいいわが子である鳥さんを守るのは、飼い主さんです。
今回は、災害時にわが子を守るための準備を始めるきっかけになればと思い執筆しました。一緒にわが子を守れる飼い主になりましょう!
私が災害に備えて準備をしようと思ったきっかけ
冒頭で、さも“私は準備をしています”という感じで書きましたが、実は私もあるきっかけがあって準備を始めました。
それは、2011年3月11日の東日本大震災です。当時、私は獣医師の仕事中で、横浜の動物病院の入院室にいました。たくさんの鳥さんが入院している中、震災が起き、鳥さんたちが入院しているインキュベーター(※)を必死に押さえていたことを、今でも忘れられません。
※インキュベーター:孵卵器のこと。病院によっては、鳥さんの入院室として使用しています。人の乳児を育てる保育器を指す言葉でもあります。
その当時、わが家でも鳥さんが2羽お留守番していましたが、病院でお預かりしている鳥さんたちを守るのが最優先で、帰宅したのは仕事が終わってからでした。わが子たちの様子はというと、お水はこぼれていたものの怪我もなく、どうしたの?という感じだったので安心しましたが、勤務中は気が気でありませんでした。
わが子を守れるのは自分、もっと飼い主としてしっかりせねばと考えを改めた出来事でした。
※写真は当時お留守番してくれていたソラんぼとピー介(奥にこっそり写ってます・笑)です。今は空から見守ってくれています☆
私が現在準備してるもの①
ここからは、私が実践していることをご紹介します。
- 鳥かごを置いている場所が倒れない対策
- 置いてある場所から鳥かごが落ちない対策
- 鳥かごに落下物などがあたらないよう周りには何も置かない
基本的に鳥さんは鳥かごの中で生活しているので、この3つは実践しています。
※写真は「②鳥かごが置いてある場所から落ちない対策」です。手作り感が満載ですが、落ちないように手前が壁になりつつ、普段のお世話がしやすいように上下にスライド出来るようになっています!
あとはパニック対策(※)として、部屋の電気がつかなかったとしてもすぐに明るく出来るように、懐中電灯を近くに置いています。
※鳥のパニック:
地震や突然の物音などに驚いてパニックを起こして暴れることで、夜間など暗闇で多く起こります。この行動は危機回避能力のひとつで、何かあった時に飛んで逃げる生理的行動だと考えられているのですが、ケージの中で起こると怪我などにつながる恐れがあります。「オカメパニック」という言葉が有名ですが、オカメインコさん以外にも起こります。
私が現在準備しているもの②
次に、在宅避難か同行避難なのか。どちらでも対応できるよう、以下のものを用意しています。
- フード、お水(5日分~)
- 器(フードや水を入れるもの)
- キャリーケース
普段から遊びの一環などで、キャリーに入ることに慣れさせておくと安心です。保温の観点から、プラスチックケースもオススメです!
※写真にある、ケースの中の止まり木は、ホースをケースにあったサイズに切った後、その中に芯の役割として割り箸を入れ、その周りを自着性伸縮包帯(包帯同士がくっつくもの)で巻いた手作りのものです。
- キャリーケースを入れるバッグやカバー
移動だけでなく、ケージの周りを囲うことによる保温効果や、就寝時に暗くするときにも使えます。 - キッチンペーパーなどケースの下に敷く下紙
排泄物のチェックがしやすいよう色の付いてないものがオススメです。 - ダブルクリップなど
ケージの開閉部分を補助的に留めるもの。なかには自分でケージを開けてしまう子もいるので、ナスカンなど強めのものでもOK! - ケースを囲うためのタオル
周りが見えすぎるとストレスを感じる鳥さんもいます。そのようなときには、ケースを囲って安心させてあげてください♪ - 緊急時の保温用カイロ
鳥さんがいるケース内を保温するには温度がこもる空間を作った上で、その中の空気を温めることが重要です。慣れない環境でも鳥さんの高い体温を保てるよう準備しておきましょう!
※鳥さんがカイロを噛む可能性があるので、ケースの外に貼り付けるなど噛まれないように工夫してください♪
- 掃除用品(ゴミ袋、ウエットティッシュなど)
- 普段飲んでいるお薬
鳥さん用 アニコム防災手帳をご活用ください!
公開日:2019.3.4