概要
Overview心房中隔欠損症は、心臓の右と左の心房を隔てている心房中隔の一部が欠損して穴が開き、そこから血液が逆流する先天性の病気です。単独での発生は比較的まれで、心室中隔欠損症や動脈管開存症などの他の先天性心疾患と併発しているケースが比較的多く見られます。
※コメント欄は、同じ病気で闘病中など、飼い主様同士のコミュニケーションにご活用ください!記事へのご意見・ご感想もお待ちしております。
※個別のご相談をいただいても、ご回答にはお時間を頂戴する場合がございます。どうぶつに異常がみられる際は、時間が経つにつれて状態が悪化してしまうこともございますので、お早目にかかりつけの動物病院にご相談ください。
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原因
胎児期には、左心房と右心房を隔てている心房中隔には穴が開いており、その穴は通常生まれる前に閉じるのですが、何らかの理由で閉じないことがあります。血液はその穴を通じて左心房から右心房へ流れ込み、結果的に右心房に大きな負荷がかかり、心不全の症状が起ります。
症状
心房中隔の欠損以外に異常が無く、欠損している穴が小さい場合は、一般的には無症状です。欠損している穴が大きくなると右心房に大きな負荷がかかり、呼吸困難やチアノーゼなどの症状がみられます。
治療
欠損している穴が小さく無症状の場合は、一般的には経過観察で特に治療を必要としません。穴が大きい場合には、外科的に穴を閉じる手術をします。また、肺高血圧症などの合併症が認められた場合や鬱血性心不全を発症している場合は内科的な治療を行います。
予防
先天性疾患のため発症を予防することは難しく、発症した場合は心臓に負担をかけないように過度な運動を避けたり、食事療法などでコントロールします。また、心房中隔欠損症の犬にフィラリア(犬糸状虫症)が寄生すると、右心から左心に移動したフィラリア成虫が全身循環に入り、下半身などの血管につまってしまう奇異性塞栓症を引き起こす場合がありますので、フィラリア予防は確実に行う必要があります。
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家族に迎えたからにはできるかぎりの事をしようと思っていますが、薬、病院代が重くのしかかり今後が不安でいっぱいです、、、
同じ病気のワンちゃんを飼っておられる方、どのようにされていますか、、、
心房中隔欠損症と診断されました。
手術するのに高額な金額がかかるとのことで、治療はせず、子犬の生命力を信じようと思います。
それは残酷ですか? 飼う資格はありませか?
心房中隔欠損症の場合、欠損部分が小さい場合には、症状もなく無治療で寿命を全うできることもあります。大きい場合には、呼吸困難やチアノーゼ等の症状が見られ、手術が必要になることがあります。わんちゃんの状態が悪く手術の方がリスクが高い、費用や病院の設備等の都合などにより手術ができない場合は、内服薬など他の治療を行う場合もあります。今後については主治医ともよくご相談ください。
心房中隔欠損症と診断されてから、10ヶ月が経ちました。
ご飯もよく食べ、元気に走り回り
体重も10キロになりました。
このまま、元気に過ごせるといいなと思ってます。