小鳥の飼い方<生活環境について>

 

小鳥たちの愛らしい仕草や鳴き声は、日々の生活に癒しや潤いを与えてくれますね。
幸せで明るい気持ちにさせてくれる我が家の小鳥たちが、健康で少しでも安心して暮らすためには、どのような点に留意をすれば良いのでしょうか。
「小鳥の生活環境」について解説いたします。

 

 

飼育環境について

 

【ケージ(鳥かご)について】
◇「止まり木から止まり木へ小鳥が翼を広げて移動できるか」、「尾の羽がケージの底などに当たらないか」などをチェックして、小鳥の大きさに合った十分なスペースを用意しましょう。ケージの構造は「丈夫で、逃げられないような物」であることが重要です。特にインコやオウムはくちばしをたいへん上手に使うことができるので、出入り口を開けてしまうことがあります。しっかりとロックできるようにしておきましょう。

◇メッキのケージはさびることがあり、小鳥がケージをかじると中毒の原因になることがあります。ステンレス製のさび難いものが望ましいでしょう。

◇小鳥の健康管理には、ケージの衛生状態を良好に保つことが重要です。普段の世話や掃除がしやすい構造であることも大切なポイントです。
ワクモやトリサシダニなどの害虫が発生しやすい梅雨などには特に注意が必要です。熱湯で消毒をして十分に乾燥させるようにしましょう。

◇チップをケージの下敷きに使うと、小鳥の眼や鼻に刺激を起こし、炎症の原因になったり、ケージ内でカビが増える原因になったりします。新聞紙、ワラなどをご利用いただき、定期的に新しい物に取り替えるようにしましょう。

◇文鳥のように縄張り意識の強いタイプの小鳥は、一つのケージに一羽、あるいはペアでの飼育が基本です。多頭飼育に適している場合も、それぞれの小鳥に十分なスペースを充てるようにしましょう。多頭で飼育をする場合は、エサ入れも2つ以上に増やしてあげましょう。

◇ケージの置き場所は、次の点に注意しましょう。
(1)小鳥が落ち着ける。
(2)空調の風が直接当たらない。
(3)直射日光が当たらない。
日光浴をさせるときにも、必ず日陰を作るようにしましょう。

【止まり木について】
◇止まり木が細すぎると、爪が異常に伸びる原因となります。小鳥が止まり木を握ったとき、爪がしっかりと木に当たり、前後の爪と爪の間には、ある程度の隙間ができる太さの物を用意しましょう。また、太さが均一の止まり木ばかりだと、小鳥の足の同じ部分に負担がかかり、タコができたり足を痛めたりすることがあります。自然木やいろいろな太さの物をご利用いただき、バリエーションのある生活スペースを用意してあげましょう。

小鳥が運動不足にならないようにするためにも、段違いに数本の止まり木を取りつけておくと、適度に飛び移ることができて良いですね。止まり木は小鳥の尾がケージの底につかないくらいの高さで、落ちないようにしっかりと取りつけましょう。

◇プラスチック製などの滑りやすい素材の止まり木は、あまり好ましくありません。また、爪研ぎ効果があるタイプの止まり木は、足の裏を傷つけていないかを注意しながら使用する必要があります。

【水について】
◇いつも新鮮な状態の水を飲めるように、水と容器は清潔に保ちましょう。

【巣について】
◇春を迎え、日照時間が長くなるにつれて(およそ8時間以上になると)発情が始まります。繁殖を考えている場合には巣をケージの中に入れてあげましょう。

 

 

温度・湿度の管理について

 

◇小鳥の体の中には気嚢(きのう)という空気が入るスペースがあり、そこに暖かい空気が入ると体が温まりますので、小鳥のいるケージ全体が温まるように工夫をする必要があります。
小鳥にとっての適温は一般的には25度から30度くらい、湿度は40%から60%くらいが望ましいとされています。ただし、熱帯や亜熱帯地方原産の種類の小鳥たちは、60%から80%くらいの湿度が適しているようです。
ケージのそばに温度計・湿度計を置いておくと把握がしやすいですね。

◇暑い時期や過度の暖房利用などによる熱中症にも注意が必要です。暑いときには体を細くして、羽根を持ち上げてハアハアしていますので、部屋の温度を下げてあげましょう。

 

 

お部屋で自由に遊ばせる時の注意点について

 

家の中には危険がたくさんあります。事前に危険なものがないかをチェックしてからケージから出すようにしましょう。部屋の中に放すのは、ずっとみていられるときだけにしましょう。

◇窓・ドア
窓やドアから外に逃げてしまわないよう、小鳥を部屋に放すときには「事前に窓が閉まっているか」を確認する習慣をつけましょう。また、窓やドアを開けるときは、「小鳥がケージに入っているか」を確認する習慣をつけましょう。

◇カーテン
レースのカーテンの裾などにはヒダをきれいな形に保つように小さな鉛のオモリが入っている物があります。小鳥が鉛を口にすることで中毒を起こす危険性があります。部屋で遊んでいる時にいたずらができないように気をつけましょう。
窓際にケージを置くときは、ケージの中にカーテンを引き込んでいたずらをしていないかも注意しましょう。

◇蚊取り線香・アロマエッセンスなど
代謝も体の大きさも人間とは異なる小鳥にとって、蚊取り線香や蚊取りマット、アロマエッセンスなどは健康を害する恐れがあります。小鳥のそばでは使用しないようにしましょう。

◇観葉植物
観葉植物の中には小鳥に毒性を示すものがあります。観葉植物を別の部屋に移動させておくと安心ですね。また観葉植物をケージの中に引き込むことがないように、ケージの近くに置かないようにしましょう。

◇台所
料理中はもちろんのこと、料理をしていない時にも台所には危険なものがたくさんあります。台所には小鳥を入れないようにしましょう。

 

 

小鳥の健康チェックポイント

 

体が小さな小鳥は、野生の世界では捕食される側の弱いどうぶつですから、ぎりぎりまで病気を隠し、元気を装うといわれています。
また一旦病気を発症すると、進行が早いこともあり、早期発見、早期治療が生死を分けることになります。

次のチェックポイントを参考にしていただき、日頃の状態をよく観察することで、小さな変化も見落とさないようにしましょう。心配なことや不明なことがあったときに相談ができる、小鳥に詳しい動物病院さんを普段から探しておくと安心ですね。

◇食欲、元気がない

◇体重に変化がみらえる
食事の減り方を確認する習慣をつけましょう。体重の増減や体型に変化がないかもチェックしましょう
突然の体重増加やお腹の腫れが、肥満の他にも腫瘍、腹水、生殖器の疾患などに原因がある場合もあります。

◇羽をふくらませて、体を丸くしてじっとしている

◇頭を羽の中につっこんでいる

◇目を閉じたままにしていたり、しょぼしょぼさせたりしている

◇昼間なのに居眠りばかりしている
小鳥は飛ぶために体を軽く保つ必要がありますので、余分な栄養をたくわえることができません。そのため食事が食べられないと体温を維持できなくなり、低体温が続けば命に関わることにもなりかねません。決して食事を切らさないようにしましょう。
小鳥の具合が悪いときには、上手に保温することがたいへん重要です。止まり木の上で羽をふくらませ、体を丸くしてじっとしている様子がみられたら、体調が悪く体温が下がっているのかもしれません。このようなときは、すぐに30度〜35度程度まで室温を上げましょう。逆に、羽を持ち上げて、ハァハァしているような時は暑すぎる時です。温度や湿度を適切に下げてあげましょう。

◇顔が汚れている
小鳥の顔全体が汚れ、ケージ内に種子の粒などが散乱している場合は嘔吐している可能性があります。小鳥は求愛行動により、お食事の吐き戻しをすることがありますが、その場合には、まとまった量を止まり木や鏡などの対象物の前で吐きますので、病的な嘔吐とは区別がつきます。また鼻周りが汚れている場合には、くしゃみや鼻水が出ているかもしれません。

◇羽やくちばし、爪の様子に変化がみられる
羽の色や光沢の変化、脱羽(羽が抜ける)、爪やくちばしの変化は、肝臓や甲状腺ホルモンの異常、栄養不良のサインなどの可能性があります。また、ストレスや慢性的な発情などが原因となり、自らの毛を引き抜く「毛引き症」もあります。
セキセイインコのロウ膜(鼻)の色は発情の周期によって変化します。女の子のセキセイインコでは発情期に褐色に変化し、年齢とともにやや肥大します。
ただし、色の変化は個体差がありますので、普段の様子をよく観察するようにしましょう。
男の子のセキセイインコのロウ膜の色が、青色から褐色に変色した場合は注意が必要です。精巣腫瘍などの生殖器疾患が疑われますので、早めに受診するようにしましょう。
文鳥はくちばしの色で血色の良し悪しを判断しやすい小鳥です。いつもよりくちばしの色が薄い場合には貧血を起こしているかもしれません。

◇さえずる様子や声がいつもと違う

◇あくびやえづき(カラ嘔吐の行動)がみられる
声がかれている場合には、呼吸器の疾患や甲状腺が腫れていることがあります。
あくびやえづきは、そ嚢炎など消化器疾患の初期症状が疑われます。進行すると嘔吐、吐血などの症状が出てきます。

◇便の様子(色、形、柔らかさ、数)がいつもと違う

◇お尻の周りが汚れている
小鳥にとっても、便の状態は体調のバロメーターです。下痢や軟便がある時にはお尻周りが汚れていることがありますので、見逃さないようにしましょう。
食事量が少なかったり、胃腸の感染症などがあると、便の色が緑色に変化したり、便の性状が柔らかく水っぽくなったりすることがありますし、消化管内で出血があると便の色が黒くなることがあります。
食事量が少ないときには、便の数が減ったり便の大きさが小さくなったりしますので、実際に食べている量が適切かどうかの判断材料にもなります。
日頃から便の色、状態、数や大きさなどをチェックしておくようにしましょう。

◇発情している、産卵の様子がみられる
産卵に伴う疾患は卵閉塞(卵が輸卵管の中で詰まってしまう)や卵管脱(総排泄孔から卵と一緒に輸卵管が出てしまう)など、さまざまです。
男の子のセキセイインコは、発情が持続すると、精巣腫瘍の発症リスクが上昇し、交尾行動による擦過傷、ストレスによる毛引き症などの問題が起こりやすくなります。
繁殖の予定がなければ、卵を産ませない環境作りをすることが大切です。
小鳥が発情しないようにするための工夫は、小鳥の種類にもよりますが、「巣箱を入れない」、「光周期の調節(早めに暗くして寝かせてあげる)」、「多頭飼いをしない」などがあります。それでも効果がない場合にはホルモン剤による、コントロールが必要になる場合もあります。

みなさんからのコメント

Comment
アニコム獣医師_渡邉
2020-01-06 18:14:59
明確なこれ!といった対処法をお伝え出来ずに申し訳ありません。
ただ、鳥さんを飼うことで、たくさんのものを貰えることは確かです。その分、飼い主様としての責務も出てきますが。ココ様はセキセイインコさんのためにたくさんのことを考えている方だと思いますので、様々な意見を踏まえて、自分なりの答えを見つけて頂ければと思います^^長くなり申し訳ありませんでした。
アニコム獣医師_渡邉
2020-01-06 18:09:01
個人的な考えですが、人が必要として鳥さんを飼うため、少なからず鳥さんに我慢して貰う部分は出てきてしまうのだと思います。だからこそ、鳥さんを飼う以上、鳥さんのために出来る限りのことをする必要が飼い主様にはあるのだと思います。鳥さんを飼う正当性をどうにか作ろうとしているだけかもしれませんが。続きます
アニコム獣医師_渡邉
2020-01-06 18:05:25
そのため、100%どの鳥さんにも合うという方法はなく、その子その子に合った方法を取ることになるのではないかと思います。一人遊びが好きな子は、しっかりお留守番をしてくれます。我慢して貰っていた分、ココ様が一緒に過ごせる時間はしっかり可愛がってあげるなども一つかと思います。続きます
アニコム獣医師_渡邉
2020-01-06 18:00:28
対応方法の一つとしては、鳥さんを複数羽で飼育するという方法もあります。ただし、それぞれの鳥さんには個性があり、他の鳥さんに興味がある子もいれば、他の鳥さんには見向きもせず人にしか興味を持たない鳥さんもいます。私も鳥を3羽飼っておりますが、内1羽は全く他の鳥さんに興味がないですね笑。続きます
アニコム獣医師_渡邉
2020-01-06 17:57:19
サボ様、コメントありがとうございます。セキセイインコさんを家族に迎えるか検討されているということですね。検討前に色々勉強されていて素晴らしいと思います!朝から夕方まで居ないので飼う事を迷っているということですが、難しい問題ですよね。元々セキセイインコさんは群れで生活している鳥さんなので、サボ様が懸念されているようにお休みの日以外、一羽でお留守番させて良いのか悩むと思います。続きます

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