ウンチをチェックしよう <猫>

 

今日もうちの子はいいウンチをしているのかしら? 色は? においは? 回数は? 
日頃から気にかけることで、「いつもと何か違う」という異常を早期に発見することができます。

 

 

ウンチはどのように作られているの?

 

 

口から入った食べ物は人と同様に食道、胃、小腸(十二指腸、空腸、回腸)、大腸(盲腸、結腸、直腸)を通り、肛門から排出されます。
まず、食べ物は口の中でかみ砕かれ、唾液と混ざりあい食道を経て胃に送られます。胃では胃液の分泌によりさらに細かく分解され、十二指腸では膵液などの消化液と混ざりあいさらに分解が進みます。

このように体が吸収できるように分解された栄養分は主に小腸から吸収され、大腸では主に水分の吸収が行われます。このように体が栄養分と、ある程度の水分を吸収した食べ物の最終的な産物が、ウンチなのです。

 

 

お家でもできるウンチのチェック項目は?

 

 

「ウンチがいつもと何か違う」という場合には、一度動物病院に相談してみると安心ですね。
お家でもできる代表的なチェック項目を次に幾つか挙げてみました。

・排便時の素振りがいつもと違う・・・
例:「最近、我慢できず決められたトイレ以外でウンチをしてしまうことが多い」「ウンチをする素振りを繰り返すのだが、ウンチの出方が少ない(出ない)」など

・便の硬さ、形状に変化がある・・・
例:「便に形がなく軟らかい」「便が水っぽい」「便がカチカチに硬い」「便が細くなった」など

・便の量、回数に変化がある・・・
例:「便の量が最近少ない」「便の回数が多い・少ない」など

・便の様子や色に変化はありませんか?・・・
例:「便の色がいつもと違う、血が混じっている」「便の中に虫のようなものが見える」「便の中に異物が混ざっている」など

 

 

便検査から何がわかるのだろう

 

 

1.便の採取
動物病院へ持参する便の採取には、便が乾燥しないようにビニールやサランラップ、空き容器などを利用すると良いでしょう。ティッシュペーパーなどの紙類で便をくるんで持参すると、便中の水分が吸収されてしまい、正確な検査ができなくなる可能性があるため避けましょう。
量は人の親指の先ほどの量があれば、ほとんどの場合十分です。量が少なすぎたり、採取してから時間が経って乾燥してしまったりすると検査の精度が左右されてしまいます。便の中に異物や虫がある場合は一緒に持参しましょう。
なお、採取が難しそうな場合は、動物病院で採取してもらうこともできます。

2.便検査項目にはどんなものがあるの?

(1)寄生虫検査
多くの場合、顕微鏡で確認することで寄生虫を検出します。主な検査法としては、直接糞便をスライドグラスにのせて観察する「直接塗沫法」と、糞便を飽和食塩水等に溶解して、浮遊したものを顕微鏡で観察する「浮遊法」があります。寄生虫の卵である「虫卵」は小さいので、このような方法で検出しますが、寄生虫の種類によっては幼虫や寄生虫の体の一部などを糞便中に肉眼で検出できることもあります。

糞便検査で以下のような寄生虫が検出されることがあります。
線虫類(犬回虫、猫回虫、犬小回虫、糞線虫、猫糞線虫、犬鉤虫、犬鞭虫)
条虫類(犬条虫、猫条虫、マンソン裂頭条虫)

(2)原虫検査
多くの場合、顕微鏡で確認することで原虫を検出します。運動性を示す「栄養型虫体」、運動性はなく殻につつまれている休眠体である「シスト」、卵である「オーシスト」の3つのステージを顕微鏡下で確認することができます。
便検査で犬、猫に多く検出される原虫には「ジアルジア類」や「コクシジウム類」などがあります。
また、動物病院以外の外部の検査機関に依頼し、遺伝子検査を行うことで特定の原虫類を検出することもできます。

(3)細菌検査
糞便中には多数の常在する細菌がいますが、細菌性下痢などの原因菌として「サルモネラ菌」、「キャンピロバクター」、「クリストリジウム」などがあります。
糞便を直接顕微鏡で観察することにより、菌の形状などの確認と同時に、糞便の形状や色、粘液の混入などを把握してある程度その菌を推測することもあります。

ただし、きちんとした確定診断を行うには染色法などを用いたり、菌の培養検査をしたりするなどの確定診断が必要となりますので、動物病院で行うことが難しい場合には、外部の検査機関などに検査を依頼することもあります。

(4)ウイルス検査
院内の簡易検査キットで、犬パルボウイルスや犬ジステンパーウイルスを検出することができます。
また、外部の検査機関に糞便を送り遺伝子検査を行うことによってその他数種の特定のウイルスを検出することが可能です。

(5)染色検査
便中の消化しきれていない成分を検出する簡単な検査として「ズダン染色」と「ヨウ素染色」があります。
どちらの検査においても染色液と少量の糞便を混ぜた物を顕微鏡で確認します。ズダン染色は、消化しきれていない脂肪滴がオレンジ色に染まり、ヨウ素染色ではでんぷん粒が紫色に染まります。
脂肪滴や、でんぷん粒が検出される場合は消化不全や吸収不全などの可能性が示唆されますが、確定的な診断にはなりません。

(6)その他
【血便】
真っ黒な便(メレナ)は小腸からの出血、鮮血便は大腸からの出血などの消化管の出血の可能性があります。
【異物の混入】
犬、猫が食べ物でないものを飲み込んでしまった場合、そのまま便に排出されることや、その一部が便に出てくることがあります。全部排出せず、一部が消化器内に残っている場合などでは急を要することもあります。排泄物に異物を認めたときには、早めに病院に相談をしましょう。

 

※コメント欄は、同じ病気で闘病中など、飼い主様同士のコミュニケーションにご活用ください!記事へのご意見・ご感想もお待ちしております。
※個別のご相談をいただいても、ご回答にはお時間を頂戴する場合がございます。どうぶつに異常がみられる際は、時間が経つにつれて状態が悪化してしまうこともございますので、お早目にかかりつけの動物病院にご相談ください。

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みなさんからのコメント

Comment
アニコム獣医師
2021-09-08 11:15:00
>みーやん様
粘膜状の血が付着している場合、痔のようなケースもあれば、細菌・ウイルス・寄生虫感染等による大腸炎で腸粘膜の一部が剥がれていたり、高齢であれば腫瘍性疾患等重篤な病気の可能性も考えられます。
また、排尿に時間がかかる場合、膀胱炎、尿路結石、腫瘍等様々な原因が考えられるため、症状が続いている場合は早期の受診をおすすめします。
みーやん
2021-09-03 21:48:19
アメショー
10年目なので高齢です。
(猫年齢70歳弱)
血便ですが、粘膜状の血がついてる場合ゎどうなのでしょうか?
切れ痔では無さそうです。
おしっこも、若い時から比べたらトイレ入って終わるまで時間がかかっています。
おしっこが細いと言うか。
ココ
2021-02-14 20:59:59
わかりやすく説明してくれていたので嬉しいです😊

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