ボリューミーなおひげが印象的なミニチュア・シュナウザー。唯一無二の個性があって、マニアからの人気が根強い犬種のひとつです。今回は、そんなミニチュア・シュナウザーの歴史や性格、気をつけたい病気などを解説していきます。

ミニチュア・シュナウザーってどんな犬種?

一般的に日本で「シュナウザー」というと、このミニチュア・シュナウザーを指していることが多いです。ミニチュアと付くからにはもちろんスタンダートサイズもいますが、圧倒的にミニチュア・シュナウザーのほうが登録数も多く、街中で見かける頻度も高いです。

ひと目ですぐに「シュナウザー」だとわかるアイコニックな外見で、ほかの犬種にはないオーラを放っています。同じように口ひげを持つテリア系と似た容姿を持っていますが、テリアの仲間ではありません。

歴史

ミニチュア・シュナウザーはアルファベットで「Miniature Schnauzer」と表記します。シュナウザーという響きからも想像できるように、ドイツで生まれた犬種です。「シュナウツ」はドイツ語で口ひげという意味で、犬種名も特徴的な外見に由来していることがわかります。

ミニチュアの祖先であるスタンダードサイズのシュナウザーは、農家で使役犬として活躍していました。この頃のシュナウザーはまだドッグショーに出場する前で正式に登録されていませんでした。名前も「ピンシャー」と呼ばれていたとされています。それまでも小さなシュナウザーは存在していましたが、犬によって大きさなどに差があったので、ミニチュア・シュナウザーとして現在の姿が確立されたのはアメリカに渡った後となっています。

小型化されてからは、愛玩犬としてはもちろん、小動物やネズミの駆除をする使役犬として活躍しています。

サイズ

体高は30~35cm、体重は約4kg~8kg程度が標準の小型犬です。スタンダードシュナウザーをそのまま小さくしたような外見です。

以前は、美的観点から子犬のうちに耳と尻尾を切断していましたが、近年は切らない傾向になっています。

性格は?

走るミニチュア・シュナウザー

賢く、陽気な性格です。明るく活発なので、子どもと遊ぶのも得意です。さらに甘えん坊な部分もあるので、飼い主さんと触れ合う時間が大好きです。お出かけなども一緒に楽しむことができるでしょう。タフですばやい動きもできる犬種なので、たくさん遊んであげましょう。

一方で、少し気が強い一面を見せることもあります。テリアの血は引いていませんが、この性質がテリアに似ているという人もいます。飼い主に対しては忠実ですが、見知らぬ人や信頼関係が築けていない人に対しては、警戒する様子を見せることがあります。子犬のうちから社会化トレーニングをして、人や犬、いろいろな音などに慣れさせておきましょう。

被毛・毛色について

ミニチュア・シュナウザーの被毛は、この犬種を特徴付ける要素のひとつです。とくに口まわりの毛のボリュームがたっぷりで、この毛を活かしたカットができるのはシュナウザーならではといえます。多く見られるタイプは四角いシルエットで、眉毛も立派です。いずれも、口にくわえた獲物の攻撃から顔や身体を守るために発達したと考えられています。

被毛のこと

ミニチュア・シュナウザーはダブルコートです。柔らかく体温を保つアンダーコートと、皮膚などを守るためのオーバーコートが生えています。一般的にダブルコートを持つ犬は換毛期の抜け毛の量がとても多いですが、ミニチュア・シュナウザーはそこまで多くないのが特徴です。

抜け毛は少ないですが、ブラッシングは欠かせません。抜けない分、長く伸び続けるので、絡まって毛玉にならないよう、日々優しくブラシでといてあげる必要があります。比較的皮膚が弱い犬種なので、皮膚を傷つけない力加減でブラッシングしてあげましょう。

オーバーコートは針金のように固く、カールした細かい毛を持つ子もいます。それぞれに個性があって、トリミングでもいろいろなデザインのカットを楽しむことができる犬種です。

毛色のこと

お座りするミニチュア・シュナウザー
▲1.ソルト&ペッパー の毛色

公認されている毛色は以下4つです。

  1. ソルト&ペッパー
  2. ブラック&シルバー
  3. ホワイト
  4. ブラック

もっとも一般的なのは、1.ソルト・アンド・ペッパーです。白と黒が混ざり合っていて、内側の下毛はグレーの毛色をしていることが必須です。グレーの色合いについては、ダークグレーから、明るめのグレーまで幅広い色調が認められています。

そのほか、2.ブラック・アンド・シルバーは、白と黒の毛色の部分がはっきりと分かれているのが特徴です。

3.ホワイト4.ブラックは全身が単色の毛色です。

複数のカラーが混在している場合は、目や口まわり、胸元、足にかけて毛の色が明るくなっていることが多いです。

寿命はどれくらい?

ミニチュア・シュナウザーのアップ

アニコムの「家庭どうぶつ白書2019」によるとミニチュア・シュナウザーの寿命は13.4歳です。小型犬の平均が13.8歳なので、ほぼ平均的であるといえます。

ミニチュア・シュナウザーの気を付けたい病気

健康的な身体を持つ犬種ですが、かかりやすい病気には外耳炎、アレルギー性皮膚炎、白内障、尿路結石などがあります。アニコムの「家庭どうぶつ白書2020」によると、他犬種よりも「高脂血症」や「膀胱結石」、「尿石症」になりやすいことがわかっています。

尿路結石は、膀胱などにできると血尿や頻尿が見られ、排尿時に強い痛みを感じるようになります。尿路結石などの泌尿器疾患は再発しやすい疾患といわれていますが、食事管理や与える水に気を使うことが発症の確率を下げるひとつの方法となるので、できることから予防策を講じてみてください。

デリケートな皮膚

デリケートな皮膚の持ち主です。皮膚疾患は、日々の適度なお手入れや食事でもある程度は予防することができます。正しいお手入れ方法と、質の高いごはんをあげることが大切です。

ミニチュア・シュナウザーを家族の一員として迎える方法

ミニチュア・シュナウザーを迎える方法をご紹介します。

ペットショップから

人気ランキング上位のミニチュア・シュナウザーは多くのペットショップで入手することができます。

ブリーダーさんから

ブリーダーさんは親犬を飼育し繁殖をしているため、親犬の性格や気質をよく理解しています。親犬を見せてもらえるようなら、実際にどのくらいの大きさか、どんな性格をしているかなどに注目してみると良いでしょう。もちろん最後は子犬を直接見て相性の良い子を迎えたいですね。 繁殖のタイミングは年に1回、多くて2回です。子犬を飼いたい!といったときに子犬がいない場合もあります。人気のブリーダーさんは予約待ちといったこともありますので調べてみると良いでしょう。

シュナウザーと楽しい生活を

甘えるミニチュア・シュナウザー

可愛いだけでなく、おしゃれな雰囲気をまとっているミニチュア・シュナウザー。年齢を問わずみんなと仲良くできる明るい性格で、いつも家族を楽しませてくれる犬種です。シュナウザーならではの特徴を理解して、シュナウザーと楽しい生活を送ってくださいね。

ライター

犬百科編集部

犬百科編集部

犬の飼い主歴10年以上の編集者が集い、毎日、犬の「あるある話」に花を咲かせ、情報交換している。編集部員の面々は、犬との暮らしがより健やかに、よりハッピーになるよう正確な情報をお届けするため、自己研磨の毎日である。