中皮腫(ちゅうひしゅ) <犬>

概要

Overview

胸部の空間である胸腔、心臓の周りを取り囲む袋である心嚢、胃・肝臓・小腸・大腸などを収めている空間である腔などの内側を覆う組織が中皮であり、この中皮を構成する細胞が腫瘍化したものが中皮腫です。
犬では胸腔、心嚢、腹腔、精巣とその付属器官が入る袋である陰嚢の内膜に生じます。また、猫では胸腔,心嚢,腹腔に生じます。

 

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※個別のご相談をいただいても、ご回答にはお時間を頂戴する場合がございます。どうぶつに異常がみられる際は、時間が経つにつれて状態が悪化してしまうこともございますので、お早目にかかりつけの動物病院にご相談ください。

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原因

人ではアスベストの吸引により発生することが知られています。胸腔の中皮腫に関しては犬や猫でも同様のことが疑われていますが、はっきりとは分かっていません。その他の部位の中皮腫に関してはアスベストとは無関係といわれており、原因は不明です。

症状

腫瘍からの滲出(血管内の成分が滲み出ること)が非常に強く、腫瘍の存在する部位によって胸水、心嚢水、腹水などが溜まります。その結果、呼吸困難、元気消失、運動をしたがらない、食欲不振、嘔吐などの症状が現れます。

治療

完治させるための治療法は今のところ確立されていません。
対症療法として、滲出液の排出を促すための利尿剤の投与や、針や管を刺して滲出液を排出させる処置が行われます。
心嚢水が貯留している場合には心嚢の部分的切除術が行われることもあります。
犬では抗癌剤であるシスプラチンの体腔内投与(胸腔内や腹腔内に直接注入する)が効果を示す場合もあります。猫ではシスプラチンは副作用が大きいため行われません。

予防

アスベストの関与が疑われるため、アスベストの吸引を避けることが予防につながる可能性があります。
しかしながら、アスベストとは 無関係に発生する場合もあり、原因ははっきり分かっていないため完全に予防するのは難しいといえます。日頃からの健康状態のチェックで早期発見を心がけましょう。

病気のデータ

Disease data

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みなさんからのコメント

Comment
ラブ
2023-06-28 11:11:12
今年13歳になるラブラドールが中皮腫と診断されました。静脈に直接点滴をする抗がん剤治療と分子標的薬での治療が治療方法があり、まず、分子標的薬を選びました。
効かなかったら端的に映る方針です。同じ治療をした方いらっしゃいますか?
あんず
2022-12-22 14:09:39
こんにちは。
8歳のマルチーズが中皮腫と診断されました。次に心嚢水がたまったとき、抗がん剤を直接腫瘍に投与することになるでしょう。でも副作用が心配です。
tomo
2022-12-27 11:38:17
こんにちは。心配ですよね…。うちの犬はひとまず抗がん剤1回目投与したそうですが、数日様子をみて、血液検査をした結果今の所副作用は見られず、食欲もありいつも通りに過ごしているそうです。いつどんなふうに症状が悪化するか分からないので心配でたまらないと思います。わんちゃんが穏やかに過ごせますように…。
tomo
2022-12-13 16:33:16
9歳(オス)カニンヘンのミニチュアダックスを福岡の実家で私の両親が飼っています。悪性中皮腫と診断されました…辛すぎます。信じたくないです。どういう気持ちで接してあげたらいいのでしょうか。
2022-12-14 09:42:26
お辛いですね。
我が家の柴犬7才も今年初めに中皮腫と診断されました。
抗癌剤治療を受けています。
抗癌剤をした後の数日は元気がないですが、それ以外の日は元気に今まで通り過ごせています。
悲しくて心配ですが、しっかり様子をみたり信頼できる先生に診ていただいてなんとか少しでも長く一緒に過ごしたいです。
わんちゃんも頑張っているので、穏やかにいつも通りにしてあげたらいかがでしょうか?

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