概要
Overview尿は腎臓でつくられ尿管によって腎臓から膀胱まで運ばれますが、異所性尿管は先天的に尿管が膀胱以外のところにつながっている病気です。そのため、尿を膀胱に貯めることができず、常に尿を漏らしている状態になります。若齢動物における尿失禁の原因として多く認められ、特に女の子に多く発生する傾向があります。
※コメント欄は、同じ病気で闘病中など、飼い主様同士のコミュニケーションにご活用ください!記事へのご意見・ご感想もお待ちしております。
※個別のご相談をいただいても、ご回答にはお時間を頂戴する場合がございます。どうぶつに異常がみられる際は、時間が経つにつれて状態が悪化してしまうこともございますので、お早目にかかりつけの動物病院にご相談ください。
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原因
尿管は左右の腎臓からそれぞれ膀胱につながっており、このうち片方または両方の尿管が先天的に膀胱以外の場所とつながっていることで症状が起こります。犬種によっても発生頻度が異なり、好発犬種としては、ワイヤー・フォックス・テリア、ウェルッシュ・コーギー・カーディガン、シベリアン・ハスキー、トイ・プードルなどが挙げられます。
症状
膀胱に尿を貯めることができないので、尿漏れの状態になり、多くの場合、陰部の周囲の毛が尿で濡れています。また、意志による排尿のコントロールが難しい場合があり、排泄のタイミングがあわず失敗してしまうことがあります。また、尿で陰部の周りがただれて皮膚炎や、膣炎を起こすことがあります。
治療
一般的には異所に開口している尿管を正しい場所である膀胱に開口させる手術を行いますが、手術をしても、尿失禁が完全に治らない場合もあり、内服薬を併用することもあります。細菌感染がある場合には抗生剤の投与も行います。
予防
早期発見、早期治療が重要です。ご自宅ではワンちゃんの尿量、排尿回数、排尿行動などのチェックを行ない、上記のような症状がみられる場合は早めに動物病院を受診しましょう。
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若いわんちゃんの尿の出が悪い場合、原因として異所性尿管などの先天性奇形に加えて膀胱炎による頻尿や尿路結石による通過障害などの泌尿器系の疾患、排尿ををつかさどる神経系の疾患など様々な可能性が考えられます。おしっこの回数、1回の量、排尿時の様子、飲水量の変化などをよく観察し、一度かかりつけの先生にご相談されることをお勧めいたします。